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アフリカ地域への協力事業

最終更新日 2023年6月21日

横浜市水道局では、2008(平成20)年より、JICA課題別研修として、アフリカ各国の水道技術者を横浜で受け入れ、研修を実施しています。また、2014(平成26)年度から2019(令和元)年度までJICAボランティア制度を活用してマラウイ国のブランタイヤ水公社に職員を派遣してきました。2019(令和元)年度からはマラウイ国リロングウェ市でのJICA技術協力プロジェクトに協力しています。

JICA課題別研修「アフリカ地域都市上水道技術者養成」の実施

横浜市水道局では、2008(平成20)年5月に横浜で開催された第4回アフリカ開発会議(TICAD IV)を契機として、JICA課題別研修「アフリカ地域都市上水道技術者養成」の受入を開始しました。約1か月のコースで、2022(令和4)年度までに16回実施し、32か国から145人を受け入れています。

アフリカでは、現在も多くの国で水道事業に関する課題を抱えており、アフリカ開発会議でも毎回テーマとして取り上げられています。参加国の多くは、お客さまに配っている水のうち30~50%が漏水や盗水などで収入に結びつかないなどの課題に直面しています。

水道局では、浄水処理や水質管理、水圧・水量・水質などの配水管理、水道計画、施設管理などの技術面に加え、料金管理や顧客管理、顧客サービス、経営計画など、水道事業全般の講義を行っています。参加者は、講義や実習で学んだことを踏まえて研修の中で自らの課題解決のための活動計画を策定し、自国に持ち帰って自らの取組みに繋げます。

コロナ禍において、オンデマンド形式による研修を実施

2020(令和2)から2021(令和3)年度はコロナ禍で研修員が来日できず、時差もさまざまであるため、動画教材の配信と週一回のオンライン会議(質疑応答)を組み合わせて実施しました。水道局職員が行う講義を撮影し、説明スライドと合成して、全15講座を作成しました。研修員の集中力を考慮して各講義を30分以内にまとめ、漏水調査やメーター器差試験、配水管布設現場などの現場も動画に収めています。全講義に局職員が登場し、水道局の存在を研修員にアピールしました。

マラウイ国ブランタイヤ水公社への支援

JICA短期ボランティア制度を活用したアフリカへの職員派遣

これまで横浜市水道局では、JICA短期ボランティア制度を活用して、アフリカ地域に職員を派遣してきました。2012(平成24)年度にはタンザニア国ザンジバル水道公社に4名の職員を約1か月派遣し、事務と技術の両面から水道事業の改善に向けて活動しました。

マラウイ国に対しては、2014(平成26)年度から2016(平成28)年度までの3年間でブランタイヤ水公社に9名の職員を約1か月派遣し、漏水管理や料金徴収の改善等に関する協力を行ってきました。その後、ブランタイヤ水公社から派遣の継続に対する強い要望を受け、2017(平成29)年4月に新たな3年間の事業についてJICAとの覚書を締結し、2019(令和元)年度まで計11名(6年間で計20名)の職員を約1か月半派遣していました。

ブランタイヤ市内でモデル地区を設定し、無収水(漏水や盗水などで収入にならない水)の測定や削減の手法を指導しました。また、施工管理マニュアルや料金管理マニュアルの整備、顧客満足度調査、検針員を対象にしたワークショップの開催、出前水道教室の開催などを実施しました。

ブランタイヤ市内のChiwembe地区をモデル地区に無収水(漏水や盗水などで収入にならない水)の測定や削減の手法を指導し、無収水率を69.3%から35.8%まで削減しました。また、同地区で顧客満足度調査を実施し、ブランタイヤ水公社の給水サービスに関わる課題を抽出し、ワークショップを開催しています。また、施工管理マニュアルや料金管理マニュアルなどの整備、出前水道教室の実施手法の指導などを進めてきました。オンラインツールを活用して引き続き、現地をフォローアップして参ります。

ブランタイヤ水公社への給水車の寄贈

マラウイ国ブランタイヤ市では、水源から市内まで800メートルの高低差があり、市内への給水にはたくさんのポンプを必要とします。このため、一度停電が発生すると、長時間断水となります。ブランタイヤ水公社への支援を進める中でも、何度も断水を確認しました。この頻繁に起こる断水への対応のため、2019(令和元)年度、横浜市水道局で更新時期を迎えた給水車2台をブランタイヤ水公社に寄贈しました。断水の際の運搬給水に役立っています。
なお、日本からマラウイ国までの国外輸送にあたっては、輸出の手続きと費用負担が課題でしたが、マラウイ国への車両輸送の実績のある株式会社ビィ・フォアード(外部サイト)に協力いただきました。

マラウイ国リロングウェ水公社への支援

JICA技術協力プロジェクト「リロングウェ市無収水対策能力強化プロジェクト(通称LiSCaP)」への協力

横浜市水道局は、上記のブランタイヤ水公社での取組をJICAに高く評価いただき、同国の首都リロングウェ水公社への技術協力プロジェクトに2019(令和元)年6月より、同国の首都リロングウェ水公社の能力向上を目的としたJICA技術協力プロジェクトに協力しています。横浜市水道局が専門家を派遣するなど、横浜水ビジネス協議会会員である株式会社協和コンサルタンツと横浜ウォーター株式会社(外部サイト)と連携して、チーム横浜で、マラウイ水事業の改善に取り組んでいます。
プロジェクトでは、無収水を削減するための計画の策定、手法の習得、知見の共有・発信などを指導しています。

LiSCaPの詳細はこちら
JICA Webページ:https://www.jica.go.jp/project/malawi/007/index.html(外部サイト) (外部サイト)

その他のアフリカ地域への職員派遣

横浜市水道局では、アフリカ地域への貢献として、上記以外にも、2009(平成21)年度に、タンザニア国ザンジバル水道公社でのJICA技術協力プロジェクトに料金実務の短期専門家を2名派遣しました。また、1977(昭和52)年にJICA上水道計画調査団に参加して以降、2004(平成16)年度まで、ケニア国水資源省に職員を計17名派遣し、水道計画・設計等の技術移転を行うなど、古くから各地に職員を派遣してきた実績があります。

このページへのお問合せ

水道局事業推進部国際事業課

電話:045-671-3080

電話:045-671-3080

ファクス:045-212-1169

メールアドレス:su-kokusaijigyo@city.yokohama.jp

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