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硬膜閉鎖における硬膜スクラッチングの有用性についての検討
最終更新日 2022年9月20日
研究課題名
硬膜閉鎖における硬膜スクラッチングの有用性についての検討
研究の目的・方法
目的
硬膜閉鎖は開頭術後の閉頭時に脳保護・髄液漏出予防のために一般的に行なわれる手技です。一方で、術中の露光や乾燥に伴う硬膜の短縮は硬膜閉鎖時の縫合困難の原因となります。
一般的に術中の硬膜保護や保水、適切な緊張により硬膜短縮を予防しますが、これらの予防にもかかわらず閉頭時に自家硬膜の縫合閉鎖が困難である事は珍しくありません。このような場合には骨膜や筋膜をパッチとして使用したり、人口硬膜を使用して欠損部を補填しますが、骨膜や硬膜を使用することによる審美的影響や、人口硬膜使用に伴うコストや感染性などのリスクがあります。
これに対し、当院では5mm以下の自家硬膜縫合困難時に自家硬膜の表層をスクラッチし、これにより硬膜短縮を解除することで硬膜縫合を可能とする手技を行なってきました。
本研究では、当院で実施している閉頭時の硬膜スクラッチによる硬膜閉鎖手技について、その有用性を検証し、術後合併症の低減・医療の質の向上に寄与することを目的とします。
方法
本研究は当院で閉頭時に硬膜閉鎖困難となった患者を対象とする、単施設後方視的観察研究です。硬膜閉鎖困難に対し自家硬膜のスクラッチを行い、硬膜閉鎖を試みた患者を対象とし、硬膜閉鎖の成功、術後合併症、周術期画像検査を後方視的に収集し検討します。
研究の対象
2017年から2022年に、当院で開頭術の閉頭時に硬膜スクラッチングを行なった患者を対象とします。
試料・情報の取得と保管
本研究で得られた情報は匿名化情報にするとともに対応表を作成し、個人と記号の対応表を外部から切り離されたコンピューターに保存します。
研究対象者に生じる負担並びに予測されるリスク及び利益
本研究で実施する開閉頭手技は通常の治療目的の範囲を越えず、それによって研究対象者に本研究への参加による大きな不利益が生じることはありません。また、本研究の観察項目は即座に対象者へフィードバックされるものではなく、利益も生じません。
お問い合わせ先
本研究に関するご質問・ご相談等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせください。
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研究責任者(研究への利用を拒否する場合の連絡先)
〒235-0012 神奈川県横浜市磯子区滝頭1-2-1
横浜市立脳卒中・神経脊椎センター 脳神経外科
三宅 茂太
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