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令和2年度 港北図書館の目標振り返り

この目標の〔取組〕は令和2年度当初に策定したものです。 新型コロナウイルス感染症の影響により、予定していた取組の変更・中止などがありましたが、新しい生活様式を取り入れつつ、柔軟に取り組みました。各取組の〔成果と課題〕を振り返り、巻末の「総合コメント」で全体を総括しています。

最終更新日 2021年6月8日

1 誰もが利用しやすい図書館

図書館のイメージアップと利用促進のための企画・イベント等実施

取組

  1. 区民により親しみを持ってもらうため、植樹式(10月予定)で「港北区の木」の「ハナミズキ」を施設内に植えます。
  2. 区内事業者と協働し、「本の宝船(本の展示紹介)」(11月予定)を実施し、図書館の利用促進を図ります。

成果と課題

  1. 読書活動推進事業の一環として、港北区地域振興課と連携して10月16日(金曜日)に実施しました。次年度に開花できるよう、栽培が課題となります。
  2. 新型コロナウイルス感染拡大防止の対策として、ソーシャルディスタンスの確保に展示スペースを使用している状況のため、展示事業は令和3年2月まで中止していましたが、規模を縮小して3月に「みどりアップ・季節のパネル展」を開催しました。次年度も規模を検討するなどして、実施できるよう計画します。

人材育成の推進

取組

  1. 職員のスキルアップのため、各種研修に参加しやすい仕組みと職場環境をつくります。研修の情報を共有し、各職員がキャリアや担当業務に応じた研修情報を把握できるようにします。
  2. 司書の専門性を高めるため、選定会議等の機会を使って、レファレンス事例の共有や情報交換をします。
  3. 開館40周年記念事業への取組を通して、職員の業務スキル(企画立案など)を共有します。また、地域との効果的な連携のあり方について学び合います。

成果と課題

  1. 今年度は、集合研修が例年に比べ、非常に少ない状況でしたが、職員Ⅰ・Ⅱを中心に業務に生かすことのできる研修を選択して受講しました。また、臨時休館中には、オンライン研修や資料を使っての研修に取り組みました。次年度は、研修への参加も含め、拡充を図ることが課題です。
  2. 選定会議等の機会を使って、随時レファレンス事例や、図書館サービス全般についての事例の共有や情報交換をおこないました。次年度も引き続き、情報共有に努めます。
  3. 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、開館40周年記念事業はすべて縮小または中止となりましたが、実施した事業への取組の中で、通常業務では得られない「他課・他施設との連携」などの業務経験を積み、職員間のスキルの共有等をおこなうことができました。

地域と連携した読書活動の推進

取組

  1. 「港北図書館友の会」などのボランティアグループと協力・協働し、「読書会サロン」「港北ふるさと映像上映会」(各通年)などを実施します。
  2. 区内文化施設の「大倉精神文化研究所」と協力・協働し、講演会(年1回予定)などの開催により、広く市民の知的要求に応えます。

成果と課題

  1. 新型コロナウイルス感染拡大防止の対策として、会場となる会議室の利用を4月から8月は中止しました。9月からは、会議室の利用人数の制限や検温・参加者に感染の情報を連絡するための記名などの対策をとり、「読書サロン」は再開しました。「港北ふるさと映像上映会」は会議室での上映は中止し、港北区役所のWEBで映像を提供していました。次年度も、状況に応じて事業を実施できるよう、協力・協働をすすめることが課題です。
  2. 会場となる会議室の利用人数を制限している状況のため、講演会などの計画は中止となりました。次年度は、状況に応じて事業を実施できるよう、協力・協働をすすめることが課題です。

2 子どもの読書習慣の定着への支援

子どもの読書習慣の定着への支援

取組

  1. 区と連携し、パンフレット「おひざにだっこで楽しむ絵本」、「おうちでいっしょに楽しむ絵本」の配布を行うなど、乳幼児と保護者、読み聞かせボランティア等に向けた情報提供を行います。

成果と課題

  1. 港北区役所の戸籍課窓口などで、随時、希望者に配布しました。次年度は、区役所と配布方法を再検討するなどが課題です。

家庭での読書活動の推進

取組

  1. 子どもの成長や年代に応じた読書の楽しさを伝えるため、テーマ展示とボランティアや司書による「おはなし会」を定期的(月5~6回)に実施します。

成果と課題

  1. 新型コロナウイルス感染拡大防止の対策として、会場となる会議室の利用を4月から8月は中止しました。9月からは、会議室の利用人数の制限や検温・参加者に感染の情報を連絡するための記名などの対策をとり、「おはなし会」は再開しました。次年度も引き続き、感染拡大防止の対策に努めて実施します。

学校教育への協力、学校図書館充実のための支援

取組

  1. 学校司書研修等の場を利用し、「学校向けプログラム」の周知をはかり、利用を促進します。
  2. 区内中学校の職業体験を積極的に受け入れます。生徒たちが読書に親しむきっかけとなるよう、体験内容を工夫します。
  3. 教職員向け貸出にきめ細かく対応しつつ、学校教育に役立つ資料の情報収集に努めます。

成果と課題

  1. 学校司書研修は中止になりましたが、児童・生徒向けおすすめ本リスト「読んでみようこんな本」のリストの発行にあわせて、7月に「学校向けプログラム」を区内の小学校26校及び区内中学校9校へ送付し、周知を図りました。また、学校の個別要望などに対し、4月に学校図書館環境整備相談(箕輪小学校)、9月にボランティア向け図書修理講座(箕輪小学校)を実施しました。次年度以降も、ボランティア向けの読み聞かせ講座やブックトークの講座など、各学校の希望する内容を聞き取りながら、学校における読書活動が活発となるよう「学校向けプログラム」を通して支援していきます。
  2. 新型コロナウイルス感染拡大防止に伴い、学校からの職業体験申込はありませんでした。しかしながら、学校からはまた職業体験が実施可能な状況となった時に受け入れ候補先として申し込みたいとの返答をいただいているので、次年度以降も新型コロナウイルス感染症の流行状況を鑑みつつ、図書館では可能な限り職業体験を受け入れます。
  3. 68件1,795冊の貸出を行いました。ご希望のテーマに関連する資料を図書館で選び用意する、レファレンスを伴う事例も46件ありました。今年度受けた事例も参考に、令和3年度も学校への支援となる資料を引き続き購入して、教職員への貸出を充実させます。

地域での読書活動への支援

取組

  1. 団体貸出やグループ貸出を継続するとともに、団体貸出書庫の環境整備と寄贈本の積極的な受入に取り組みます。
  2. 令和2年4月に新規開所した保育所・認定こども園に対して、団体貸出、グループ貸出の利用促進のために利用案内を配布・説明します。

成果と課題

  1. 団体貸出やグループ貸出を継続し、団体貸出室の清掃と一般書・児童書の廃棄、寄贈本の受入をしました。次年度も、寄贈を積極的に受け入れるなど、蔵書の拡充に努めます。
  2. 書面開催の予定であった、区の認可保育所等施設長会議に、団体貸出・グループ貸出の利用案内を送付し、区から郵送しました。次年度も引き続き、広報活動をしていきます。

3 蔵書とレファレンスの充実

地域の情報拠点としての蔵書の充実

取組

  1. 一般書の収集

「横浜市立図書館運営実行プラン」に基づき、年度ごとに分野や世代を特定し、4か年計画の中で計画的・段階的に実行して、全体的な蔵書の充実を図ります。また、地域の特徴を踏まえた課題解決に役立つ資料、各世代のニーズにこたえる資料の収集を行います。

また、今年度は開館40周年という節目の年を迎えるので、港北区の歴史を振り返る資料を重点的に収集します。

  • 調べものに役立つ参考図書・基本図書の更新・充実を図ります。
  • 古典やロングセラー作品の買替えを行います。
  • ティーンズコーナーの資料の更新を行います。
  • 商店街活性化やまちづくりに役立つ資料の収集を行います。
  • 港北区の歴史を振り返る資料として、航空写真を収集します。
  1. 児童書の収集

主に家庭で、子どもが身近な大人と読書の楽しさを共有できる資料の充実を図ります。

  • 定評のある絵本、幼年童話、物語や昔話を収集・更新します。
  • 知識の絵本、各分野の入門書や図鑑、科学読み物などを収集・更新します。
  1. 寄贈図書の収集
  • 寄贈図書のPRを行い、寄贈による蔵書充実に努めます。今年度は特に予約が多い図書の寄贈の呼びかけを行います。
  • 地域コミュニティとの連携を通じ、寄贈による郷土資料の拡充を図ります。

成果と課題

  1. 年間収集計画に基づき、資料を収集することができました。
  • 4か年計画を通じて、全分野の資料の参考図書・基本図書の更新・充実を計画しています。今年度は、総記・哲学・歴史・社会科学の資料を収集しました。(一例:情報の変化が速い情報科学分野の資料を更新)
  • 既に所蔵している古典・ロングセラー作品の買替だけでなく、未所蔵の作品にも留意して選定をしました。常に需要がある古典・ロングセラー作品の収集は、今後も積極的に行っていきます。
  • ティーンズコーナーの知識の資料の購入を進めました。10代の悩みにこたえる資料から、部活や進路に関する資料まで、幅広く収集しました。次年度は、文学関連の資料を重点的に収集します。
  • 他都市の商店街再生・まちづくりの事例が掲載された資料を中心に収集しました。市民がまちづくりに参加する際に必要な知識を得ることができるよう、専門性の高い資料も選定しました。
  • 港北区の歴史を振り返る資料として、1979年に撮影された空中写真を収集しました。今年度予定していた展示は、新型コロナウイルス感染拡大防止の対策のため、中止となりましたが、次年度は、既に所蔵していた空中写真と共に展示を実施します。

 2.年間収集計画に基づき、資料を収集することができました。

  • 絵本や物語などの所蔵状況、また資料の劣化状況について調査し、必要な買換えや複本の購入を行いました。家庭での子どもの読書に関心が深まっており、収集した資料はよく利用されました。
  • 新刊、既刊の両方に目を配り、子どもの知的好奇心に応えることのできる資料を収集しました。引き続き家庭において、大人と子どもが共に本に親しみ、楽しく学ぶことにつながることが期待できます。
  1. 緊急事態宣言による臨時休館、新型コロナウイルス感染拡大防止により、今年度は積極的な寄贈呼びかけは見合わせました。郷土資料については524冊受け入れを行いました。港北区の郷土資料の充実のため、次年度も地域のコミュニティとの連携を図りながら収集していきます。

資料の管理・保存

取組

  1. 図書修理ボランティア活動の運営と連絡調整を継続します。
  2. 利用者に資料を大切に扱ってもらえるよう、啓発的な取組を行います。
  3. 利用しやすい、また提供がしやすい書架を目指し、書架の配置変更や著者・テーマ見出しの見直しなどを行います。

成果と課題

  1. 約1700冊の資料を修理していただきました。令和3年3月には修理ボランティアの方との交流会を行いました。コロナ禍での活動や、今後の活動頻度などについて話し合いました。次年度もボランティア交流会を活用するなど、図書館事業に協力していただくようにします。
  2. よりたくさんの方に長く資料を使ってもらえるよう、「資料を濡らさない」「書き込みをしない」など、利用者へのお願いをまとめたポスターを作成しました。併せて図書修理ボランティアの方々が活動していることもPRしました。次年度も引き続き、市民のご理解・ご協力をいただくよう、PRに努めます。
  3. 図書特別整理期間を利用し、書架の配置変更をし、需要の多い分野の資料の配架スペースを増やしました。

レファレンスの充実

取組

  1. ポスター等を利用したレファレンスサービスのPRをします。

成果と課題

  1. 港北図書館で現在使用できる5つのオンラインデ-タベ-スをPRするポスタ-を作成しました。インタ-ネットパソコン周辺と2階閲覧席、1階一般書架検索機周辺に掲示しました。次年度も引き続き、利用促進についてのPRを実施していきます。

資料の活用と情報発信

取組

  1. 市民の関心の高いテーマや企画事業に沿った資料の展示をします。

成果と課題

  1. 一般書展示コ-ナ-は、ソ-シャルディスタンスを確保するため、引き続き毎月の展示は休止しました。9月に再開した「大人のための朗読会」「朗読の部屋」で紹介された本の展示は12月まで行っていましたが、1月の非常事態宣言により展示を中断しました。その後、令和3年2月に2F壁面展示コ-ナ-で行った「消費生活推進員」のパネル展に合わせて、消費問題をテ-マにした本を十数冊展示しました。次年度も、状況に応じて展示が実施できるように工夫します。
  2. 児童書コ-ナ-は9月以降も引き続き、ほぼ毎月テ-マを決めて絵本や読み物、知識の本を展示しました。「ひろばおはなし会」「ひよこのおはなし会」で読んだ絵本の展示も実施しました。

4 港北図書館の独自目標

取組

  1. 開館40周年記念事業として、パネル展示(9・10・11月予定)、講習会(8月予定)、講演会(10・11月予定)を、市民に広報する(「広報よこはま」・港北図書館HPなど)とともに実施します。
  2. 菊名地区センターと協働し、開館40周年記念式典(10月予定)を開催して、広く市民に利用促進をPRします。

成果と課題

  1. 新型コロナウイルス感染拡大防止の対策として、ソーシャルディスタンスの確保に展示スペースを使用している状況のため、展示事業は中止している点や、会場となる会議室の利用人数を制限している状況のため、講演会などの計画も中止・未定となりました。
  2. 菊名地区センターの事業が中止となっているため、開館40周年記念式典は中止となりました。ただし、同時開催を予定していた植樹式については、10月16日(金曜日)に開催しました。

5 施設等の感染症対策

  1. 神奈川県の「LINEコロナお知らせシステム」に登録し、感染防止対策取組書の掲出をしました。
  2. 図書館入り口前に、開館前に間隔を空けて並ぶための案内板や足形マークによる動線を設置しました。
  3. 図書館館内に、消毒液を設置しました。
  4. 図書館内での利用者の間隔を空けて並ぶためのスペースや、足形マークによる動線の案内など設置しました。
  5. 飛沫感染を防ぐために、カウンターにビニールカーテンを設置しました。
  6. 密接をさけるために、利用できる閲覧席やスツールを減らし、間隔を空けました。
  7. 一般閲覧席と児童閲覧席にパーテーションを設置しました。
  8. 開館前の検索機等の消毒の実施や、開館中に2回、カウンターの消毒の実施を行っています。
  9. 窓を開けて換気を促進し、感染症への注意喚起を1日2回、館内放送で行っています。

総合コメント

新型コロナウイルス感染拡大防止対策の観点から、残念ながら各事業が中止・縮小となりましたが、区役所との連携により開館40周年事業として、10月に植樹式(区の花・ハナミズキ)と区内学校図書館へ記念品(ホワイトボードと本の紹介カード)を贈呈することができました。また、40周年を契機に港北区の歴史を振り返る資料の充実や子どもたちが家庭での読書を楽しめるよう児童書の充実に取り組みました。
港北図書館と港北区役所が連携して、区内施設・学校とともに検討をすすめ、「第二次港北区読書活動推進目標」を制定(令和2年10月)することができました。引き続き、第二次目標を基本に港北区の読書活動を推進していきます。
令和3年度は、引き続き感染拡大防止への対策を続けるとともに、縮小となった地域や学校との連携事業なども実施できるように取り組んでいきます。

このページへのお問合せ

教育委員会事務局中央図書館企画運営課

電話:045-262-7334

電話:045-262-7334

ファクス:045-262-0052

メールアドレス:ky-libkocho-k@city.yokohama.jp

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