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第三回第二部 国連事務総長代表(兼国連コソボ暫定統治機構ベオグラード事務所長)山下真理様 講演(令和3年4月3日(日本時間)(概要))

最終更新日 2021年6月21日

≪横浜市国際人材育成プロジェクト≫

―国際連合日本人職員による横浜市内の大学学生向け講演会-


第三回第二部 国連事務総長代表(兼国連コソボ暫定統治機構ベオグラード事務所長) 山下真理様

講演(令和3年4月3日(日本時間)(概要))


●実施日時:
日本時間 令和3(2021)年4月3日(水曜日)21:00~23:15
(ベオグラード時間 令和3(2021)年4月3日(水曜日)14:00~16:15)
(NY時間 令和3(2021)年4月3日(水曜日)08:00~10:15)

●講演者:
国連事務総長代表(兼国連コソボ暫定統治機構ベオグラード事務所長)
山下真理様

講師写真1
講師の山下様(2021年6月 セルビア議会外交官応接室(Diplomatic Room)にて)

講師写真2
2020年2月、スリランカ(ジャフナ)にて(写真右端が講師の山下様)

講師写真3
2021年3月 アレクサンダル・ブチッチ・セルビア共和国大統領との会談(於:セルビア大統領府)(写真右端が講師の山下様)

講師写真4
2021年4月 ニコラ・セラコビッチ・セルビア共和国外相との会談終了後(於:セルビア外務省)(左側が講師の山下様)


●実施方法:オンライン

●参加者:横浜市立大学国際総合科学部、国際教養学部の学生計15名

●担当教員:横浜市立大学 国際教養学部 瀬田 真 准教授
                同 国際商学部 吉永 崇史 准教授
    

●講演内容:
①「国際平和と安全」
- 国際平和の維持
- 紛争予防
- 国連アクター
- UNMIK 国連コソボ暫定統治機構
②「国連キャリア」

講演会の様子1
オンライン講演会の様子① 画面左上(黄枠)が山下様

講演会の様子2
オンライン講演会の様子②

講演会では、山下様から「国際平和と安全:国際キャリアの観点」をテーマに、①専門分野編(「国際平和と安全」)として、国連の魅力、国際平和に係る国連の信念と国連憲章、国際平和と安全の動向、紛争予防、平和と安全のための国連アクター、国連予防外交の具体例や現在所属されている国連コソボ暫定統治機構(UNMIK)などについて、②キャリア編(「国際キャリアの観点」)として、ご自身のキャリアと国連における勤務環境などについてお話しいただきました。

ご講演の冒頭、参加学生に対して「国連は、国連憲章に掲げる信念のもと、世界の鼓動とともに働いている実感がもてる職場であり、是非国連をキャリアとして考えてほしい」旨のメッセージを送られた後、専門分野の話をしていただきました。
専門分野に関し、まず、国際平和の維持が国連の信念であり、とりわけ国連憲章前文の精神が最も重要であること、国際平和と安全に関する動向として、移民難民を含むヒトの大移動が環境や人権分野に大きく影響していることや国際経済と貿易に係る利益配分が不平等であることなど様々な考慮すべき事項があること、紛争予防や平和的解決に関する国連の取組として「予防外交」「事務総長周旋活動」「平和維持活動」「平和構築」などがあり、総会、安保理、平和構築委、事務総長等国連内の様々なアクターがこれらに関する取組を行っていること等についてお話いただきました。
国連アクターのなかでも、特に事務総長は、平和と安全のために、時にあたかも6番目の常任理事国のような役割を果たすことがあること、また、公平公正な立場から、公的又は私的に、誰に対しても差別なく対話を行うことで、実質的な紛争発生予防、仲介、調停等の機能を担う独自の活動(「周旋活動」)を行っていることなどについて、詳細にお話しいただきました。さらに、国連予防外交の具体的事例として、カシミール紛争や朝鮮半島などの例をあげ、実務的専門的視点から解説いただきました。

また、現在のご所属機関である国連コソボ暫定統治機構(UNMIK)の設立根拠(安保理決議1244)及び近年のUNMIKの活動状況のほか、国連が少数派を支援する基本的姿勢から生じる感情的反発の例(※コソボ独立前に国連の支援対象となっていた少数派が、コソボ独立後には域内での多数派となり支援対象からはずれ、逆に独立前の多数派が独立後に支援を受ける側になってしまう逆転現象に起因する民族対立及びそれに伴う国連に対する地元民の感情的反発)など、現場勤務だからこそ見える複雑な課題についてお話いただきました。

専門分野に係る質疑応答では、参加学生から、
「事務総長による『静かな外交』の意義、態様如何。」、「事務総長メッセージの作成プロセス及び公的位置づけ如何。」、「紛争当事国が安保理メンバーである場合における安保理での議題設定の態様如何。」、「コソボ問題の解決に向けた国連コソボ暫定統治機構(UNMIK)の目標、及び、国家承認のない国に対するアプローチ方法如何。」
などの質問がありました。

後半は、キャリア編として、「国際キャリアの観点」についてお話しいただきました。
まず、国連職員を目指すきっかけや学生時代から抱いていた国連に対する思い、これまでどのような理由でポストを選択されてきたのか、そして、それぞれのポストにおける業務の面白さ等についてお話いただきました。
例えば、国際社会が大きく変容していた1990年代に国連職員となり、1994年には、欧州安全保障協力機構(OSCE)国連アルメニア合同ミッションに参画し、旧ソ連崩壊後間もない時期のアルメニアで選挙支援を行ったこと、引き続き1996年にはクロアチア東部にある元セルビア統治地域に派遣された国連東スロバニア・バラニャ・西スレム暫定統治機構(UNTAES)で次席選挙事務官を務め、数百人のチームをまとめる責任ある役割を担ったこと、など、ご経験にもとづく現場勤務の魅力についてお話しいただきました。
また、国連がワークライフバランスやライフプランニングの観点から女性にとって働きやすい職場であること、国連で勤務するための手法(競争試験等)、採用時に必要とされる経験や心構えについてお話しいただいたほか、将来国連職員を目指すにあたって参加学生が国連でのキャリアをイメージしやすくなるようなお話や今後の学生生活等に係るご助言等もいただきました。

キャリアに関する質疑応答では、参加学生から「日本で外交官になるという選択はなかったか。」、「国連で勤務する日本人職員数が増えるとよいと考える理由如何。」、
などといった質問がありました。

今回の講演会には、横浜市立大学国際総合科学部及び国際教養学部から計15名の学生が参加しました。

後日、学生からは、
「カシミール問題に関連して、安保理内での各国の動向をわかりやすく具体的にお話しいただいたことで、安保理内でどのようなやりとりがなされているのか想像が膨らみ、とても興味深かった。」、「国連の信念や活動の意義を踏まえた素晴らしさを語っていらっしゃったことがとても印象的だった。」、「自分のモチベーションを高め、刺激を受けることに繋がったと強く感じた。」、「本講演会を聞いて『私も世界の動きを感じながら国際社会で何らかの形でも働きたい』、と改めて思った。」「国際機関で働くことを視野に入れて、専門的なスキルを身に着けたり、今のうちから努力し、自らの付加価値を高められるキャリアを形成していきたいと思った。」
などの感想がありました。

このページへのお問合せ

国際局総務部政策総務課

電話:045-671-4710

電話:045-671-4710

ファクス:045-664-7145

メールアドレス:ki-somu@city.yokohama.jp

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