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2023年7月号 海の環境を未来へ~海の公園

 海、港、緑、歴史、地域、人々、さまざまな魅力を持つ横浜。この街の彩りを「よこはま彩発見」としてお届けします。 今回は7月第3月曜日の海の日にちなみ金沢区にある「海の公園」についてです。

最終更新日 2023年8月1日

「広報よこはま」2023年7月号「よこはま彩発見」の掲載内容はリンク先をご覧ください。

海の環境を未来へ~海の公園

海の公園園長 宮口 均

海の公園
海の公園 全景

 市内には大小約2,700の多種多様な公園がありますが、海の公園(外部サイト)は広大な砂浜を有し、潮干狩りや海水浴、ビーチスポーツなど海を体感できる唯一の公園です。1988(昭和63)年の開園以来多く市民の皆様にご利用いただき、特にゴールデンウィークは毎年、一日数万人の潮干狩り客で賑わっています。そんな海の公園は、なぜ金沢の地に誕生したのでしょうか。なぜ潮干狩りで多くの方が集まるのでしょうか。また、貴重な海の環境を守るため公園ではどのような取り組みを進めているのでしょうか。横浜の豊かな海を次世代に引き継いでいくヒントがここにあるようです。

海の公園ができるまで

「乙艫の帰帆」
歌川広重「乙艫の帰帆」 神奈川県立金沢文庫所蔵

 横浜の海浜は、高度経済成長期に工業や物流の拠点化のため行われた埋立事業によりその多くが失われ、昭和40年代後半には金沢区富岡から南のみとなっていました。海の公園が立地する以前のこの地の海岸線は、歌川広重の描いた金沢八景の一つ「乙艫(おっとも)の帰帆」にも見られるように、白砂青松の景観を有し、遠浅で波も静かであったため、海水浴や潮干狩りを楽しむ人たちで賑わっていました。
 こうした中、海の公園は、1968(昭和43)年に市の六大事業の一つとして決定された金沢地先埋立事業において、公園としての整備が位置づけられました。金沢の歴史や特徴を活かし、横浜のシンボルとなりうるような公園づくりを目指し、1980(昭和55)年に人工砂浜のみ先行オープンした後、1988(昭和63)年に正式開園しました。市民に親しまれた横浜の海浜を復元し未来に残していくため、海の公園は誕生しました。

ルールを守り潮干狩りを楽しもう

開園間もない頃の潮干狩りの様子
開園後間もない頃の潮干狩りの様子

 海の公園では、潮干狩りを無料で行えることから、開園以来多くの方に親しまれてきました。特にゴールデンウィークの潮干狩り好適日は、年間を通じて最も多くの方が訪れます。1988(昭和63)年の開園直後の頃は、海浜を立すいの余地もないほど人が埋め尽くすような光景も見られました。
 潮干狩りを楽しむ皆さんのメインターゲットはアサリです。海の公園のアサリは自然繁殖のため、発生量が年によって異なります。アサリが絶えることなく、いつまでも潮干狩りの楽しめる環境を維持していくため、海の公園では楽しむ一人一人が「採りすぎ」ないよう、県の定める一定のルールの遵守を働きかけています。現場でルールの徹底を呼び掛ける専門の警備員が巡回するのもこのためです。
潮干狩りのルール
(1)幅15㎝を超える貝採り器具の使用はできません。(ジョレンや忍者熊手は、幅15㎝以下でも使用できません。詳しくは、県ホームページ(外部サイト)でご確認ください。)
(2)2㎝以下の稚貝の採取はできません。
(3)一人が一度に採れる貝の量は2㎏以内です。

ビーチスポーツとマリンスポーツ

ウインドサーフィンの様子
ウインドサーフィン

 海の公園では、砂浜と海域を利用しさまざまなスポーツ体験ができるのも特徴です。ビーチには6面のビーチバレー場と、ビーチサッカーなどができるビーチスポーツ広場があり、大会開催時などを除き自由に使用することができます。また、夏には毎年ビーチスポーツの祭典「ビーチスポーツフェスタ」を開催し、さらなる普及に努めています。
 海域では、ウインドサーフィンやSUP(スタンドアップパドルボード)、シーカヤックなどのマリンスポーツを楽しむことができます(海水浴場開設期間は遊泳区域内進入不可)。ビーチサイドには、利用者の利便性を高める有料のボード保管施設「ウインドサーフィン艇庫」があります。遠浅で波も穏やかで初心者にも優しい海が皆様のご来園をお待ちしています。

海の環境を考える

親子講座
海の環境を考える親子講座

 海水温上昇や気候変動などの地球温暖化問題やプラスチックごみの増加などによる海洋環境の変化の影響が、残念ながら海の公園においても確認されています。昔は生息していなかった南洋の魚がいたり、アサリの生息量が減少傾向になったり、アオサ(海藻)が大量に漂着するなど海辺環境の変化が起きています。一方で、水質浄化や二酸化炭素吸収の効果があり、生物の繁殖を促し「海のゆりかご」とも呼ばれるアマモ場を増やすための取り組みや、美しい砂浜を保つためのビーチクリーンなど、市民活動も盛んになっています。
 海の公園ではこの他に「海の環境を考える親子講座」の開催や、水中ドローンを使った海中映像による実態調査など海の環境に関する多様な取り組みを進めています。市民が海を直接体感できる海の公園は、単に楽しむだけではなく、こうした海の環境課題を考え、実践できる貴重な場所でもあります。

海の公園 砂浜

 都市公園である海の公園は、日常の管理を徹底し、環境に配慮した取り組みを実践しています。海を親しみ大切に思う皆様とともに、かけがえのない豊かできれいな横浜の海を未来へと引き継いでいきたいと願っています。

【受付終了】読者プレゼント

海の公園特製エコバッグ

 応募受付は終了し、当選者に8月1日(火曜日)に賞品を発送しました。ご応募ありがとうございました。
 いつも『広報よこはま』・「よこはま彩発見」をご覧いただき、ありがとうございます。感想をお寄せいただいた方の中から抽選で、海の公園特製エコバッグを5名様にプレゼントします。ご希望の方は、次の6項目※を明記し、郵便はがき(〒231-0005 横浜市中区本町6-50-10 横浜市役所政策局広報課 あて)又は電子メール(ss-saihakken@city.yokohama.jp)でご応募ください。締切は2023年7月31日(月曜日) 必着です。
※ 1.郵便番号、2.住所、3.氏名、4.感想、5.読んでみたい記事、6.「7月号プレゼント希望」
 なお、当選者の発表は賞品の発送をもってかえさせていただきます。エコバッグの色についてはお任せください。また、いただいた個人情報は、賞品の発送以外の目的には使用しません。
読者プレゼント問合せ先横浜市役所政策局広報課 TEL:045‐671-2331 FAX:045‐661-2351

このページへのお問合せ

海の公園管理センター

電話:045-701-3450

電話:045-701-3450

ファクス:045-701-3334

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