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第5回会議録

最終更新日 2019年3月5日

第5回横浜市中央卸売市場のあり方検討委員会会議録
議題卸売市場の経営のあり方について
横浜市における卸売市場の必要規模について
中央卸売市場として望ましい立地条件について
日時平成19年9月5日(木曜日)午後1時30分から午後4時00分まで
開催場所横浜市中央卸売市場本場3階研修室
出席者若杉委員長、高見沢委員、樋口委員、福岡委員、服部委員、鈴木委員、増田委員、池田委員(計8名)
欠席者岩島副委員長、三村委員(計2名)
開催形態非公開
報告事項第1回から第4回までのあり方検討委員会の中間報告書として、開催状況、審議状況、審議総括の報告、出荷者・事業者アンケートの集計結果報告を行いました。
議事卸売市場の経営のあり方、横浜市における卸売市場の必要規模、中央卸売市場として望ましい立地条件について審議を行いました。
事務局説明項目

(1)開設及び運営のあり方に関する論点・視点と検討案について
【卸売市場制度の論点】

  • 視点:取引規制の緩和・管理運営の効率化、市場としての信用力・行政の関与
  • 現状:中央卸売市場制度
  • このまま取扱量の減少が続くと、再編措置により一部の取扱品目の部類で地方市場への転換が必要となる可能性もあるなど

【卸売業者の論点】

  • 視点:経営の効率化・市場間競争力の強化、品揃え・市場内競争政策
  • 現状:原則として各市場・各部ごとの複数卸制
  • 検討案:各市場・各部ごとの単数卸制など

【仲卸業者の論点】

  • 視点:規模の大型化・経営基盤の強化、零細業者の雇用維持
  • 現状:財務基準による改善措置命令、指導強化
  • 検討案:業者数の最高限度引下げ・売上の最低限度額設定など

【管理体制の論点】

  • 視点:管理運営の効率化・人件費の削減、中央卸売市場の公共性と公的責任
  • 現状:開設者直営(一部業務については外部委託済み)
  • 検討案:指定管理者による管理など

【会計制度の論点】

  • 視点:市場費会計の収支・財政状態の透明度向上
  • 現状:特別会計
  • 検討案:公営企業会計など

【一般財源繰入の論点】

  • 現状:市の予算編成基準による繰入
  • 地方財政健全化法により、20年度から地方公共団体の公営事業ごとに赤字を算定。赤字の場合、議会に経営健全化計画を提出など

【立地・規模の論点】

  • 視点:需要量による必要規模、立地・商圏による地域バランス
  • 現状:総合2市場+食肉市場
  • 検討案:本場・南部市場の統合による総合1市場+食肉市場体制など

(2)横浜市場の必要規模について

  • 全国の大都市中央卸売市場21市場の平均取扱量との比較では、本場は他都市平均(用地1m2あたり2.14t)の2倍(4.32t)の過密状態、南部市場は半分以下の0.81tとなっている。
  • 全国の大都市市場の建物1m2あたり取扱量を基に試算すると、建物延床面積の必要規模は本場で18.8万m2、南部市場7.2万m2、合計約26万m2となる。
  • 仮に本場・南部市場合計の建物延床面積を26万m2とし、本場並の容積率(118.3%)の土地利用状況とすると、必要な用地は合計約22万m2となる。

(3)市場再整備手法の比較について
【本場・南部市場を現在地で再整備する方法】

  • 本場は建ぺい率の都合上、増築が非常に困難
  • 現在地での整備であり、集荷や販売への影響は生じない
  • 多額の整備費が必要
  • 管理運営面でのメリットがない
  • 本場では騒音、交通等の対策が必要など

【本場・南部市場を機能分化して再整備する方法】

  • 市場事業者にとっては効率的な事業展開が可能
  • 整備資金面および管理運営面でのメリットがない
  • 集荷・販売面での変化が生じる恐れなど

【本場を再整備して南部市場を統合する方法】

  • 南部市場売却資金の活用が可能
  • 管理運営面で統合によるメリットが生じる
  • 用地拡張が非常に困難
  • 高層化する必要あり
  • 物流動線が非常に複雑化する
  • 集荷・販売面での変化が生じる恐れ
  • 用地面積が限られているため、再整備に時間とコストを要するなど

【南部市場を拡張して本場を統合する方法】

  • 本場売却資金の活用が可能
  • 管理運営面で統合によるメリットが生じる
  • 集荷・販売面での変化が生じる恐れ
  • 南部市場周辺の交通問題等が課題など

【第3の用地を確保して両市場を移転する方法】

  • 本場・南部市場売却資金の活用が可能
  • 管理運営面で統合によるメリットが生じる
  • 施設レイアウトが比較的自由
  • 既存市場の建替えよりも工期が短縮できる
  • 約20万m2の新規用地の確保が必要
  • 集荷・販売面での変化が生じる恐れ
  • 交通アクセスや環境への影響の事前調査が重要など
主な発言の要旨

(1)卸売市場の経営のあり方について

  • 市場統合の必要性を十分に整理することが必要。再整備には莫大な資金がかかるので、それを負担しても業界としてメリットがあるのか、関係者に十分説明することが必要。
  • 今の市場施設をどう活用すればより効率的・効果的かという観点も必要。
  • 荷捌きのあり方をもう少し効率的にすべき。この問題については3年から4年ぐらいの間にやるべき。
  • 消費者に届くまでどれだけ鮮度・美味しさを保てるかというのは流通過程での管理状況に大きく左右される。早急に温度別管理可能な施設を完備する必要がある。
  • 水産物の取扱高減少は横浜に限ったことではなく、どこの市場においても同じ。築地も例外ではない。
  • 地方市場への転換を格下げと見る考えもあるが、名前が変わるだけであまり大きな違いはないのではないか。
  • 関係者の話だけでなく、横浜の独自性がでるように消費者の視点を入れて、市場外部とのコラボレーションも考えた方がいい。
  • 横浜市の学校給食に横浜市場の食材をもっと使用すれば良いのでは。縦割りではなく、横につながるシステムを構築していけば市場利用者が増えると思う。
  • 青果の場合、取扱っているものは全農関係が多く、農薬の記帳等もしっかり行っている。したがって、その荷が集中している中央卸売市場のものは安全と言える。

(2)横浜市における卸売市場の必要規模について

  • 人口減少といった外的要因や市場間の荷の取り合いも考慮する必要がある。
  • 10年・15年先の市場を考えた場合、面積20万m2必要なのかは疑問。
  • 商物分離や物流効率化が進むと、20万m2もの規模が本当に必要なのか疑問に思う。

(3)中央卸売市場として望ましい立地条件について

  • 新しい候補地に何年か先に市場を開くよりも、現在ある市場をベースに考えていくことが順番だと思う。
  • 60%という建ぺい率の問題が解決すれば、現有地で近代設備の増設も可能となり、市場間競争の問題はある程度解決可能。昔と今とでは流通が変化しているという理由で、市場を特区として扱えないか。
  • 交通体系が今後10年でかなり変わってくると思うので、その考慮も必要。
  • 立地調査は移転の場合だけではなく、現在地でこのままあり続けた場合や統合した場合にも必要。
  • 豊洲との関係も考慮する必要がある。
  • 中央卸売市場に荷を持ってきて捌く機能と、転送機能とでは違うので、それぞれの割合を把握して立地を考えることが必要。
  • 今後の横浜全体の都市構造やバランスを考えた場合に、単に市場規模の論理だけで立地を考えてしまうと、地域政策全般との整合がとれなくなる可能性がある。
  • 南部市場を青果市場にして、新たな土地で水産物市場を作り、本場は売却するといった選択肢もある。
  • 消費者も買える販売センターや、魚売場の隣で水族館とか色々な施設の発想が出てくれば、総合スタイルとしてどう動くかという話は出てくると思う。

(4)次回以降の議論について

  • 10年・15年先の豊洲や大田のような市場を考えるのではなくて、目の前のやるべきことは何かというようなことも、あり方の問題の1つとして必要。
  • 社会増による人口が増えている中で、なぜ2市場を1つにしなければならないのかという論議を、もう少し掘り下げてするべき。
  • 2年後の手数料弾力化に向けて効率的・近代的な市場づくりにまず取りかからなければならない。

このページへのお問合せ

経済局中央卸売市場本場運営調整課

電話:045-459-3323

電話:045-459-3323

ファクス:045-459-3307

メールアドレス:ke-uneichosei@city.yokohama.jp

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