閉じる

ここから本文です。

区民による都筑区の市民活動紹介「つづきナビ倶楽部 つづき発見講座」

市民ライター養成講座の受講生による身近な市民活動をご紹介します!

最終更新日 2024年1月29日

まちの散策とまちづくり活動 ー都筑区の魅力発見ー

縁ジンの魅力ー「ボランティア活動」とは?

取材・写真・文=区民ライター 光武徹・細谷夕里子




「ボランティア活動」とは?の答えが”何かを始めるきっかけマガジン”
縁ジン25号特集「身近なことから始まるまちづくり」に書いてありました。



横浜市立大学教授、三輪先生のコラム「まちづくりはまちをシェアする気持ちから」の中に
市民参加のまちづくりは、わがまちを皆でシェアしているという気持ちを育み続けることへの挑戦、とありました。
朝の家庭ごみを出す際に付近のごみを拾うのも気持ちの良いまちをつくることになります。



縁ジンは創刊号(2014.10)から第32号(2023.1)まで創刊され
それぞれの分野で活動してこられた人の言葉がちりばられています。是非アクセスしてみてください。
https://www.city.yokohama.lg.jp/tsuzuki/kurashi/kyodo_manabi/kyodo_shien/shien/katsudo/jyouhou/kouhou.html






都筑フォトコンテストーまちづくり

この秋、「都筑フォトコンテスト」の入賞作品が発表されました。
コンテストのテーマは、「職・住・遊」が調和するまち 都筑の魅力。



入賞作品には、後に述べる「つづきナビ倶楽部」顧問の秋山先生が写した写真
「山田富士公園のどんど焼き」がありました。
コロナウイルスの感染が下火になったので、今年のどんど焼きは大勢の市民が集まったというエピソードも添えられています。
審査員はこの写真に次のような講評を付けました。



・少し離れた場所から観衆を写しこんだことで、無病息災を願う人々の様子がしっかりと伝わってきました。
撮影したポジションが素晴らしいですね。高くあがる炎も迫力があります。
・みんなで集まって都筑の伝統行事に参加している様子は地域のつながりが感じられます。



山田富士公園のどんど焼き(撮影 2023.1.8 秋山満)



「つづき発見講座」のミーティングでこの入賞作品が紹介されたのですが、それを聞いた時
この写真を見た人が地域の行事に感心を持つことによって先ほどの
まちをシェアしているという気持ちを育む「まちづくり」の活動につながると思いました。
私も外出する時にはまちの写真を撮り、フォトコンテストに応募しようと思います。



では、この写真はどのようにして撮れたのでしょうか。



秋山先生は都心の中高で教師をしていた頃、地方を巡って撮った写真でスライド教材を作っていました。
応募作品は離れた位置からアングルをよく工夫した結果、いい出来栄えになったそうです。
常日頃から周りに見えているものをよく観察していたからこそ、人に訴える写真が撮れるのだと思います。
秋山先生が2010年代以降に撮影した都筑区の年中行事、草花、樹木、建築物、遺跡、都市景観などの
写真約600枚は、都筑図書館に寄贈され、2024年1月に公開されることになりました。




つづき発見講座ー都筑の魅力発見

私は都筑区に30年近く住んでいますが、家と勤め先を往復するだけで地元のいいところをあまり知りません。
そこで2023年3月、「つづきナビ倶楽部・つづき発見講座」に家族と参加することにしました。
募集チラシの「学んで、歩いて、見て、都筑と横浜を 知ろう!」というフレーズに魅かれたからです。
「つづきナビ倶楽部」は2012年に創設されました。



初期は、区制20周年記念「都筑区水と緑の散策マップ」に載っている15のコースを確認するための散策でした。
毎年開催される「つづき発見講座」は2023年で12年目になり、代表の津田さんは
初代鈴木会長の「何時迄も続くことを願っています」との言葉を受け継いで「つづきナビ倶楽部」を引っ張って来られました。
『つづきナビ倶楽部 都筑発見講座 10年の記録』が2022年、刊行されました。

つづきナビ倶楽部(写真左:代表の津田さん)(写真右:顧問の秋山先生)



「つづき発見講座」は2023年3月から12月まで、区内外12コースを散策(ウォーキング)しました。
最も大きな特徴は、散策に行く前の週に散策コースについてその歴史や風土を勉強することができることです。
有志・運営委員は、事前にコースの下見をして歩きやすいかどうかなどの状況を確認します。
さらに、地理、歴史、風土について調査し、下見をしてコースの写真を撮り、説明を加えて資料を作ります。



ミーティングの会では、参加者は資料とともに散策するコースについて学習することができ
足場や交通などの安全面についても説明を聞くことができます。



散策の会では、みんなが歩く様子をリーダーが写真に撮って記録します。
次の週のミーティングの会では散策の「振り返り」があり、記録写真を見ながら
当日のエピソードを聞いて記憶を改める時間があります。
「今度は自分で歩いてみよう」という想いが湧くこともあります。


つづき発見ーミーティングの会

取材した日は「つづきの紅葉(くさぶえの道)」散策ルートの勉強会がありました。
地元の人にとって、普段歩いている道なので、付近の様子を思い出したり、和やかな雰囲気がありました。
津田代表の話のポイントは「緑道の上にかかる橋やトンネルの名前を覚えましょう」でしたが、目の付けどころが面白いです。

つづき発見講座ミーティング 2023.12.6



秋山先生の授業では造成前の港北ニュータウンの地形図を使って
造成後、地形がどのように変化したかについて解説がありました。
この辺りは以前、台地と低地(谷戸)の入り組んだ地形でした。
現在の地図と照らし合わせて今と昔を比較対照するお話は、大変興味深いものでした。
「歴史探偵」、「ブラタモリ」などの番組のような面白さ、楽しさがあります。
興味深いテーマと先生のやさしい語り口に聞き入ってしまいました。

秋山先生の授業 つづきの紅葉



続いて、熊谷さんが先週の散策の会「吉野町~横浜橋通商店街」のコースを歩いた時に撮った写真を見ながら
散策の「振り返り」をしました。当日歩いた人は笑顔で思い出していました。
散策は体力に応じて3つのグループに分かれていましたが
健脚のグループはお寺の130段階段を上って展望台まで行ったそうです。
私も今度は、展望台に上ってみたいと思いました。
「振り返り」の「写真集」は見事で、つづきナビ倶楽部ホームページ「2023年(令和5年)散策だより」で見ることができます。

吉野町~横浜橋通商店街の振り返り




つづき発見ー散策の会

前の週の散策の会は「吉野町~横浜橋通商店街」
都筑区を離れたコースでした。
「つづき発見講座」の一つの特徴は、都筑区の外を見て都筑の魅力を発見することです。
それは都筑を発見するために周りの地域のことを知ろうという考えだそうです。
他の地域を知ることで身近な地域を客観的に見ることにつながるのだと思います。

川和八幡神社の境内、庚申塔の説明を聞く



当日は都会のまちなかを歩いたという印象でしたし、後半の三吉橋通商店街~横浜橋通商店街は
都筑区にはない、長く住み慣れた人達が作る粋な下町の雰囲気が感じられました。
都筑区もいずれこのようなまちになっていけばいいと思いました。



散策リーダーの五十嵐さんは花と樹木にも詳しく、「この花は何の花?」と聞くとわかりやすく答えてくれます。
事前に調べたことを細かい字で書き込みしたノートを手にしながら、遺跡などの前ではその説明を聞くことができます。

散策のリーダー




まちを知ることとまちづくり

「学んで、歩いて、見て、都筑と横浜を 知ろう! もっと広く・もっと深く・もっと見よう!」
「つづき発見講座」2023年の活動の終わりに、参加者は感想をアンケートに書きましたが、次のようなことが書かれていました。



・自分の住まう地域でも知らなかった発見との出会い、行ったことのない自然の景観、人の営みや歴史を学びながらの散策は本当に楽しかった。
・「近」「遠」が混じっていてよかった。
・しっかりとした下調べの上に丁寧に作られた資料がもらえて頭が下がります。
・参加者それぞれのことを考えて案内してくださるのがうれしかった…。



私は今年つづき発見講座に参加して、地域の歴史を「学んで」、ガイドの後ろについて「歩いて」、現地を「見て」
都筑と横浜を「知って」、長年住んでいる地元を歩いても毎回、新しい発見をすることができました。
ミーティングの会や散策の会での参加者との交流は、今まで知らなかったまちの事情を聞くことができて
驚いたり、新鮮な楽しい時間でした。
つづき発見講座が今の姿で今後も続くように願って2024年も参加したいと思います。



津田代表からのメッセージ

つづき発見講座は2024年に13年目となります。
運営委員は創設時のメンバーなので世代交代の時期です。
そこでつづきナビ倶楽部では運営委員をやってくださる方を募集しています。
運営員になると散策コースの選定に自分の行きたいところを反映できます。
事前の下見に参加して、より詳しく学ぶことができます。
その結果、都筑の魅力を広く伝える活動に参画しているという充実感を味わえます。
コースのアイデア募集は始まったところで、2024年1月17日、1月24日の運営委員会を経て
2024年散策12コースが決定します。



取材を終えて

秋山先生はつづきナビ倶楽部創設以来、アドバイザー・顧問として12年間、合計130回の講座に関わってきました。
また、日頃から区内のいい写真を撮る中で、景観の妨げになるような建物を地図中に記録しています。
この記録は景観保全の活動につながっています。
この話を伺って、都筑にはたくさんの魅力とともに、それを減らすのもあることが分かりました。
今後は良いまちづくりにつながる活動をどのようにやればよいのか、考えていきたいと思います。
(区民ライター 光武 徹)



「地図を持ってまちに出よう。」
ミーティングに初めて出席して取材を終えた後、私が思ったことです。
秋山先生に、「これから地域活動を始めようとする区民に伝えたいことは?」とたずねると
「家にいないで、外にでかけて地域に目を向けることです。」という言葉が返ってきました。
外に出て散歩をすることが地域活動に繋がるの?と思う人もいるかもしれませんが
つづき発見講座の勉強会に出てみれば、納得するでしょう。
秋山先生が収集された港北ニュータウン造成前の地形図、「これが都筑区?」と驚くような田畑が残る頃の都筑区の写真
先生が撮影された四季折々の緑道の写真などは純粋に見て面白く
まちや緑道を歩いて自分の目で確かめたいと思えるような工夫の詰まった教材だと感じました。
そして、その自分の住んでいる地域を知りたいと思いながらまちを歩くことは紛れもなく
地域活動の第一歩であろうと私には思えました。
(区民ライター 細谷夕里子)





(出典)
・都筑フォトコンテスト、2023年10月1日
https://www.city.yokohama.lg.jp/tsuzuki/kurashi/machizukuri_kankyo/midori_eco/photocon.html
・都筑区水と緑の散策マップ(北部、南部統合版)、2021年3月1日
https://www.city.yokohama.lg.jp/tsuzuki/kurashi/machizukuri_kankyo/midori_eco/pr/20141023173539.html
・つづきナビ倶楽部 2023年散策だより
https://tsuzuki-naviclub.jimdo.com//散策だより2023-令和5年/(外部サイト)
・タウンニュース2023年10月19日号
https://www.townnews.co.jp/0104/2023/10/19/702255.html(外部サイト)

このページへのお問合せ

都筑区民活動センター

電話:045-948-2237

電話:045-948-2237

メールアドレス:tz-katsudo@city.yokohama.jp

前のページに戻る

ページID:702-722-359

  • LINE
  • Twitter
  • YouTube