平成28年度整備事例　東山田工業団地に案内板、掲示板、会社マークを設置～つづきっず、はい！（都筑区東山田）の取組～

つづきっず、はい！（現　一般社団法人もの・まち・ひとづくり）

都筑区東山田４丁目

エリアマップ、情報掲示板、ポイントアートの整備

私たちが活動の拠点とする横浜市都筑区東山田は、住宅と工場が近接する準工業地域です。
数年前から新しい家が次々と建ち始め、工場側は騒音やにおいのトラブルによる操業存続の危機感を感じるようになってきました。
どうしたら住民と共存できるのか。
既に東山田準工地域をまもる会により「地域まちづくりルール」が運用され、まちの基盤はできていました。
ルールはあるけど、まだお互いをよく知らない。もっと住民と企業が理解しあい、助け合える関係づくりができないかと思案しているところにこの事業のことを知り、企業のまちづくりへの挑戦！としてコンテストに応募しました。

住宅と工場が近接する町並み

住宅と工場が近接する町並み

応募当初は、この事業に取り組むことがこんなに大変だとわかっていませんでした！
まず１次コンテストでつまずいたのは、模造紙プレゼンです。パワーポイントでなく模造紙。一人では作れません。予想以上に作成に時間がかかってしまいました。まち普請事業で大切なことは作る過程でどれだけ多くの人を仲間にし、協働できるか。ゴールまでの過程で生まれる仲間意識や共に悩む経験は、後に大きな財産になりました。
２次コンテストでは、企業市民という言葉を用いました。私たちの団体はメンバーに住民も含まれてはいますが、発起人は企業人です。働いている多くの時間を過ごすまちへの思いは住んでいる人と変わりません。
自分たちの働くまちをより魅力的にすることは、働く環境を良くし仕事への誇りにつながるので、私たちにとっては自然の流れだったのですが、コンテストではそれをうまく表現できず、通過はしたもののモヤモヤの残る結果となりました。

一次コンテスト発表用模造紙

二次コンテストの発表

整備は土木作業（土堀り）やペンキ塗りもメンバー自身で行いました。地元の小学生やハマロードサポーターの美里橋サークルさんと一緒に行った花壇作りでは、住民の方との距離が一気に縮まり、その後も花壇に行くと多くの方に声をかけられるようになりました。
エリアマップや情報掲示板をフル活用した「小学生まち探検（工場見学）」では、３つの掲示板を使った会社当てクイズが子どもたちにとても好評でした。
また今年は工場見学の受け入れをまち普請メンバーの企業が名乗り出てくれました。子どもたち向けのスライドやデザインコンテストなど工夫と楽しさにあふれた工場見学となり、「まち探検」の新たなプログラムができました。協力者が当事者になった嬉しい出来事でした。

メンバーで行った土木工事

掲示板を活用した「まち探検」

現在、私達が取り組んでいる活動は工場から出る廃材の有効活用です。「廃材は宝の山！」だと気づき、廃材・端材を学校で使ってもらうしくみを作りました。これはまさに企業である私たちだからできること、私たちにしかできないことで、住工混在は課題ではなく魅力である、まち普請事業でうち出したこのまちの在り方です。
コンテストで企業市民という言葉は伝わらなかったけれど、私たちは着実に仲間を増やし、住民と理解が深まっていると感じています。企業もまちづくりに参加できる。現在の私たちは当初の思いに近づいています。挑戦して良かったです。

最後に２年間大変お世話になった地域まちづくり課の皆さん、そしてコーディネーターの大木さん、本当にありがとうございました。また一緒に土掘りしましょう！

新たな仲間による工場見学

廃材プロジェクト活用報告会

「つづきっず、はい！」の皆さま