MulitilingualPage

Machine Translation

閉じる

  1. 横浜市トップページ
  2. くらし・手続き
  3. 住まい・暮らし
  4. 住宅
  5. ヨコハマ分譲マンションポータル
  6. LINE配信情報
  7. 【コラム】マンション大規模修繕費用の高騰、その背景と管理組合が取るべき対策

ここから本文です。

【コラム】マンション大規模修繕費用の高騰、その背景と管理組合が取るべき対策

最終更新日 2026年5月18日

修繕工事費用が高騰している4つの要因

建設資材価格の急騰

塗料・防水材・金属部材など建築資材の原材料価格が、世界的な需給ひっ迫や物流コストの上昇により大幅に値上がりしています。特に輸入資材は円安の影響も受け、数年前と同じ仕様でも材料費が跳ね上がっている状況です。防水塗料から足場材に至るまで、工事全体のコストベースが押し上げられています。

人件費の高騰と職人不足

建設業界では慢性的な人手不足と技術者の高齢化が深刻です。若手職人が十分に確保できず、限られた人材の奪い合いによって人件費は上昇傾向が続いています。大規模修繕工事は高所作業など専門技能が求められるため、経験豊富な職人の確保コストが年々増大しています。

修繕需要の集中

バブル期前後に建設された多くのマンションが築30年前後を迎え、一斉に大規模修繕の時期に差しかかっています。施工業者への発注が集中することで各社の余力が限られ、価格競争が働きにくくなっているのが実情です。

安全対策・施工管理コストの増加

労働安全基準の強化や周辺環境への配慮要求の高まりにより、足場の安全基準強化・防音養生の徹底・近隣対応などの管理コストも増加しています。表面に見えにくい費用ではありますが、工事全体の間接費用がかさんでいる要因です。
実際、資材高騰や人件費の上昇により、大規模修繕工事の見積額が数年前の1.5倍〜2倍になるケースも珍しくなくなっています。

長期修繕計画・積立金計画への影響

修繕費用の高騰は、各マンションの長期修繕計画にも大きな影響を及ぼしています。多くのマンションでは過去に策定した計画に基づき積立金の額を算出していますが、想定以上の工事費上昇により当初計画の予算では不足する可能性が高まっています。
資金不足に陥った場合、管理組合は追加の一時金徴収や金融機関からの借入れを検討せざるを得ません。しかし、一時金は各区分所有者にとって大きな負担で合意形成も難航しがちですし、借入れには返済や金利負担の問題もあります。
つまり修繕費の高騰は、単なるコストの問題にとどまらず、資金計画の見直しや組合内の合意形成にも直結するリスクを孕んでいるのです。

管理組合が取るべき4つの実践的対策

1. 長期修繕計画の見直しと現況反映

一度作った長期修繕計画も永続的なものではありません。現在の工事単価やインフレ動向を反映してアップデートし、必要に応じて修繕積立金の増額や工事内容の調整を行いましょう。直前になって積立金不足に気づくという事態を避けるうえで、5年ごとの見直しが推奨されています。

2. 工事項目の優先順位付け

大規模修繕で予定されるすべての工事を一度に実施する必要はありません。建物の安全性・耐久性に直結する重要工事(防水や外壁の劣化補修など)を最優先とし、景観向上目的の工事は次回以降に回すなど、メリハリをつけた計画も検討すべきです。
実際に、雨漏りや重大な腐食がなければ外壁塗装の周期を5〜10年延ばすケースもあります。これは手抜きではなく、建物の状態を確認したうえでの合理的な判断です。

3. 複数社からの見積もり取得

必ず複数の施工業者から見積もりを取り、内容と金額を比較精査することが基本中の基本です。一社だけの提示額では、高騰分が適正かどうか判断できません。
また、管理会社や設計事務所と施工業者の間で、最初から特定業者での受注が決まっている「出来レース」にならないよう、透明性のある入札プロセスを確保しましょう。見積もりは最低でも3社以上から取得し、内訳を専門知識を持つ第三者にチェックしてもらうことも有効です。

4. 工事時期の戦略的な調整

建設業界全体が繁忙で職人や資材が不足している時期よりも、比較的需給が緩和された時期を選んだほうが、見積もり交渉に有利に働く可能性があります。
ただし、単に先延ばしにすると劣化が進み、かえって工事範囲が拡大して費用増となる恐れもあります。専門家に調査診断を依頼し、建物の状態を正確に把握したうえで、何年まで猶予が許されるかを慎重に判断する必要があります。

まとめ

マンション大規模修繕の費用高騰時代においては、従来通りの画一的な進め方ではなく、柔軟で戦略的な対応が求められます。長期修繕計画の定期的な見直し、工事項目の優先順位付け、複数の見積もりの取得、そして工事時期の調整——これらを組み合わせることで、必要な修繕を確実に実施しつつ、無駄な負担を抑えることが可能です。早めの情報収集と準備を行い、適切な専門家の力も借りながら、持続可能なマンション管理を実現していきましょう。

本記事の監修者

遠藤 七保
株式会社スマート修繕 コンサルタント/第一コンサルティング統括部 第二営業部 部長
大手マンション管理会社にて大規模修繕工事の調査設計業務に従事。その後、修繕会社で施工管理部門の管理職を務め、さらに大規模修繕工事のコンサルティング会社で設計監理部門の責任者として多数のプロジェクトに携わる。豊富な実務経験を活かし、マンション修繕に関する専門的な視点から記事を監修。二級建築士,管理業務主任者。
参考URL:https://smart-shuzen.jp/(外部サイト)

このページへのお問合せ

建築局住宅部住宅再生課

電話:045-671-2954

電話:045-671-2954

ファクス:045-641-2756

メールアドレス:kc-jutakusaisei@city.yokohama.lg.jp

前のページに戻る

ページID:123-841-951

  • LINE
  • Twitter
  • Facebook
  • Instagram
  • YouTube
  • SmartNews