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退院後の脳卒中患者におけるWalkingアプリケーションの有用性の検討

最終更新日 2023年8月15日

研究課題名

 退院後の脳卒中患者におけるWalkingアプリケーションの有用性の検討

研究の目的

 本邦の高齢化に際し、脳卒中患者は今後20年間で毎年10万人以上の発症が予測されています。神奈川県においては今後20年間患者数が増加することが予測され、特に脳卒中後のADL低下や要介護が課題とされています。脳卒中データバンクを参照すると、脳卒中患者の9割は発症前自宅生活者である一方で、自宅退院は約半数にとどまります。退院時に、良好な予後とされるmRS0-1の患者は約33%であり、多くの介護・医療ニーズを生み出すことが明らかですが、mRS0-1の患者は自宅退院後には自助での生活を要求されています。

 mRS0-1は一般的に無症状か有症状でも自立可能と医学的に判断され、早期に自宅退院となる患者群であり、神奈川県でも毎年2000-2500人の患者が脳卒中を経験後に健康寿命を取り戻すことができています。このことは急性期医療の発達による患者QOLの改善と捉えることができ、好ましい状況と考えられてきました。しかし、特に脳卒中急性期に使用されるmRSは運動機能を中心としたスコアリングであることが課題であり、高次脳機能障害を十分に反映してきませんでした。我々が2022年に実施した調査では、1ヶ月以内に自宅退院した脳卒中患者の60%以上が退院後に生活の困難さを実感しており、これらの群では退院時のFIM(機能的自立度評価法)における評価が低いことが明らかとなりました。

 すなわち、自立・自助が求められているmRS0-1で退院した脳卒中患者は退院後に十分自立できていない可能性があります。同時に、口腔フレイル・社会参加・運動はフレイルの3要素と考えられており、退院後の脳卒中患者は運動・社会参加が減少することでフレイルに陥るハイリスク患者と考えられます。屋外での歩行は直接的に運動となるだけでなく社会参加のきっかけにもなり重要な要素です。フレイル予防のための歩行の重要性は指摘されてきましたが、脳卒中患者の自宅退院後の歩行は十分検討されていません。本研究を基に自宅退院可能となった脳卒中患者の歩行の状態及び歩行に関連する因子を検討することで、脳卒中患者のフレイル予防や健康寿命延伸に寄与することが本研究の目的です。

研究の方法

 2023年11月から2024年1月に当院に入院した急性期脳卒中患者を対象として、退院後のWalkingの重要性を指導した後、Walkingアプリケーション(よこはまウォーキングポイント)導入群と非導入群を1:1でランダムに割り付けます。
 そして、研究参加者に対し、退院3ヶ月後および12ヶ月後にアンケート調査を実施し、退院3ヶ月後および12ヶ月後のフレイルスコア・運動状況・社会参加の状況・神経心理学的アンケートを実施します。
 なお、本研究にご参加いただいた場合、診療記録の一部を、本研究の目的のために使用します。

試料・情報の取得と保管

 情報はすべて匿名化し、個人を特定できないようにします。また、得られた情報は、少なくとも本研究の終了日から5年後または本研究の結果の最終公表について報告した日から3年後のいずれかの遅い日までの期間適切に管理し、研究終了後はデータの末梢という方法ですみやかに廃棄処分します。
 本研究の成果については、今後の治療に役立てるため、学術集会や論文などで発表・公表することがありますが、個人情報は一切公表されることはありません。
 また、本研究結果を、さらなる研究や社会サービスへ応用する可能性もあります。その際には、本研究結果を匿名化してデータを共有します。

研究対象者に生じる負担並びに予測されるリスク及び利益

 本研究で実施する臨床検査は通常の経過観察で行なわれる検査及び治療目的の範囲を越えず、それによって研究対象者に本研究への参加による大きな不利益が生じることはありません。また、本研究の観察項目は即座に対象者へフィードバックされるものではなく、利益も生じません。

お問合せ先

 本研究に関するご質問・ご相談等がありましたら、下記の連絡先までお問合せください。
 ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、
 研究計画書及び関連資料を閲覧することができますので、下記連絡先まで電話またはFAXでお申出ください。
 また、試料・情報が当該研究に用いられることについて、患者様もしくは患者様の代理人の方にご了承いただけない場合には、
 研究対象としませんので、下記の連絡先までお申出ください。その場合でも患者様に不利益が生じることはありません。

研究責任者(研究への利用を拒否する場合の連絡先)

 〒235-0012 神奈川県横浜市磯子区滝頭1-2-1
 横浜市立脳卒中・神経脊椎センター 脳神経外科
 三宅 茂太
 電話番号:045-753-2500(代表) FAX:045-753-2859

このページへのお問合せ

脳卒中・神経脊椎センター管理部総務課

電話:045-753-2500

電話:045-753-2500

ファクス:045-753-2859

メールアドレス:by-no-somu@city.yokohama.jp

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