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はまふぅど人7号

最終更新日 2019年3月19日

はまふぅどナビ7号(2007年12月12日発行)

かながわと横浜の地産地消をテーマに五感で楽しむ食育活動を行い、地球とハートでつながっている生活者グループ

かながわハートフル食農サポーターズ・代表:大場多美子さん

「見て、知って、食べて」を基本とする地産地消の取組み

大場多美子さんの写真
かながわハートフル食農サポーターズ・代表大場多美子さん

「かながわハートフル食農サポーターズ」代表の大場さんは、「合同会社PiTiVi(ヒンディ語で地球の意味)」代表、神奈川県農業推進委員といった顔もあわせ持つ、パワフルな方です。
生活者の視点にこだわり、地球温暖化防止につながる地産地消の推進イベントの企画・コーディネート、本物の味を伝える食文化プログラムの企画・講師派遣、神奈川県における農産物のモニタリングや野菜スイーツ開発などに取り組んでいます。現在の主な活動場所は、横浜市中区を中心とし、具体的には「食文化・食育セミナー」「五感で楽しむ食の探偵隊」「ソムリエによる料理やハーブ教室」など多彩です。


桜祭り
桜祭りの様子

中区では、今春、日の出町川の駅「桜桟橋」オープニングイベントの大岡川桜祭りに協力、秋から来年2月までは、4回シリーズで行う区政80周年記念講座「ロハスな暮らしの達人に学ぶ」などがあります。桜祭りでは、「キャベツやこんにゃく、豆腐、大根など県産の食材だけで作った野菜汁」を振舞いながら、懸命に野菜を売り込んだとのこと。「ロハスな暮らし・・」講座は、日の出町の鰹節問屋の協力で、日本食の基本となる鰹だしづくりを行うとともに、my箸づくりなどを実施するものです。
現在の会のメインサポーターは、食文化のソムリエ、野菜ソムリエ、アロマニスト、エコ建築家、まちづくりメンバーなどの市民からなります。「安心できておいしいものを食べるためには、県民自らが汗を流すべき」が大場さんの持論で、特に、五感を使った食育やロハスとなる地産地消を推進するのが際立った特色となっています。


環境教育などの活動から行き着いた本物の「地産地消」

会として活動を始めてからもう少しで2年です。「直接のきっかけは、約2年前に神奈川県で実施された全国海づくり大会に、環境活動のブースを出展したことでした」。「同じ会場に出展していたのが神奈川県平塚農業試験場で、そこの職員と出会った」のが縁で、「県が進める地産地消の推進役として農のサポーターになってもらえないか」との呼びかけに応じたのがきっかけだったとのことです。
大場さんのもともとの専門は色彩学で、自らを「インド古代哲学に基づくカラーリスト」と言いながら、その生き方の基本を「本来ある自然と一つの命のリズムを内在すること」におき、「五感にこだわってきた」とのこと。18年前、「自然環境教育研究所」を設立、「昭和60年代にはブームになったネイチャー活動に共感し、以後独自事業で五感ワークショップを実施した」そうです。
その一方で、大場さんの実際の暮らしは、「栄養バランスも旬も関係ない食生活で、身体に配慮せず、自然のリズムを無視していたため、とてもしんどかった」と振り返ります。それだけに、県内の地産地消の取組みを取材、行脚するうちに、「生命とのつながりが再生でき、心我一体になり、大地のパワーをいただき、いろいろなものが有機的に結合する生活に着地した」と実感し、食農サポーターズの活動に打ち込むようになったと強調されます。大場さんの考え方に奥行きがあるゆえんです。

三浦半島とも関わりながらさまざまにチャレンジ!

三浦の農家・加藤さんとの写真
三浦の農家・加藤さんを訪問

この会の活動は県内全体に及んでいますが、特に横浜と三浦半島とは縁が深い。三浦半島の早春キャベツの見学に行った際、農家の作った野菜ムースを試食、あまりのおいしさに、早速地域資源活用新製品開発事業に働きかけ、神奈川県洋菓子協会技術開発部と連携して、早春キャベツスイ-ツ作りにチャレンジ。ダイヤモンド地下街で販売を試みた結果、デザインの美しさと野菜スイーツ商品として注目を集め、100パック(3個、1000円)は完売したとのこと。また、新しいフルーツ「湘南ゴールド」の試食モニタリング、レシピ開発にも参加したほか、TVKのテレビ番組「Hi!横濱編集局」では、小麦作りから本格的なパン作りに取組む三浦の農家を紹介するなど、幅広く活躍されています。


春キャベツムースの写真
春キャベツムース開発


畑・拠点・ネットワークを組み合わせて生活の質を高めたい

「これまでの活動は、生産者や生活者の取組みを取材、学習する、いわば助走期間のもの。これからは、イベント・講座にとどめず、実際に地産地消・食育のアンテナショップ&ファームづくりもはじめ、開港150周年には、環境に優しい横濱フードを誕生させたい」と次から次に夢がほとばしり出てきます。「それらを実現するうえでは、安全で新鮮な野菜づくりで農業者が安心して食べていける『仕組み』づくりが、あるいは専門家やメディア等とのネットワーク形成が欠かせない」と熱弁を振るわれます。「かながわハートフルの地産地消のねらいは、貨幣価値にあるのではなく、横浜の歴史にある国際人を育てる食文化を通して、生活の質を高めること」とさらりと言ってのけ、最後まで、生活者の視点、立場はぶれることはありませんでした。

このページへのお問合せ

環境創造局農政部農業振興課

電話:045-671-2637

電話:045-671-2637

ファクス:045-664-4425

メールアドレス:ks-nogyoshinko@city.yokohama.jp

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