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令和2年度 泉図書館の目標振り返り

この目標の〔取組〕は令和2年度当初に策定したものです。 新型コロナウイルス感染症の影響により、予定していた取組の変更・中止などがありましたが、新しい生活様式を取り入れつつ、柔軟に取り組みました。各取組の〔成果と課題〕を振り返り、巻末の「総合コメント」で全体を総括しています。

最終更新日 2021年6月8日

1 誰もが利用しやすい図書館

図書館のイメージアップと利用促進のための企画・イベント等実施

取組

  1. 広報よこはま泉区版や図書館ホームページ、地域情報紙等を活用し、泉図書館の行事・情報を広く区民にお伝えします。
  2. 大人を対象に、本や読書の楽しさを再認識していただくための講演会やおはなし会を開催します。(計4回)

成果と課題

  1. 広報よこはま泉区版「泉図書館からこんにちは」コーナーを通して、毎月の開催行事や展示をお知らせしたほか、司書のおすすめ本等を紹介しました。また、図書館ホームページを活用して、新型コロナウイルス感染症拡大防止対策に伴う図書館の臨時休館や段階的なサービス再開に関する情報、おはなし会の開催状況など、最新情報を適時お知らせしました。
  2. 新型コロナウイルス感染症の影響で、上半期に開催を予定していた大人向けのおはなし会や講演会はすべて中止しました。下半期の3月には、参加定員を半数にするなどの感染拡大防止対策をとりながら、耳で聴く語りの心地よさを体験する「大人が楽しむおはなし会(12名参加)」や行政書士による相続・遺言に関する講演会(6名参加)等を開催しました。

誰もが利用しやすい図書館サービスの充実

取組

  1. 区民の声を泉図書館の運営に反映するため「いいとこづくり委員会」を開催します。
  2. 泉図書館「ご意見箱」を設置し、直接、利用者の声をお聴きします。いただいたご意見には2週間以内に回答し、公表します。(随時)
  3. 誰もが、安全に安心して気持ちよく利用できる図書館を目指し、マナー啓発キャンペーンや環境整備に取り組みます。

成果と課題

  1. 新型コロナウイルス感染症拡大に伴い今年度の開催は見送りました。
  2. 駐車場や会議室に関するご要望、コロナウイルス対策への激励など、5件のご意見をいただきました。回答が必要なご意見には、すべて期限内に回答しました。
  3. 利用者が安全に安心して泉図書館を利用できるよう、施設面の新型コロナウイルス感染症対策(詳細は「5 施設等の感染症対策」に記述)を徹底しました。また、おはなし会や対面朗読などのサービス再開にあたっては、手指消毒や検温、ソーシャルディスタンスなど、参加者の安全をしっかり確保しました。                                             利用しやすく安全な図書館環境整備の一環として、温水洗浄便座(7か所)の設置、多目的トイレ引き戸の改修、入口自動ドアのセンサー及び駆動部の交換、閲覧用ソファーの張り替え等の課題となっていた経年劣化が進んだ設備等の改善に取り組みました。また、2月には、誰もが気持ちよく利用できる図書館を目指し、マナーアップキャンペーンに取り組みました。

人材育成の推進

取組

  1. 「司書職人材育成計画」に基づき、研修への参加など司書の専門性向上につながる人材育成に取り組みます。
  2. 会計年度任用職員のスキルアップのため、OJTを中心とする職場研修に取り組みます。

成果と課題

  1. OJTを通じて専門知識・経験を積み重ねるとともに、中央図書館主催の選書や障害者サービス等の会議、わらべうたと絵本の研修等へ参加することによって、司書職の人材育成に努めました。また、個人情報保護や不祥事防止などの館内研修を実施しました。
  2. 本年度から採用した会計年度任用職員に対して、窓口対応を始めとする図書館業務の研修を随時実施しました。また、個人情報保護や不祥事防止、公務員としての心構えなど、公務員として必要な基本研修を全職員に対して実施しました。

地域と連携した読書活動の推進

取組

  1. 区と連携し、「泉区読書活動推進目標」に基づく区民の読書活動を支援する事業を実施します。
  2. 地域で活動する読み聞かせボランティアグループと連携して、定例おはなし会や夏・冬休みおはなし会などを開催します。(計25回)

成果と課題

  1. 令和元年12月に「第二次横浜市民読書活動推進計画」が策定されたことを受けて、区と連携して「第二次泉区読書活動推進目標(令和3年3月)」を策定しました。策定にあたっては、泉区読書活動推進ネットワーク会議の開催やアンケートの実施などを通じて、区内の小・中学校及び読書活動関連施設、読書活動団体等からご意見をいただき反映しました。また、区読書活動推進目標に沿って、読書離れの進むティーンズ向け図書や、高齢者・障害のある方・日本語を母語としない区民等が読みやすい活字本の充実を図り、より読書に親しめるよう努めました。
  2. 新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、8月までの読み聞かせボランティアグループによるおはなし会は、すべて中止しました。9月から感染防止対策を実施したうえで再開し、久しぶりに図書館での親子向けおはなし会を楽しんでもらえるようになりました。(計14回180人参加)

2 子どもの読書習慣の定着への支援

子どもの読書習慣の定着への支援

取組

  1. 貸出や問合わせの多いシリーズ本や定番図書など、児童書の収集・充実に努めます。
  2. 旧いちょう小学校において、日本語を母語としない子ども向け出張おはなし会を開催します。(10回)

成果と課題

  1. 横浜出身作家の廣嶋玲子氏の「ふしぎ駄菓子屋銭天堂」シリーズを追加購入しました。また、返却時に本の状態を確認し、壊れた本は利用頻度に応じて、買い替えや複本購入に努めました。(計493冊)
  2. 新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、今年度の出張おはなし会はすべて中止しました。次年度については、感染状況等を勘案しながら、会場側及びボランティアと調整し検討します。

家庭での読書活動の推進

取組

  1. 家庭内での読み聞かせの大切さを伝えるチラシを作成・配布します。また、チラシで紹介した絵本を常置し貸出します。
  2. 地域で活動するボランティアと連携し、家庭でも楽しめるわらべうたや絵本等を紹介する講座や、年齢別おはなし会を開催します。(計30回)
  3. 家庭での読み聞かせの大切さを啓発するため、新たに4ヶ月児の乳幼児健診において、わらべうたや絵本の読み聞かせを行います。(月2回)

成果と課題

  1. 家庭内での読み聞かせの大切さを伝えるチラシを作成し、泉図書館内や泉区役所(広報窓口等)で配布しました。また、チラシで紹介した本は、見本を館内展示し貸出用をカウンター内にストックしていますが、人気が高くストックの補充が常に必要な状態です。
  2. 7月から司書によるおはなし会(0歳から3歳児を対象)を「1回あたりの参加定員を10組から3組に、開催回数を月1回から6回に」にそれぞれ変更することによって新型コロナウイルス感染症拡大防止対策をしたうえで、再開しました。また、9月から読み聞かせボランティアグループによる土曜おはなし会、日曜おはなし会をそれぞれ再開しました。(計51回286人参加、一部再掲)
  3. 令和2年4月から4ヶ月児乳幼児健診において、わらべうたと絵本の紹介を新たに始める予定でしたが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、今年度は見送りになりました。残念ながら来年度以降の実施についても白紙となったため、今後、改めて区と協議してまいります。

学校教育への協力、学校図書館充実のための支援

取組

  1. 児童・生徒の図書館見学やおはなし会、職業体験などを積極的に受け入れます。
  2. 教員・学校司書研修への講師派遣や、授業支援のための本の貸出・レファレンスなどに取り組みます。
  3. 教職員向け貸出で利用の多い分野の本や子どもたちの課題解決に役立つ参考図書の収集・充実に努めます。

成果と課題

  1. 9月から受付を再開しましたが、学校での新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、図書館見学は2校242人にとどまり、職業体験は例年泉図書館に来館していた中学校9校、高校1校のすべての学校が中止になりました。特別展示として、小学校の授業で児童が作成した紹介カードとともに本の展示を行ったところ、地域情報紙にも取り上げられ、親子連れを中心に好評で貸出につながりました。
  2. 6月から受付を再開したところ、教職員貸出97件2,028冊、レファレンス7件の依頼がありました。学校からの依頼が特定時期に集中すること、多くが短期間での対応を求められること、などが課題となっています。
  3. 教職員貸出で要望の多いSDGs関係の資料、新学習指導要領に記載されているデータ分析についての資料、人物についての伝記資料を購入しました。(SDGs関係24冊、データ分析資料4冊、伝記資料17冊)

地域での読書活動への支援

取組

  1. 地域で活動する読み聞かせボランティアグループと連携して、定例おはなし会や、夏・冬休みおはなし会などを開催します。(計25回)(再掲)
  2. グループ貸出やボランティア向け交流会・研修会の開催など、地域で活動する読書活動グループを支援します。

成果と課題

  1. 新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、8月までのおはなし会はすべて中止にしました。9月から再開し、久しぶりに図書館でのおはなし会を楽しんでいただきました。(計14回180人参加)
  2. グループ貸出では、新規2団体を含め計35団体(昨年度比1増)の登録、1,439冊の利用があり、地域で行われている読書活動を支援しました。                                                                   また、ボランティア交流会はコロナウイルス感染症拡大防止のため中止しましたが、コロナ禍の中、開催したボランティア養成講座「わらべうたと絵本の会」は受付開始30分で定員を超える人気となり、参加者からも好評を博しました。

3 蔵書とレファレンスの充実

地域の情報拠点としての蔵書の充実

取組

  1. 高齢者も読みやすい大きさの活字の本を収集します。(100冊)
  2. 教職員向け貸出で利用の多い分野の本や子どもたちの課題解決に役立つ参考図書の収集・充実に努めます。(再掲)
  3. 子どもたちが家庭でも読書を楽しめるよう、児童書の収集を拡充し新たに「おうちでいっしょに楽しむ絵本」コーナーを設置します。(70冊)

成果と課題

  1. 小さい活字の本からの買い替えを中心に、より読みやすい大きさの活字の本を102冊購入し、配架しました。また、大活字本については、小説以外の既刊本の所蔵調査を行いました。今後は、健康づくりや余暇の活用など高齢者の生活面を支える本の充実も図ってまいります。
  2. 教職員貸出で要望の多い、SDGs関係の資料、新学習指導要領に記載されているデータ分析についての資料、人物についての伝記資料を購入しました。(SDGs関係24冊、データ分析資料4冊、伝記資料17冊)
  3. 中央図書館発行「おうちでいっしょに楽しむ絵本 3歳からのブックリスト」に掲載されている45タイトルの絵本を各3冊複本になるように70冊購入しました。令和2年11月から1階に展示場所を常設し貸出を開始したところ利用が伸びています。

資料の活用と情報発信

取組

  1. 区民の読書活動の活性化につながるよう時宜にかなった図書を紹介(展示)します。(20回)
  2. 区民の関心の高いテーマによる講座や講演会を開催します。(2回)

成果と課題

  1. 閲覧室の利用が可能となった6月から図書のテーマ展示を再開しました。10月には、横浜市中央卸売市場本場とタイアップし、食べ物や料理に関する本を展示するとともに“浜の台所”をご紹介するパネル展示を行うなど、閉塞感が漂う社会状況において、季節にあった図書や話題性の高い図書を紹介することによって、利用者が読書によって少しでも多方面に興味が広げられるよう努めました。(児童書10回、一般書12回)
  2. 泉区内で活動している方を講師にお招きする「スポットライトいずみ」は、コロナウイルス感染症拡大防止のため開催中止となりました。3月に神奈川県行政書士会から講師をお招きし、相続・遺言をテーマに講演会等を開催しました。(6名参加)

4 泉図書館の独自目標

取組

  1. 市内で最も農地面積が広く農業が盛んな泉区の図書館として、農学、農業に関する技術書を収集・拡充します。(30冊)
  2. 図書館のリスクマネジメントの一環として、自然災害や感染症予防等の対策を検討し、実施します。例:施設管理方法や備蓄物品の見直しなど
  3. 事務処理ミス防止及び事務の効率化のために、庶務事務や経理事務を再点検し改善します。

成果と課題

  1. 現在は、主に中央図書館で所蔵し館内利用に限定している作物別の大事典5冊を含め65冊の農学書を選定・購入し、農学書の充実を図りました。
  2. 台風シーズンに備え、屋上の雨どい・集水桝を中心とした雨水排水の点検清掃、館外のグレーチング内清掃等を実施し、台風被害を最小限にする備えを事前に整えました。また、館内施設の清掃委託契約を見直し、感染症予防等の対策項目を契約条項に追加したほか、降雪対策として融雪剤の備蓄や屋上・館外の点検清掃を行いました。
  3. 経理事務自己点検を行うとともに、事務処理ミスや不適切な事務処理に係るリスクマネジメントの取組として、「財務に関する事務におけるリスク」を洗い出し対応策の策定等を行うことでリスクの低減を図りました。

5 施設等の感染症対策

  1. 1階出入口、2階閲覧室にアルコール消毒剤を設置し、入退館時及び本に触れる前後などに手指消毒をしていただけるよう、感染拡大防止の徹底に努めています。
  2. 閲覧席・机、検索用端末、階段手すり、エレベーター、トイレ等、利用者が触れる設備については、1日3回以上、定期的な除菌作業を行うことで、感染拡大防止に努めています。
  3. 6月末の閲覧席利用再開時には、閲覧席間の間隔の確保、閲覧用机への飛沫防止パーテーションの設置が完了し、ソーシャルディスタンスを確保して利用者が安心して利用できる施設環境を整えたうえで再開できました。
  4. 機械換気に加え、冷暖房使用時にも館内全ての窓を少しずつ開けるなど、館内換気を徹底することで感染拡大防止に努めています。
  5. 神奈川県のLINEコロナお知らせシステムに登録し、感染防止対策取組書を掲出しました。

総合コメント

新型コロナウイルス感染症のために、図書館サービスを一時休止しなくてはならなかったことが大きな心残りとなった1年でした。しかしながら、この間、ティーンズコーナーや自然科学コーナー、on Japanコーナーなどの移設や見直しなど、開館中には実施困難な利用者環境を整備する機会としました。また、閲覧席やカウンターへのパーテーション設置や施設の消毒・換気の手順確認、ソーシャルディスタンスの確保など、コロナウイルス感染症予防対策をしっかり実施したうえで、安心して利用者をお迎えする準備を整えることができました。
サービス再開後は、コロナ禍での多くの制約はありながらも、おはなし会や講演会の開催、時宜を得た本の展示、貸出など、ボランティアの皆さんのご協力をいただきながら区民の読書活動を支える各種事業展開ができました。また、区役所や区内読書活動団体と連携し「第二次 泉区読書活動推進目標」を策定し、今後の泉区の読書活動の方向性を示すことができました。
一方、開館30年を迎え、空調設備や水回り・トイレ、閲覧席など施設・設備の老朽化が進み、利用者にご不便をおかけすることが多くなってきました。個々の補修・修理によって本来機能はなんとか回復はできているものの、快適性には大きな課題を抱えています。

このページへのお問合せ

教育委員会事務局中央図書館企画運営課

電話:045-262-7334

電話:045-262-7334

ファクス:045-262-0052

メールアドレス:ky-libkocho-k@city.yokohama.jp

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