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笑うゴロスケの話

最終更新日 2019年3月14日

港南区の民話

笑うゴロスケの話 日野

「フフッ、フフッ、フフッ、フフッ」
どこからか笑い声が聞こえてきます。
「フフッ、フフッ、フフッ、フフッ」
ほら、またおかしな笑い声が聞こえてくるのです。とくに風の強い夜は遠くのほうで鳴いたり、近くで笑ったりしているみたいに、聞こえてくるのです。
学校から帰ると、ぼくはその笑い声の正体をさぐることにしました。どうやら、日野公園墓地のほうから聞こえてくるみたいです。
どんどん墓地へ入って行くと、あたりが急に暗くなりました。大きなしいの木の葉が重なりあって、空を見えなくしています。
すると、そのしいの木の枝からバサバサッと音をたてて、黒いものがとなりの枝へ動きました。息をひそめてじつと見ていますと、また黒いものが枝を動かしたのです。
ぼくは何だかこわくなって、一目散に逃げだしました。「あの黒いものが追いかけてきて、ぼくにおそいかかったらどうしよう」そう思うと、足がもつれそうです。ハアハアしながら、やっとのことで家に帰りつきました。
その夜は、ふとんに入ってもなかなか眠れません。ねがえりを打ちながら、いつのまにか“あの黒いもの”のことを考えています。すると、バサバサという音まで聞こえてきたような気がして、思わずふとんをかぶってしまいました。
「よーし、あすもう一度探険に行って“あの黒いもの”の正体をつきとめてやるぞ」
僕は、そう決心しました。
次の日、おっかなびっくり墓地へ行ってみると、昔からこの近くに住んでいる人が立ち話をしています。そこで、ぼくは「フフッ、フフッ、フフッ、フフッ」の笑い声は、だれの声ですかと聞いてみました。
「あれはゴロスケが笑っているんだよ、フクロウの鳴き声だよ」
と教えてくれました。
ぼくは、やっと安心をしました。一度、ゴロスケにあってみたいと思いました。
学校の帰り道に、友だちと墓地の近くを歩いて通ると「フフッ、フフッ」と笑い声が聞こえてきました。
ぼくはとくいになって
「あれはゴロスケが笑っているんだよ」とみんなに教えてあげました。

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