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令和4年度 鶴見図書館の目標振り返り

令和4年度、鶴見図書館は、以下の目標について特に重点的に取り組みました。この目標は「横浜市立図書館運営実行プラン」、鶴見区の「読書活動推進目標」に基づいて策定しています。(令和5年6月)年間振り返りを公表しました。

最終更新日 2023年6月9日

※この目標は、「横浜市立図書館運営実行プラン」から各館で特に重点的に実施する項目を選択し、記載しています。

1 誰もが利用しやすい図書館

図書館のイメージアップと利用促進のための企画・イベント等実施

取組

  1. 乳幼児健診会場で開催していた親子で絵本とわらべうたに親しむ機会である「つるみっこ絵本広場」を再開に向けて検討します。また、スタッフの育成と研修を継続して行います。
  2. 「つるみ子育て・個育ちフォーラム」、「鶴見区地域子育てイベント」(全3回)などの、区や市等が主催する事業に協力し、図書館の利用促進を図ります。
  3. 高齢化社会を見据え、高齢者が身近な場所で本に親しめるよう、区高齢・障害支援課や地区センター、高齢者施設などと連携し、グループ貸出のPRを行うとともに、セット貸出などの新たな仕組み作りを検討します。
  4. 図書館内がすっきりとし、利用しやすいように、掲示物の見直しを行います。(通年)

年間振り返り

  1. 乳幼児健診会場での「つるみっこ絵本広場」を再開しました(2月)。また、スタッフ育成の研修を毎月実施しました(月1回)。
  2. 「鶴見区地域子育てイベント」に参加し、保護者向けに図書館のPRや読書相談、子ども向けに絵本の読み聞かせなどを行いました(全3回のうち2回は、4月、5月。1回は新型コロナウイルス感染症拡大のため資料配布のみ)。また、1月に矢向地区センターで開催された「つるみ子育て・個育ちフォーラム」に移動図書館「はまかぜ号」を特別運行し、横浜市立図書館の利用と矢向地区の読書習慣の定着を進めました。
  3. 区社会福祉協議会の定例会に出席し、区内のケアプラザ等の福祉関連施設にグループ貸出をPRしました。また、セット貸出については運用の試行を開始しました。(3月)
  4. 館内の古くなった掲示物の撤去や貼り替えを行いました。また、掲示スペースも見直し、利用者の動線に合わせて掲示物を配置しました。

誰もが利用しやすい図書館サービスの充実

取組

  1. 新型コロナウイルス感染症拡大防止対策として図書館の換気を十分に行い、消毒を徹底するなど、利用者が安心して図書館を利用できる環境づくりを実施します。(通年)
  2. 利用者および職員の安全・安心のため、鶴見保育園と連携し防災訓練を行うなど、緊急時の対応について全職員が共有します。(通年)

年間振り返り

  1. 昨年度に引き続き、換気のため各フロアの窓開け、扇風機の稼働を終日行いました。また消毒スペースを2か所に設けるほか、カウンターテーブルや電話機をはじめ利用者や職員が頻繁に手を触れる箇所の消毒を一日2回実施しました。マスクの着用のお願いについては、館内掲示のほか一日2回放送での呼びかけを実施しました。
  2. 鶴見消防署職員による防災講座及び防災訓練を実施し、鶴見保育園職員とともに避難経路等の確認をしました(6月)。また、図上訓練を鶴見保育園職員と実施しました(2月)。

人材育成の推進

取組

  1. OJTによる人材育成を推進し、選書やレファレンス(資料相談)・児童サービスなどの職員の知識・技術の向上を進めます。
  2. 館内・庁内の研修やeラーニング等に積極的に参加します。
  3. 横浜市の図書館サービスにより深く関わり市民サービスの向上や職員のスキルアップを推進するため、プロジェクト等に積極的に参加します。

年間振り返り

  1. 自主企画事業や保育所・学校訪問など、司書の専門性が求められる事業は2名以上で担当し、知識・技術の継承とスキルアップに努めました。選書は分野ごとにメイン・サブの2名体制とし、選書における着眼点などを共有しました。
  2. 受講必須のものを除き、延べ34件の研修に参加しました。
  3. 児童書ホームページ紹介文の校正委員、次期図書館情報システム検討プロジェクトに参加しました。また、区役所によるNHK連続テレビ小説「ちむどんどん」を契機とした地域活性化庁内プロジェクトにも2名参加し、区長表彰を受けました。

地域と連携した読書活動の推進

取組

  1. 地域で活動する朗読グループと連携して大人や親子などを対象にした朗読会や紙芝居のおはなし会等を開催します。(年14回)
  2. 鶴見国際交流ラウンジ等との連携や「サルビアわんぱく☆ランド」などのイベントを通じて、外国につながりのある区民向けの読書活動支援に取り組みます。また、関連資料などを活用し、多文化理解を促進します。(1回)
  3. つるみ区民活動センターと連携し、企画事業での連携・調整や、読書活動に関する情報交換を進めます。

年間振り返り

  1. 新型コロナウイルス感染症拡大防止のため開催できないこともありましたが、地域で活動する朗読グループと連携して事業を開催しました(14回)。また県立鶴見高校と新たに連携し、図書委員会によるおはなし会を実施しました(1日、延べ3回)。
  2. 8月に独立行政法人国際協力機構JICA横浜海外移住資料館と協力してパネル展やクイズラリーを開催し、多文化理解を促進しました。
  3. つるみ区民活動センターが開催するイベントに協力し、ブックリストの作成や図書の貸し出しを行い、区内の読書活動を推進しました(8月「紙折りでバッグを作ろう」、2月「張り子できつねのお面を作ろう」)。

2 子どもの読書習慣の定着への支援

子どもの読書習慣の定着への支援

取組

  1. 図書館内で定例おはなし会をボランティアと協力して開催します。(年24回)
  2. 乳幼児期からの読書習慣を定着させるため、保育士向けの研修及び子ども向けのおはなし会などの出張サービスについて、区内保育所の施設長会等でPRします。また、依頼に対しては積極的に受け入れます。(通年)

年間振り返り

  1. ボランティアと協力した定例おはなし会を開催しました(24回)。また、子どもの読書習慣の定着に繋がるよう、おはなし会で紹介した本やシリーズの本を展示し、貸出できるようにしました。
  2. 5月に開催された鶴見区内認可保育所等施設長会で、出張サービスについてPRを行いました。依頼があったおはなし会(31回)及び保育士向け講座(5回)は全て実施しました。

家庭での読書活動の推進

取組

  1. 保育所等が主催する育児講座などで、新米ママ・パパを対象に絵本の読み聞かせやわらべうたのノウハウを紹介・提供します。(2回)
  2. 司書がおすすめの本を選んで紹介する年齢別セット「つるぽんセット」や、初めて出会う絵本コーナー及び子育て支援コーナーを積極的にPRし、家庭での読書活動を支援します。(通年)

年間振り返り

  1. 鶴見保育園が主催する育児講座で、親子向けに絵本とわらべうたを紹介しました(12月)。
  2. つるぽんセットは104セット、312冊の貸出しをしました。館内のおはなし会や保育士向け講習会などで、各コーナーのPRを行いました。

学校教育への協力、学校図書館充実のための支援

取組

  1. 児童生徒等の図書館見学や職業体験等を積極的に受け入れます。
  2. 区内小中学校及び高等学校の学校図書館研究会や学校司書研修に協力し、運営や環境整備等の相談を受け、学校図書館の機能強化を支援します。
  3. 教職員向け貸出で汎用性のある事例について、引き続きレファレンスデータベースに登録します。(5件)

年間振り返り

  1. 図書館見学は小学校1校(164人)と高等学校1校(9人)、職業体験は高等学校2校(延べ7人)、高等学校2校の教職員のインターン(延べ4人)を受け入れました。中学校の職業体験も5校(延べ23人)実施しました(その他1校は中止)。
  2. 小中学校企画課主催の学校司書研修のほかにも、学校図書館の整備相談や選書の相談4件に対応しました。レファレンス20件に対応しました。
  3. 教職員向け貸出で受けたレファレンス事例を6件登録しました。

ティーンズ世代の読書活動の促進

取組

  1. 世代的に変化の速いニーズやトレンドに合わせ、ティーンズコーナーの展示資料や掲示物を随時見直し、関心の高いものとすることで利用を促進します。
  2. 昨年度に新設した新刊図書コーナーや展示スペースをホームページで紹介し、来館促進につなげます。
  3. ティーンズ世代向けの本の紹介や児童生徒によるPOP展示を実施します。
  4. 区や地域と連携し、ティーンズ向けの進路に関する事業を実施し、情報拠点としての図書館利用を促進します。

年間振り返り

  1. 昨年新設したミニ展示コーナーについて、約2カ月おきにテーマ展示を行いました。また、ティーンズコーナーの看板等、掲示物を刷新しました。
  2. 新刊図書コーナー及び展示スペースについて、令和5年4月にホームページで紹介する準備を行いました。(3月)。
  3. 新着資料はPOPを作って展示しました。また、児童生徒によるPOP展示を開催しました(10月、11月)。
  4. 区や地域と連携して、ティーンズ向けに進路や仕事に関する展示を開催し、働く大人からティーンズ向けのメッセージ40件を掲示しました(3月、4月)。

地域での読書活動への支援

取組

  1. 読書活動を行うボランティアの養成講座を開催し、担い手づくりを推進します。(1回)
  2. 区内市民利用施設等でのボランティア活動や読書推進の取組を把握し、それらを支援するため、グループ貸出等の図書館サービスについて区高齢・障害支援課や地区センター、高齢者施設のほか、保育所や区民活動支援センターなどに情報提供します。

年間振り返り

  1. 読書活動を行うボランティアを対象とした養成講座を開催しました(7月)。また、鶴見区子育て支援者向けに絵本とわらべうたの研修も実施しました(8月)。
  2. 鶴見区高齢・障害支援課の紹介で、6月に開催された鶴見区生活支援コーディネーター連絡会でグループ貸出について情報提供を行ったほか、9月に鶴見区読書施設連絡会を開催し、地区センターなどに図書コーナー運営のアドバイスなどを行いました。また、地区センターからの依頼を受け、出張相談を行いました(12月)。

3 蔵書とレファレンスの充実

地域の情報拠点としての蔵書の充実

取組

  1. 高齢者の読書活動を支援するため、高齢者の関心の高いテーマの資料や大きな文字で印刷された「大活字本」を収集します。(90冊)
  2. 子育て世代に寄り添い、幼い子を持つ親の悩みや課題を解決する資料を取集します。(120冊)
  3. 病院や福祉施設が多い地域性を鑑み、専門書を含め、医療機関・福祉施設等で働く方からの需要が高い資料を収集します。(60冊)
  4. 外国につながる区民の生活や学習を支援する資料とともに、多文化理解に役立つ資料を収集します。(150冊)

年間振り返り

  1. 高齢者の関心の高いテーマの本と「大活字本」を合わせて114冊受け入れました。
  2. 子育てに役立つ絵本を32冊、子育てに関する実用書等を95冊受け入れました(合計127冊)。
  3. 看護や介護、福祉に関する本を64冊受け入れました。
  4. 外国につながる区民の生活や学習を支援する資料と多文化理解に役立つ資料を185冊受け入れました。

資料の管理・保存

取組

  1. 書架整理や図書の除籍を適切に行うことで利用者にとって使いやすい書架づくりをします。

年間振り返り

  1. 定期的に書架整理をし、古い図書の除籍をしました。

レファレンスの充実

取組

  1. 今後の業務の参考にするため、郷土に関するレファレンスを遡及分も含めてレファレンス事例集に入力します。(10件)
  2. 児童の調べ学習に対応できるよう、児童書の参考図書の充実を図ります。(20冊)
  3. 的確かつ迅速な資料提供を行えるよう、窓口や電話での予約受付時に丁寧な聞き取りを行います。

年間振り返り

  1. 遡及分を含め、郷土に関するレファレンスを51件入力しました。
  2. 参考図書コーナーの資料について24冊を受け入れました。汚破損資料の補充に加え新規タイトルを追加し、調べ学習に対応できる書架づくりを行いました。
  3. 予約受付時に丁寧な聞き取りを行い、版の違う資料を提案するなどして提供までの時間を短縮しました。今後も続けていきます。

資料の活用と情報発信

取組

  1. 外国につながる市民が多く居住する区の図書館として、区内の支援団体と連携し、情報発信を行い、当該市民を支援する図書館資料の利用に結びつけます。
  2. 図書館ホームページを適宜更新し、既存の情報を拡充します。また、イベントの開催情報等をタイムリーに発信します。(月2回)
  3. 図書館の外にある掲示板を有効活用し、イベント開催情報のほか、本の紹介などを行います。
  4. 広報よこはま鶴見区版「本のひととき」で、本の紹介を継続します。
  5. 図書館を利用する機会が少ない方々にも読書に関心を持ってもらえるよう、他部局と連携し、様々な展示を行うとともに、関連する資料を合わせて展示します。

年間振り返り

  1. 区内にあるNPO法人ABCジャパンを訪問し、相互の活動内容等の情報共有を行うとともに、ポルトガル語の本を寄贈していただきました(12月)。
  2. ホームページを適宜更新し、タイムリーな情報発信に努めました(23回)。
  3. 掲示板にイベントや企画展示のポスターを掲示し、情報発信に努めました。掲示板を活用した本の紹介については、実施できませんでしたが、次年度検討を続けます。
  4. 広報よこはま鶴見区版「本のひととき」に、毎月2冊の紹介記事を掲載し、紹介した本を館内に展示しました(延べ9回、18冊)。これらの本は他の展示に比べて貸出率が高くなっています。
  5. 様々な機関や部局と連携し、パネル展や関連図書の展示などを行いました(横浜DeNAベイスターズ(4月)、NHK横浜放送局(4月から8月)、ユニセフ神奈川支部(5月)、環境創造局(8月)、独立行政法人国際協力機構JICA横浜(8月)、水道局(1月)、横浜スポーツパートナーズ(2月)。また、鶴見区高齢・障害支援課と連携した認知症(9月)及び介護予防(10月)の展示では、ブックリストを作成し、配布しました。選書にあたっては区担当者とも相談し、図書館の資料として購入の参考としました。そのほか、神奈川区民文化センターかなっくホール指定管理者と協力し、図書館で音楽劇を開催しました(12月)。

4 鶴見図書館の独自目標

 

取組

  1. 沖縄返還50周年、NHK連続テレビ小説「ちむどんどん」に鶴見が登場することにちなみ、鶴見の中の沖縄をテーマにした講演会等の実施や、沖縄関連資料の収集をします。
  2. 業務マニュアルの見直しや事務ゾーンの整理整頓を進め、業務の一層の効率化を図ります。

年間振り返り

  1. 区及びNHK横浜放送局と協力し、「ちむどんどん」パネルや沖縄に関する本の展示、連続講座「次世代に伝えたい鶴見・鶴見と沖縄」(10月・全2回・延べ43名参加)、つるみ読書講演会として「脚本家の仕事『ちむどんどん』はこうして生まれた」(12月、80名参加)子ども向けには「おきなわのおはなし会」(9月・6名参加)を実施しました。また沖縄に関する図書を63冊受け入れました。
  2. 年度当初及び年度末に業務マニュアルを確認し、必要に応じて修正しました。特に今年度受付件数が増加している市外借用資料や有料データベースの複写等の処理について職員間で情報共有し、迅速な処理ができるようにしました。また事務室や倉庫などの事務ゾーンの整理整頓を進め、働きやすい環境を整えました。共有ハードディスクのデータの見直しや整理、コピー&ペーストすることで誤記載を防止する様式の作成なども適宜進めました。

5 総合コメント

令和4年度の成果と課題

 新型コロナウイルス感染拡大防止のために見送った事業も一部ありましたが、目標に掲げた取組を概ね計画通りに達成することができました。
 特に、

  • 下半期には老朽化した給水管の更新工事が約5か月間に渡り大規模に行われたが、落ち着いた雰囲気の中での閲覧、貸出等といった図書館の基盤的なサービスを1年を通じて円滑に提供できたこと
  • 優れた取組として文部科学大臣から表彰されたこともある「つるみっこ絵本広場」を、コロナ禍を経て3年ぶりに再開できたことをはじめ、区民の読書活動推進に資する様々な企画・取組を次々に実施することができたこと
  • 読書推進の様々な取組にあたっては、学校、保育所、区民利用施設、福祉施設、ボランティア、区役所などの多くの機関・団体と信頼関係を構築しながら連携を図り進められたこと

 などが大きな成果です。
 これらの取組を、限られた人員の中で、安定して継続するとともに、さらなる充実を図っていくことが課題です。

令和5年度に向けて

  • 新型コロナウイルスが5月に5類に移行することを踏まえて、各事業及び図書館の管理体制等の見直し
  • 限られた人員で最大限の成果を上げられるよう、組織力を上げるための情報共有・議論及び人材育成
  • 鶴見図書館も含めた豊岡町複合施設について、区民をはじめ関係者の意見を取り入れながら検討が進められるよう地域等へアンテナを高く張ること

 これらに配慮しながら、安定した図書館運営と市民の視点に立ったサービスを提供できるよう、図書館職員一丸となって取り組んでまいります。

このページへのお問合せ

教育委員会事務局鶴見図書館

電話:045-502-4416

電話:045-502-4416

ファクス:045-504-6635

メールアドレス:ky-libkocho02@city.yokohama.jp

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