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令和4年度 中央図書館の目標振り返り

令和4年度、中央図書館は、以下の目標について特に重点的に取り組みました。この目標は「横浜市立図書館運営実行プラン」、各区の「読書活動推進目標」に基づいて策定しています。(令和5年6月)年間振り返りを公表しました。

最終更新日 2023年6月9日

※この目標は、「横浜市立図書館運営実行プラン」から各館で特に重点的に実施する項目を選択し、記載しています。

1 誰もが利用しやすい図書館

図書館のイメージアップと利用促進のための企画・イベント等実施

取組

  1. 市立図書館全館で市民が読書に親しむきっかけを作り、読書活動の推進を支援するため、春・夏・秋のそれぞれの時期に図書館をあまり利用しない方にも興味を持っていただけるような全館で共通の事業を実施するほか、来館促進につながるような広報に取り組みます。
  2. ホームページやSNSを積極的に活用し、効果的な手段を用いて市民に向けた情報を届けられるよう検討をすすめます。

年間振り返り

  1.  全館共通の事業として、年間を通して、全ての年代に向けた広報を実施しました。4月には、乳幼児から小学1年生を対象とした事業のPRに努め、就学時に図書館への関心を促し、来館促進につなげるため、市内在学の新小学1年生を対象に春のキャンペーンとして、来館するとスタンプと図書館に関するプレゼントがもらえる「としょかんはたのしいよ」チラシ(図書館のご案内)を全校配付しました。
     7月から8月には、夏のキャンペーンとして、全館で小中学生向けのブックリストの配付と関連図書の展示を行い、夏休みの読書推進に取り組みました。
     10月から11月には秋のキャンペーンとして、読書週間や文化の日を契機とし、中高生世代から一般市民を対象にした、図書館の認知度の向上と来館促進を目的とした統一キャンペーンを実施しました。
     統一キャンペーンを実施することで、ラジオ番組でのイベントの周知や外国語ラジオでの図書館の紹介など、幅広い媒体での周知につなげることができました。例えば、ラジオでイベント告知した神奈川図書館の講演会「あなたの知らない感じる古典」は好評につき定員を上回る人気事業となりました。
  2.  令和3年度末のリニューアルに引き続き、図書館ホームページで新たに、スライドショー形式の画像表示を活用した情報発信を開始しました。
     Twitterでは、横浜市立図書館のアカウントを通じて、各図書館の企画事業の告知、中央図書館で所蔵する貴重資料の紹介のほかタイムリーな情報発信を行いました。

誰もが利用しやすい図書館サービスの充実

取組

  1. 令和6年1月稼働を目途とし次期図書館情報システムの設計開発をすすめます。身近で便利な図書館サービスを充実させるため、先端技術の導入やモバイル端末からの利便性向上を意識した機能の拡充を目指します。
  2. 活字資料での読書が困難な方の利用しやすいよう、録音図書やテキストデイジー等の資料を購入及び製作します。
  3. 活字資料での読書が困難な方に対して、レファレンスの回答で必要な資料をテキストデータ化し提供するサービスを開始します。

年間振り返り

  1. 横浜DX戦略を踏まえ、次期図書館情報システムに必要なサービスと機能を検討し、設計開発を進めました。特にモバイルファーストを意識し、スマートフォン等のモバイル端末を用いたサービスメニューの充実や利用者登録手続のオンライン化を実現するため、具体的な調整を行いました。
  2. 音声デイジー39タイトル、テキストデイジー38タイトルを製作しました。また、音声デイジー10タイトル、マルチメディアデイジー1タイトル及び点字図書2タイトルの購入を行いました。
  3. レファレンスと連動したテキストデータ提供を7月から開始し、1件の利用がありました。

広域相互利用の拡大

取組

  1. 市民の利便性を高めるため、隣接する7都市(鎌倉市、川崎市、逗子市、藤沢市、大和市、横須賀市、町田市)との連携を進めてきましたが、令和3年4月にすべての図書館が相互に利用できるようになりました。今年は市域を超えた企画展示の開催や各市で先行しているサービスについての情報共有、専門性を生かした職員研修など、市民の読書活動推進、または図書館サービス向上に向けた取り組みを検討・実施します。

年間振り返り

  1. 広域相互利用については、図書館サービスに関する情報交換と共に、相互の利用状況の確認を行い、連携の向上に努めました。

人材育成の推進

取組

  1. 「司書職人材育成計画」に基づいて研修を実施し、職員の能力・知識の向上に努めます。

年間振り返り

  1. 年間を通して、新採用司書職員向け研修、選書や児童サービスなどの研修を31回実施し、横浜市立図書館全館で延べ326名が参加しました。また、日本図書館協会、神奈川県立図書館等外部の機関が主催する研修にも、年間を通して延べ60名が参加しました。

地域と連携した読書活動の推進

取組

  1. 「わらべうたと絵本の会ボランティア講座」(令和5年度までを予定)を3会場で実施し、地域で活動する乳幼児向けおはなし会の担い手を育成します。
  2. 西区における読書活動推進の取組として、区役所、区民活動支援センター及び区内大学等と連携し、講演会や区内市立小・中学校及び読書関連施設における巡回展示の開催、アプリを活用した読書習慣の定着支援等を実施します。
  3. 野毛山動物園等の社会教育施設や横浜シティガイド協会、市民活動団体等と連携し、図書館資料と実体験を通じてより豊かな読書体験を市民に提供するため、パネル展示、歴史散策、大人のための朗読会等の取組を行います。

年間振り返り

  1. 瀬谷図書館、港南図書館、都筑図書館で「わらべうたと絵本の会ボランティア講座」を実施しました。講師を石川道子氏、横浜市立図書館司書が務め、3会場で計33名の希望者が参加し、担い手の育成に繋がりました。アンケート回答では、わらべうたや絵本に関するボランティア活動について、「続けたい」「始めたい」「機会があれば始めたい」と答えた参加者の割合が100%となりました。
  2.  西区役所と連携した読書活動推進として、区内市立小・中学校の児童生徒が作成した本紹介のPOP(総数97枚)を、中央図書館、小中学校、読書関連施設で展示しました。
     また、西区読書活動推進講演会では、講師に屋代陽平氏を招き、「YOASOBI誕生の仕掛け人に聞く 読書の魅力」(2月、約90名参加、会場:神奈川大学みなとみらいキャンパス)を実施するとともに、中央図書館では関連展示「ものがたりの、その先へ」を開催しました。
     「みんなで読書チャレンジin西区」(11月から12月まで、128名参加)では、三日坊主防止アプリを活用し読書習慣定着のきっかけづくりをしました。
  3.  「高いとこからヨコハマを見わたそう 10代のためのい・にし・え散歩」(7月、3名参加)、「い・にし・え散歩 前川國男の建築を巡る」(11月、12名参加)を、横浜シティガイド協会と協力して実施し、図書館の郷土資料と実体験をつなぐことで、参加者により豊かな読書体験を提供しました。
     横浜能楽堂が8月に開催した、「伝統文化一日体験オープンデー」に協力し、司書によるおはなし会(22名参加)を実施しました。また、同日開催された神奈川県立音楽堂のイベント「子どもと大人の音楽堂<子ども編> せかいはともだち!」では、中国語やハングルで書かれた絵本の展示を実施しました。
     また、野毛山動物園の協力で、パネル展「“国内で野毛山動物園だけ”ないきもの」(8月)を中央図書館で開催し、相互の利用促進を図りました。
     市内で活動するボランティアグループとの連携により、「大人のための朗読の部屋」(6月、10月、2月、延べ64名参加、協力:朗読グループNEXUSきずな)、「大人が楽しむおはなし会」(9月、10名参加、協力:おはなしクーゲル)を開催し、大人が読書に親しむ機会を提供しました。

これからの図書館についての検討

取組

  1. 令和6年1月稼働を目途とし次期図書館情報システムの設計開発をすすめます。身近で便利な図書館サービスを充実させるため、先端技術の導入やモバイル端末からの利便性向上を意識した機能の拡充を目指します。(再掲)
  2. 図書館に求められる役割や機能等の方向性を示した図書館のビジョンを策定します。

年間振り返り

  1. 横浜DX戦略を踏まえ、次期図書館情報システムに必要なサービスと機能を検討し、設計開発を進めました。特にモバイルファーストを意識し、スマートフォン等のモバイル端末を用いたサービスメニューの充実や利用者登録手続のオンライン化を実現するため、具体的な調整を行いました。(再掲)
  2. 横浜市の新たな図書館像「図書館ビジョン(仮称)」を令和5年度に策定するため、市民アンケートや、他都市の図書館の事例の調査を行いました。

2 子どもの読書習慣の定着への支援

子どもの読書習慣の定着への支援

取組

  1. 小学校高学年を対象に、図書館を活用した調べ学習を実践する事業や、物語の世界を楽しむワークショップなどを実施し、子どもの読書活動を支援します。
  2. 学齢期を対象としたブックリスト「よんでみようこんな本」を作成し、子どもの発達段階に応じた読書活動を支援します。
  3. 児童サービス担当者連絡会を開催し、各図書館で実施する事業などについて情報交換を行い、市立図書館全館の児童サービスの向上を図ります。

年間振り返り

  1. 小学生を対象に、図書館資料を活用した情報の調べ方講座「夏のわくわく!図書館で調べ学習にチャレンジ!」(7月、14名参加、講師:中央図書館司書)、とびだすカードのワークショップ「子どもワークショップ『ちいさな森』を作ろう」(7月、12名参加、講師:平澤朋子氏)を開催し、子どもたちの図書館利用促進及び課題取組への支援をしました。
  2. ブックリスト「よんでみようこんな本」(学年別、全4種類)について、図書館での配付のほか、市立小中学校にデータを提供し、子どもたちの読書活動を支援しました。
  3. 図書館職員向けの児童サービス研修(9月、31名参加、講師:笠原由紀子氏)を実施し、乳幼児と保護者向けの図書館サービスのスキルアップを図りました。また、1月に児童サービス調整担当者会を開催し、各館が実施する乳幼児向けおはなし会などについて情報共有を行いました。

家庭での読書活動の推進

取組

  1. 家庭での読書習慣の定着を支援するため、乳幼児とその保護者が一緒に楽しめる「おひざにだっこのおはなし会」を定期開催します。
  2. 家庭での読書習慣定着のため、乳幼児向けに「おひざにだっこで楽しむ絵本」のほか、小学校低学年向けに「はじめてであうものがたり」等のブックリストを配布します。

年間振り返り

  1. 「おひざにだっこのおはなし会」は、年間21回実施、延べ143名が参加しました。「定例おはなし会」は、12月から名称を「水ようびのおはなし会」に変更し、年間20回実施、延べ106名が参加しました。読み聞かせボランティアによる「土ようびのおはなし会」は、年間26回実施、延べ429名が参加しました。なお、参加状況を踏まえ11月から回数を月2回(毎月第二・第四土曜日)に変更しました。
  2.  各区福祉保健センターの乳幼児健診で、保護者へ「おひざにだっこで楽しむ絵本」を配付しました(約30,000冊)。
     また、令和4年度からは、市立小学校の新1年生に、「はじめてであうものがたり」の配付を開始しました(約30,000冊)。

学校教育への協力、学校図書館充実のための支援

取組

  1. 教職員の授業づくりや子どもたちの調べもの学習に活用するための教職員向け貸出用図書(セット貸出)について、買換え・補充を行い図書の充実を図ります。
  2. 外国につながる児童生徒の母語による読書活動に活用するための「母語セット」について、図書の充実を図ります。
  3. 講師派遣や学校図書館訪問等を通じて、学校司書の人材育成及び学校図書館の整備を支援します。
  4. 学校からの要請に応じて図書館見学、職業体験等の受入れを実施します。

年間振り返り

  1. 教職員向け貸出では、利用状況を踏まえ、新たに「防災」をテーマにした図書のセット化(令和5年度から提供予定、2セット)のほか、既存セット図書の買換え(72冊)、補充(8セット)を行いました。
  2. 「母語セット」では、利用の多い中国語・タガログ語等の図書のほか、多様なテーマの英語図書、所蔵が少ないベトナム語、ウルドゥー語の図書、合計357冊を購入し充実を図りました。
  3.  学校司書研修に司書を講師派遣し、学校図書館での読み聞かせや図書の廃棄等について講義を行いました(4月、6月、9月)。
     また、学校司書からの学校図書館整備や選書に関する相談について、学校訪問や助言を行い、学校図書館の運営を支援しました。
  4. 小学校からの図書館見学、中学校からの職場体験、高校からのインターンシップ等14件の受入れを行い、学校の教育活動を支援しました。

ティーンズ世代の読書活動の促進

取組

  1. ティーンズサービス情報交換会を開催し、ティーンズ世代の図書館利用につながるよう、SNSを活用した新しいスタイルの図書紹介などを検討します。
  2. リニューアルした中央図書館地下1階フロア「交流と学びのフロア」を活用し、他機関との連携によるティーンズ向けイベントなどを企画します。

年間振り返り

  1. ティーンズサービス情報交換会を3回開催し、ティーンズに向けた図書紹介のあり方について意見交換するとともに、作業部会においてSNSを活用した図書紹介事業の実施方法について検討しました。
  2.  「交流と学びのフロア」を活用し、ティーンズ向けの各種イベントを実施しました。
     展示では、「高校生におすすめ!KO本大賞!」(4月から6月まで、協力:神奈川県学校図書館員研究会)、「推し本、在りマス 中央図書館の司書たちが推し本を選んでみたらこうなった」(10月から12月まで)、「科学道100冊in中央図書館」(令和5年3月から4月まで)を実施しました。
     ワークショップでは、「やってみよう!まわしよみ新聞」(6月、8名参加、講師:陸奥賢氏、協力:ニュースパーク[日本新聞博物館])、「図書館工作部 和紙でランプシェードをつくるワークショップ」(3月、4名参加、講師:中央図書館司書)を実施しました。
     講座では、「集え!未来のデータサイエンティスト 身近なデータに学ぶ統計学の基礎(中学生向け)」(3月、15名参加、共催:横浜市立大学)、「#推し活トラブル、なんでも講座!」(3月、7名参加、協力:横浜市消費生活総合センター)を実施しました。
     図書館見学では、若い世代を対象に、「ライブラリーツアー@中央図書館」(2回。うち1回はハートフルスペースと連携して実施。延べ18名参加)を実施しました。

地域での読書活動への支援

取組

  1. 地域の読書活動グループを支援するため、「グループ貸出」及び「団体貸出」事業を実施します。
  2. 中央図書館や西区内の読書関連施設で活動するボランティアの育成と支援のために、ボランティア講習会を開催します。

年間振り返り

  1.  グループ貸出では、24グループに対し、1,874冊を貸し出しました(登録グループ数26件、うち新規登録7件)。
     また、団体貸出では、24団体が合計44回の図書交換を行い、合計6,354冊を貸し出しました(登録団体数38件、うち新規登録1件)。
  2. 中央図書館や西区内の読書関連施設で活動する読み聞かせボランティア向けのスキルアップ講座(1月、14名参加、講師:東京子ども図書館職員)を開催し、幼児向けの絵本の選び方や読み聞かせの技術の基本を学びました。

3 蔵書とレファレンスの充実

地域の情報拠点としての蔵書の充実

取組

  1. 医療・健康情報、法情報、ビジネス支援など市民の課題解決・学習支援のための資料や多様なニーズに応えるための学術研究レベルの専門性の高い資料を5,000冊収集します。
  2. 電子書籍を新規に7,000点導入します。
  3. ふるさと納税を活用して、子どもの読書活動のための資料を200冊収集します。

年間振り返り

  1. 法律、ビジネス、統計、医学など、市民の課題解決・学習支援用に常置している参考図書や学術研究レベルの専門性の高い資料を5,255冊収集しました。
  2. 電子書籍を新規に6,979点導入しました。
  3. 「SDGsをかんがえる本」をテーマに児童書を244冊収集しました。

資料の管理・保存

取組

  1. 資料保存方針策定に向け、書庫で保存する資料の保存年限等について検討を行い、除籍等の作業を進めます。

年間振り返り

  1. 具体的な保存の運用について考え方を整理し、「横浜市中央図書館資料収集検討委員会報告書「資料保存の考えかた」の運用について」を令和5年3月に策定しました。

レファレンスの充実

取組

  1. 地域図書館向けのレファレンス(資料相談)研修の実施や、各図書館のレファレンスサービス担当者との情報共有を行い、レファレンスに対応する体制の整備を支援します。
  2. 市民が適切な情報にたどり着くことができるツールとして、調べ方案内及び中央図書館所蔵目録を作成・改訂し、市立図書館ホームページでの公開やリーフレットの配布を行います。
  3. 市民が求める情報探しを支援し、レファレンスを充実させるため、蓄積したレファレンス事例を分かりやすく編集し、市立図書館蔵書検索ページ及び国立国会図書館のレファレンス協同データベースで公開します(30件)。
  4. 図書館職員を対象としたオンラインデータベース活用研修を実施し、利用者が資料や情報にアクセスしやすい環境を整備していきます。
  5. 市役所各部署の業務を支援することにより、市民サービスの充実等につなげるため、市役所各部署に対する行政課題解決・企画立案に資する情報及び資料を提供します。

年間振り返り

  1. 「レファレンス専門研修 ブックリスト・パスファインダーの作り方」(7月)、「レファレンス実務研修」(11月)、「レファレンス事例作成研修」(8月から1月まで、計10回)を実施しました。また、6月にはレファレンス担当者会を開催し、各図書館のレファレンスサービスについて情報交換を行いました。
  2. テーマリスト「認知症を知る」等計3種、調べ方案内「幕末・明治の新聞記事を探す」等計5種、ライブラリースクールの講義内容に合わせたブックリスト計6種の作成・改訂を行いました。リスト等は、市立図書館ホームページでの公開や印刷版の配付を行いました。
  3. レファレンス事例作成研修の成果としてまとめた調査事例・調べ方マニュアル計34件を、市立図書館ホームページと国立国会図書館レファレンス協同データベースにて公開しました。
  4. レファレンス担当者会で、各オンラインデータベースの特徴や検索のポイントなどを解説しました。
  5. 市役所各部署を対象に、図書等の貸出(2,924冊)、レファレンス(資料相談)への回答(1,923件)を行いました。また、各部署から依頼を受けたテーマリスト計13種を作成し、提供しました。

資料の活用と情報発信

取組

  1. Twitterを活用し、デジタルアーカイブ「都市横浜の記憶」の資料の紹介や、レファレンス事例についての情報を引き続き発信します。それに加え、調べ方案内や、オンラインデータベースの紹介など市民の課題解決に役立つ情報を発信します(Twitter発信件数70件)
  2. 図書館資料を活用し、市政の広報、社会動向や利用者のニーズを反映した展示や他機関等と連携した展示を実施します。また、テーマを統一した展示を各階で同時期に実施します。これにより、利用者を複数フロアへ誘導するとともに、広報等の効率化を図ります。
  3. 学術分野での研究成果や、暮らしや仕事の課題解決に役立つ知識を市民が学ぶことができる講座「ヨコハマライブラリースクール」を、他機関と連携し、6回実施します。また、関連図書を掲載したブックリストを作成、図書の展示も行います。
  4. 横浜に関する歴史的資料や行政資料を始め、地図、浮世絵などの画像資料、市内各地域の風景写真などのデジタル化を進め、デジタルアーカイブ「都市横浜の記憶」で公開します。
  5. デジタルアーカイブ「都市横浜の記憶」公開資料に目次情報などを追加入力し、検索機能の向上を図ります。

年間振り返り

  1. デジタルアーカイブ「都市横浜の記憶」の資料紹介について46回、レファレンス事例について25回、調べ方案内やオンラインデータベースの紹介について4回、Twitterで発信しました。また、レファレンス事例のPRとして、Twitterのアンケート機能を活用し、クイズ形式でレファレンス2事例の回答投票を呼び掛ける方法を試行し、200件を超える投票がありました。
  2. 図書館資料を活用した展示を73回実施しました。11月には、汽車を題材とした浮世絵や絵葉書などの貴重資料を活用し、「鉄道開業150周年記念 横浜鉄道浮世絵展」を行いました。この他、市役所各部署や横浜市信用保証協会、神奈川近代文学館などと連携した展示を16回実施しました。また、3・4・5階でテーマを統一した展示を4回実施しました。
  3. 「ヨコハマライブラリースクール」を7回実施し、延べ251名が参加しました。新市庁舎建設地で発掘調査が行われた洲干島遺跡やヨコハマトリエンナーレ2023などの横浜に関する講座、画像診断など新しい医療技術や事業継承を学ぶ講座など、多岐に渡るテーマについて、各界の研究者、実務者の講義をいただきました。一部の講座ではオンライン参加も可とし、参加しやすい環境を整えています(延べ参加者数の内、オンライン参加37名)。また、講座テーマに関連する図書の展示、ブックリストの配付も行い、図書館資料の利用促進を図りました。
  4. デジタルアーカイブ「都市横浜の記憶」に、横浜市が刊行した行政資料などを新たに73点登録し公開しました。
  5. デジタルアーカイブ「都市横浜の記憶」に、「横浜市報」平成11(1999)年から平成12(2000)年等の目次情報を検索用語として追加しました。

4 中央図書館の独自目標

 

取組

  1. 区役所や学校、地域等のイベントへの移動図書館の特別運行を実施し、地域の読書活動を支援します。
  2. 新型コロナウイルス感染症拡大防止対策を横浜市立図書館全館で実施します。

年間振り返り

  1. 令和4年度から新たに開始した2台目の移動図書館「はまかぜ号」による特別運行では、区民まつり、地域の読書、スポーツ関連イベントや小学校の教育活動などに伺い、司書によるおはなし会や関係団体との連携によるバリアフリー図書の紹介などを実施し、地域の読書活動を支援しました。13回の特別運行での新規登録者総数は157名で、合計1,263冊を貸し出しました。
  2. 手指消毒液の設置、飛沫感染防止のためのビニールカーテンの設置、カウンター等の定期的な消毒作業などの感染拡大防止対策を実施しました。

5 総合コメント

令和4年度の成果と課題

 令和4年度は、コロナ禍以前の姿を取り戻す一歩を踏み出した一年となりました。令和3年度の横浜市立図書館100周年を契機に開始した事業の発展のほか、新型コロナウイルス感染症対策に留意しながらも、市民の皆さま、ボランティアの皆さまの協力を得て、おはなし会や講演会などのイベントを実施することができました。
 令和3年度に製作した2台目の移動図書館「はまかぜ号」は、市内30か所のステーションの定期巡回だけでなく、地域のイベントや市民利用施設等に特別運行を行い、地域の読書活動を支援しました。まだ特別運行を実施したことがない地域にも今後「はまかぜ号」を活用していだだくことを目指します。
 また、近隣の文化施設や地域子育て支援拠点との連携が広がり、新たな方法で地域の読書活動を支援することができました。
 令和3年度にリニューアルした中央図書館の地下1階フロア「交流と学びのフロア」では、ティーンズ向けの各種イベントを行い、図書館資料や図書館という「場」を活用した、図書館ならではの学びの提供から、参加者同士の交流の機会を創出しました。令和5年度は、さらなる多様なプログラムの提供による、フロアの利活用を進めます。
 また、ボランティアの皆さまの協力のもと、録音図書などの資料を製作し、活字資料での読書が困難な方の読書支援を行いました。
 調査研究活動の支援においては、日常生活や社会経済活動、学習活動の再開に合わせて、時勢やイベントに応じた多様なブックリストや調べ方案内の作成及び改訂を行ったほか、レファレンス事例の公開及び活用、図書館資料を活用した展示などを行いました。
 資料の収集においては、参考図書や学術研究レベルの専門性の高い資料や児童向けのSDGs関連図書などニーズの高い資料の収集のほか、令和2年度末から開始した電子書籍サービスのタイトル数の拡充を進めました。また、収集後の資料についての保存の考え方の整理を行いました。
 これからの図書館についての検討としては、誰もが利用しやすい図書館サービスの一端を担うものとして、次期図書館情報システムの構築において、横浜DX戦略を踏まえたサービスと機能の検討及び調整を行いました。令和6年1月稼働に向け、引き続き、システムの構築を進めていきます。
 また、全ての市民が居心地よく豊かな時間が過ごせるとともに、まちの魅力づくりにも貢献する、横浜市の新たな図書館像を描く「図書館ビジョン(仮称)」の検討を進めました。令和5年度中の策定に向けて、引き続き検討が必要です。

令和5年度に向けて

 移動図書館「はまかぜ号」の運行については、1年間の蓄積を生かし、引き続き地域図書館や区役所とも連携を図りながら、新たな地域においても読書活動を支援します。
 中央図書館地下1階の「交流と学びのフロア」では、さまざまな機関との連携による魅力あるプログラムを実施することで、市民のみなさまの学びと交流の場を提供します。
 調査研究活動の支援及び資料の収集においては、引き続き、幅広い資料を収集しながら、企画事業や調べ方案内の作成、レファレンス事例の新規事例公開や、デジタルアーカイブ「都市横浜の記憶」への新規資料の公開などを進めます。特に、企画事業においては、100年の節目を迎える関東大震災など、市民の皆さまの関心が高いテーマに留意しながら、図書館と図書館資料の利用促進を図っていきます。
 令和6年1月に稼働を開始する次期図書館情報システムは、横浜市立図書館全体で調整を進めながら、稼働後の着実なサービス提供及び誰もが利用しやすい図書館サービスを目指して構築を進めます。
 「図書館ビジョン(仮称)」の策定においては、市民の皆さまとのワークショップや意見募集などを踏まえながら、横浜市の新たな図書館像を描いていきます。

このページへのお問合せ

教育委員会事務局中央図書館企画運営課

電話:045-262-7334

電話:045-262-7334

ファクス:045-262-0052

メールアドレス:ky-libkocho-k@city.yokohama.jp

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