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令和2年度 鶴見図書館の目標振り返り

今年度、鶴見図書館は、以下の目標に重点的に取り組みます。なお、この目標は令和2年度当初に策定したものです。新型コロナウイルス感染症拡大に伴う緊急事態宣言を受け、市立図書館は4月11日から臨時休館し、5月27日から一部サービスに限定して再開するなどの感染拡大防止策をとりました。感染症の影響により、予定していた取組の変更・中止などがありましたが、新しい生活様式を取り入れつつ、柔軟に取り組んでまいります。(数値や回数は9月末時点のものです。)

最終更新日 2021年6月8日

1 誰もが利用しやすい図書館

図書館のイメージアップと利用促進のための企画・イベント等実施

取組

  1. 乳幼児健診会場で「つるみっこ絵本広場」を開催し、親子で本に親しむ機会を提供するとともに図書館の利用を促します。
  2. 「つるみ子育て・個育ちフォーラム」などの区や市等の主催する事業に協力し、図書館利用促進をPRします。

成果と課題

  1. 8月に健診が再開した後も、つるみっこ絵本広場については活動を中止していますが、健診会場でのちらしの配布を通して図書館の利用を促進しました。来年度もちらしの配布を継続します。
  2. 「つるみ子育て・個育ちフォーラム」は事前申し込み制の講演会のみの実施だったため、配付物に協力団体として名前を出す形で参加しました。来年度も感染症対策をふまえた形での協力を検討します。

人材育成の推進

取組

  1. OJTによる人材育成を推進し、選書やレファレンス・児童サービスなどの職員の知識・技術の向上を進めます。
  2. 館内・庁内の研修やeラーニング等に積極的に参加します。

成果と課題

  1. 週1回の選定会議などで情報交換し、知識や技術の向上に努めました。
  2. 図書館で主催するものだけでなく、区で開催する応対研修等の庁内研修にも積極的に参加しました(12件)。また臨時休館中の在宅勤務時は各自オンライン研修等を受講しました。

地域と連携した読書活動の推進

取組

  1. グループ貸出の推進とともに、読書活動を行うボランティア養成講座を開催し、担い手づくりを推進します(年3回)。
  2. 留学生による多文化理解教室(国際学生会館と連携)や、多言語おはなし会(国際交流ラウンジと連携)など、区内の施設と連携を密にした自主企画事業を開催します。

成果と課題

  1. 図書館ウェブページにグループ貸出の案内を掲載しました。ボランティア養成講座は開催を見合わせましたが、令和3年2月に読み聞かせボランティア交流会を実施し、学校での活動の様子を情報交換しました。また、交流会の記録は各学校に配布し現状や課題を共有しました。
  2. 新型コロナウイルス感染症拡大防止の影響で多言語おはなし会は実施できませんでした。多文化理解教室は令和3年1月から2月に全3回(ベトナム・韓国・イラン各1回)で実施し、延べ27人の参加がありました。次年度も国際学生会館の協力が得られれば違う国の方を依頼します。

2 子どもの読書習慣の定着への支援

子どもの読書習慣の定着への支援

取組

  1. 図書館内で定例おはなし会をボランティアと協力して開催します(月3回)。
  2. 乳幼児期からの読書習慣の定着のため、保育所への出張おはなし会を実施します(年15回)。

成果と課題

  1. 毎月1回行っていた「土ようびのおはなし会」と、年3回行っていた「わくわく紙芝居まつり」は協力団体が辞退したため年間通じて中止としました。0から3歳児の子どもと保護者を対象とした「絵本とわらべうたのおはなし会」は申込制にするなど新型コロナウイルス感染拡大防止対策をとり、8月から再開し、2月と3月はつるみっこ絵本広場のボランティアの協力で行なうことができました(おはなし会、計10回のうち4回をボランティアが実施)。
  2. 保育園児向けの出張おはなし会は、こども青少年局とも調整し、感染予防の観点から申し込みをお断りしました。来年度は関係部局とも調整し、開催を検討します。

家庭での読書活動の推進

取組

  1. 保育所や子育て支援拠点等に出張講座を行い、乳幼児期からの読書習慣の定着を支援します(年8回)。
  2. 大人向け朗読会(年8回)や、中高生向けの本の紹介やPOP展示(年1回)を実施します。

成果と課題

  1. 保育所職員向けの出張講座は、こども青少年局とも調整し、10月以降に実施しました(計4か所)。来年度も関係部局とも調整し、開催を検討します。
  2. 大人向け朗読会は10月以降5回予定しましたが、一部協力団体の辞退もあり、2回だけの実施にとどまりました。中高生向けのPOP展示はできませんでしたが、夏休みに中学生向けのおすすめリストを例年通り配布し、また鶴見高等学校の図書委員が作成した冊子の寄贈を定期的に受け入れ、併せて市民への配布を開始しました(11月)。

学校教育への協力、学校図書館充実のための支援

取組

  1. 児童・生徒等の図書館見学や職業体験等を積極的に受け入れます。
  2. 区内小中学校及び高等学校の学校図書館研究会や学校司書研修に協力し、運営や環境整備等の相談を受け、学校図書館の機能強化を支援します。
  3. 鶴見小学校に開設される日本語支援拠点施設「鶴見ひまわり」の運営に協力します。

成果と課題

  1. 職業体験に代わり短時間で済む職業インタビューに対応しました(1校)。
  2. 校期間中は新型コロナウイルス感染症拡大防止に関する問い合わせに4件対応しました。また、学校再開後は学校からのレファレンスに50件対応、学校図書館整備相談に1件対応しました。
  3. 6月には「ひまわり」、9月には「鶴見ひまわり」を訪問し、施設の要望等の聞き取りを行いました。教職員用の日本語指導資料を51冊、外国語資料とその日本語訳資料を6言語76冊購入しました。

ティーンズ世代の読書活動の促進

取組

  1. ティーンズコーナーの資料の更新を進め、利用を促進します。
  2. 区や地域と連携し、ティーンズ向けの職業紹介講座を実施し、情報拠点としての図書館利用を促進します。

成果と課題

  1. 対象年齢にふさわしい資料を積極的に受け入れました(117冊)。
  2. 新型コロナウイルス感染症拡大防止の影響で職業紹介講座はできませんでしたが、鶴見高等学校の図書委員が作成した冊子の寄贈を定期的に受け入れ、併せて市民への配布を開始しました(11月)。

地域での読書活動への支援

取組

  1. 区内市民利用施設等の活動状況を把握し、グループ貸出等の図書館サービスをPRします。

成果と課題

  1. グループ貸出登録団体がスムーズに登録更新手続きが出来るよう、事前に書類を送付しました。また、鶴見図書館ウェブページにグループ貸出についてのページを新規に作成しました。

3 蔵書とレファレンスの充実

地域の情報拠点としての蔵書の充実

取組

  1. 人口増を踏まえ乳幼児から高齢者まで各世代の、子育て、介護福祉、中小製造業者等のニーズに応じた資料収集を図ります(3項目各50冊)。
  2. 外国につながる区民の増を踏まえ、日本語学習等に役立つ実用書をはじめ、多文化理解に役立つ書籍・資料の収集に努めます(150冊)。
  3. 小規模でも地域のレファレンス館として、基本的な参考図書、古典等の補充をします(100冊)。
  4. 東海道や京浜工業地帯など歴史資源の豊富な区特性を活かした資料の収集・保管・公開に努めます(20冊)。

成果と課題

  1. コロナ禍の事業者支援、就労・生活支援、感染対策関連本が喫緊に必要とされた一方で、臨時閉館や外出規制により子ども連れ、看護従事者等の利用が減ったため、3項目のうち「子育て」「介護福祉」は47冊から49冊、「中小製造業」は55冊となりました。
  2. 日本語支援拠点施設の開設もあり、ベトナム語、タガログ語、ヒンディー語などこれまで無かった言語を導入しました。近隣市の条例制定に関連し外国人理解を深める本を増やしました。沖縄と南米に関連する本も含め150冊達成しました。
  3. 教科書に出てくる基本的な古典等で欠けているものに留意し、全国道路地図と都市地図の不足を補い、辞書類と合わせ100冊以上購入できました。この項目は引き続き検証し補っていきます。
  4. 古書展目録等を活用し、地元企業や総持寺に関する戦前戦後の稀覯本を中心に32冊購入し、2月には花月園関連の写真資料等の展示を行いました。

資料の管理・保存

取組

  1. 当館のみ所蔵の貴重な郷土資料の保存に努めます。また、市内で未所蔵の郷土資料の収集については古書も含めます。
  2. 基本的な参考資料を積極的に収集し、参考資料コーナーを充実させます。

成果と課題

  1. 上記「3 蔵書とレファレンスの充実【地域の情報拠点としての蔵書の充実】」の4.で収集した古書のバーコードラベルやコーティングは紙質に影響しない部分に最低限にとどめ、クリアケースや中性紙封筒を活用しました。また、水害を避けるため上階のキャビネットへ収納しました。
  2. 館内用図書のうち新版に入れ替えた地図や辞書の旧版は貸出用としています。参考図書コーナーでは『日本史総合年表(第3版)』(吉川弘文館)、『南北アメリカ・スペイン語辞典』(大学書林)等を購入し、今後も少しずつ補充していく予定です。

レファレンスの充実

取組

  1. 調べものやレファレンス(資料相談)に積極的に対応していきます(レファレンス件数7,000件)。

成果と課題

  1. レファレンス受付件数は目標の約70%達成に止まりました。要因としては、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、臨時休館・サービスの制限を行ったことが考えられます。 外出自粛が続くなかで、電話・メールでのレファレンスは増加傾向にあり、非来館でのレファレンス対応の積極的PR等拡充を行う必要があります。また、レファレンス件数外ですが、今年度新サービス「つるぽんセット」(司書が利用者の要望にそった児童書を3冊選び用意するサービス)を1,227冊貸し出しました。非来館児童へのサービス・読書相談として定着させていきます。

資料の活用と情報発信

取組

  1. 図書館ホームページを適宜更新し、既存情報の拡充と新鮮な情報の発信を行います(月2回)。
  2. 広報よこはま鶴見区版「本のひととき」で本の紹介を継続します。
  3. 他機関とも連携し、「横浜の水道」など多様なテーマで企画展示をタイムリーに開催します(月1回)。

成果と課題

  1. ホームページを更新し、情報の拡充と発信を行いました(83回)。
  2. 新型コロナウイルス感染症拡大の影響で6月から8月まで紙面が縮小され、コーナー自体がありませんでしたが、9月から再開し年度合計7回紹介文を掲載しました。
  3. 10月以降、他部局連携での展示を併せて5回行ないました。次年度も展示架が空いている限り積極的に開催していきます。

4 鶴見図書館の独自目標

取組

  1. 外国につながる利用者のためにベトナム語の絵本コーナーを新設します。
  2. 国際交流ラウンジと連携し、外国につながりのある子どもの読書支援のための自主企画事業を実施します(1~3月)。

成果と課題

  1. ベトナム語のコーナーを新設し、絵本32冊、他2冊の計34冊を受け入れました。外国につながる市民へのPR方法を検討していきます。
  2. 自主企画事業という形での連携・協力はできませんでしたが、ラウンジ職員が外国につながる市民に付き添って図書館に来館する等、協力関係を築いています。来年度は読書相談や来所する児童・生徒への学習支援などの事業を、ニーズを確認した上で実施します。

5 施設等の感染症対策

  1. 飛沫感染を防ぐために、カウンターにビニールカーテンを設置しました。
  2. 密集・密接を回避するため、閲覧席を減らし、パーティションを設置しました。
  3. 図書館入り口に消毒液を設置しました。
  4. 感染症への注意喚起を1日2回館内放送で行いました。
  5. 館内は換気し、記載台等の消毒を1日2回行いました。
  6. 行列する際に密にならないよう看板を設置し、床には並ぶ位置を表示しました。
  7. LINEコロナお知らせシステムに登録し、感染防止対策取組書を掲出しました。

総合コメント

新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、再開館後もおはなし会などを開催できない時期が続きました。オンライン会議などICTを活用したサービスが脚光を浴びる中、直接、対面で届けるサービスの良さが改めて認識された一年でもあったと思います。
そのような状況の中、鶴見区ならではの特徴を生かし、ベトナム語、タガログ語、ヒンディー語等の言語の資料を新たに導入することができ、合わせて日本語支援拠点施設「鶴見ひまわり」の運営に協力できたことは大きな意義を持つと考えます。
引き続き、地域や学校と綿密に協力しながら、鶴見区ならではの取組を推進していきます。

このページへのお問合せ

教育委員会事務局中央図書館企画運営課

電話:045-262-7334

電話:045-262-7334

ファクス:045-262-0052

メールアドレス:ky-libkocho-k@city.yokohama.jp

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