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第1回「市長と語ろう!」

最終更新日 2022年7月11日

開催概要

≪テーマ≫子育て(地域での子育て支援~多世代交流サロンの取組~)

富岡サロン「ジュピのえんがわ」の皆様と市長との集合写真

≪日時≫

令和4年5月21日(土曜日) 14:00~

≪会場≫

富岡サロン「ジュピのえんがわ」(金沢区)

≪対話団体≫

富岡サロン「ジュピのえんがわ」(金沢区)

≪団体概要≫

サロンを通して子どもと大人が交流し、笑顔がみえる町、人と人とが繋がり、元気で、安全・安心して暮らせる地域づくりを目指し、古民家をリフォームした懐かしい縁側と駄菓子コーナーを備える子どもも大人も立ち寄りたくなる多世代交流の場を運営。
当該サロンの場を活用して、こどもが楽しみ学ぶことができる各種企画の開催のほか、小中学生を対象とした学習支援「ぼんぼんたいむ」、地域子育て支援拠点「とことこ」が出張して子どもと保護者のための広場、月1回の子ども食堂(地域食堂)などを開催。
また、子どもが不在の時間帯には、主に高齢者を対象とした、「体操教室」や「パソコン教室」を実施や、買い物が困難な方々向けに地場野菜やパンを販売。

対話概要

※ 文意を損なわない範囲で、重複部分や言い回しなどを整理しています。

市長挨拶

市長

横浜市の政策で重点的にやっていかなければならないところが数多くある中で、子育て・教育は一丁目一番地だと思っています。ぜひ、子育てしやすい街を作りたい。そのために、実際に現場に携わる皆さんから困りごとや御提案など、直接意見交換したく、皆さんのお時間をいただいた次第です。本日はどうぞよろしくお願いいたします。

子どもからお年寄りまで気軽に集える交流サロン

参加者

「ジュピのえんがわ」は古民家を活用した子どもからお年寄りまで気軽に集える交流サロンです。子どもたちに100円、50円のお小遣いを大事に使って選ぶことからしてもらえたらいいという思いと、地域の人に子ども達のことを知ってほしいということから駄菓子屋を行うようになりました。近くのえんがわをイメージした建物をお借りして、金沢区に「茶の間」支援事業(※)があるとのことで、区役所や町内会長にご相談させていただきながら1からここを作り上げてきました。このサロンで子どもから大人まで何かをやっていきたいということがありましたので、色々とみんなで検討しております。

※金沢区空き家等を活用した地域の「茶の間」支援事業
区民が主体となって地域で行う空き家・空き店舗等を活用した多世代交流、子育て支援及び高齢者の生活支援などの地域を活性化する区民の自発的な活動を支援する金沢区独自の事業。

参加者

最初に行ったのが、5月に子どもの日スペシャルで、大人と子どもたちが一緒に昔遊びやけん玉、ベーゴマ、カレーパーティーもやり、そこで大人と子どもが関係を結ぶことをして、それから夏休みのワークショップで、子どもたちの夏休みの課題や宿題のお手伝いもプログラムをたてて実行しました。

子どもたちや子育て世代が地域とつながること

参加者

金沢区に引っ越してきて、子ども会がないことをお聞きし大きな衝撃を受け、どうやって子どもたちを地域と繋げていこうか、私自身も友達をどうやって作っていこうか悩みました。その後、施設をお借りしてハロウィンパーティーを企画・開催したことが私の地域活動の始まりです。
私自身、働いている中で、共働きで働く世代が地域につながることは本当に大変だと身をもって知り、自分ができることはないかと思うようになりました。
子どもたちや子育て世代が地域とつながることは、子どもたち・保護者にとっても、地域にとっても、とても大切なことと思っていますので、子育て世代とつながれるよう、地域と楽しい子育てができるよう、微力ながらお手伝いできればと思っております。

市長

子ども会は、少子化で自然になくなってきたということですか?

参加者

親御さんたちは共働きが多くなってきているので、地域の中にすんなり入っていけなくなってきている。入るとずっとやらなくちゃいけないというのがあるので、そうじゃなくていいのではないかと言いながらも、なかなか難しいかもしれないですね。

参加者

以前は子ども会があったのですが、役員さんの負担が大きすぎて、なり手がいない。親御さんはやりきれない部分があって手を引いてきた地域があります。

市長

やはり子どもの数が減ってきただけじゃないですよね。

参加者

地域の町内会の役員や「ジュピのえんがわ」スタッフも、人の継続が課題です。

市長

持続可能性がテーマだと思います。こうした活動に関しても、持続可能性を担保する視点が大事です。

参加者

働く保護者が忙しい中で孤食の子が結構いると感じていまして、食を介して地域の私達と関係性が築けたら良いと思いました。 いろいろ模索しながら、他の子ども食堂さんを見学させていただいたり、子ども食堂やフードバンクさんの講演会に参加したりしました。子ども食堂をやろうという仲間がきてくださり、今年で5年目に入りました。多いときは30人くらい来ています。

市長

30人ですか。未就学児も就学児も両方ですよね?

参加者

赤ちゃんからお年を召した方まで、障害あってもなくても誰でもOKということにしています。

大人たちの変化と子どもの「社会性」

市長と団体の皆さまが対話する様子

市長

これまでも広い意味での子育てに長年携わっていると思いますが、親の変化は何かありますか?

参加者

子どもが変わったのではなくて大人が変わってきたと思います。文明が発達してきて、とにかくそれにあわせて動かなくちゃいけない。どんどん速くなっている感じ。遊びながら「社会性」を育てるという考えがなくなってきている感じがします。

市長

その「社会性」という言葉がキーワードだと思っています。デジタルな社会になって、こちらのような環境がどこにでもあるわけじゃないし、さらにマスクをしてずっと接していたら、子どもの「社会性」という観点からすると、すごく不安なのです。

地域での活動と担い手の確保

参加者

昨年4月から小中学生を対象とした学習支援「ぼんぼんたいむ」を行っています。学習サポーターは、横浜市大の学生さんや、地域で英語が堪能な方など9人~10人のサポーターさんにお手伝いをしていただいています。

市長

いろいろご苦労もあると思いますが、担い手の確保が一つの大きな課題ですよね。

参加者

コロナが収まった段階では、もう少し利用者を増やしていきたいと思います。そうなると学生さんとかご協力いただける方を探していくことが、テーマになると思っています。

市長

例えば、ここには近くに横浜市大などもあります。担い手の候補になるような学生と皆さんをマッチングさせることが必要ですね。

参加者

区役所でも、金沢区内の大学生や大学でボランティア活動をやっている人たちと接点を持っているようで、相談に乗りますよというお話を伺っています。

参加者

大学の先生にお会いして、いろんなご相談をさせていただいて学生さんに来ていただいています。先生に相談したら市大だけじゃなくて関東学院とかいろいろあるので、そういったところにもつなげていっていろんな人たちに関わってもらうことが大事だと教えていただきました。

市長

そこが行政としての関われるチャンスだと思います。多くの教員たちは、自分たちの教え子が、こういった機会に関われる可能性があれば声をかけるし、そういうマッチング機能を考えられるかもしれませんね。

参加者

地域の方たちも、塾をやっていた先生が引退されて来てくださっていて、そういうことも大事にしています。あと、学生さんがくると子どもたちはイキイキするのです。

市長

いろいろ声を掛ければ手をあげる人が多分いて、だけど難しいのは皆さんがどうやってそこにアクセスするか。手をあげそうな人もどうやってその機会を知るかですよね。

参加者

地域子育て支援拠点「とことこ」の職員が月に1回こちらに来ましてお母さんたちの子育てのご相談に乗ったり、情報提供させていただいたりしています。この近辺のお母さんたちを中心に、多いと5、6組がいらしています。お母さんたちが地域につながるきっかけになったらいいなと思っています。

市長

「とことこ」は、拠点から地域に出張してユニークだなと思いました。そうなると担い手の確保、人手が大変だと思うのですがいかがですか。

司会

区内のいろんな地域の拠点に出向いていただけるよう、区としても独自に取組をさせていただいています。

子育て支援のための組織作り

市長と団体の皆さまが対話する様子

参加者

富岡第二地区は、南部町内会だけが子ども会を持っています。子どもたちがだんだん少なくなってきて、3年前ぐらいには活動ができなくなりました。その時に、子ども会の45世帯にアンケートとったら35世帯が「区役所との仕事が多いので子ども会はいらない」と言ってきました。今のお母さんはすごく働いているのですよ。

市長

我々の子どものときとは違うのですよね。

参加者

子ども会を続けていくためアンケートを整理して、まず会則を作りました。子ども会、町内会、老人会の三つに分かれていた活動をすべて町内会で活動することにしました。年12回の会議を半分に減らしました。

市長

組織作りの見本みたい。問題の根っこを探して解消しに行き、無駄なことは省く。すごいです。

参加者

このサロンの運営委員会に各町内会の会長さんや、地域に入っている民生委員を入れている。毎月1回の運営委員会でこういうことをやりたいなって言うとさっと決まっていく。

市長

組織作りがすごいですね。意識のある方々が効率的な運営を目指す。困難にも立ち向かわなければいけない。皆さんはやはりチームだと思うのです。代表のボールをいろんな意識のある方が受け取られて、それぞれの方がそれぞれの役割を果たして、チームとしてまとまっていると感じました。
こういう素晴らしいチームをどうやったら地域に定着させるか。定着させたら次は担い手の確保という次の持続可能性という問題が出てくると思うのですけれど、すごく感銘を受けました。

子どもは「地域の宝」

参加者

私どもの連合町内会は2自治会4町内会で比較的こじんまり活動をやらせていただいています。最大の柱は、子どもは「地域の宝」。小学校の児童の下校の見守りを町内会毎に曜日を決めて行っていて、学校側も非常に積極的に協力をしていただいています。見守りの活動に参加できるご家庭と物理的に参加できないご家庭があり、年寄りがみんなでできないか投げかけをして順調に行っています。
先ほどもお話を申し上げているように、これから5年先になったとき活動をどうつないでいくかということ、これは「ジュピのえんがわ」に限らず地域の単位町内会や地区連合町内会も含めて、これからしっかりと後継者作りもしていかなければいけないと思っています。

市長

連合町内会の役割ってすごく大きいと思うのです。連合町内会同士で子育てに係るような議論はしますか。

司会

主任児童委員が集まった連絡会で子育てについて、町内会を超えた話し合いをすることが多いのですよね。

参加者

主任児童委員連絡会のメンバーに入っているので、月1回の連絡会で各地区と交流しています。お互いの情報交換や子育てについて様々話し合いをしています。

市長コメント

ジュピのえんがわの駄菓子屋で駄菓子を買う市長


現場に来てみなさんと話させていただいて勉強になりました。ありがとうございました。
行政として後押ししていく上でも、いろんな要素が必要だと改めて思いました。みなさんみたいな強い意志をもったリーダーがいて、その方々がチームとしてまとまっている。その上で、地域にどうやって定着させるかいろんな工夫されていることが分かりました。きわめて広範囲に多角的にいろんな活動をされていることが分かりました。
また、アンケートをとられて問題の根っこを探し、それをきちんと解消し取組をされている。それが定着し、長続きしている理由の一つだということも改めて分かりました。今後の課題として担い手ですよね。どうやって確保していくかというところを改めて実感いたしました。
こうした環境を次世代につなげていきたいと改めて思いました。これから子育て世帯が横浜に入ってきたいと思うような施策をつくっていきたいと思います。横浜で子育てがしやすいと思うには、地域で子育てしている気持ちを持ってもらえる取組や居場所づくりが必要だということを改めて思いましたので、各区役所とも相談しながらよりよい環境をつくっていきたいと思います。
今日はありがとうございました。

このページへのお問合せ

市民局総務部広聴相談課

電話:045-671-2335

電話:045-671-2335

ファクス:045-212-0911

メールアドレス:sh-shukai@city.yokohama.jp

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