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【コラム】マンションのサッシ交換に関する時期・方法・費用・補助金の解説
マンション各住戸の窓枠「サッシ(サッシュ)」は、住環境の快適性や省エネ性能に大きく影響する重要な設備です。サッシ交換を検討する際は、必要な機能に応じた種類・素材の選定や、工事時期・業者選びを含めた計画を立てましょう。
最終更新日 2026年4月13日
マンションのサッシとガラスの種類
サッシの種類
マンションで使われるサッシには、主にアルミサッシ・アルミ樹脂複合サッシ・樹脂サッシ・木製サッシの4種類があります。アルミは耐久性に優れますが断熱性が低く結露しやすいです。複合サッシは室外側がアルミ、室内側が樹脂で、耐久性と断熱性を兼ね備え結露もしにくいです。樹脂サッシは断熱性・遮音性が非常に高い反面価格は割高です。木製サッシは自然な風合いがありますがメンテナンスを要し、マンションではほとんど採用されません。価格はアルミ < 複合 < 樹脂 < 木製の順で高くなります。断熱性重視なら樹脂サッシが結露防止の面でも有効です。
ガラスの種類
窓ガラスにも単板ガラス・合わせガラス・複層ガラスなどがあり、サッシ交換時に複層ガラスなど高性能ガラスに替えることで断熱・防音性能をさらに向上できます。
サッシ交換の時期
マンションの窓サッシは築30~40年ほどで交換するケースが一般的です。これはサッシの耐用年数がおおむねそのくらいで、防音性や断熱性が経年劣化してくるためです。
交換時期を判断するには日頃からサッシの状態をチェックしましょう。例えば開閉がスムーズにできない、鍵がかかりにくい、サッシの隙間から風が入る、断熱性が低く室内が寒い――といった不具合が出てきたら交換を検討すべきです。
サッシ交換の方法
マンションの窓サッシは共用部分なので、基本的に管理組合が費用負担して全体交換します。ただ、2016年の国交省指針改定で各区分所有者が自己負担で窓を交換することも可能と明記されました。各マンションの管理規約に従い、理事会の承認を得て手続きすれば戸別交換もできます。
サッシ交換の施工方法には以下の2種類があります。
はつり工法
古いサッシ枠を完全に取り外し、新しい枠に交換する方法です。周囲の壁を一部壊す(斫る)工事が必要となるため、騒音や粉じんが発生し工期も長くなります。費用も高くなりがちで、現在ではあまり採用されません。
カバー工法
既存のサッシ枠は残し、その上から新しいサッシ枠を被せて取り付ける方法です。壁を壊さないため工事音が少なく、窓1カ所あたり半日程度の短時間で施工できます。デメリットは既存枠の分だけ窓の開口がやや狭くなる点です。(※既存枠の劣化状況によってはカバー工法を適用できない場合もあります)
サッシ交換のメリット
窓サッシを新しく交換すると、主に次のようなメリットがあります。
防音性の向上: 新しいサッシや複層ガラスは遮音性能が高く、車の走行音など外部の騒音を抑えることができます。
断熱性の向上: 高断熱サッシにより冬の冷気や夏の熱気を遮断し、室温変化が小さくなります。冷暖房効率が上がり光熱費の節約にもつながります。
結露の抑制: 断熱・気密性の高いサッシと複層ガラスにより窓や窓枠が冷えにくくなり、室内側に水滴が生じにくくなります。
サッシ交換の費用相場
一般的な仕様の場合、マンション窓サッシの交換費用は1戸あたり約30万~80万円が目安です。条件によって金額に幅がありますが、費用は窓の数・大きさ、サッシやガラスの種類、施工方法、追加工事の有無などによって大きく変動し、条件次第では費用に倍以上の差が生じます。
また状況によっては壁の補強や下地調整など追加工事が必要となり、その分費用が増える可能性もあります。
コストダウンの方法と補助金活用
サッシ交換の費用を抑えるには、まず信頼できる複数の業者から相見積もりを取って比較することが重要です。さらに、窓の断熱リフォームには国や自治体の補助金制度がいくつかあります。2026年現在、例えば環境省の「先進的窓リノベ2026事業」(高性能な断熱窓への改修費用に対し1戸あたり最大200万円の補助)など窓の省エネ改修に使える大型補助金制度があります。
補助金には対象条件や申請期間、予算枠が定められているため、計画に組み込んで期限内に申請する必要があります。申請は施工業者が代行できる場合も多いですが、補助金申請に慣れた業者なら安心です。準備不足で申請できないと補助金を受け取れないため注意しましょう。
マンションの窓サッシ交換はタイミングと準備が肝心です。適切な時期に計画的なリニューアルを行い、快適で省エネな住環境を維持しましょう。
補助金の詳細につきましては、省庁の公式情報をご参照ください。
・環境省「先進的窓リノベ2026事業」
https://window-renovation2026.env.go.jp/(外部サイト)
本記事の監修者
別所 毅謙
株式会社スマート修繕 執行役員/第一コンサルティング統括部 統括部長
マンションの修繕/管理コンサルタント歴≒20年、大規模修繕など多くの修繕工事に精通。管理運営方面にも精通しており、アドバイス実績豊富。 過去に関わった管理組合数は2千、世帯数は8万を超える。 メディア掲載「WBS(ワールドビジネスサテライト)」、「NIKKEI NEWS NEXT」、「首都圏情報ネタドリ!(NHK)」、「めざまし8」、「スーパーJチャンネル」。二級建築士。
参考URL:https://smart-shuzen.jp/(外部サイト)
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