ここから本文です。
田中利男マイスター(建具製作)
最終更新日 2021年2月2日
田中 利男
建具製作
平成27年度選定(第20期)
港北区在住
- 昭和14年生まれ、横浜市出身
- 昭和29年 田中建具店入社
- 1級建具技能士、職業訓練指導員、木材加工用器械作業主任者、全技連マイスター
- 神奈川県建具協働組合代表理事、全国建具組合連合会技術委員長、神奈川県建具技能士会会長、技能検定委員、技能グランプリ競技委員などを歴任
良い建具を作ることを一番に
「良い作品を作ることだけを心掛けている」と田中さん。
「建具は日々稼働させるものなので、どんなに見た目が良くて上手に作ってあっても、寸法があっていなければ建具として使えない。寸法を測ること、図った寸法通りに作れること。それが正確に出来ているかどうかが良い建具の目安です」とおっしゃいます。
「建具屋である以上、組子は最終目標だと思っている」と言われる田中さんは、組子を取り入れた衝立など数々の作品を製作されてきました。
組子の割り出しを行う花形鉋(かんな)は、製作する模様に合わせて加工する必要があり、数多くの花形鉋(かんな)を自身で調整し、改良されてきました。
住宅に和室が少なくなっている中、組子の技術を若手に伝えていきたいと、全国建具組合連合会の講習会や神奈川県のものづくり継承塾で講師を務められています。
マイスターの技
障子や引き戸などの建具は、開け閉めのたびに動かすため、建て付けよく作ることが肝心です。
田中さんは、受け継がれてきた建具作りの基本技術に加え、住宅など現場の状況に合わせて、技法を組み合わせて高品質な作品を提供してきました。
また、組子に用いる材料を正確に加工し、様々な模様を組み合わせた組子作りを得意とされ、三面鏡化粧台に組子を取り入れたり、球体の行燈を作成するなど、工夫を凝らした独創的なデザインの作品製作を手掛けてきました。
プロフィール
高校卒業後、実家が営む建具店に入社し、3代目として家業を継ぐ。
技能検定委員や技能競技大会の審査員を務めるほか、全国伝統建具技術保存会に発足当時から参加し、伝統技術の伝承や継承、貴重な歴史的建造物の保存に力を注いでいる。
主な受賞歴
- 昭和58年 全国技能グランプリ優勝
- 平成5年 神奈川県卓越技能者表彰受賞(神奈川県知事)
- 平成23年 「現在の名工(卓越した技能者)」表彰受賞
- 平成26年 瑞宝単光章受章
ここでマイスターの技に出会える!
有限会社 田中建具店
横浜市港北区師岡町1148-126
電話:045-531-1030
このページへのお問合せ
ページID:299-067-533