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区民ライターによる都筑区の市民活動紹介「仲町台カフェ」

市民ライター養成講座の受講生による身近な市民活動をご紹介します!

最終更新日 2023年9月9日

第三の居場所づくりのきっかけに① 仲町台カフェ by『男楽々会』

取材・写真・文=区民ライター 後藤智子


サードプレイス(=第三の場所)という言葉をご存知ですか?


サードプレイスとは自宅でもない、仕事場や学校でもない、もう一つの自分の居場所。
社会的立場や責任、しがらみから解放され、自らの心に従い向かう場所のことを指します。
サードプレイスを持つことで人は心が安定し幸福感が上がると言われています。


3年にも及ぶコロナ禍で私たちの生活は大きく変わりました。


テレワークが浸透し、どこでも仕事や授業が受けられ便利になった一方で
仕事とプライベートの区別がしづらくなっています。
人と関わる機会が減り孤独を感じている人もいるでしょう。
一方で地域との繋がりに関心が芽生え始めた方もいると思います。


サードプレイス。
地域との繋がりの場。


そんな居場所作りのきっかけとなりそうな場所を仲町台地区センターに見つけました。





仲町台カフェ レポート

駅から徒歩3分と便利な立地の仲町台地区センター。

入口の扉を開けると壁一面ガラス張り、吹き抜けのロビーが目の前に広がります。
ゆったりと弧を描くガラス張りの壁面からは自然光がたっぷりと入り、
ガラスの向こうに前庭の緑を地続きで望めます。
1998年横浜まちなみ景観賞を受賞したこの施設は街の景色を建物に組み込むことが
コンセプトだそうですが、ロビーはまさに緑道の一角のようです。


そんな開放感溢れるこのロビーで月に1度開催されるのが『男楽々会』の仲町台カフェです。


仲町台カフェは、毎月第3水曜日 10~13時に開催。
コロナ禍で一時中断されていましたが昨年12月より段階的にコーヒーのみの販売とし、
今年5月より本格的に再開されました。

ロビーを訪れると、ほっこりと温かみのある絵柄の『仲町台カフェ』の看板が出迎えてくれます。
メニューはコーヒーと手作りスイーツのセットで150円と良心的過ぎるお値段です。


スイーツのメニューは2か月ごとのローテーション。
5月、6月は柑橘系のカップケーキ、7月は黒豆ときなこのブランマンジェでした。



↓こちらの写真は5月、6月メニュー、柑橘系のカップケーキ。

カップケーキは焼き具合が絶妙です。外はカリっと香ばしく、中はふんわり。
甘さは控えめでひと噛みするごとに口の中で柑橘の香りが広がる爽やかな一品です。




↓こちらは7月のメニュー、黒豆ときなこのブランマンジェ。

夏に嬉しいひんやりデザートのブランマンジェはトロンとした舌触りで甘さは控えめ。
黒豆の甘味がちょうど良いアクセントになっています。
食べ進むと底からきなこが出てきて香ばしさがプラスされ二度も三度も美味しい一品でした。



仲町台カフェで出されるスイーツは、仲町台地区センターで以前開催されていた料理教室
『男子厨房に入ろう会』でメンバーの方が習ったレシピを元に作られているそうです。


冷たいデザートにブランマンジェをセレクトするセンスといい、
カップケーキに柑橘を組み合わせるアイデアといい、さりげなくお洒落です。
コップとお皿のデザインやカラーも見事にマッチしています。


オーダーを受け、テキパキとコーヒーとスイーツを運ぶ男性方が『男楽々会』の皆さんです。
お揃いのカフェエプロンを身に纏い、その姿はまさにバリスタのよう。
エプロンには手作りの『男楽々会』のワッペンもついています。
頭にはバンダナを巻いたりハットを被ったり…
それぞれ自分流にカフェスタッフのファッションを楽しんでいる様子が目にも楽しくこちらも気分が上がります。


第3水曜日の仲町台地区センターのロビーは、すっかりお洒落で活気溢れるカフェに様変わりしていました。


7月のカフェの日に取材に伺いましたが、当日は2階で開催されている健康体操の前後に立ち寄る方々を中心に、
お客様がひっきりなしに訪れていました。8時半より厨房に入り作り上げた46個のブランマンジェは
12時前には完売。その後も問い合わせが絶えないほどの盛況ぶりでした。
仲町台カフェは13時までですが閉店時間前の完売は珍しくないそう。
来店される際はなるべく早めに行くことをお勧めします。




『男楽々会』は男性が地域でセカンドライフを楽しむことがテーマ

仲町台カフェは、ほっこりと温かみのある絵柄の看板といい、お揃いのカフェエプロンといい、
演出の一つ一つに絵心や遊び心を感じられるところが大きな魅力です。


「どうせやるなら、看板やらエプロンなんかを作ってちょっと本格的にしてみると雰囲気が出て面白くなるでしょう?」
笑顔でお話ししてくださったのは仲町台カフェの運営リーダーであり『男楽々会』副会長でもある飯田薫さんです。

『男楽々会』は、リタイアしたシニア男性が第二の人生を地域で楽しく過ごすことをテーマに活動している団体です。
仲町台地区センターと新栄地域ケアプラザの共催事業『男性のためのセカンドライフ ‟楽しみ方” 講座』の
受講生を中心に2016年7月に結成。今年で7年目を迎えます。
メンバーは現在10人。仲町台カフェをはじめ、レザークラフト教室、地区センターまつりでの綿菓子販売、
散策、工場見学、グルメツアー、ボランティア活動、懇談会(=飲み会)…と幅広く活動されています。




自分が楽しめるものに参加するのが『男楽々会』のスタイル

『男楽々会』は特に細かい規則はありません。自分が楽しいと思ったものに参加すればOK。
「だから宴会しか来ない人も、もちろんいますよ」と飯田さんはおっしゃいます。
それぞれの体力や生活ペースに合わせて無理せず楽しめる範囲で参加すること、
義務感で参加するのはNGというのが『男楽々会』のポリシーです。
一方で「面白そうだからやってみよう」と声が上がると積極的にチャレンジします。


昨年から始めたレザークラフト教室もその一つです。
『男楽々会』での散策に飯田さんがご自身で作られたレザーバッグで出かけたところ、
それを見たメンバーの方が「作ってみたい」と言ったことから始まったそうです。
このレザークラフト教室をきっかけにレザーを買い求める日暮里ツアーも開催されました。


またコロナ禍では「リモート飲み会をやってみよう!」とZoomにもチャレンジ。
最初は慣れない操作に皆さん四苦八苦だったそうですが、お互い教え合いながら前に進むのも楽しみの一つ。
今ではすっかりZoomに慣れて月1回のZoom会議を継続されています。




仲町台カフェの立ち上げ

『男楽々会』はシニア男性のセカンドライフを楽しむことがテーマですが、
仲町台カフェを始めたのもその思いから。


「現役時代の殆どを職場で過ごす日本の男性は、退職した途端に居場所を失ってしまうことが多いです。仲町台地区センターにも退職後と思われる男性をよく見かけますが、大体は一人で黙々と本や新聞を読んでいるだけ。何か会話できる場を提供できないかと考えました」
そして仲町台カフェを企画・提案。仲町台地区センターで事業化する運びとなりました。


実際に仲町台カフェに訪れたことをきっかけに『男楽々会』に入会されたメンバーもいらっしゃるそうです。

『男楽々会』ではシニアに限らず、地域の仲間と楽しみたいと思われる男性は大歓迎だそうです。
「立ち上げ当初は‟シニア男性‟と謳いましたが、現役世代の方も興味を持たれた方は大歓迎です。HPをご覧になって楽しそうだと思ったらどなたでもお声かけください。たとえばレザークラフト教室だけでも、興味を持たれた活動だけの参加でも構いません」


サードプレイス探し。まずは仲町台カフェを訪れてみると、何かが始まるかもしれません。




【information】

【仲町台カフェ】
毎月第3水曜日 10:00~13:00(なくなり次第終了)
仲町台地区センター 1Fロビーにて開催


【男楽々会】
ホームページはこちら(外部サイト) 


【仲町台地区センター】
[所在地] 横浜市都筑区仲町台2-7-2
[電話番号] 045‐943‐9191
[アクセス] 仲町台駅から徒歩3分
[利用時間] 平日(月~土)9時~21時
日曜・祝日 9時~17時
[休館日] 毎月第2月曜日(月曜日が祝日や振替休日のときは翌日)
年末年始(12/28~1/4)

このページへのお問合せ

都筑区民活動センター

電話:045-948-2237

電話:045-948-2237

メールアドレス:tz-katsudo@city.yokohama.jp

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