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令和2年度 都筑図書館の目標振り返り

この目標の〔取組〕は令和2年度当初に策定したものです。 新型コロナウイルス感染症の影響により、予定していた取組の変更・中止などがありましたが、新しい生活様式を取り入れつつ、柔軟に取り組みました。各取組の〔成果と課題〕を振り返り、巻末の「総合コメント」で全体を総括しています。

最終更新日 2021年6月8日

1 誰もが利用しやすい図書館

図書館のイメージアップと利用促進のための企画・イベント等実施

取組

  1. 区役所、市民利用施設、市民団体等と連携して、「春のライブラリーナイト(ミニコンサート)」「子どもと物語をつなぐことばの力(講演会)」「ブックフェスタ2020」をメインイベントとして行い、開館25周年をアピールします。
  2. 開館25周年記念事業等のお知らせや緊急連絡等をホームページ、ツイッター等の各種媒体の活用や、タウン誌への情報提供などにより、図書館の情報発信を行います。

成果と課題

  1. 春のライブラリーナイトは4月の開催予定を3年3月に延期しましたが、開催中止となりました。「ブックフェスタ2020」を11月に開催しました。「子どもと物語をつなぐことばの力」に代わり、2月に「落語で笑って元気」のタイトルで開館25周年記念講演会を予定していましたが、中止となりました。
  2. 開館25周年記念事業はコロナ禍のため、3年2月に延期しましたが、終息の見通しが立たないため、結局中止しました。新型コロナウイルス感染症の影響による図書館サービスの展開については、その都度ホームページやツイッターなどで情報発信しました。

誰もが利用しやすい図書館サービスの充実

取組

  1. 高齢化社会を見据え、区役所の高齢・生涯支援課や9か所の認知症カフェ等の関係機関と連携し、情報交換を図ります。月例サポーターズ連絡会や、認知症フォーラム等で得た情報は、地域情報コーナーに専用バインダーを置き、高齢者関連の資料収集や、各施設の情報提供に活かします。
  2. 視覚障害者向けの対面朗読サービスについて、スケジュール調整や管理のもと読書に親しめる環境づくりに取り組みます。

成果と課題

  1. 月例サポート連絡会は、6月の第1回より6回参加しました。12月から3月までは連絡会が中止となりました。9月の認知症フォーラムに合わせて、関連資料の展示を1回行いました。「みゃーごとちゅーずのおでかけ図書館」は10月から実施し、認知症カフェでは「ほほえみ交流カフェ」「ファミリーカフェ」、保育園では「みどり保育園」「茅ケ崎保育園」「茅ケ崎南保育園」「大熊保育園」に出向き、また「都筑民家園」「JA農協」でのイベントや、区民ホールでのお披露目会など、全体で599人の参加がありました。
  2. 新型コロナウイルス感染症対策として対面朗読室でのサービス提供を休止していますが、利用者には個別に連絡し、録音図書の配送サービスをご案内し、利用していただきました。

人材育成の推進

取組

  1. 職員それぞれのキャリアの段階に応じた研修や図書修理やレファレンスなど司書の能力開発に関わる研修に、一人あたり3回以上参加します。研修に参加することで、学校や読書関連施設等のコーディネーターとなる能力や、レファレンスの課題解決に適切に対応する能力などの資質の向上を図ります。

成果と課題

  1. 新型コロナウイルス感染症防止のため、集合研修が減りましたが、在宅勤務の時間を利用したeラーニング等の活用などで、様々な研修が一人5回以上の機会が増え、個々の自己研鑽を重ねました。

地域と連携した読書活動の推進

取組

  1. グループ貸出の積極的推進を図ります。また、学校ボランティア講座を3回開催し、読書活動の推進に関わる担い手づくりを支援します。
  2. 区役所、図書館、学校、地域、企業、民間団体からなる区読書活動推進懇談会に参加し、協力体制を図り、地域全体で読書活動の推進に努めます。

成果と課題

  1. グループ貸出は、61団体の登録があり、38団体に延べ3,220冊の貸出をしました。学校での読み聞かせが再開できないところもある状況で、グループの登録を迷っている団体もあり、昨年度より団体数は4団体、貸出数は1531冊減少しました。学校図書館ボランティア講座は、開催できなかったため、個別に相談会を行う計画でしたが、要望がなく実施しませんでした。
  2. 9月30日、3月12日実施の区読書活動推進懇談会に参加し、感染防止対策をとる中での読書活動推進の取組について情報交換しました。また、区地域振興課と実施する先駆的な読書活動推進の取組として「みゃーごとちゅーずのおでかけ図書館」について発表し、今後の連携について協力を求めました。

2 子どもの読書習慣の定着への支援

子どもの読書習慣の定着への支援

取組

  1. 市民利用施設や子育て支援施設などでのおはなし会(7、8、10、11、12、2、3月)や保育所の職員向け講座(6、7月に2回)を実施します。
  2. 児童生徒用の図鑑や知識の本など、調べ学習の支援となる資料の充実を継続します。

成果と課題

  1. 新型コロナ感染症の影響により、7月の子育て支援施設でのおはなし会、8月の消防署と連携したおはなし会は中止となりました。11月と1月は「子育て支援センターポポラ」でのおはなし会を4回26組52人、12月は「おやこで楽しむおいしいおはなし会」2組4人、2月は「コパンハウス」が来館し、8人で実施しました。3月はクォール薬局でのおはなし会は中止となりました。保育所の職員向け講座は、6、7月の計2回の予定が10月に1回20人で実施しました。
  2. 児童生徒用の図鑑や知識の本など、調べ学習の支援となる資料を245冊購入しました。また、令和元年6月から令和2年6月刊行の調べ学習に役立つ児童書をリスト化し、9月15日から30日資料展示「調べ学習に役立つ子どもの本」を行いました。それに向けて最新の知識の本を取り寄せ、調べ学習に向くかどうか内容を検討し、資料を購入しました。

家庭での読書活動の推進

取組

  1. 毎月2回の4か月児健診時に乳幼児向けおはなし会を親子に実施します。
  2. 図書館で毎月1回、親子向けの「くまさんのおはなし会」、子ども向けの「定例おはなし会」を行います。
  3. 地区センターなどでおはなし会(年2回)等を開催し、乳幼児や児童、保護者の読書活動を支援します。

成果と課題

  1. 乳幼児健診向けのおはなし会は密を避ける対応を取っているため、2年度中は実施を見合わせました。今後は実施方法に工夫が必要です。
  2. くまさんのおはなし会は、9月から再開し、延べ12回、計52組107人、定例のおはなし会は、7月から再開し9回、27人の参加がありました。
  3. 北山田地区センターのおはなし会は7月が中止となりましたが、10月に「大人のためのおはなし会」を行い1回8人の参加がありました。

学校教育への協力、学校図書館充実のための支援

取組

  1. 4月の区内小中校校長会で「学校向けプログラム」を配布し、説明・周知します。
  2. 児童・生徒・高校生等の図書館見学、職業体験などの受け入れを実施します
  3. 学校図書館の運営、環境整備などの相談を受け、学校との連携・協力および、学校図書館の充実を図ります。
  4. 司書教諭や学校司書と連携を図り、教職員向け貸出を充実させます。

成果と課題

  1. 4月の区小中校長会で「学校向けプログラム」を配布し、説明・周知し、協力を得ました。
  2. 新型コロナウイルス感染症の影響で例年よりは少ない件数でしたが、小中学校・高校からの依頼で、図書館見学5回、職業体験(高校生向け)15回、職業講話2回、読み聞かせ(学校訪問)6回、ブックトーク1回、児童向けの読み聞かせレクチャー1回を実施しました。
  3. 学校司書・司書教諭向け環境整備相談2校5名実施しました。学校図書館再開にあたり感染症対策に関する環境整備相談を7回受けました。また、依頼を受けて8月に区内小学校の学校図書館研究会で研修を実施しました。
  4. 教員向け貸出に伴うレファレンスを合計49回受け付けました。教員貸出実績は118回2,180冊の貸出がありました。

ティーンズ世代の読書活動の促進

取組

  1. 区内中高校生におすすめ本のPOPを作成してもらい、12月に展示会を実施します。
  2. ティーンズ世代に合わせ、月替わりで展示を行い、ホームページやツイッターで情報発信します。

成果と課題

  1. 区内中学・高等学校にPOP作成募集のチラシを送付し、合わせてPOP展の広報をしました。中学校2校・高校3校の協力で、POP展を実施しました。市民の関心も高く、展示した関連図書もよく借りられました。
  2. ティーンズコーナーでの月替わり展示を6回実施しました。展示内容をホームページで紹介しました。

地域での読書活動への支援

取組

  1. 11月に市民グループと協働した「ブックフェスタ2020」を実施し、市民グループによる読書活動の推進を支援します。
  2. 10月につづき国際交流caféに参加し、多文化交流に関するおはなし会や、各国紹介のパネルと関連図書の展示を6回実施します。

成果と課題

  1. 「ブックフェスタ2020」は、市民と協働した事業で、郷土講演会に40人、25周年記念缶バッジ制作に63人、絵本の表紙を作るワークショップに10人、おでかけ図書館のお披露目会に83人の参加がありました。区民ホールでのパネル展示「写真でタイムトラベルinつづき」と館内で講演会に関連した遺物等の展示も行いました。
  2. 新型コロナ感染症予防のため、「つづき国際交流café」は中止となりました。「つづき国際交流café実行委員会」との情報交換を2回実施しました。新型コロナ感染症予防対策の一環で図書館内の展示スペースを縮小しているため、パネル展示は実施できませんでした。

3 蔵書とレファレンスの充実

地域の情報拠点としての蔵書の充実

取組

  1. 子育てへの支援、高齢者・障害者への支援等、区役所の運営方針を踏まえた、区民の課題解決に役立つ資料の充実を図ります。
  2. 医療、情報科学、環境、工業技術等自然科学分野を中心に基本書や参考書の補強を行います。
  3. 児童・生徒の調べものに向く辞書・事典・図鑑類を継続して積極的に購入します。また、オリンピック・パラリンピックの関連資料やスポーツに関する資料、世界の地理や歴史に関連した資料も併せて購入します。
  4. 子どもの読書活動を推進するため、長く読み継がれてきた定番絵本、物語の購入などを積極的に行い、家庭での読書を応援します。
  5. 一般資料、一般郷土資料、一般外国語資料、児童書等の寄贈資料を積極的に受け入れ、蔵書の充実を図ります。

成果と課題

  1. 子育て支援53冊、高齢者・障害者への支援60冊、現役世代のビジネス支援74冊など、幅広い世代の利用を想定した資料を収集しました。
  2. 医療・情報科学・環境・工業技術のほか、地理・歴史・芸術分野について、基本書や参考書合わせて87冊の補強を行いました。
  3. 児童・生徒の調べものに向く辞書・事典・図鑑類を245冊購入しました。また、東京オリンピック・パラリンピックの開催延期を踏まえ、オリンピック・パラリンピックに限らず、幅広く児童・生徒の調べ学習に役立つ資料を173冊購入しました。
  4. 読み聞かせ用定番絵本や定番の物語を買い替え、複本購入を含め580冊購入しました。
  5. 5,368冊の寄贈資料を受け付け、その内3,658冊(68%)を受け入れました。受け入れた資料の内、561冊は郷土資料、83冊は外国語資料、1,255冊は児童書です。

資料の管理・保存

取組

  1. 16万冊を超える蔵書の適切な管理及び、保存環境の整備に努めます。

成果と課題

  1. 蔵書管理のため、4月に蔵書点検を実施し、資料の在庫管理をしました。また、保存環境の整備のため、資料の修理用物品を充実させています。ほかにも、雑誌最新号用のカバーを購入し、古くなったものと入れ替えをしました。

レファレンスの充実

取組

  1. 窓口業務について適正な人員配置や使用する資料・物品の整理等を行うことで効率化を図り、総合案内や電話等でのレファレンス(資料相談)に丁寧に応えます。

成果と課題

  1. 新型コロナウイルス感染症の影響により、閲覧ができない期間や短時間での利用を求める期間が長くありましたが、丁寧な対応に努め、27,093件(前年度35,396件)のレファレンスに応えました。その内、利用者の図書館での滞在時間を短縮するため、電話の活用を積極的に案内し、4,334件(前年度3,651件)のレファレンスに応えました。

資料の活用と情報発信

取組

  1. 郷土史関連の講演会・展示を11月の「ブックフェスタ2020」で実施します。
  2. 利用者のニーズに応えるため、7、8、9、11、12、3月に図書館資料を活用したテーマ展示を行います。また、展示については地域情報コーナー、ホームページ、ツイッター等での情報発信を行います。

成果と課題

  1. 横浜市歴史博物館と協力して11月に区民の関心の高い郷土講演会と関連展示を行いました。
  2. 7月は「教科書」、8月は「認知症予防」、9月は「調べ学習に役立つ新しく出た子どもの本」、10月は「学校図書館ボランティアにおすすめの本」、11月は「STOP子ども虐待防止」、12月は「POP展 都筑区中高生による本の紹介」、1月は「本の福袋」、3月は「自殺対策事業パネル展示」を行いました。毎月の一般、ティーンズ、児童向けの資料展示はホームページに掲載し、ツイッターにも随時掲載して情報発信しました。

4 都筑図書館の独自目標

取組

  1. 司書補助業務委託事業者と月に1度、定例会を実施します。日常業務や利用者サービスなどについて情報を共有し、円滑な図書館運営を図ります。
  2. 毎日朝夕の職員間の打合せの中で、情報・認識の共有を行い、迅速に対応します。
  3. 地震、火災、台風、ミサイル等発射事案発生時の各場面に応じた避難誘導に対応できるよう、5月の休館日に全員で避難誘導訓練を実施します。

成果と課題

  1. 新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言発出中は、定例会を開催するかわりにEメールにより情報を確認し、共有を図りました。
  2. 毎日朝夕の打合せでも全職員が集まることが難しいので、打合せとメール、メモにより連絡、確認をして対応しました。
  3. 5月は新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、休館になり、全職員が集まることができなかったため、打合せの中で避難等誘導等の対応を確認しました。

5 施設等の感染症対策

  1. 飛沫感染を防ぐために窓に網戸設置して解放し、扇風機のほかに新たにサーキュレーターを4台設置、机上パーテーション、カウンターにビニールカーテンを設置して環境を整えました。
  2. 密接を回避するため、閲覧席を減らし、貸出、返却口カウンターまでの通路上に番号を張り、ソーシャルデスタンスを確保しました。
  3. 図書館入り口付近に消毒液を常に切らないように設置しました。
  4. 感染症への注意喚起のため、掲示によるお願いと1日3回の館内放送を行いました。
  5. 神奈川県のLINEコロナお知らせシステムに登録し、感染防止対策取組書を掲出しました。

総合コメント

昨年度3月に策定された「都筑区読書活動推進目標」に基づき、図書館の目標も立てましたが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に影響を受け、図書館サービスの展開については、まず一番に利用者、職員の安全安心を考え、図書館利用についてポイントを置き、今まで以上に環境整備等に力を注ぎました。
区民の平均年齢が約42歳と市内で一番若い区であり、子育て世代の割合が多い点は変わりませんが、高齢者人口の急激な上昇に伴い、少し今までと違ったポイントを重視し、事業展開を考え、実践してきました。区役所の地域振興課との協働での「みゃーごとちゅーずのおでかけ図書館」が一つの実践です。本のある区内関連施設、認知症カフェ等の訪問や館内では認知症予防コーナー、情報収集と発信など地域情報コーナーの充実を図りました。重点目標のひとつである子どもたちへの読書活動の推進については、区役所のこども家庭支援課や保育所等との活動にも力を入れています。今まで通りに学校連携のパイプを大切に学校訪問や司書教諭、学校司書、学校ボランティア等への支援や研修会といったことにも力を入れてきました。担い手づくりを広げるための恒例になりました学校ボランティア交流会では、情報交換や交流を通してお互いに自立した関係でさらにレベルアップを図り、交流の場も増えることを目的に成果が徐々に表れてきました。一般市民向けには毎年行われている市民協働での25周年記念の「ブックフェスタ2020」を開催し、幅の広い層の読書活動の推進ができました。区全体を考えると子育て世代が多いことから、家庭や学校連携による子どもの読書活動の推進に今まで通り、重点を置き、継続するものや新たに創り出した企画等をバランスよく考え、特に中高校生の本離れ世代には、中高生による「POP展示」を毎年工夫して続けて実践しています。今後も読書市民グループともコミュニケーションをさらに深め、可能な範囲で計画的に実践していければと考えます。
今後もコロナ禍において、さらに高齢者層、障害を持った方へのていねいなサービスも課題の一つです。工夫した自主企画事業やきめ細かな館内サービスを考えながら、区の特性を活かしていきます。図書館のリーダーシップのもと、読書関連施設や読書市民グループともさらにきめ細かい連携を図り、地域力を活用した幅広いサービスの展開ができるよう働きかけ、読書活動の推進をさらに広めてまいります。

このページへのお問合せ

教育委員会事務局中央図書館企画運営課

電話:045-262-7334

電話:045-262-7334

ファクス:045-262-0052

メールアドレス:ky-libkocho-k@city.yokohama.jp

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