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Q界面活性剤には毒性がありますか?

家庭用の洗剤に含まれる界面活性剤には、毒性や催奇形性があることを聞きました。このようなものが川に流れてしまっているのですか?

最終更新日 2019年1月22日

A

洗剤の主成分として、いろいろな種類の界面活性剤が使用されていますが、その安全性については古くから様々な意見がありました。このため、国をはじめとする多くの機関で洗剤の安全性に関する試験が行われました。その結果、1983年に厚生省(当時)は「急性毒性や慢性毒性に関する試験の結果から、通常の使用条件では、安全性に問題がない。」という見解を示し、催奇形性についても認められなかったことを報告しています。

家庭用の洗剤には、陰イオン界面活性剤の一種であるLAS(直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩)が多く使われています。川や池の水に含まれるLASが魚にどのような影響を与えるか、という点については、これまで多くの研究が行われてきました。その結果、水中のLAS濃度が1リットル中に数ミリグラムに達すると魚は死んでしまうことや、その10分の1ぐらいの濃度で成長が阻害されることがわかってきました。

洗濯するときの濃度は、普通、1リットル中に数百ミリグラムぐらいですから、魚が住めるためには100分の1から1000分の1くらいにする必要があります。

平成12年度に市内の鶴見川、境川、柏尾川、いたち川で下水道局(当時)が調査した結果では、陰イオン界面活性剤の濃度はほとんどが不検出であり、最大でも1リットル中に0.06ミリグラムという低いものでした。これは飲料水の基準(1リットル中に0.2ミリグラム)と比べても十分低い濃度です。昭和50年代の後半では、界面活性剤の濃度が1リットル中に1~2ミリグラムに達する川があったことを考えれば、今では大きく濃度が低下してきれいになったといえるでしょう。

これは下水道の整備が進んできた結果と見ることができます。

*催奇形性:有害な物質や薬物などを取り込むことで、子孫に悪影響が出ること

*急性毒性:誤って一度に多量に飲み込んでしまった場合の危険性

*慢性毒性:毎日少しずつ体内に取り込むことで、健康に悪影響が出ること

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