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経営者インタビュー「アライグリーン株式会社」
女性が活躍する新しいスタイルの造園を目指して(専務取締役:荒井隆佑さん)
最終更新日 2024年7月29日
企業紹介
1963年の創業以来、個人邸の作庭・公共造園・緑化・土木の工事や公園施工管理を手掛けてきたアライグリーン株式会社様。今は、主に横浜市内の公園工事や植栽管理業務および公園指定管理業務を請け負っています。社員は全部で16名、うち7名が女性社員です。今回は、専務の荒井隆佑さんに、造園業界で、女性が活躍する場を創り出す取り組みについてお話を伺いました。
質問1.女性採用に力を入れるきっかけは何ですか?
従前は、「男性は外で働き、女性は家を守る」という考えのもと、女性社員を事務職員として採用していました。しかし、ここ数年何度新規採用募集をしても、まず人が集まりませんでした。その中で気がついたのは、造園現場で働く事を厭わない高学歴で多才な能力を持っている意欲的な女性が多いという事。そこで積極的な雇用に踏み込みました。近頃は、造園の世界も工事の仕上がりだけでなく、現場における安全性の確保や現場周辺、地域への配慮、現場の後片付けや清掃等を含めた総合的な仕事の進め方が求められるようになり、女性ならではの気遣いやおもいやりの心を生かす場面が増えてきたように感じます。今当社では、公園指定管理業務などを手掛け、女性が能力を発揮する場を積極的に拡大しています。特に公園で実施するイベントの企画や運営、広報といった業務については、若手女性社員に任せ、地域の方々と交流を深め、今や公園管理の顔になろうとしています。
質問2.女性を採用する上でどんなことに取り組みましたか。
我々造園業界は、残業や休憩に対する意識が低かったこともあり、まず当社では手始めに定時の退社を徹底し、改善した就業規則を社員全体に理解させ活用させる事に取り組みました。どんな立派なルールでも、会社と社員の理解と納得がなければ真の役割を達成する事ができないからです。そのために、社内に話しやすい雰囲気をつくることに力を入れています。社員本人はもちろん、子どもや両親の急な病気やケガで、急きょ休まざるを得ない時、会社に言い出せる雰囲気がなければ、制度を整えても意味がないからです。会社とすべての社員とその家族が、豊かで幸せに暮らせるようにみんなで助け合える職場環境を築くことを目的に定めた規則ですので、日々の社内コミュニケーションと、情報共有を何よりも大事にしています。また、女性社員と話し合い、女性専用更衣室の設置や女子トイレの改修。ユニホームや社用車のデザインの変更。ノークラトラックの導入など女性にやさしい職場づくりにも積極的に取り組みました。
質問3.中小企業が女性社員を増やすメリットは何だと思いますか。
社員の半数近くが女性になったことで、確かに会社全体が明るくなりました。事務所内はもちろん、現場においても社員同士のコミュニケーションが増え、社員の言動や行動の一つひとつが、明らかに周囲の人間に対する気配りやマナーを意識したものへと変わりました。こうした変化は、結果的にお客さまへの好印象につながります。これだけでもその効果は大きいと言えますが、さらにうれしいことに、女性社員の加入は既存の社員たちの意識の変化を促しました。そもそも、女性の採用強化は当社の業務の拡大に向けた打ち手のひとつですが、私たち経営陣の女性社員に対する期待の大きさと、それに応える女性パワーが、既存スタッフの刺激になった様です。こうした社内の活性化こそが、女性社員によってもたらされた最大のメリットかも知れません。
質問4.女性の活躍支援について行政に期待することはありますか。
造園業界は、以前よりも女性が活躍できる仕事の場が増えてきた事を、もっと広報していただけたらうれしいですね。もちろん、自助努力は必要ですが、造園土木業界のメッセージだけでは、世の中に出来上がった「職人の世界」「男社会」というイメージを払拭することは難しいと思います。誤解されているうちは、就職先の選択肢に数えてもらえませんし、女性には見向きもされません。じつは数年前から、当社ではインターンシップを実施しています。これまでも県立農業高校や大学の学生を招いて、日野中央公園での現場実習や社内での研修を実施しました。インターンシップに来てもらえれば、やりがいのある仕事だと伝える事ができます。もちろんインターンシップの申込資格は、何も学生に限定しているわけではありません。転職の際の、業界研究や企業研究にもぜひ活用していただきたい。そうした機会創出を、横浜市と一緒に出来たら最高です。たとえば、ズーラシアなどの動物園で数多く女性社員が働いている姿を紹介していただき、出来ればインターンシップで受け入れる等、難しい問題があるかと思いますが、ご検討いただけると幸いです。
女性社員の声
金井映美さん(2016年入社)
以前は、横浜市内のアルパカ牧場で、動物の飼育を担当していました。その牧場にお孫さんを連れて時々遊びに来てくださったのが荒井社長でした。牧場の閉園が決まり、社長から声をかけてもらったのが入社のきっかけです。もともと動植物とふれあうことが好きだったこともあり、「ご縁があったのだな」と思い、お世話になることにしました。入社後は、現場の仕事から事務まで、一通りの業務を教わりました。現在は、市内の公園の指定管理を担当しています。貸し農園のある公園では「栽培指導講習会」を実施したり、年末には「門松づくり」のワークショップを開催するなど、利用者にとって親しみやすい公園づくりに力を注いでいます。この会社に転職して一年半が経ちましたが、女性だから大変だと感じたことは一度もありません。社員は皆さん気さくな方ばかりで、何でも相談できる働きやすい職場です。専務は、女性社員を増やし、女性も活躍できる新しいスタイルの造園土木の会社をめざす方向のようです。興味のある方はぜひ一度遊びに来てください。
企業情報
アライグリーン株式会社
横浜市港南区日野南4-3-5
http://www.araigreen.com/(外部サイト)
業種:造園施工管理/緑地維持管理/造園緑化工事他
従業員数:16名
女性支援制度:出産休暇制度/育児短時間勤務制度/育児休業制度/看護休暇制度
このページへのお問合せ
経済局中小企業振興部中小企業振興課
電話:045-671-4236
電話:045-671-4236
ファクス:045-664-4867
メールアドレス:ke-keiei@city.yokohama.lg.jp
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