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経営者インタビュー「株式会社MIC」
元気だから働き続けるのではなく、働き続けるから元気ということを自分たちの会社で証明したい。(代表取締役:増田信夫さん)
最終更新日 2024年7月29日
企業紹介
創業1986年の株式会社MIC(ミック)様。代表取締役を務める増田信夫さんが前職でのコンサルティング経験を活かし、ガソリンスタンドの集客企画の立案・支援からスタートした会社です。現在では、こうした業務に加え、自社でもガソリンスタンドを軸に整備やレンタカーサービスも提供するトータルカーショップ拠点「ニコニコステーション」の運営を展開しています。社員は267名で、そのうち女性の正社員は110名。非正規雇用社員を含めると7割以上が女性です。今回は代表取締役の増田信夫さんに、女性社員の採用や活躍、様々な働き方に対する取り組みについてお話を伺いました。
質問1.女性社員の採用を始めた経緯は?
独立当初から私以外の社員は、前職でも私の部下であった女性リーダーや私の妻など女性ばかりでした。また、パートを雇うにしても、当時は妻の知り合いの主婦の方々が中心。創業時から女性に囲まれた会社だったため、女性社員の採用に関してほとんど意識したことはありませんね。ただ、都内どころか横浜市の中心からも少し離れた住宅地の会社では、女性の働き手は貴重な存在です。とくに、結婚など家庭の事情でビジネスの最前線から遠ざかってしまっている優秀な女性は今も昔も少なからずいます。当社はそういう女性社員に支えられ、今日まで成長してこられたと言っても過言ではありません。そもそも私の採用に関するモットーは、仕事があるから人を採用するのではなく、良い人を採用するから仕事が生まれるというもの。さらに、私自身が大企業の歯車となり、自分の気持ちに嘘をついて定年まで働きたくないと思い独立しました。だから、働くことを楽しいと思え、仕事を通じて自己実現ができ、人としての喜びを感じられる集団をつくることに共感する方々に働いてほしいと考えています。
質問2.男性社員、女性社員それぞれの魅力はなんですか?
たとえば、ガソリンスタンドで働く整備士はまだまだ男性が多いのが現状です。しかし、店頭での販売業務は女性のコミュニケーション力が生かされていて、とくにシングルマザーの活躍はめざましいものがあります。自分の腕一本で子どもとの生活を支えようと頑張る姿勢が、結果にも現れていると思います。また、女性の強みとして感じるのは、決めたことをきっちりとやり切る真面目さです。一方で、男性の場合、女性よりも働き方の融通が利く社員が多く、長距離の出張が可能といった強みがあります。それぞれの長所や得意なことを活かすことができる会社にしたいですね。また現在、当社では「どこにもないガソリンスタンドをつくろう」という目標を掲げ、「ニコニコステーション」といった新たな業務形態を開発し、5店舗の直営店を展開しています。一般的なガソリンスタンドの店長の数段上をいく収入、やりがい、社会的なプレステージを整えてあげたいですね。
質問3.女性社員のサポート体制について教えてください。
当社では、子育て中の社員を支援する「チャイルド・ケア・スキーム(CCS)」という制度を2007年から導入しています。これは午前9時から午後6時までの間であれば、自分の都合に応じて6時間以上の勤務時間をどこにでも設定できるという制度です。加えて、この制度の利用中は「残業をするのも、させるのも絶対にNG」という強いルールも合わせて用意しました。その結果、この制度を利用する女性社員以外の社員の残業時間も少なくなりました。これまでは上司が「帰っていいよ」と言っても帰りづらい空気がどこかあったんでしょうね。社員は早く帰れるようになったし、会社は残業代が減ったし、この制度を設けたことで会社の収益は大きく上がりました。さらに、この制度の利用期間を小学6年生まで伸ばしたり、子どもの保育園料の半額を会社が負担したり、現場の声を聞きながら女性社員の働く環境を日々進化させています。せっかく仕事を覚えてくれた社員が結婚や出産で辞めてしまっては、会社にとっても大きな損失ですからね。
質問4.最後に、世の中の女性活躍支援に関してどうお考えですか?
正直、いまさらという感じもしています。むしろ、「男性同様に女性が活躍することをどう受け止めていいかわからない」という古いタイプの男性の意識の方が問題として浮き彫りになるかもしれません。また、定年という考え方も見直しが必要でしょう。男女ともに働き続けるようになって、「定年後」「老後」というものとの向き合い方も改める必要があります。ちなみに、当社の定年は65歳。その後は再雇用として働いてくれる社員も多くいます。が、私個人の考えとして、定年というものをなくしたい。それは決して元気なうちはずっと働けということではなく、働いているから元気なのだということです。そういう意味では、できるだけ長く働くことができる環境をつくっていきたいですね。さらに、子どもをもつ社員が利用できる社内の保育園も作りたい。どこから手をつければいいのかわからない状況ですが、行政にサポートしていただける仕組みができてくると、職場環境がより改善していくのではないでしょうか。
女性社員の声
藤原咲恵さん(1998年入社)
前職では宝石の商品企画や販売促進を担当。その経験を活かせる職場を探している最中に、MICと出会いました。入社して感じたのは、とても風通しの良い会社だということ。自分の意見やアイデアを言いやすく、上司や社長とも話しやすい会社です。現在の仕事は、お客様であるガソリンスタンドが当社の「ニコニコレンタカーサービス」を導入するための支援全般。各種ツールの納品や研修の手配、ホームページの制作などにも携わっています。日々の仕事で実感しているのは、お客様の役に立てた時のやりがいです。先日も、とあるガソリンスタンドで、お正月に実施する企画を提案したのですが、お客様から「10年目だね。今年もよろしく」と言っていただけた時はうれしかったですね。また現在、私には子どもが1人おり、「チャイルド・ケア・スキーム(CCS)」を利用中です。残業もなく、仕事と家庭の両立も比較的できていると思います。ガソリンスタンドは現在、過渡期。今後、様々な変化があると思います。しかし、その変化を前向きに捉えて会社と一緒に成長していきたい。ぜひ、私たちと一緒に盛り上げていきましょう。
企業情報
株式会社MIC
横浜市都筑区仲町台1-27-20プラザ仲町台
http://www.mic-info.co.jp/(外部サイト)
業種:サービスステーション運営/コンサルティング
女性支援制度:チャイルド・ケア・スキーム/出産休暇制度/育児短時間勤務制度/育児休業制度/看護休暇制度
このページへのお問合せ
経済局中小企業振興部中小企業振興課
電話:045-671-4236
電話:045-671-4236
ファクス:045-664-4867
メールアドレス:ke-keiei@city.yokohama.lg.jp
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