ここから本文です。
【コラム】マンション大規模修繕コンサルタントの役割と選び方
マンションの大規模修繕を進める際には、理事会や修繕委員会など管理組合の区分所有者が工事計画や高額な修繕費用の判断を迫られます。しかし、建築や工事の専門知識がない中でそれらを決め、他の所有者の合意を得るのは容易ではありません。そこで、修繕工事の進行をサポートしてくれるコンサルタントに依頼するケースが増えています。一方、「どう依頼し、何を基準に選べばよいか分からない」という声も少なくありません。
最終更新日 2026年8月3日
本記事のポイント
- マンション大規模修繕でコンサルタントに相談すべき理由がわかる
- コンサルタントの具体的な役割と活用メリットが理解できる
- コンサルタント選びで注意すべきポイントがわかる
大規模修繕コンサルタントとは?
大規模修繕コンサルタントとは、マンション管理組合のパートナーとして、大規模修繕工事を専門知識で支援してくれるプロです。建物の状態を診断し、必要な工事内容や適切な実施時期をアドバイスします。また、施工会社の選定や工事の進行管理(設計監理)など、多岐にわたりサポートを行います。
コンサルタントの主な役割
劣化診断と計画立案: 建物全体の劣化状況を調査し、どの箇所を今回修繕すべきか判断し、将来を見据えた長期修繕計画の提案も行います。
施工会社の選定支援: 複数の業者から見積もりを取り、その内容や実績を比較検討する作業を支援し、専門用語をかみ砕いて説明する・管理組合の要望を業者へ伝えるといった橋渡し役も果たします。
工事の監督(設計監理): 着工後は、工事が見積もりどおり適切に行われているか第三者の立場でチェックし、問題があれば対処策を助言します。専門家の目で見積もり内容を精査して不要な工事を省き、適正なコストで進められるようにしてくれます。
コンサルタントを依頼するメリット
専門家の助言で安心: 専門知識に基づいた的確な助言が得られるため、工法や材料選びに迷ったときもすぐ相談でき、管理組合内の不安や疑問を解消できます。
業者選定の負担軽減: 複数業者とのやり取りや見積もり比較など、管理組合にとって重い負担となる作業を代行・支援してくれます。見積もり条件を揃えてもらえるので比較検討しやすく、納得のいく業者選定が可能です。
工事監理で品質確保: コンサルタントが工事監理者として施工をチェックするため、手抜き工事の防止や施工品質の確保に役立ちます。管理組合の現場監視の負担が減り、安心して工事の進捗を見守れます。
※コンサルタントへの報酬は工事総額の約5~10%が一般的です。例えば総工費5,000万円の工事なら報酬は約250~500万円となります。規模や依頼範囲により変動するため、費用対効果も考慮しましょう。
コンサルタントの種類と選び方のポイント
コンサルタントにも様々なタイプがあり、一級建築士事務所がコンサル業務を請け負ったり、マンション管理士に相談するケースもあります。いずれの場合も重要なのは、管理組合の立場に立って中立公正に助言してくれるかどうかです。
選定時のチェックポイント
管理組合との相性: コンサルタントの提案方針が管理組合の希望する進め方に合っているか確認しましょう。管理組合主体で進めたいのか、それとも専門家に主導してほしいのか――そうしたスタンスの相性を見極めることが大切です。専門用語ばかりでなく、素人にも分かりやすく説明してくれるかもポイントです。
実績と経験: これまでに手がけた大規模修繕の件数や内容を確認しましょう。特に自分たちのマンションと規模や築年数が近い案件の実績が多ければ安心です。耐震補強や外壁改修など、今回予定する工事と似た事例の経験が豊富かもチェックします。
公正・中立性: 管理組合の利益を最優先に考えてくれそうか、利害関係による不正がないかを見極めましょう。施工業者から紹介料(キックバック)を受け取らない契約か、不必要な工事を勧めてこないかなどを確認します。なお、2017年に国土交通省がコンサルタントの不適切事例について注意喚起を行っており、この点には公的にも注意が促されています。
以上のポイントを踏まえ、信頼できるコンサルタントと二人三脚で準備を進めれば、初めての大規模修繕でも安心して臨むことができるでしょう。
本記事の監修者
別所 毅謙
株式会社スマート修繕 執行役員/第一コンサルティング統括部 統括部長
マンションの修繕/管理コンサルタント歴≒20年、大規模修繕など多くの修繕工事に精通。管理運営方面にも精通しており、アドバイス実績豊富。 過去に関わった管理組合数は2千、世帯数は8万を超える。 メディア掲載「WBS(ワールドビジネスサテライト)」、「NIKKEI NEWS NEXT」、「首都圏情報ネタドリ!(NHK)」、「めざまし8」、「スーパーJチャンネル」。二級建築士。
参考URL:https://smart-shuzen.jp/(外部サイト)
このページへのお問合せ
建築局住宅部住宅再生課
電話:045-671-2954
電話:045-671-2954
ファクス:045-641-2756
ページID:749-873-287





