温故知新！西区てくてくスケッチ：第二十二回 伝御所五郎丸の墓

京浜急行線戸部駅近くの西平沼交差点から、戸部方面に歩いて約6分、御所山町の住宅街に「御所五郎丸の墓」と伝わっている白い五輪塔がある。
五郎丸は日本の三大仇討ちのひとつ「曽我兄弟の仇討ち」に登場する人物。
鎌倉時代の建久4（1193）年、源頼朝が催した富士裾野の巻狩りで、曽我兄弟が父の仇の工藤祐経（すけつね）を討った。その時に五郎丸は、曽我兄弟を工藤祐経の館に案内し、仇討ちの手助けをしたと伝えられている。
「曽我兄弟の仇討ち」は能や歌舞伎で演じられ、浮世絵、絵本、映画やテレビドラマにもなった。
御所山町の地名は、この御所五郎丸に由来するという。
お墓が長い間、周辺の方々によって大切に守り続けられている事に深く感謝したい。

題字・絵・文:鈴木太郎(西区文化協会)