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平成27年度整備事例 カサコー丘の街の地域の軒下/世界の軒下-~カサコプロジェクト実行委員会(西区東ケ丘)の取組~

最終更新日 2024年1月18日

カサコ-丘の街の地域の軒下/世界の軒下-

●提案グループ名

カサコプロジェクト実行委員会

●整備場所

西区東ケ丘

●整備施設

CASACO (Facebook)(外部サイト) 

●整備の概要

コミュニティスペース・シェアハウス(リノベーション)の整備

応募のきっかけ

共同代表の一人である加藤が世界30カ国を旅した際に得た、数々の温かな出会い、言葉や文化、肌の色、価値観が全く異なっても共通する大切なものがあることに気づきました。帰国後、世界中から日本に来る旅人たちが日本で同じように温かな出会いを得られる場所を作りたいと思い、カサコとなる建物を借りました。

しかし、借りた建物は築60年以上の長屋。旅人はもちろん、彼らと交流する地域の方や子どもたちがカサコに集うには、ハード整備が必須であると感じました。しかし、予算、地域とのつながり、建築的な知見は全て皆無。

そんな中、町内会に入会することで地域との繋がる糸口を見出し、現在共同代表を務める建築家の伊藤と冨永と出会うことで建築的な知見が、そしてカサコのアイディアを探る中で「ヨコハマ市民まち普請事業」を発見。応募要領を読めば読むほど、カサコの想いと合致するとメンバー一同強く感じ、一次審査の申し込み用紙に筆を走らせたのが、応募の背景です。

海外での出会い
トルコの小さな村で家族のようなもてなしを受ける


改修前の様子
改修前のカサコ(2014年)


コンテスト通過までの道のり

地域、子ども、旅人に場所をどう「開く」か。まちのことを住民の皆様から教えてもらうワークショップを開催するも、周知してもなかなか集まらず、「他人の家に上がり込む」ということのハードルを痛感しました。アドバイザーの助言から、道に面する場所の掃除や、窓辺のディスプレイ等、まちへの設えに気を配りはじめたところ、地域住民との挨拶が自然と増え、少しずつカサコに関心を持つ人が増えていきました。この経験が改修プランにも反映されています。道に面する軒下は、気軽にふらっと立ち寄れる空間となるように、既存の6畳間一室分を減築することで設けました。地域まちづくり課の担当者が積極的に関わって頂いたことの大きな成果は野毛坂に敷かれていたピンコロ石の再利用です。軒下空間へ敷くワークショップには60名を越える住民が集まり、みんなの力で整備したこの場所は多くの人々に愛着を持って頂いています。2年近くに及ぶ計画期間の中で、興味をもったメンバーが増え、地域住民であり共同代表でもある濱島を含め、6人のコアメンバーによる運営がはじまりました。

地域住民との交流
改修前から、近所との交流を深める


ピンコロ石敷設の様子
野毛坂に敷かれていた石畳をカサコ地域の方と敷き詰めた


整備後の活動の拡がり

こうしてカサコは、2016年4月にグランドオープンを迎えました。それから約1年、地域の未就学幼児から年配者までの多世代、計6カ国の多国籍な留学生がそれぞれの目的でカサコを活用しています。平日は地域住民が集まるサロンや小学生が放課後に立ち寄る場として、休日は特技を持った個人が主催する教室や映画イベントなどのレンタルスペースとしても開いています。また毎月第2、4日曜日の朝には、「世界の朝ごはん」と題し、地域住民や旅人と食卓を囲み、多様な国の朝食を提供するサービスを展開し、常連もできるほどの好評をいただいています。また、毎年夏にはカサコの軒先を利用した流しそうめん大会を、年末には地域を貫く100段階段にキャンドルを並べるなど、四季折々のイベントを主催しています。開催時には、地域の小学生等が積極的に手伝ってくれるようになり、円滑なイベントの運営が可能となっています。

整備義は多くの人が集う
改修後のカサコは、誰もがふらっと立ち寄れる佇まいとなった


世界の朝ごはんの様子
毎月第二第四日曜日に開催している世界の朝ごはん


今後の展望と「ヨコハマ市民まち普請事業」に参加した感想

「ヨコハマ市民まち普請事業」の助成によって開設したカサコは、住宅地型ゆえの運営の難しさがありますが、「よい空間や舞台を提供することが、多くのヒトやサービスを呼び、大きな価値を生む」という手応えを得ています。活動の継続性や目標の設定・評価などを重視して運営していますが、ハード整備から完成後の運営までを選考のプロセスでガイドする「ヨコハマ市民まち普請事業」のスタイルは、とても大きくて意義のある効果が得られると感じています。

応募に当たっては、ゴールとその過程の数値目標を定めて、長く続く運営形態をできる限り深く話し合うことをお勧めします。「ヨコハマ市民まち普請事業」はそれを促し後押しする仕掛けとして「事業継続性の精度を求める審査モデル」や「活動の波及効果を測る”まち普請評価指標”」を整えていただければと思います。

カサコは、多様なコミュニティを繋ぎ新たな価値を創り出すプラットフォーム構築を目指して2年目の運営に入ります。

casacoメンバー
カサコグランドオープンにて。カサコプロジェクトチーム


完成イメージ図
カサコ完成予想図。
予想を上回る空間作りができている。


このページへのお問合せ

都市整備局地域まちづくり部地域まちづくり課

電話:045-671-2679

電話:045-671-2679

ファクス:045-663-8641

メールアドレス:tb-seibiteian@city.yokohama.jp

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