ここから本文です。

「よこはま彩発見」紙面連載バックナンバー(2024年分)

最終更新日 2024年4月1日

「広報よこはま」紙面連載のバックナンバーをお届け

よこはま彩発見ロゴ

 海、港、緑、歴史、地域、人々、さまざまな魅力を持つ横浜。この街の彩りを連載でお届けしている「よこはま(さい)発見」。2023(令和5)年1月号から「広報よこはま」紙面に連載し、さらに詳しい情報をウェブサイトに掲載しています。ここでは紙面の過去の連載(2024年)分を再掲しています。また、ウェブの掲載内容は各月記事の右下「さらに詳しい話」のリンク先をご参照ください。

2024年4月号 新生・横浜美術館に乞うご期待

横浜美術館外観
横浜美術館外観(撮影:新津保 建秀)

横浜美術館 副館長・主席学芸員 柏木 智雄

 1989(平成元)年に開催された横浜博覧会をご記憶でしょうか? 横浜美術館は、この博覧会のパビリオンの一つとしてお披露目され、同年11月に正式開館しました。
 構想の段階から、国際的な美術交流の場、鑑賞と創造の場、美術情報センター、写真の収集、市民の美術活動の育成と発展を骨子とする横浜美術館の五つの理念が掲げられました。日本を代表する建築家・丹下健三が設計した建物は、この基本理念を具体化するべく、向かって右側に創造の場(アトリエ)、左側に美術情報センター(現美術図書室)、そして中央の横長の部分に鑑賞の場(展示室)が設けられたシンメトリー(左右対称)の構造を特徴としています。博覧会が終了し、美術館が正式に開館した後も、みなとみらい21地区では工事が続き、ダンプカーの往来で土ぼこりが舞う中でお客様を案内したこともありました。
 みなとみらい21地区の発展を見守ってきた美術館は、開館30年を経て、2021年から大規模改修工事のため休館してきましたが、昨年11月に竣工しました。現在「第8回横浜トリエンナーレ」の会場となっており、「こどものアートひろば『はらっぱ』」などどなたでも楽しめる企画も実施しています。
 閉幕後はコレクションの搬入などを経て、今年11月から順次オープンしていきます。新生・横浜美術館では、美術図書室が移設され、グランモール公園「美術の広場」から直接出入りできるようになります。その図書室の前には新しいギャラリーも増設されます。ショップ、カフェも新装開店。アトリエも設備が更新され、さらに充実した活動を展開します。エントランスのグランドギャラリーには、お子さま向けのスペースが新設されるほか、新しい椅子やテーブルがふんだんに用意され、誰でも自由にくつろぐことができます。どうぞご期待ください。

さらに詳しい話

横浜美術館
 「第8回横浜トリエンナーレ6月9日(日曜日)まで開催中
【交通】みなとみらい線「みなとみらい」駅下車、徒歩3分。または、JR根岸線・市営地下鉄ブルーライン「桜木町」駅下車、徒歩10分
【問合せ】横浜美術館 Tel:045-221-0300 Fax:045-221-0317

2024年3月号 中華街・華やぎの秘密

横浜中華街
横浜中華街 (みなとみらい線「元町・中華街」駅下車)

作家 山崎 洋子

 遠来の友に「あなたが一番自慢したい『横浜』に案内して」と請われ、迷わず中華街に決めた。横浜通みたいな顔して、そんなあたり前の観光地へ? と言われそうだが、いやいや、私が案内したいのは美味しい料理とアジアン雑貨だけではない。この町の成り立ちを知り、より味わい深いひと時を楽しんでほしいのだ。
 幕末、日本は長い鎖国を解いて開国した。素朴な横浜村がその玄関口に選ばれ、異国の人、物、文化が雪崩を打って上陸。国際都市へと急変貌した。とはいえ問題は意思の疎通だ。言葉の壁は大きい。
 そこで大活躍したのが、当初、欧米人の使用人として渡日した中国人。日本とは「漢字」という共通言語がある。加えて彼らには「華僑」という生き方がある。生まれは中国だが、外国へ渡り、そこに根を下ろして生きる人たちをそう呼ぶ。彼らは東洋と西洋、両方に精通している。活躍の場は通訳だけではなかった。海外貿易のルールから西洋の進んだ産業技術まで、日本人に伝授。欧米諸国、日本、どちらにも欠くべからざる存在になり、その人数も増えていったのである。
 華僑は根を下ろした国に自分たちの居住区を作る。それがチャイナタウンだ。わが横浜中華街は、世界でもっとも華やかなチャイナタウンとして知られている。だが歴史を振り返れば、決して安穏な歩みではなかった。日清戦争、日中戦争の際は、敵国の真っただ中で生きることを余儀なくされた。それでもこの街の灯が消えることはなかった。それどころかさらに輝きを増している。なにがあろうと、私たちはこの街を愛しているのだ。
 実は意外と知られていない歴史の一場面がある。明治5(1872)年、日中間どころか国際社会を揺るがす大事件が横浜で勃発した。驚きに満ちたその詳細は、右上の二次元コードからどうぞ。

さらに詳しい話

山崎 洋子(やまざき ようこ)
1947年、京都府⽣まれ、横浜市在住。第32回江戸川乱歩賞受賞。『横浜開港絵巻 ⾚い崖の⼥』『横濱唐⼈お吉異聞』『天使はブルースを歌う』など横浜を舞台にした作品多数。
【問合せ】政策局広報課 Tel:671-2331 Fax:661-2351

2024年2月号 ヨコハマの輸出工芸

花鳥図屏風
横浜芝山漆器「花鳥図屏風」(一部)横浜市歴史博物館所蔵

横浜市歴史博物館 学芸員 小林 光一郎

 横浜では、幕末期の開港とともに、文字通り「港を開く」ことで海外との貿易が始まり、日本から工芸品や美術品も多く輸出されるようになりました。その後、工芸品などの輸出が増えるに従って、欧米人の好みに添うような形や文様といった工芸品が制作されるようになり、運搬などの手間の省ける横浜で制作が行われるようになりました。
 本展示では、そんな輸出工芸品の中から、横浜眞葛焼、横浜芝山漆器、横浜彫刻家具、横浜輸出スカーフの四つに着目し、その歴史の一端を概観します。「Makuzu ware」として欧米の陶磁器製品に影響を与えた横浜眞葛焼や、「芝山象嵌(ぞうがん)」というレリーフ状に盛り上がって装飾された横浜芝山漆器、社寺建築に見られる彫刻の技法を取り入れ、輸出だけでなく横浜居住の外国人邸宅でも使われた横浜彫刻家具、世界のスカーフ生産の約60%を占め、意匠保護のため日本輸出スカーフ製造協同組合がサンプル提出を行わせていた時代の横浜輸出スカーフなど、海外において評価され、かつ、国内の残存数が少ない資料をご覧になれます。
 横浜を冠したこれらの資料を一堂に見られる貴重な機会です。各資料がもつ美しさやデザインなど「世界に通じる魅力」を感じていただければと思います。

さらに詳しい話

【問合せ】横浜市歴史博物館 Tel:912-7777 Fax:912-7781

2024年1月号  横浜消防の歩みと音楽隊 ―躍進・明るい未来へ

横浜市民防災センター(消防音楽隊担当) 永峯 義典

 正月の風物詩の一つ、俳句の季語にもなっている出初式。横浜消防出初式2024は、1月7日(日曜日)に開催され、今年も横浜消防の消防力・災害対応力を披露します。横浜消防の歩みは、1859(安政6)年の横浜開港と同時期に民間の消防組が組織されたことに始まり、その翌年には最初の出初式も行われました。1871(明治4)年には英国から輸入された蒸気消防ポンプが配置されるなど、横浜は近代消防発祥の地とされています。1914(大正3)年には日本初の消防車、1933(昭和8)年には消防機関として日本初の救急車が配備されるなど、横浜消防は常に時代の最先端で、市民の皆様の安全・安心を守ってきました。その横浜消防の活動を皆様にお伝えする一役を担っているのが、横浜市消防音楽隊です。

横浜市消防音楽隊

 1958(昭和33)年に横浜開港100周年、市政70周年を記念して創設された消防音楽隊は、市内各所で演奏・演技を通じた防災啓発活動を行うとともに、横浜開港記念みなと祭「ザよこはまパレード」や入港する大型客船の歓迎式、横浜マラソンなどで練習を重ねた演奏・演技を披露するなど、横浜のシティプロモーションも担っています。また、市内の中学生を対象に楽器指導ワークショップを実施するなど、子どもたちの創造性を育み、文化芸術を発展させるための次世代育成プログラムにも力を入れています。
 来たる3月16日(土曜日)には、これまでの皆様の応援に感謝の気持ちを込めて、「躍進~明るい未来へ~」をテーマに創設65周年記念演奏会を開催します。1982(昭和57)年に発足した消防音楽隊のドリルチーム「ポートエンジェルス119」の新パレード服のお披露目など、輝かしい姿を披露します。音楽隊一同、皆様にお会いできることを楽しみにしています。

さらに詳しい話

【問合せ】横浜市民防災センター Tel:312-0119 Fax:312-0386

このページへのお問合せ

政策経営局シティプロモーション推進室広報課

電話:045-671-2331

電話:045-671-2331

ファクス:045-661-2351

メールアドレス:ss-koho@city.yokohama.jp

前のページに戻る

ページID:637-622-071

  • LINE
  • Twitter
  • Facebook
  • Instagram
  • YouTube
  • SmartNews