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第9回「市長と語ろう!」
最終更新日 2024年5月8日
開催概要
≪テーマ≫ 自治会町内会専用アプリを活用した災害時支援活動と町会活動のICT化
≪日時≫
令和6年3月28日(木曜日) 15:00~
≪会場≫
大口仲町池下会館(神奈川区)
≪対話団体≫
大口仲町池下町会
≪団体概要≫
大口仲町池下町会は高低差の大きい丘陵地に位置していることから、災害発生時の避難経路の確保や要援護者の支援など共助の取組を推進するため、平成28年に町会内で災害支援チームを結成。令和3年4月には、有事の際の情報伝達の在り方を見直し、自治会町内会用アプリを導入した。平時は当該アプリを町会活動の連絡ツールとしても活用するなど、普段の町会活動においてもICT化を進めている。
対話概要
※ 文意を損なわない範囲で、重複部分や言い回しなどを整理しています。
市長挨拶
市長
本日はお忙しい中お時間をいただきましてありがとうございます。正月に能登半島地震が発生いたしまして、市といたしましても防災の取組のさらなる強化が必要と思っております。
想定していないことが起こりうるのが災害です。公助を更に強化していかなければならないのはもちろんのこと、自助、共助の部分をいかにして強化し、防災・減災に繋げていくのかという課題があると感じています。市民の皆様に防災の意識を高めていただき、いざという時にどのように動いていただくことができるか、こういったことが重要になってくると思っています。
そのような中で、災害時の安否確認等にアプリを活用するという取組をされているということで、私自身もデジタルを活用した災害対応について非常に関心を持っていますし、災害発生時におけるデジタル技術を活用した地域での共助の推進が、自治会町内会の皆さんの負担を軽減するということは、まさに今後望まれ、必要とされていることだと思います。
また、併せて子ども会など普段の町内会の活動においても、そのアプリを活用されているとのことですので、子育て施策を推進している者として、そういったお話をお聞かせいただければと考えております。
町会で災害支援チームを組織
参加者
大口仲町池下町会は、先人が使った矢じりや石斧といった石器のような形をしています。丘陵地にあるため高低差もあり、最大で約30m高低差があります。その中に住宅がひしめいており、道路も狭くなっています。一度入ったらUターンもできないという道路がほとんどで、階段もあります。丘の麓から頂上まで車で行くことができる道はたった1本という状況です。
私が町会長になってからも町会内で何回か火災が発生していますが、火災が起きても、消防車がこの地域になかなか入ることができず、消防隊が現場に到達するまでに非常に時間がかかってしまい、間に合わないこともありますので、非常に危険を感じています。
ちょうど10年前、「支援の必要性(の確認)」「活動体制(の構築)」「要援護者の把握」「日頃からの関係性をつくる」「要支援者の支援の方法を決めておく」「災害時の状況を想定しておく」「支援者の募集」「支援者の決定」の8つを取組項目として、町会で災害支援チームを組織しました。当時はアプリも無く、知恵を振り絞って、皆さんと「ああしよう、こうしよう」と活動をしていましたが、町会だけでやるためにも、参加してくれる方を募りながら支援チームを立ち上げていきました。その後、アプリの導入などもあり、組織的にも強くなりまして、今ではメンバーの数は81人にもなっています。
同時に、支援が必要な方々についても、年に1回照会をかけています。町会の全戸に「妊娠中のお母さん」「まだ幼い子どもがいる家庭」それから、「100歳のおじいちゃま、おばあちゃま」まで、いざという時に支援が必要な方に手を挙げてくださいと声を掛けています。
「要援護者」と「支援チームメンバー」が出揃って、特定の要援護者を担当するメンバーを割り当てることによって、いざという時に支援チームは最低2人のメンバーがペアになって支援に当たる仕組みを作りました。
町会におけるICT化の歩み
参加者
まずは大口仲町池下町会におけるICT化の歩みについて紹介したいと思います。私は2019年から役員になったのですが「回覧板の紙は多いのだけれど、コミュニケーションがうまくいかない」ということを感じました。2020年に町会員への一斉メール配信をすることとして、その時には160世帯が受信登録をしてくれました。ただ、町会員からの発信は難しい状態でしたので、その年の秋に今活用をしているアプリのことを知りまして、役員の中で導入検討を開始しました。
市長
メールの受信登録は160世帯が一気にされたのですか。
参加者
150世帯くらいは一気に登録をしてくださって、その後何回か回覧板でお知らせをしたら160世帯までになったという感じです。
市長
町会は800世帯くらいだと伺いましたが、160世帯というのは結構な数になりますよね。
参加者
それなりに登録していただいたと思っています。ただ、役員から町会員の皆さんへお知らせを配信するだけで、双方向でやり取りをするのは難しいシステムでした。
そんな時に、コロナ禍が到来して、ICT化の推進についても調べている中で、災害発生時の安否確認機能を主とした町内会用アプリというものがあることを知って、私自身が思い描いていた機能も全部入っていたので、2021年4月から運用を開始しています。現在ではアプリの登録をしている世帯が250を超え、400名超が登録しております。年に数回の安否確認訓練をして、支援チーム用掲示板も備えたので、災害時支援に使えるような体制に今はなっていると思っています。
2021年には、パソコンを更新するタイミングで、町会の全てのデータをクラウドに置いて、必要な方と共有できる環境を整えました。また、タブレット8台を導入して、役員会のペーパーレス化を実現しました。
2022年4月には、コロナ禍の影響もあり、会議の参加もままならない状況にあった子ども会役員からの要望もあり、リモート会議を始めました。現在、子ども会会員については、基本的にアプリ登録ということにしています。子ども会加入世帯は町会加入世帯の10分の1以下ですが、町会全域にいますので、回覧板を回すとなると、一つの回覧板が回る距離は、町会の班回覧板の3から4倍になってしまい、情報が行き渡るのに大変時間を要してしまっておりました。そうなると、情報の集約も滞ったり、回覧板自体が行方不明になってしまったりなんて話を聞くこともありました。
これは何とかしたいと思い、子ども会と相談してアプリを導入しました。現在、イベントのお知らせとその参加者の集計にも活用しています。ある程度早い段階でお知らせして参加を前もって聞き取ることによって、開催規模を検討しながら、開催日が近づいた段階で最終的な出欠確認をするなど、細かい配慮ができるようになっています。
今年も新1年生の世帯が5世帯が新規登録してくれています。
迅速な情報の集約が可能に
参加者
支援チームにおけるアプリの活用の話をさせていただきます。平時では役員から各家庭や、役員同士のコミュニケーションツールとして活用していますが、災害発生時に管理者が災害モードに設定すると、登録した町会員が「無事」「連絡希望」「至急支援希望」の3つの選択肢から安否情報を入力したものを、アプリを登録しているその他の全町会員が確認することができる仕組みになっています。「無事」と入力された方についてはそのままにしても問題が無いので、「連絡希望」「至急支援希望」と入力した方に対して行動を起こせばいいという状況になります。アプリ導入前は、支援チームメンバーが直接要援護者のお宅に行って情報を入手しても、その情報を集約する術がありませんでした。情報を本部に持ち寄って集約するには3時間くらいかかってしまうと思ってました。
市長
3時間となると、だいぶ時間がかかりますね。
参加者
アプリを活用すると、登録した方がしっかりと入力してくれさえすれば、迅速な情報の集約が可能になります。
参加者
町会には一人住まい、二人住まいの高齢の方といった要援護者の方が100世帯120人くらいおられると把握をしています。この方々に対して、スマートフォンを持っているか否かに関わらず、アプリのアカウントを付与して、スマートフォンを持っていない方については支援チームの担当者が代理入力をするという方法で対応することにしています。
市長
支援する担当者というのは、特定の要援護者の方には特定のメンバーの方が担当をするということですか。
参加者
その通りです。アプリ内で指定をすると、支援担当者の方に災害時に代理入力できる方の名前が出てくる機能になっています。
逆に支援担当者からの入力が確認できなければ、対応ができていないということもわかるので、他の支援チームメンバーに当該要援護者のところに確認に行ってもらうといった対応を取ることも可能になりました。
安否確認の機能では先ほど話した3つの項目について入力ができるだけではなく、位置情報や写真や音の情報なども掲載することができますし、それをまた登録者全員が確認することもできます。発災時の状況を的確に把握することによって、支援の資源を必要なところに集中できるような体制を整えることができたと考えています。
ICTの導入により、町会の役員会のペーパーレス化やリモート会議が可能になりました。それに、双方向のコミュニケーションも早くなったと思っています。子ども会についても、すでに回覧板を廃止しており、町会の将来のペーパーレス化への布石となったと考えています。
災害時には、迅速な安否確認の集計が可能になり、連絡手段の確保もできるようになったと思います。また、リアルタイムで町会内の被災状況をアプリ登録者全員が把握できるようになることにより、支援チームのメンバーでなくても、状況に応じて行動できることもあるかと思います。日中はこの地域にいない方も多いのですが、そのことが分かれば代わりに誰かがやらなければならないことがわかり、役員の災害対応もスムーズになるだろうと思っています。
知ったかぶりをしながら挑戦
市長
10年前に災害時支援チームを立ち上げられたことが、町会の防災意識が高めるきっかけになったのだと思いますが、このチームを組織した前後で町会の皆様の意識はどのように変わりましたか。
参加者
町会の役員というのはボランティアみたいなところがあります。このボランティア活動の中で、様々なことをしていただくには、非常に気を使わなければなりません。何か新しい提案をすると、まずは提案したものが先頭に立ってやっていく必要があります。最初のころはメンバーの反応も薄いこともありましたが、10年かけながらとアプリが導入されたことによって、メンバー間の双方向のやり取りが可能になり、お互いの反応もすぐ分かるようになりましたので、非常にやりやすい環境になってきたかと思います。
市長
デジタルの導入が大きな契機になったということですか。
参加者
そうですね。町会長になってデジタル化に取り組みたい気持ちがあったので、まずペーパーレス化に取り組んだのがスタートでした。
市長
ペーパーレス化もタブレットやアプリの導入などは、使ったことがないということで、心理的に壁がある方もいらっしゃると思うのですが、そういう方に対しては、どのようにお話をされたのですか。
参加者
私自身、80代なので、町会役員の中では一番の年長者です。本当にインターネットなんかは苦手で、まさに現役を卒業するころに新しい技術がどんどん出てくる時代を迎えましたが、ろくに勉強もしないで卒業してしまいました。
ただ、やってみれば意外とできるのではないかとも思い、知ったかぶりをしながら挑戦すると、だんだん分かってくるものなんですよ。
市長
やはり「慣れる」ということが重要になるのですよね。
参加者
本当に「習うより慣れろ」ということだと思っています。
市長
今回ご紹介いただいアプリを導入されるに当たっては、他にも候補があったのでしょうか。
参加者
現時点では違うアプリで安否確認ができているようですが、私が探していたときにはこれしか見つからなかったという覚えがあります。
市長
他の町内会などでも使われているところはあるのでしょうか。
参加者
先日、区内の情報交換会に出席した際には、こちらで導入したアプリとは違うものですが、災害時の安否確認に特化したアプリを使われている町会もいらっしゃいました。平時に使用する掲示板や連絡手段としての機能が若干異なるようなもののようです。
市長
町会において活用を進められているなかで、会長を務められている連合町内会において、こういったアプリをおすすめされたりはしているのですか。
参加者
便利なものであることは話していますが、まだ採用はされていないです。
参加者
興味は示されてはいるのですが、ハードルが高いと思われているところもあると思っています。
市長
実際に使用されてみれば、「なんだ良いじゃないか」「すごく便利じゃないか」と皆さん思われると思うのですが。でも、今後こういったICT、デジタルの活用の流れって必要ですよね。
経費面でも効果が得られている
市長
災害対応以外で重視されていた機能というのは、子ども会などでも使えるものということがあったのでしょうか。
参加者
平時にアプリをどのように活用すればいいか不安もあったのですが、子ども会がこんなにも使いこなしてくれるというのは想定していませんでした。ただ、子ども会に参加してくださる方々は、デジタルに慣れている世代でもあるので、今後も発展させてくれると思っています。
また、ちょうどコロナ禍になって、ワクチン接種の情報もタイムリーに提供する必要がある中でアプリを活用することができました。
市長
町会役員をされていて、アプリ導入による、町会活動における負担軽減は実感されますか。
参加者
地域のイベントを開催するに当たって、参加者を募るためにアプリを活用して情報の発信をしました。
イベントの際には参加者の方にお弁当や飲み物を準備するのですが、今までのように回覧板を回して行うと、人数把握だけでも時間がかかったりして、足らないとまずいということで、多めに発注せざるを得なかったのですが、アプリを活用したことによって明確に返事が返ってくるようになりましたし、連絡が無ければこちらからすぐ確認ができるようになりましたので、発注する数も正確になりました。そういった意味では経費面でも効果が得られていると思っています。
市長
まさに効率化ですね。確かに回覧板の場合、返事がないと予想でお弁当の発注ということもあり得ますよね。アプリを活用することで、はっきり回答が分かるし、そもそも見てない方、返事のない方に関しては個別に確認ができるというのは、大変効率化ですね。
参加者
当日の集合についても現地に直接向かう方、町会館に集まってから皆で向かう方、それぞれの人数把握もできましたし、当日の欠席連絡もできましたので混乱もなく、役員の手間もかかることもありませんでした。これからも、いろんな活用方法が出てくると思っています。
管理者を配置することがなかなか難しいのかも
市長
一部ではインターネットやSNSの繋がりは人と人とのコミュニケーションを減らす弊害があるとも言われることもありますが、一方で今お話しいただいたように、かえって人と人が繋がりやすくなる好事例ですよね。
参加者
今は高齢の方でもスマホを上手に使いこなせていると思います。
これまで、例えば「電灯が切れている」など、町内で起きていることはどこにいえばいいかわからないので、何でも全て会長に連絡するというような状況でしたが、いまではアプリに投稿をすると、その担当の方が見てすぐに対応していただけるようになりました。
市長
不特定多数に投げかけるから、誰かが答えてくれるということですね。素晴らしい。本当に好事例ですね。とっても良いですよね。
それでも、他の町会でなかなか導入が進まないのは、食わず嫌いのようなところがあるのですかね。デジタルを導入したら負担も減る可能性が高いと思うのですが。
参加者
アプリの運用には、管理する方が必要になるので、管理者を配置することがなかなか難しいのかもしれません。導入をしたいと思っていても、そういう方が一人いるのといないのではだいぶ違ってくると思いますし、いなければやはり導入は難しくなってくると思います。
市長
デジタルに明るい方が町内会に必ずいるかとなると、そういうわけでもないということですかね。
参加者
一人はいると思っています。いろんな会議に顔を出す機会が多いのですが、素晴らしい意見を持たれている方もいらっしゃいます。ただ、そういう人に声掛けをなかなかできていないのではないかと思います。
高齢の方が多い中で検討すること自体ハードルが高い
市長
単位町内会が集まって連合町内会になっていますが、連合町内会として活動される中で、こういったアプリを導入するのは難しいですかね。
参加者
決して難しいことではないと思います。ただ、連合の会議メンバーは高齢の方が多い中で検討すること自体ハードルが高いということもあると思います。
市長
70代60代の方も、デジタルネイティブとは言わないけれど、扱うことができる方もいらっしゃると思うのですが。
参加者
若い方に「これどうやるの」というのがほとんどです。町会ではペーパーレスと言っても老人会はほとんど紙です。私も70代後半ですけど、やっと使っている状態です。
市長
会員同士でスマートフォンの使い方を教えあったりすることはありませんか。
参加者
なかなか難しいと思います。でも、今日こういった話もできたので「やってみたらどうですか」という話をしたいなって思います。
参加者
地域ケアプラザでは、高齢者に対するスマートフォンの使い方講座というのを年に何回か開催をしてくれているのですが、こちらの町会から参加した方は一人もいません。というのも、やはり会場まで遠いということがあります。なので、常々思っているのは、今の子ども会の親御さんが50から60代になったときにやっとアプリがしっかり使われるようになるのではないかということです。
市長
比較的スマートフォンを使いこなせている60代の方と70代80代の方たちのデジタルに対するギャップをどうやって埋めていくかが重要ですよね。50代くらいになると直感的に進められるようになるのではないかと思っています。
参加者
普段の生活の中で見ていても、60代になるかならないかくらいの方であればスマ-トフォンもささっと使っています。そういった年代による差はすごく分かります。
今の子ども会の姿が5年後、10年後の町会の姿である
市長
アプリ使用に掛かる費用ですが、年間でもそれなりに掛かると思いますがいかがですか。
参加者
町会への地域活動推進費補助金(※)の範囲内で活用しています。
※地域活動推進費補助金:住民相互の連帯感の醸成を図るとともに、地域住民が地域課題の解決等に取り組むことにより、住みよい地域社会の形成に資することを目的として、区から自治会町内会及びその連合組織に対して交付している補助金。
市長
費用対効果はいかがですか。
参加者
最初はどうなるかなと思っていました。でも、先ほどから皆さんが言われているように子ども会では100%導入しています。その方々が町会の中心になって活躍してくると、活動のICT化はごく当たり前なことになってくると思っています。今の子ども会の姿が5年後、10年後の町会の姿であると思っています。
市長
なるほど、今の子ども会の姿が5年後、10年後の町会の姿ですか。今すごく心に刺さりました。
参加者
あまりにも簡単に導入されて、効果を出しているところを見ていると、そういうふうに思えてしまいます。
市長
子ども会でアプリを積極的に活用しようとなったきっかけは何かあったのですか。
参加者
コロナ禍が収束し、様々なイベントが再開して、手探りで準備を進めていくなかで、回覧板の回覧開始時にイベント告知の準備が間に合わない場合でも、アプリならリアルタイムでお知らせができるということに改めて気づいて、そこから活用が進んでいったということがあります。また、参加者の把握などが的確にできることもあり、参加者の数に見合った対応なども取れるようになったことも大きいと思っています。
市長
他の町内会の子ども会での活用事例など聞かれていますか。
参加者
紹介をするとすごく興味を示します。ただ、町会として実際に導入するかはまた別かもしれません。管理者の部分がやはりハードルが高いかと思っています。
市長
そこを少し市としてサポートができればいいですね。
参加者
子育てということであれば、例えば大きな災害が発生した時に、学校に居る子どもたちは家族の安否がわからないことがあると思います。ただ、アプリを活用することで町会として親御さんの安否が確認できれば、その情報を学校に提供することも可能と思っています。学校も親御さんの安否がわかればプラスになるのではないかとも思っています。
民生委員として持っている情報を町会にフィードバックして助け合える
市長
こういったアプリを導入することのメリットを伝えることと、先程もお話に出ていた管理者などの問題をどのように解消していくかというところを行政としても考えてみたいと思います。
民生委員のお立場からアプリ導入による変化はどういったことがありますか。好事例、気づき等がありましたら教えてください。
参加者
民生委員になって1年少々ですが、アプリが直接何かの役に立っているかというと、まだないと思っています。民生委員は地域の方々の様々な情報が入ってくる仕事になります。そういった情報を町会と共有することは控えなくてはならないのですが、ただ、災害が発生したときに、私自身もアプリに登録をしているので、地域の被害の状況がわかれば民生委員として日頃からお付き合いしている方の状況もイメージできると思います。その時に、私自身が他の支援メンバーの方と協力しながら助けに行くというようなこともできると思っています。そういった災害が発生した時は民生委員として持っている情報を町会にフィードバックして助け合えると思います。
しかし、例えば地区民生委員児童委員協議会の民生委員全体でICTを導入するというのはまたすごくハードルが高いと思います。
市長コメント
市長
本日お話しを伺い、すごく素晴らしい取組だと思いました。ただ、ICTの導入の良さをどのように気付いてもらい、知ってもらうかだとも感じました。一度その良さを知っていただければ導入に移行するのだろうということも改めて確信いたしましたので、心理的なハードルをどう取り除くかにかかっているのだろうと思います。
先ほどのお話にもありました、5年10年先の市政を見据えた場合、自治会町内会の活動において、いざという時のための防災の取組はもちろんのこと、子ども会などの様々な平時の活動にこういったデジタルの力を使っていただくことが、担い手不足等の問題の解決にも繋がるというふうに思いました。
今回お話を伺った皆様の取組は好事例だと思いますが、同じように取組をされている町内会というのは多くはないとも思います。様々な課題を整理しながら、他の町内会にもこういった好事例を展開できるような仕組み作りをしていければと思いました。
本日はどうもありがとうございました。
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