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【コラム】マンションでエレベーターを更新するには:費用と工事方式のポイント
横浜市内の分譲マンションは平均築年数が25~30年程度と全国平均より古く、1990年代築が続々と築30年超を迎えています。エレベーターの耐用年数も一般に25~30年ほどとされ、更新には1基あたり500万円~1,000万円程度の費用がかかるのが一般的です。なお高速機種など特殊な場合はより高額になります。本記事ではエレベーターリニューアル(更新工事)のタイミング・工事方式・費用相場・コスト削減策を解説します。
最終更新日 2026年7月21日
本記事のポイント
- 寿命と交換タイミング:エレベーター交換の目安や部品供給停止時の注意点。
- 工法ごとの特徴と費用相場:全撤去・準撤去・制御リニューアルの違いと費用目安。
- 費用ダウンのコツ:コスト削減の方法や独立系業者活用のポイント。
エレベーター更新はいつ必要?
一般的にエレベーター更新の検討時期は築20~30年頃(2回目の大規模修繕前後)です。特に以下の場合は早めの対応を考えましょう。
故障の増加:設置から25年前後が経過し、不具合や緊急停止が頻発する。
部品供給の終了:メーカーから部品製造中止の通知が届いた。在庫が尽きると故障時に修理不能となるため、通知を受け取ったら計画的に更新を検討しましょう。
なお、リニューアル工事は発注から着工まで通常数ヶ月~半年以上かかります。工事中はエレベーターが使えない期間も生じるため、事前に住民への周知と調整が大切です。
既存不適格でも大丈夫?
古いエレベーターが現行の安全基準を満たしていない状態を「既存不適格」といいます。違法ではなく使用継続できますが、安全性が劣るため更新時には耐震対策や非常用装置の追加も検討しましょう。
リニューアル工事の方式と費用相場
エレベーター更新工事には主に次の3方式があります。それぞれ費用や工期が異なります。
全撤去新設リニューアル – 既存エレベーター設備を全て撤去し、新しい設備に置き換える方法。費用は約1,200~1,500万円/基と最も高額で、工期・停止期間も長くなります。メリットは全て新品になり安全性が向上することです。
準撤去リニューアル – 建物側の出入口枠や敷居など一部を残し、巻上機・制御盤・かご等を交換する方法。費用は約700~1,000万円/基、停止期間は2~3週間程度。全撤去より安価で工期も短縮できますが、既存構造に合わせるため他メーカー製品への変更が難しいなどの注意点があります。
- 制御リニューアル – 制御盤やモーター等の制御機器のみ交換する方法。費用は約400~700万円/基と最も低コストで、停止期間も数日~1週間程度と短いです。多くを既存利用するため基本的に既存不適格の解消にはなりませんが、予算が限られる場合でも採用しやすい方式です。
コストダウンの方法と注意点
費用を抑えるには、まず過剰な更新工事を避け、制御リニューアルなど最小限の改修で問題ないか検討しましょう。加えて複数社から相見積もりを取り、適正価格を見極めることも重要です。メーカー系列以外にも独立系と呼ばれるエレベーター専門業者が多数あり、独立系はメーカー系より工事費・保守費が安い傾向にあります。
ただし価格だけでなく技術力や実績、保証内容を十分比較し、信頼できる業者を選びましょう。工事と保守を別会社にした場合、故障時の責任分担が不明瞭になるリスクにも注意が必要です。
エレベーターの種類と特殊ケースへの対応
エレベーターにはロープ式と油圧式があり、現在はロープ式が主流です。古い油圧式は既に製造終了で、メーカー系では部分更新できず全交換が必要となるケースもあります。
また、高速エレベーターやオーチス社のリニア式、機械室レス、斜行型といった特殊なエレベーターは対応できる業者が限られ、競争が働きにくいため工事費用も割高です。可能であれば一般的なロープ式への変更など代替案も検討しましょう。より多くの業者に見積もりを依頼できれば、競争原理による費用低減が期待できます。
横浜市でも多くのマンションが更新期を迎えており、エレベーターのリニューアルは安全・快適な暮らしに欠かせません。早めに計画を立て、最適な方法で無理のない更新を実現しましょう。
本記事の監修者
坂本 高信
株式会社スマート修繕 コンサルタント/第二コンサルティング統括部 エレベーター営業部 部長
独立系最大手のエレベーター会社にて、営業現場および管理職として18年間従事。リニューアル、保守、修繕といった複数の部署で実務経験を積み、営業部長などの管理職も歴任。多様な案件を通じて、エレベーターの運用と維持に関する専門知識を培う。その豊富な現場経験を活かし、エレベーターリニューアルに関する実用的かつ現実的な視点から記事を監修。
参考URL:https://smart-shuzen.jp/(外部サイト)
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