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はまふぅど人5号

最終更新日 2019年3月19日

はまふぅどナビ5号(2007年6月1日発行)

市民農業大学講座の修了生「農体験リーダー」有志が集まり、学習した技を活かして農家の援農などの環境活動に取り組む自主組織

横浜農と緑の会はま農楽:(代表)渡部巌さん
(同会員)今井幸子さん

活動の柱は援農、緑化ボランティア、農地保全

渡部巌さん・今井幸子さん
(左)渡部巌さん(右)今井幸子さん

お話をうかがった5月中旬は、浜なしの摘果がはじまり、「はま農楽」の援農活動、特に今は果樹が非常に忙しくなる時期です。果樹といっても、浜なしを中心にブドウ、柿、梅など作目はバラエティに富み、作業としても受粉、摘果、袋掛け、管理、収穫、販売など多彩。ちなみに、「はま農楽」の最も中心となる援農活動は、果樹のほか野菜、花にも及び、苗作り、植え付け、収穫、出荷調整から草むしり、落ち葉かきなど多岐にわたります。2つ目の緑化ボランティアとしては、緑区にある旧奥津邸の庭木や栗林の下草刈り、瀬谷区長屋門公園のさつまいも植え付け準備作業と植え付け指導、戸塚駅東口花壇の植え替えや手入れ、東永谷中学校での野菜栽培指導のほか、区主催の市民への農体験指導や園芸講座の企画・開催のお手伝いなどがあります。3つ目の柱の農地保全活動としては、手の行き届かない農園で竹林管理や野菜栽培などをし、不耕作地の解消に取り組んでいます。さらに、環境活動支援センター内で、フォローアップ研修、野菜・果樹・植木・花壇など園内管理を手伝っています。そもそも「はま農楽」は「環境活動支援センターが実施する市民農業大学講座の修了生有志による自主組織」で、平成14年3月に誕生し、今年で6年目。この講座は定員50人、2年制の通年型講座で、1年目は農作業の基礎的な講義・実習を、2年目は野菜・果樹・花の農家で実際の農作業を実習します。


援農の仕組みとそれに取り組む会員の想い

玉ネギの定植作
玉ネギの定植作業中のフォローアップ研修

会員はこの3月末現在で203人ですが、実際援農をしているのは3割強とのお話。「平日に講座が実施されるので、受講生は主婦と会社リタイヤ組がほとんど。それが影響して会員の年齢は高め」と渡部代表。リタイアした男性のなかには、「退職後途切れた人間関係を新しく築けている」のを意義にあげる方もいるようです。
実際の援農は、行政や農協からの援農情報を「はま農楽通信」として会員に流し、会員が手を上げて援農にいくという仕組み。人が集まらない時は、頼まれた会員や代表などが電話を回して集めるケースもあるとのこと。会を信頼している農家は、直接会員に連絡してくる場合も。渡部代表は、「これからは、もう少し独自に援農要請を受け実現するルートをつくり、個々の農家との継続的な関係を受け継げるようにしたい」と抱負を語ります。
渡部代表は、現役の頃から菜園作りをやっており、栽培技術の向上をめざして市民農業大学講座を受けたとのこと。「菜園作りのかたわら援農活動をしていて一番うれしいのは、農家から感謝された」時で、自己満足でなく人の役にたっていることを実感する喜びは何にも変えがたいものだそうです。


環境活動支援センターでの交流イベント

農と緑のふれあい祭り
農と緑のふれあい祭りで、子どもたち相手にネギの収穫体験

「はま農楽」は、環境活動支援センターを会場とする交流イベントにも取り組んでいます。8月末の夕涼み会、秋の視察研修会、11月の農と緑のふれあい祭り、12月の収穫祭などがありますが、代表的なのは何と言っても「農と緑のふれあい祭り」。昨年からは周辺の自治会も出店し、盛大に。会では、子どもを対象にしたねぎと落花生の収穫体験、麦わら・どんぐり・押し花などの野遊び工房、ハーブティーとリースづくり、草木染の展示会を実施。会のパワーを大いにアピールできたようです。


地産地消の活動にも取り組み始める

研修圃場
研修圃場で、ニンジンやブロッコリーの収穫作業

環境活動支援センターのご近所に住む今井さんは、よく散歩で園内に来ていたそうです。温室トマトをみては、いつも「一度新鮮なトマトを食べてみたい」と思っていて、その想いが募って、農薬を使わない新鮮な野菜が食べたくて講座を受講したそうです。講座の中で「野菜に触れる感触を初体験して」以来、「はま農楽」にも参加、「出荷作業は、洗う、束ねるなど手間ひまをかけており、単純だが大変」を実感されておられるようです。そんな折、平成18年春、地産地消の人材育成講座「はまふぅどコンシェルジュ講座」がはじまり、会から5名が参加することに。希望者が多数にのぼりましたが、今井さんは抽選で受講生の座を射止め、「農体験リーダー」とは別に、「はまふぅどコンシェルジュ」として「地産地消」を牽引する意識が高まっています。


落花生の収穫体験
落花生の収穫体験では、豆のでき方を聞いて、子どもたちはびっくり

「地産地消や食育に関心はあるものの、まだ食べるところまでいっていない」と渡部代表。しかし、収穫祭や交流会では、ハーブティー・バーベキュー・芋煮など食イベントは人気メニューになっていることも事実。それを楽しみにしている会員も多いとのこと。最近では、男性を対象とする料理教室、屋外のパーティ料理などが話題になることも多いようです。
これからは、「農作物を作るだけでなく、収穫物を通した人と人のつながり作りが大切」で、はま農楽の活動の第4の柱に据えられるのはそう遠くないようです。


このページへのお問合せ

環境創造局農政部農業振興課

電話:045-671-2637

電話:045-671-2637

ファクス:045-664-4425

メールアドレス:ks-nogyoshinko@city.yokohama.jp

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