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アレルギー性鼻炎

このページは神奈川県アレルギー疾患医療拠点病院である横浜市立みなと赤十字病院が監修しています。

最終更新日 2025年11月25日

アレルギー性鼻炎の特徴

鼻は、空気中のチリやゴミ、ウイルスなどの異物が体の中に入るのを防ぐ役割を持っています。異物が鼻から体内に入ろうとすると、くしゃみ・鼻水などにより防御しようとします。
アレルギー性鼻炎は、花粉やダニ、動物の毛などのアレルゲンに対するアレルギー体質が原因で、「くしゃみ」、「鼻水」、「鼻づまり」といった防御反応が過度に起こる病気です。

アレルギー性鼻炎の原因

通年性アレルギー性鼻炎

通年性アレルギー性鼻炎は、ダニの死がいやフン、動物の毛やフケ、カビなどが主な原因となります。一年を通じて鼻炎症状がみられます。

季節性アレルギー性鼻炎

特定の花粉の飛散時期にだけ鼻炎症状がみられます。季節性アレルギー性鼻炎の原因として多いのが花粉です。スギ、ヒノキ、ハンノキやシラカバ、イネ科、ブタクサなどの花粉が原因となることが多いです。これらの花粉は、種類によって飛散する時期が異なります。

アレルギー性鼻炎の症状

主な症状

くしゃみ、鼻水、鼻づまりの3症状がみられます。くしゃみは連続して起こり、回数が多いという特徴があります。鼻水は、かぜなどの感染症の鼻水のように粘り気があるものではなく、無色で粘り気がなくサラサラしています。鼻づまりは、鼻の粘膜が腫れることで起こります。  
頻繁に鼻をかむことで、粘膜を傷つけて鼻出血が起こる場合もあります。お子さんの場合症状をうまく表現できず、鼻をこする、口呼吸などの症状で気づかれることもあります。

重症度

くしゃみ、鼻水、鼻づまりそれぞれの症状の強さから、重症度を5段階(無症状~最重症)に分類します。一日にくしゃみを何回したか、一日に鼻を何回かんだか、一日の中でどのくらいの時間口呼吸をしていたかで判定します。
くしゃみや鼻をかんだ回数が20回を超える場合や、一日中鼻がつまっている場合は最重症です。

アレルギー性鼻炎の診断

問診

問診では、いつ、どこで、どのような症状が出るのか、また、症状が出やすい時期などを確認し、何に対してアレルギー反応があるのかを推定します。また、家族歴や他のアレルギー疾患の有無なども確認します。

診察

診察では、鼻の中を直接観察し、鼻粘膜の腫れの状態などを確認します。

検査

原因となるアレルゲンを探るための検査として、血液検査(特異的IgE抗体)や皮膚検査(プリックテスト)を行うこともあります。

アレルギー性鼻炎の治療

治療の目標

アレルギー性鼻炎の症状によって、勉強・仕事・家事に集中できない、よく眠れない、頭痛、倦怠感、イライラするなど、生活に支障が出る場合があります。そのため、医師の指示のもと治療を行い、症状をおさえることが大切です。 

治療の考え方

アレルギー性鼻炎の治療の原則は、「アレルゲンを吸いこまないようにすること」です。そのため、症状の原因となるダニ・ホコリ・カビ・花粉などのアレルゲンを回避する環境整備が重要です。また、症状に応じ、これらの対策に加えて薬物療法(抗アレルギー薬の内服や点鼻薬)などを組み合わせて治療を行い、日常生活の質の向上をはかります。

アレルゲンを回避する環境整備

ダニ・ホコリ・カビ・花粉など、室内環境にあるアレルゲンをゼロにすることはできませんが、ちょっとした工夫とこまめな掃除を行うことによって、増えすぎないような環境づくりをすることが大切です。
通年性アレルギー性鼻炎の場合には、室内の掃除をこまめに行う、カーペットや布張りのソファーを避けるなど、ダニ対策を中心とした環境整備を行います。
季節性アレルギー性鼻炎に対しては、花粉が飛散する時期にはマスクやメガネを着けて外出するなどの対策を行います。いずれも完全防備ではありませんが、鼻や目の中に入る花粉の量を減らす効果が期待できます。また、帰宅時には衣服についた花粉を払うことも有効です。

治療の種類

アレルギー性鼻炎の治療には、「薬物療法」、「アレルゲン免疫療法」、「手術療法」の3つがあります。

(1)薬物療法
・抗ヒスタミン薬
 主にくしゃみや鼻水に効果があります。眠気などの副作用の少ないものを用います。
・ロイコトリエン受容体拮抗薬
 主に鼻づまりを改善する作用があります。
・ステロイド点鼻薬
 鼻粘膜に直接噴霧し、鼻粘膜の炎症を抑えます。

(2)アレルゲン免疫療法
 アレルゲン免疫療法は、原因となっているアレルゲンを少しずつ体内に入れ、体のアレルギー反応を弱めていくことによって、アレルギー症状を抑えていくことが期待できる治療法です。アレルゲン免疫療法には、注射で行う皮下免疫療法と、薬を舌の下に置く舌下免疫療法があります。

(3)手術療法
 鼻づまりが強くお薬などの治療で改善しない場合には手術が必要となることもあります。

相談窓口・イベント情報

相談窓口・イベントに関する情報は下記リンクよりご確認いただけます。

よくある質問

さらに詳しく知りたい方へ

このページへのお問合せ

医療局医療政策部医療政策課

電話:045-671-2466

電話:045-671-2466

ファクス:045-664-3851

メールアドレス:ir-seisaku@city.yokohama.lg.jp

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