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令和3年度 港北図書館の目標振り返り
令和3年度、港北図書館は、以下の目標について特に重点的に取り組みました。この目標は「横浜市立図書館運営実行プラン」、各区の「読書活動推進目標」に基づいて策定しています。新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、一部予定していた取組の変更・中止などがありましたが、新しい生活様式を取り入れつつ、柔軟に取り組みました。
最終更新日 2022年5月27日
1 誰もが利用しやすい図書館
図書館のイメージアップと利用促進のための企画・イベント等実施
取組
- 広報よこはま港北区版7月号のトピックスとして、港北図書館を紹介する記事を掲載し、利用促進を図ります。
成果と課題
- 広報よこはま港北区版7月号と8月号に記事を掲載しました。
横浜市立図書館100周年記念事業の一環として、企画展示会「港北むかしの写真展」、「港北の小学生がえらぶ本」(後掲)を実施しました。「港北むかしの写真展」は多くの来場者にご覧いただき、神奈川新聞、タウンニュース等に記事が掲載されました。
「港北の小学生がえらぶ本」は、区内小学校司書の協力で1,571人の小学生の投票を集め、区内9書店と協力した企画展示会は、タウンニュース、日吉新聞等に掲載されました。
また、日吉図書取次所(「日吉の本だな」) の開所に伴い、企画展示会3件、図書館カード登録会延べ9回、移動図書館はまかぜ号出張イベント1回を実施、これらイベントでの延べ登録者数は1,234人となり、「日吉の本だな」の周知及び利便性の向上に寄与しました。
なお、施設面では、書庫等の雨漏り対策(通年)や階段滑り止めの修繕(2月)をはじめとする老朽化への対応とともに、カウンターの改修(2月から3月)等、市民のみなさまにとって利用しやすく安全な図書館環境整備を行いました。
人材育成の推進
取組
- 「司書職人材育成計画」に基づき、司書職員の職位に応じた内容の研修情報を共有し、職員全員が研修を受講しやすい環境づくりを進めます。
- 館内会議などの機会を使い、港北区の地域資料やレファレンス事例について共有し、問合せやレファレンスへの迅速な対応を目指します。
- 会計年度任用職員(司書補助業務、窓口等業務)と情報を共有し、サービスの質の向上を図ります。
成果と課題
- 研修情報を共有し、参加の声かけを5回行いました。(参加回数3回)
- 地域資料(『港北百話』『大倉山論集』『調査季報』等)や新聞記事等を毎月1回程度、館内で回覧し、情報を共有しました。
- 会計年度任用職員に向けた個人情報保護研修を2回実施しました。
地域と連携した読書活動の推進
取組
- コロナ禍での読書活動推進について、「港北図書館友の会」などのボランティアグループとの協働により検討し、実施します。
- 区内文化施設の「大倉精神文化研究所」の「子どもの本コーナー」と協働した、子どもにとって身近な場所での読書の機会の拡大等、図書館のアウトリーチサービスに努めます。
成果と課題
- 「港北図書館友の会」の定例会に毎回(7回)出席しました。また、友の会による「秋のミニ古本市」(11月)の開催に協力しました。売上金をもとに児童書8冊を寄贈していただく予定です。
- 「大倉精神文化研究所」等と協働して「港北の小学生がえらぶ本」(後掲)の募集に取り組みました。
- その他
ア 中央図書館、港北区と協力し、日吉図書取次所(「日吉の本だな」)での企画展示会やイベントを実施しました (再掲)。日吉図書取次所(「日吉の本だな」) の開所に伴い、企画展示会3件、図書館カード登録会延べ9回、移動図書館はまかぜ号出張イベント1回を実施、これらイベントでの延べ登録者数は1,234人となりました。
イ 大豆戸地域ケアプラザと連携し、ZOOMを活用した「認知症講座」を実施しました(9~1月で全3回)。
ウ 岸根公園、綱島郵便局の周年イベントについて、パネル貸与等、協力しました。 (8~9月)。
エ 地域子育て支援拠点「どろっぷ」と情報共有し、司書の講師派遣等のPRを行いました (10月)。
オ 横浜F・マリノススポーツクラブの協力で企画展示を実施しました(3月)。
カ 除籍した大活字図書63冊を区内施設「障害者スポーツ文化センター横浜ラポール」へ譲渡し、再活用を図りました(3月)(後掲)。
2 子どもの読書習慣の定着への支援
子どもの読書習慣の定着への支援
取組
- 港北区役所と連携し、図書館で作成しているパンフレット「おひざにだっこで楽しむ絵本」「おうちでいっしょに楽しむ絵本」の戸籍課窓口での配布拡大について、検討を進めます。
成果と課題
- 港北区役所と調整し、7月から4か月児健診にて「おひざにだっこで楽しむ絵本」を全員配布しています。「おうちでいっしょに楽しむ絵本」は、部数を充分確保できなかったことから戸籍課での配布は見合わせましたが、館内にて積極的に配布を行いました。今後は区内関連施設との連携で、館外での配布拡大を図ります。
家庭での読書活動の推進
取組
- 子どもの発達段階に応じた読書の楽しさを伝えるため、テーマ展示及びボランティアや司書による「おはなし会」を定期的(月5回から6回)に開催します。
成果と課題
- 毎月テーマを変えて、児童図書室で展示を行いました。9月は新型コロナウイルス感染症拡大防止の状況を鑑み、おはなし会などのイベントは中止としましたが、それ以外の月は予定通り5回から6回のおはなし会を行いました。1歳から3歳のおはなし会については、満員となることが多く、需要の高さがうかがえます。今後は、利用者の需要にこたえられるような運営方法の検討が課題です。
学校教育への協力、学校図書館充実のための支援
取組
- 学校司書研修等の場を利用し、「学校向けプログラム」の周知を図り、利用を促進します。また、区内中学校の職業体験を積極的に受け入れます。生徒たちが図書館の機能を知り、読書に親しむきっかけとなるよう、体験内容を工夫します。
教職員向け貸出では、きめ細かく対応しつつ、学校教育に役立つ資料の情報収集に努めます。
成果と課題
- 「学校向けプログラム」の送付(区内小学校26校、中学校9校及び北綱島特別支援学校) (4月)、及び、学校司書研修での配布・説明(6月)を通して、周知を図りました。その結果、4件の依頼がありました。(学校図書館環境整備相談(小机小学校)・選書の研修(教職員の港北区学校図書館研究会)・学校図書館環境整備相談(大綱小学校)・ボランティア向け読み聞かせ講座(大綱小学校)(中止))。
次年度以降も、ボランティア向けの読み聞かせ講座やブックトークの講座など、各学校の希望する内容を聞き取りながら、学校における読書活動が活発となるよう「学校向けプログラム」を通して支援していきます。
職業体験はコロナ対応ですべて中止となりましたが、11月にオンラインでの職業講話(樽町中学校)を実施しました。多くの生徒に向けて図書館を知ってもらう機会となったため、次年度以降も積極的に受け入れます。一方で、接続回線の不安定さなどが課題だったため、通信機器等の環境改善を検討していきます。
教職員向け貸出では、63件1,269冊の貸出を行いました。レファレンスを伴う事例も55件ありました。今年度受けた事例を参考に、令和4年度も学校への支援となる資料を引き続き購入して、教職員への貸出を充実させます。
地域での読書活動への支援
取組
- 団体貸出やグループ貸出を継続するとともに、団体貸出書庫の環境整備と寄贈本の積極的な受入に取り組みます。また、団体貸出を使いやすい制度にするために、利用団体の現状と要望を把握します。
成果と課題
- 「親と子のつどいの広場」のネットワーク会議(区内子育て支援施設7団体参加)に出席し、「グループ貸出」と「団体貸出」のPRを行いました。(10月)
また、団体貸出で登録している33団体にアンケートを送付し、18団体から回答を得ました(3月)。今後、送付結果を集計し、次年度以降の運営に役立てます。
3 蔵書とレファレンスの充実
地域の情報拠点としての蔵書の充実
取組
- 一般書の収集
「横浜市立図書館運営実行プラン」(令和元年度から4年度)に基づき、年度ごとに分野や世代を特定し、4か年計画の中で計画的・段階的に実行して、全体的な蔵書の充実を図ります。
今年度は、ティーンズ世代と子育て世代のニーズにこたえる資料(60冊)を収集します。また、「港北区第二次読書活動推進目標」の目標2「だれもが読書に親しみ、楽しむきっかけづくり」として、視覚障害者や高齢者にも読書が楽しめる資料(100冊)を収集します。また、昨今の社会状況を鑑み、暮らしの安心に役立つ資料(30冊)を収集します。
- 児童書の収集
学校での教育活動や、発展した学びにつながる資料の充実として140冊を収集します。
- 寄贈図書の収集
区役所、学校、自治体・町内会、民間事業者等との連携を通じ、寄贈による地域資料の拡充を図ります。
成果と課題
- ティーンズ世代のニーズにこたえる資料を59冊、子育て世代のニーズにこたえる資料を35冊購入しました。視覚障害者や高齢者にも読書が楽しめる資料は114冊、暮らしの安心に役立つ資料は43冊購入しました。
- 教職員向け貸出で需要のあるSDGsや鳥獣戯画が主題の図書や教科書掲載の図書など、児童生徒の学びを支え、教育活動の充実につながるような資料を144冊受け入れました。
- 区内の学校に記念誌の寄贈を依頼する、区役所の配布物を持ち帰る等、独自に地域資料を入手し、160点受け入れました。
資料の管理・保存
取組
- 図書修理ボランティア活動の運営と連絡調整を継続します。
- 図書館資料の分類法である「日本十進分類法 新訂10版」の適用に伴い、利用者の利便性に留意し、背表紙のラベル記号の変更を進めます。
成果と課題
- 図書修理ボランティア活動(おおむね週2回)の運営と連絡調整を継続しています。また、1月にボランティア交流会を開催し、情報交換を行いました。
- 約200冊の背表紙のラベル記号の変更をしました。
レファレンスの充実
取組
- 「ジャパンナレッジ」(インターネットを通じて70以上の辞事典、叢書、雑誌が検索できるデータベース)等、令和2年度に新規導入された有料データベースを利用者からのレファレンスに応じて適切に利活用します。
成果と課題
- 利用者からの問い合わせに応じて各データベースの紹介をしています。また、臨時休館日 (11月16日、12月21日)を活かして利用者サービス向上のために職員研修を実施しました。改めて手順などを確認して業務で活用することができました。
資料の活用と情報発信
取組
- 100周年巡回パネル展示(6月)をはじめとした企画展示(年9回程度予定)に合わせて関連資料を展示し、資料を紹介します。
成果と課題
- 100周年巡回パネル展示の他、水道局や建築局、区地域振興課、福祉保健課等と協働して15回の企画展示を実施し、関連資料を展示・紹介しました。
4 港北図書館の独自目標
取組
- 港北区役所と連携し、「読書活動推進連絡会」(6月)ほか、読書活動推進事業を実施します。
- 市立図書館100周年事業の一環として、区内小学校と連携し、「港北の小学生が選ぶ本」を実施(6月から7月)、結果発表と展示(11月頃)を行い、児童の読書活動の推進に寄与します。
成果と課題
- 6月に「読書活動推進連絡会」を開催し、区内学校・施設と読書活動について、情報交換を行いました。
新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、オンライン開催となった港北区民まつりに際し、ブックトーク動画(低学年向け、中学年向け、高学年向け)を作成し、公開しました。
また、2月に予定をしていた読み聞かせボランティア交流会が中止となりましたが、参加予定者に絵本リストの配布を行い、また絵本の展示も行いました。3月には港北区内で図書の貸出や閲覧ができる施設を紹介した「港北区 本との出会いマップ」を発行し、関係施設に配布を行いました。また、図書館資料の有効活用、区内施設との連携した読書活動推進として、障害者スポーツ文化センター横浜ラポールへの大活字本の譲渡を行いました。 - 6月から7月にかけて、小学生を対象に好きな本の募集を行いました。区内小学校や施設とも連携し、約1,500人の小学生に投票してもらうことができました。結果をポスターにまとめ、11月に発表、小学校など区内関連施設に配布しました。また、区内の書店と連携し、10店舗でポスター掲示とともに図書の展示を行いました。
集客を伴うイベント開催が困難な中、中止となったイベントもありましたが、動画作成、絵本リストの作成など、普段とは異なる形での読書活動推進を行うことができました。次年度以降も、新型コロナウイルス感染症の状況を見つつ、柔軟に対応していきます。
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教育委員会事務局中央図書館企画運営課
電話:045-262-7334
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ファクス:045-262-0052
メールアドレス:ky-libkocho-k@city.yokohama.jp
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