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10月 神奈川図書館を支える縁の下の力持ち
~図書修理ボランティアの皆さんの職人技を見てきました~
最終更新日 2024年9月24日
10月も残すところあと数日…。11月は、横浜市の「読書活動推進月間」です。
今回は、今年開館35周年を迎えた神奈川図書館で、ページが破れたり、傷んでしまった本を修理してくださっているボランティアの皆さんの活動を拝見してきました。
館長から「縁の下の力持ち」と紹介された「図書修理ボランティア」の皆さんは、神奈川図書館が平成28年度に行った「図書修理講座」を修了された後、ボランティアとして活動を開始されました。現在は、8人で活動を続けていらっしゃいます。
「ページが破れている」、「はずれているページがある」、「綴じ目が割れてしまっている」など、本の異常に気付くのは、多くは貸出していた本が返却されたとき。司書のみなさんは、どんな“症状”でどんな修理が必要なのかを連絡メモに書き込んで、専用のラックに並べていきます。ボランティアの皆さんは、そのメモと実際の傷み具合をみながら修理の仕方を考えます。のりやテープ、糸など、もともとの本の綴じ方、紙の種類や厚さによっても修理方法や使う道具も変わるし、思い切って一度解体して綴じなおす方がよい場合もあるのだそうです。また、小さなお子さんが手に取る本と大人の読む本では補強の度合いも変わります。にこやかにお話を聞かせてくださっている皆さんが、壊れた本を手に取ると一転して職人の眼に。お仲間同士、また時には司書の皆さんともアイデアを出し合って、その本にあう最善の方法で直していきます。
平成3年度、神奈川図書館が購入したり寄贈を受けたりした図書は約7,500冊。そしてボランティアの皆さんが補修した図書は711冊。1冊の本を仕上げるのに2週間はかかるそうですから、どれだけの時間を費やしてくださっているのかと感謝の気持ちでいっぱいになります。図書の購入のための予算がなかなか増やせないなかで、本当にありがたいことです。
子ども向けの本を直していた方が「私、子どもが大好きなんです。この本を手に取る子どもたちの笑顔が見たくって」。本の向こうの誰かの笑顔のために、図書補修ボランティアの皆さんは今日もコツコツ本に向き合ってくださっています。
左から日比野区長、小室館長、司書の山内さん、ボランティアの皆さん 皆さんが手にしているのは相棒(修理に使う道具)たちです
ボランティアの皆さんが修理した目印のシール
神奈川図書館は今年開館35周年_開館35周年記念事業「あなたの知らない 感じる古典」
令和4年10月
神奈川区長 日比野 政芳
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