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令和2年度 磯子図書館の目標振り返り

この目標の〔取組〕は令和2年度当初に策定したものです。 新型コロナウイルス感染症の影響により、予定していた取組の変更・中止などがありましたが、新しい生活様式を取り入れつつ、柔軟に取り組みました。各取組の〔成果と課題〕を振り返り、巻末の「総合コメント」で全体を総括しています。

最終更新日 2021年6月8日

1 誰もが利用しやすい図書館

図書館のイメージアップと利用促進のための企画・イベント等実施

取組

  1. 磯子区役所と連携して、市民の読書活動を推進するイベントを年1回開催します。
  2. 広報よこはま磯子区版や磯子図書館ホームページを活用して、展示やイベント等の情報を市民にお届けします。

成果と課題

  1. 磯子区地域振興課と連携し、1月31日に読書活動推進講演会を開催しました。東戸塚小学校教諭の小杉啓司氏に「読書と根岸湾、ときどき子ども」のテーマでお話いただきました。33名が参加し、アンケートでは96.8%の方が「満足」又は「まあ満足」と回答いただくなど好評でした。講師配布のブックリストからたくさんの本が紹介され、「読んでみたくなった」「図書館にはその地域の資料があることを学んだ」などの声が寄せられました。
  2. 広報よこはま磯子区版に「磯子図書館だより」を掲載し、おはなし会やイベントのお知らせ、図書館おすすめの本の紹介をしています。新型コロナウイルスの関係で、掲載を見合わせていましたが、9月号から再開しました。また、福祉保健センターとの共催事業「おいしいおはなしよみきかせ会」が、感染予防で中止になったため、福祉保健センターと連携して作成した“野菜を使った料理と絵本”の紹介を図書館ホームページに掲載しました。

誰もが利用しやすい図書館サービスの充実

取組

  1. 磯子区役所と同じ建物にある利点を活かし、区役所各課と連携した展示やイベントを実施します。
  2. 地区センターなど区民利用施設4か所で、2か月に1回、本のセットを巡回させる「まちじゅう図書館事業」を実施します。

成果と課題

  1. 磯子区高齢・障害支援課と連携し、9月1日から30日まで“「認知症」をもっと知ろう”をテーマに、関連図書とリーフレットの展示を行いました。また、区政推進課主催の「いそごこどもエコフェスタ」が12月12日にオンラインで開催され、図書館は特設サイトで地球温暖化に関する本を紹介しました。紹介した本を中心に12月9日から18日まで図書館ロビーで「エコブック展示」を行い、多くの本が貸し出されました。
  2. 「まちじゅう図書館事業」は、9月、11月、1月に配本を実施しました。根岸地区センター、杉田地区センター、上中里地区センター、滝頭コミュニティハウスの4施設に、30冊を1セットとして貸出をしました。 セット内容は、「小学生よんでみようこんな本」「生き方をみつけるティーンズの本」「生活を楽しむおとなの本」「人生を楽しくシニアの本」の4セットで、ライフステージごとにテーマを設け、本を紹介しました。

人材育成の推進

取組

  1. 「司書職人材育成計画」に基づき、中央図書館や他の機関で実施する研修に積極的に参加し、専門性を向上させます。

成果と課題

  • 9月2日開催の生涯学習指導者研修「読書活動実践コース」に参加し、絵本専門士の相澤和恵氏から乳幼児向けのおはなし会の実践例や新しい生活様式でのおはなし会について講義を受けました。
  • 11月5日に神奈川県立図書館の研修「規格のレファレンス」「知財のレファレンス」を受講し、規格や知財についてのデータベース、レファレンス事例について学びました。
  • 12月3日開催の「図書館業務と著作権」(神奈川県立図書館主催)に参加し、東海大学法学部講師の内田剛氏から図書館業務に関連する著作権法の基本的な内容について講義を受け、職場で共有しました。
  • 2月16日に「地域資料」(神奈川県立図書館主催)に関する研修(WEB上に資料掲載)を受講し、地域資料に関する理解を深め、レファレンス等で活用できるようにしました。
  • 2月16日開催の地域図書館見学会において図書館職員10名を受け入れ、館内の案内や磯子図書館所蔵の郷土資料の説明を行いました。

地域と連携した読書活動の推進

取組

  1. 図書館ボランティアと連携して、おはなし会や季節に合わせた図書・資料の展示を年3回程度行います。

成果と課題

  1. 新型コロナウイルスの関係で図書館ボランティアの活動を見合わせたため、おはなし会や季節に合わせた図書・資料の展示は中止し、図書館職員によるおはなし会や、他部署と連携した展示を感染予防に配慮して行いました。

2 子どもの読書習慣の定着への支援

子どもの読書習慣の定着への支援

取組

  1. 市立図書館がお勧めする「よんでみようこんな本」の展示や月ごとのテーマ展示を通じて、幅広い分野の本を子どもたちに手に取ってもらえるようにします。
  2. おいしいおはなし会やぬいぐるみといっしょのおはなし会&お泊り会など、子どもが楽しめる自主企画事業を通じて本の貸出を行い、読書の楽しさを知ってもらいます。
  3. 夏休みに小学生の図書館仕事体験を2回(低学年・高学年)実施し、小学生が図書館に関心をもち、来館するきっかけづくりをします。

成果と課題

  1. 7月と8月に「よんでみようこんな本」の展示とリストを配布しました。9月からは月ごとにテーマ展示を行い、幅広い分野の本を子どもたちに手にとってもらえるようにしました。
  2. おいしいおはなし会やぬいぐるみといっしょのおはなし会&お泊り会は、新型コロナウイルスの関係で中止しました。おいしいおはなし会に代わるものとして、“野菜を使った料理と絵本”の紹介をホームページに掲載しました。また、レシピ「えほんにでてくるやさいをたべよう!」と紹介した絵本を一緒に展示し、併せて食べ物に関する本も展示しました。秋の読書週間を中心に、10月27日から11月27日まで「本の木をもみじのはっぱでいっぱいにしよう」を開催しました。来館した児童に、おすすめの本の題名やイラストをもみじの形の紙に書いてもらい、後日、絵本コーナーの壁に貼り出しました。乳児連れの保護者が書くなど、多くの方に本について興味を持っていただき、再来館を促しました。
  3. 新型コロナウイルスの関係で図書館仕事体験は中止しましたが、「よんでみようこんな本」などの展示を通じて、図書館に関心をもってもらえるようにしました。

家庭での読書活動の推進

取組

  1. 定例おはなし会や親子おはなし会など、月や季節に応じた各種おはなし会を毎月3回程度実施し、子どもや保護者への読書のきっかけづくりをします。
  2. 4か月乳幼児健診の待合時間にわらべうたと絵本の読み聞かせを毎月2回程度実施し、乳幼児と保護者への図書館来館のきっかけづくりをします。

成果と課題

  1. 新型コロナウイルス対策として、定員を減らし、事前申込制にするなどした上で、定例おはなし会は8月から16回、親子おはなし会は10月から6回実施しました。
  2. 4か月乳幼児健診時のおはなし会は、新型コロナウイルスの関係で実施を見合わせたため、手渡していたパンフレット「おひざにだっこで楽しむ絵本」を健診時に渡す書類セットに入れ、図書館来館のきっかけづくりをしました。

学校教育への協力、学校図書館充実のための支援

取組

  1. 「学校向けプログラム」(市立図書館の学校向けサービスをまとめたもの)を区内小中学校に配布し、校長会でも説明・周知します。
  2. 学校司書研修会を年1回開催し、学校司書のスキル向上を支援します。
  3. 学校図書館修理ボランティアサポート講座を年4回程度開催し、学校図書館の運営を支援します。
  4. 学校からの依頼を受け、小学生の図書館見学や中学生の職業体験、高校生のインターンシップを受け入れます。

成果と課題

  1. 「学校向けプログラム」を区内小中学校に配布し、校長会で説明・周知しました。
  2. 新型コロナウイルスの関係で学校司書研修会は中止になりましたが、レファレンスや教職員貸出などで学校司書の相談に乗るなど、スキル向上を支援しました。
  3. 学校図書館修理ボランティアサポート講座も中止になりましたが、グループ貸出等で学校図書館の運営を支援しました。
  4. 新型コロナウイルスの関係で、小学生の図書館見学、中学生の職業体験、高校生のインターンシップの依頼はありませんでした。

ティーンズ世代の読書活動の促進

取組

  1. 夏休みに中学生の図書館仕事体験を1回実施します。普段できない体験を提供することで、図書館へ足を運ぶ機会を増やします。
  2. 区内の中学校と連携して、生徒が作成した本のポップや帯を春休みに図書館で展示し、生徒の来館を促します。また、展示に関する掲示物やアンケートを生徒に作成してもらい、図書館業務への理解を深めてもらいます。

成果と課題

  1. 中学生の図書館仕事体験は、新型コロナウイルスの関係で中止しました。
  2. ポップアップ大作戦についても、新型コロナウイルスの関係で中止しました。来年度はティーンズ副担当者を設置して体制を強化し、担当者会で情報収集を行っていきます。

地域での読書活動への支援

取組

  1. 読み聞かせボランティアの交流会を年1回開催し、スキルアップの支援や情報提供を行うなど、地域の子どもの読書活動を支援します。

成果と課題

  1. 読み聞かせボランティア交流会は、新型コロナウイルスの関係で中止しました。グループ貸出や来館時の相談などでボランティアを支援しました。

3 蔵書とレファレンスの充実

地域の情報拠点としての蔵書の充実

取組

磯子区の情報拠点として、課題解決・読書活動推進に資する資料や、磯子区に関連する地域資料を年間資料収集計画に基づき収集します。

  1. 一般書は、歴史・産業分野の買替えや補充を行います。また、ティーンズコーナーの資料、資格試験の資料の更新を行います。
  2. 児童書は、参考図書・知識の本の買替えと補充を行います。特に、利用が多い5・7類の買替え・補強を重点的に行います。また、図書館の自主企画事業に関連するテーマ本の買替え・補強を行います。

成果と課題

  1. 一般書は、歴史・産業分野の買替え・補充を54冊行いました。また、ティーンズコーナーでは、進学の参考になる資料や小説の新しいシリーズを22冊、資格試験の資料を39冊購入しました。
  2. 児童書は、参考図書・知識の本の買替え・補充を30冊行いました。特に利用が多い5類・7類の買替え・補強を22冊行いました。また、図書館の自主企画事業に関連するテーマ本の買替え・補強を41冊行いました。今後どのように事業に活用するかが課題です。

レファレンスの充実

取組

  1. 郷土資料など質問の多い事例を図書館情報システムに登録し、レファレンス事例の蓄積により、迅速に資料提供ができるようにします。

成果と課題

  1. 郷土資料関連の事例を図書館情報システムに13件(今年度受付分6件、過去に紙で保管していた分7件)登録し、迅速に資料提供できるようにしました。また、磯子区の区史『磯子の史話』や学校周年記念誌の索引を作成し、レファレンスに活用できるようにしました。レファレンス件数は、感染症対策での臨時休館等のため10,217件(2月末現在)で、前年度と比較して15%減となりました。

資料の活用と情報発信

取組

  1. 新市庁舎の落成を記念して、企画展示「横浜・磯子の建築」を開催し、地域の歴史や文化について情報を発信します。併せて、関連の郷土資料を展示・貸出し、資料の活用を促進します(11月~12月予定)。
  2. 相続・遺言について、行政書士を講師とした講演会と関連資料の展示を行います。また、磯子図書館の法律情報コーナーを紹介し、課題解決に役立つ情報を提供します(1月予定)。

成果と課題

  1. 企画展示「横浜・磯子の建築」は、会場に予定していた会議室が換気の関係で使用できなかったため、規模を縮小し、「横浜の建築」として10月20日から11月23日まで図書館ロビーで開催しました。横浜市役所、神奈川県庁、横浜駅など、市内の主だった建築の変遷を写真と説明文で紹介しました。アンケート結果では満足が95%と好評で、関連図書もよく借りられました。
  2. 相続・遺言に関する講演会は、会議室が使用できないため中止しましたが、磯子図書館所蔵の法律関係資料と法情報コーナーを「広報よこはま磯子区版 今月の1冊」、月例展示、ブックリストなどで紹介しました。

4 磯子図書館の独自目標

取組

  1. 本の修理ボランティアと連携し、図書の修理を行います。
  2. 書架整理ボランティアと連携し、見やすくわかりやすい書架づくりを推進します。
  3. 利用者の声をお聞きする図書館利用者懇談会を年1回開催します。

成果と課題

  1. 新型コロナウイルスの関係で、本の修理ボランティアの皆さまには活動を中止していただいています。これまでより冊数は減りますが、職員が本の修理を行いました。書架整理ボランティアは7月から活動を再開し、延べ121人の方に活動していただきました(2月末現在)。
  2. 図書館利用者懇談会は、新型コロナウイルスの関係で中止しました。

5 施設等の感染症対策

  1. カウンター、記載台、閲覧席、利用者用検索機など、多くの利用者が触れる箇所を定期的に消毒しました。
  2. 飛沫感染を防ぐために、カウンターにビニールカーテンを設置しました。
  3. 密接を回避するため、閲覧席を減らすとともに、衝立を設置しました。
  4. 利用者がカウンターに並ぶ際の目安線を設置しました。
  5. 図書館入口に消毒液を設置しました。
  6. 神奈川県のLINEコロナお知らせシステムに登録し、感染防止対策取組書を掲出しました。

総合コメント

家庭や学校・地域での読書活動への支援、市民の学習活動や課題解決への支援、図書館運営を支えるボランティアとの連携強化を目標に、様々な取組を実施する予定でしたが、新型コロナウイルスに伴う緊急事態宣言下で臨時休館になるなど、図書館運営は大きな影響を受けました。
その中でも、8月からおはなし会、9月から「まちじゅう図書館事業」を再開するとともに、10月から11月にかけての「横浜の建築」のパネル展示や1月の読書活動推進講演会の開催など、徐々に活動の幅を広げてきました。
来年度も新型コロナウイルスの感染防止対策に留意しつつ、図書館として何ができるかを考え、前向きに取り組んでいきたいと思います。

このページへのお問合せ

教育委員会事務局中央図書館企画運営課

電話:045-262-7334

電話:045-262-7334

ファクス:045-262-0052

メールアドレス:ky-libkocho-k@city.yokohama.jp

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