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1月号 横浜市が取り組むSDGs

 SDGs(エスディージーズ)とは、「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称で、2015年の国連サミットで「誰一人取り残さない」ことを誓って、採択された世界共通の目標です。2030年までに、持続可能なよりよい未来を築くことを目指し「17のゴール」と「169のターゲット」を掲げています。今回は、このSDGsに関する横浜市の取組について、「ヨコハマSDGsデザインセンター」総合コーディネーターの麻生智嗣(あそうともつぐ)さんにお話を伺いました。

最終更新日 2022年1月1日

ヨコハマSDGsデザインセンターの目的

―まずは、「ヨコハマSDGsデザインセンター」の役割について教えてください。
 事業者や市民、NPO団体の方などが持つ課題やニーズを吸い上げ、解決のためのノウハウや技術とマッチングすることで、SDGsの達成に寄与するような取組を生み出していく、中間支援組織です。具体的には、企業や団体の方などとの相談を通じて、「こういうことをやりたい」や「こんな課題がある」といった情報を収集したり、会員登録時にいただく情報のストックを活用したりすることで、マッチングしていきます。


ヨコハマSDGsデザインセンター 総合コーディネーターの麻生智嗣さん

―相談を受けるとのことですが、どのような相談が多いですか。
 最近は主に事業者の方から、SDGs認証制度(※)についての相談を受けることが多いです。認証を取得することで企業の取組が認められるとともに、制度面での優遇や横浜市のウェブページで紹介されるなどのメリットがあります。
※SDGs達成に向けて取り組む企業・団体の事業者を、横浜市が認証し見える化することで、事業者の更なる取組につなげる制度

具体的な取組事例

―課題解決に向けたさまざまな取組が行われているかと思いますが、広報よこはまの紙面上でも取組事例として紹介した「ヨコハマ・ウッドストロー プロジェクト」について、詳しく教えてください。
 木のストローを通じて、環境について考えるきっかけになるのではないかというところから始まったプロジェクトです。市内企業などで働く障害者の人たちが製作することで社会的な面から、市内ホテルなどで使用・販売を行うことで経済的な面からも課題解決を目指します。SDGsの達成というと、「環境保護」のイメージが強いですが、「経済の活性化」や「社会的包摂(※)」を含めた3つの要素を調和させることが大切です。
※市民一人ひとり、排除や摩擦、孤独や孤立から援護し、社会の一員として取り込み、支え合う考え方


透けるほど薄くスライスされた木材を使用したウッドストロー

―3つの要素の調和がSDGsの達成につながるということですね。ほかにも取組事例はありますか。
 旭区若葉台地区でオンデマンドバスの実証実験を行っています。オンデマンドバスとは、スマートフォンのアプリに自分が行きたい時間や場所などを入れて予約すると、自宅までバスがきて、目的地へ運んでくれるサービスです。乗り合いでの利用のため、複数の人がさまざまな希望を出しますが、AI技術を利用して最短ルートを導き出します。将来的には自動運転で、人だけでなく、物資やお店・サービスなども運ぶ仕組みを作っていきたいと考えています。この取組も、社会的観点(地域の足)、経済的観点(外出機会の創出)、環境的観点(CO2削減)から課題解決を目指しています。

SDGsの達成に向けて

―SDGsの達成に向け、どのような想いをもって取り組まれていますか。
 SDGsの達成は、一人ではできません。「17のゴール」の17番にもあるように「パートナーシップ」で目標に取り組むことが大切です。そのためにはいろいろな人との連携が必要となります。デザインセンターはそのつなぎ役として、想いを持つ事業者や団体の方に寄り添っていきます。

―最後に市民の皆さんへメッセージをお願いします。
 身近なことで、自分ができることから始めてみましょう。例えばペットボトルを捨てるときに、ラベルとキャップを分別するということ。これも個人でできるSDGsです。お店で商品を選ぶ際にも、その背景を少し考えてみるといった意識を持つことが大切です。まずは、無理に気張らず始めてみましょう。

施設概要

ヨコハマSDGsデザインセンター
西区高島1−2−5 横濱ゲートタワー3階

このページへのお問合せ

温暖化対策統括本部企画調整部SDGs未来都市推進課

電話:045-671-4371

電話:045-671-4371

ファクス:045-663-5110

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ページID:851-375-723

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