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第21回 横浜市公立大学法人評価委員会会議録

最終更新日 2020年3月5日

第21回 横浜市公立大学法人評価委員会会議録

日時 平成20年11月11日(木曜日)14時00分~17時00分
開催場所 ヨコハマジャスト1号館 3号室
出席者 川村委員長、蟻川委員、岸委員、山上委員、桐野委員
欠席者
開催形態 公開(傍聴者 0名)
議題
1. 第20回横浜市公立大学法人評価委員会会議録(案)について
2. 公立大学法人横浜市立大学の第1期中期目標期間の中間期の評価結果について
3. その他
決定事項
(1) 第20回横浜市公立大学法人評価委員会会議録(案)を了承した。
(2) 公立大学法人横浜市立大学の第1期中期目標期間の中間期の評価結果について最終調整を行なった。

1 .第20回横浜市公立大学法人評価委員会会議録(案)について

資料1(PDF:264KB)】により事務局から説明があり、案を了承した。

2. 公立大学法人横浜市立大学の第1中期目標期間の中間期の評価結果について

資料2(PDF:277KB)】により事務局から説明があった。
<報告書(案)1.総論について>
【岸委員】総論の7行目、「法人自らの自己点検」は「法人の自己点検」でいいと思う。
【山上委員】総論の中段2行目、「自主自立した法人として創意工夫を実践しており」は言いすぎではないか。「創意工夫の努力が伺われ・・」のような柔らかい形の方がよいと思う。
また、同じく総論の「しかし、残念ながら」で始まる段落について、法人は依然として市への依存が強く、経営管理全般にわたって組織体制が十分に整っていない。それが原因で謝礼授受の問題も起こったのではないかと私は考えている。一連の事態の話に入る前段に、経営管理の組織体制が不十分であるという趣旨を盛り込んだ方が良いと思う。
今の法人事務局の体制は、独立行政法人化前とそれほど変わっていないと感じる。私立大学などは、もっと体制がしっかりしており、事務局一つ体制ではなく、各部署に分かれて理事長をサポートするという組織体制になっている。市大も、いきなりは無理だが、順次そのように体制の強化を図っていかなければならない。その点について総論の中で何らかの問題提起をしておかなければならないのではないか。
最後2行の「ガバナンスを期待したい」という部分は、一連の事態を意識しての文章かもしれないが、全体の予算統制や人事管理などの問題もあり、従来は横浜市のバックアップによって処理されてきた。中期計画の中でも遅れている。本当に自立した法人になるためには、そこを整備していく必要がある。人材等の手当てが実際になされていなければ、時間だけが経過していってしまう。全体の財政とのバランスを考え、どこからどのように増やしていくのか、検討していく必要があるのではないか。
【桐野委員】学位審査等に関わる一連の事態については、事務組織が教員組織に介入しがたいという大学の特徴から起きた事件であると思う。大学の自治を謳うなら、教員自らがこのような事態にならないよう気を付けないといけないにも関わらず、各地で謝礼授受やハラスメント問題が起きている。入学試験において金品を受けとらないということは今更言うまでもないことだが、学位審査に関しては、かつては教授に謝礼を贈るという家元制度的なものが存在していた。現在、そのような習慣は廃絶されたはずであったにもかかわらず、金品のやりとりが行われていたことは、あり得ない事態である。まして、同じ公立大学である名古屋市立大学の事件があったにも関わらず、このようなことがあったということは、意識に遅れがあるのではないか。事務組織の内部統制がどれほど取れているのかは分からないが、教員組織については、大学の自治を念頭に、自らを律していかなければならない。すでに教授会等では検討されていることとは思うが、何度でも確認していただきたい。
【事務局】:山上委員から指摘いただいた「創意工夫」の表現について、他の法人や企業では官庁会計や単年度主義とは違う方法を取り入れているところもあり、それらに比べて遅れているというのは確かだが、共同購入や職員の随時採用等を取り入れている部分をプラスに見ていただければと思う。
また、「長年の経緯」の部分について、古い習慣が横浜市役所時代から続いていたことは明白なので、独立法人化したから法人が責任を負うべきであるとは横浜市としては言いにくいのだが、ここはあえて言わせていただいている。市役所時代から、事務職員が大学の教員や教授会にどのように介入していくべきかというのは難しい問題であった。一朝一夕にはいかないところであるので、桐野委員が先ほど言われたとおり、「教員組織の自主自立を」という表現に変えさせていただければと思う。
【岸委員】私見であるが、「実践」と言うならば、もっとしっかりやってほしいと思う。経営に関しては進歩や創意工夫が見られるが、実践されていない部分もある。そういう意味では実践と言い切れないと思う。また、「長年の経緯」については、後述の評価委員会の意見として付したとおり、教員が一丸となり、共通認識を持っていくということが大切だと思う。
【法人】職員の固有化の動きが鈍いのではないか、という件について、他大学の公立大学法人に比べたらとても速い方なのだが、物足りないと言われる気持ちも分かる。確かに、民間と比べると動きが遅い。中でも、我々の執行体制がまだ脆弱であり、人件費比率を落とさなければならないというのは大きな課題である。病院では人が増やせない中で、体制をさらに強化していきたいと思っている。
【山上委員】悩みは色々あるとは思うが、大学のあるべき方向として、中期的な展望を持たなければいけない。いつまでも昔のままでは、やりたいと思っていることもできないし、市のバックアップに頼らざるを得ない。そういうことが全体の意識の遅れにつながると思う。意識改革を自らやっていくというような、自立の意識が教員の中にも浸透していかなければ、組織は成り立たない。今後はその辺に期待したい。意識が遅れていると感じるので、そのことについて一言触れておいた方がいいかと思う。事務局は立場上、厳しく言えないのかもしれないが、われわれ委員としては厳しい意見を言う必要がある。最終的な判断は委員長におまかせしたい。
【蟻川委員】私の大学も遅い方だと思うので、強くは言えないが、委員長におまかせしたい。
【川村委員長】創意工夫への取組の箇所は、表現がストレートすぎるのでややニュアンスを変えたほうがよいのではないか。また、組織体制のさらなる改革は必要だと思う。長い間旧来の市立大学であったものが、公立大学法人化して3年間で抜本的に変わったということにはなっていない。その方向に向けて努力していることは分かるが、さらに積極的に進んでほしいということは入れた方が良いのではないか。さらに、桐野委員の意見と関連し、8ページでは、それまで法人という組織に対して書かれているのに対し、あえて教職員に直接語りかけるような書き方になっている。やや他の箇所とはトーンが違うが、根底にあるのは教員組織の意識改革の問題である。8ページはまた後ほど御意見をいただくこととするが、とりあえずこのような点について修正することとしたい。

<報告書(案)2.各論>
(1) 大学の運営に関する目標を達成するための取組

【山上委員】重要なことはページ数に関係なく書き上げていく必要がある。(1)については根幹をなす部分であるので、1ページ以内ということにこだわらず、重要なものは漏れがないように書き込まなければならないのではないか。たとえば先端医療・プラクティカル・イングリッシュセンターなどは努力していると感じるので、その点を取り上げなくても良いのかと感じる。もともと30ページ近くある項目別の状況を1枚にまとめるのは無理だと思うので、重要な項目はもう少したくさん取り上げてもいいのではないか。大幅な変更になってしまうが、意見を聞きたい。中間評価としてはもっと内容のバランスを取った方がいいのではないか。無理に外している項目がある気がする。
【桐野委員】大学院教育が中途半端な気がしているので、今後はどうしていくのか気になっている。また、医学部の定員増については、政治的なものが関わっていると思う。例えば歯科医師は現在日本では増えすぎているが、OECD諸国と比較するとその平均値である。医師の総数をOECD並みにするというだけでは根拠が明確ではない。医療費の状況を見ると、現在サラリーマン並の給料まで下がっている医師の給料を、さらに3分の2にして医師を2分の3(つまり1.5倍)に増やそうという発言もあり、乱暴な議論になってきている。定員60人を80人に増やしたのは、横浜市立大学の医師の養成数が少なすぎたためというなら分かるが、残りのプラス10人については、ここに書かれているような理由で良いのだろうか。もし、教育重視・学生中心・地域貢献ということを目指すならば、学部のカリキュラム改革やFD、初任研修の管理をする部署を作るなども、今後の課題ではないか。比較的余裕のある医科大学はそのような取組を始めている。市大の学生は質も高く、研修医も良く集まっているからと言って、油断をしないようにお願いしたい。
【川村委員長】評価を1ページに納める必要はないというご指摘はもっともである。むしろ内容的に「大学の運営に関する事項」で特筆すべき事項がいくつあるかが問題だと思っていて、迷うところである。
【山上委員】この実績報告書の中で、AやB+の項目をしっかり書き上げたほうが良いと思う。何故AやB+のついている項目が評価されていないのか、説明がない。「主なもの」というのをどこで判断しているのか悩む。いずれにしても、これだけではかなり漏れがあると思う。
【事務局】:他大学でもAO入試や就職支援などさまざまな取組を行っている中、横浜市立大学の特色部分と、さらに他大学にないものを取り上げようと思っている。項目が非常に多岐にわたっているが、市大独特のものを限定的に取り上げたつもりであり、逆にこれ以上広げると、他大学との差がなくなってしまうのではないかと思う。
【山上委員】附属病院に関する取組についても、元の中項目に比べて量が少ない。大学の運営に関するところと、附属病院に関するところは、根幹になるところである。漏れのないように中項目ごとにしっかりとチェックをしてほしい。新たに評価に入れるものが出てきた場合は、書き上げて整理をしていく必要があると思う。
【蟻川委員】どれくらいのボリュームにまとめるのか分からないが、骨子だけならこんなものではないか。まとめ方をどのようにするかが問題だと思う。
【川村委員長】私もまとめ方についてはバラつきがあると思っている。大学運営で言うと、この3年間の特色を大きく捉えると、1つは国際総合科学部という新しい学部を作り、いろいろのことはあるにしても基本的には当初の目標に向かって着実に前進しているということである。もう1つは、大学院の国際総合科学研究科を3つの研究科に分けたことである。流れでいえばこの2つではないかと思う。いろいろあることを言い出せばきりはないが、まがりなりにも新学部を立ち上げたということと、大学院が新しい方向を見出そうとしているところが基本かと思う。また、研究面では、産学連携等色々あるが、先端医科学研究センターが特色を生みつつあると思う。教育面で新学部・大学院、研究面で先端医科学研究センターといったところではないか。医学部の定員増については、市民にとって関心の高いところであり、今までは60人定員と例外的に少なかったということもある。桐野委員の指摘のとおり、増やせばいいというものではないので、入学定員を増やすからには教育の充実のための環境整備をしっかりやってほしいし、ここの説明文はやや抽象的すぎるのではないかと思う。
【岸委員】この中間評価の位置づけは、あくまで中間目標期間の進捗状況を確認し、達成できるかを中間地点で評価するというものである。ではどこまで評価すればいいのかというと、「中間評価書の構成について」に従えば、各論は中期計画の大項目ごとに取組をあげることになる。中間期の評価は本来なくても良いものである。ここまで具体的に書き出してあり、次の目標に向けての重要な項目も入っているのではないか。もっと書き出したいという想いも分かるが、中間評価書の構成が大項目としているのであるから、このままでもいいのではないかと思う。
【山上委員】全体として、ここに書かれたことが重要なことだという基準があり、漏れがないようならこれでいいのではないか。ただ、私が見た限りでは漏れがある気がするのと、30ページにわたって評価されている項目と3ページしか評価されていない項目が、すべて同じ1ページに納められているのは気になる。
【川村委員長】むしろほかの部分で細かいところまで拾いすぎているのではないか。市立高校との連携や、国際ラウンジの設置などは、少し細かすぎると思う。
【事務局】どこまでどういう基準で取り出すかは難しいと思うが、個別のものについては各年度の評価から代表的なものを整理した。確かに、今読み比べてみると違和感のある部分があるかもしれないので、チェックして再考したい。おおむね、全体としては、ボリュウムの大きなものにはしないつもりである。

(2)地域貢献に関する目標を達成するための取組

【山上委員】ここの項目では、エクステンションセンターのことが触れていない。エクステンションセンターは何か理由があってあえて落としたのか。また、地域医療連絡委員会など、医療分野の貢献についても記載すべきと思う。
【事務局】エクステンションセンターは現在あり方を法人内部で検討している最中なので、あえてはずしている。地域医療連携推進室についても、医局のあり方について学位審査に関わる一連の事態の中で現在議論をしている最中であり、あえてはずしている。
【川村委員長】確かに、エクステンションセンターはイの項目に入ってしまうので、現在あり方を法人内部で検討しているのであれば載せないほうがよいと思う。

(3) 国際化に関する目標を達成するための取組

【川村委員長】全体のバランスを考えると、国際交流ラウンジや地域との交流はすでに多くの大学で取り組んでいることでもあり、ここまで特記するほどのことではないのではないか。また、サマーサイエンスプログラム等は定量的に量が少ない。ラウンジの開設まで触れる必要はないのではないか。国際化は計画的・戦略的に大きな視点に立って取り組むことを期待したい。国際都市横浜の名前に恥じないようにお願いしたい。

(4)附属病院に関する目標を達成するための取組

【岸委員】ISO関連の項目について、個別的にはこのとおりだと思うが、中期目標と中期計画の項目に入れたまま進めており、変更等についてはおまかせという形になっている。ここにまで入れる必要はあるのか。ISOについてはあまりに個別すぎるのではないか。
【桐野委員】診療科の再編についてだが、一般的な話としてこれまでは内科は第1内科、第2内科等に分けていた。しかし消化器の専門家がどの内科にもいた。これでは内科医のアイデンティティが発展しないので、第1段階として内科を臓器別に再編したところで、今度は臓器しか見なくなるという弊害があって第2段階の再編が必要となっている。診療科再編は本当に難しい。市大がどういうつもりで再編を行っているのか、よく分からない。現状は第1段階と第2段階の間くらいにいるのではないか。それくらいでは再編を十分に行ったとは言えないのではないか。現段階でのやるべきことは行った、という段階だと思う。
【川村委員長】注目する取組の中で一番に上がっている安全な医療の項目について、災害時や病院評価の更新については、評価しなくていいのか。患者にとって一番大切なのは安全な医療だと思う。
【桐野委員】1999年の事件以降、非常に社会の目が厳しくなり、大きな病院はこの問題についてかなり真剣に取り組んでいる。しかし一般的には、一定の率でどうしても安全でない医療が起きてしまう。起きてしまった後の取り扱いを誤ってしまうと、経営に大きな影響を及ぼしてしまう。病院はこの問題に取り組まざるを得ない。よそでも、相当に一生懸命取り組んでいるから書いてないのではないかと思うのだがどうか。
【事務局】計画の中で「医療安全文化の醸成」というように、安全に「文化」という言葉を用いるところにも法人の意思が表されている。医療安全は当然のこととして取り組まれている。
【桐野委員】そのスローガンをポスター等に掲げて推進されているというなら一言書いてもいいと思うのだが。
【事務局】憲章をつくり、浸透させるためポスター、名札等の取組は推進している。よろしければ1項目に入れることを検討したい。
【桐野委員】医療従事者の倫理観等は大切であるが、体制や労働環境など外形的要素も大きい。あまりに経営を追求しすぎるとそのような部分に問題が起きてくる可能性もある。大学の病院なのだから、教育・診療・研究の向上ということと経営の改善ということをバランス良く考えていかないといけない。非常に良く経営をやっているというのはあるが、一方で常に教育・診療・研究の向上と安全ということに留意しているということを書いていただかないと、経営さえ良ければ良いということではない。
【川村委員長】そこは修正させていただく。主な取組の状況で、「安全な医療の確立ということに努めつつ、経営の効率化を図る」というような表現はどうか。ISOはどうするか。
【岸委員】ISOは、代わりの病院機能評価でも同様の効果が得られると委員会でも結論が出ている。次期中期計画まで視野に入れた、今後の取組の強化の項目にまで書く必要があるのか。結論と評価が合わないのではないかということが懸念される。
【川村委員長】では、ここではISOについては触れないこととしたい。

(5) 法人の経営に関する目標を達成するための取組

【岸委員】病院の経営に関する評価の書き方について、着実に3年間で成果を出しているので、「着実に成果を上げているものも多い」ではなく「着実に成果を上げている」としてほしい。今まで考えていなかったガバナンスの問題について、書き方を工夫する方が良いのではないか。「着実に成果は上がったが、学位審査に関してはガバナンスがしっかり発揮できなかった」というような内容の書き方にしてほしい。「なお」以下はよいが、「多いが」以下を二つに分けられないか。
【川村委員長】他のパートの評価の書き方に合わせれば良いのでは。
【事務局】今回、学位審査の問題がかなり重くのしかかってきており、それをどのようにとらえるか今回の案はこれまでの議論も含めて厳し目の書き方にさせていただいた。しかし、今の御意見を反映した場合、イメージとしてはB評価になる。それでよろしければそのような書き方にさせていただく。
【山上委員】私は少し厳し目なのだが、色々なことを行っても、実際に機能するところまでにはまだ努力が必要なのではないか。制度や委員会という形を作っても、機能して、成果が上がるかは時間をかけて見ていかなければならないのではないか。形を作ったということを評価するのならば、評価できないことはない。その場合はこのように、「着実に成果が上がったものも多いが」という書き方が妥当かと思う。ここで評価が上がったとしてしまうのは甘いのではないかというのが私の印象だ。
一番最初の総論の部分に戻るが、人を減らしたり、やらなければならないことがたくさんある。もともと無理をしているので、十分に機能していないのが今の姿である。定着していくように努力していかなければならない。予算編成の話も、課のような小さな部署ではなく、これだけの規模ならば財務部のようなきっちりした組織がないといけないし、地域貢献をするならば地域貢献を担当する部署を作るべきであり、そういう組織体制になっていかなければいけない。横浜市の派遣職員も戻さなければならない過渡期にあるわけだが、厚みのある体制というのはすぐには作れないが、やるべきことがたくさんあり、着手の段階であって機能しているとは言い切れない。気持ちは評価したいし、努力も評価したいが、十分な成果が上がっているとは言えない。
【岸委員】確かにその通りだとは思うが、目標を立て、計画をし、それをやってきたことは確かである。足りない部分はたくさんあるので、それは今後に向けてやっていただければいいと思う。おっしゃることは表現の違いだけで、あまり違わないと思う。
【蟻川委員】私立大学と公立大学と組織の大きさの違いは分からないが、私立の場合は部署を作って潤沢に人を置くだけの体制はとてもとれない。公立大学の規模にあった評価をしていく必要があり、理想はあるかもしれないが、この規模の大学でできることを目指していく必要があるのではないか。
【法人】来春には事務職員はほぼプロパーになる。管理職についても中途採用を行ってきている。その中で、確かに外部から来た方の話だと、職員数が少ないという話しはある。超過勤務もかなりあり、健康被害も心配な状況である。
【山上委員】確かに組織図を見ても大変そうだと思う。横浜市が相当バックアップしてきた歴史があるので、それで何とか回っているのだとは思うが、独立行政法人として期待される組織になるためには、もうちょっと体制を整える必要がある。決して大人数を求めているわけではないが、確かに大学は一般的に管理部門は少ない。
【蟻川委員】私立も職員は大変少ない。財務部はあるが、人数は少ない。
【川村委員長】教員以外の人数が多いか少ないかというのは難しいところで、これまでの国立大学で一番問題だったのは伝統的に各部局ごとに事務組織を配置し、それが本部と仕事がダブっているということだったように思う。現在ではそれをできるだけ本部で吸い上げて有効に使うという方向に向かっている。私学は、本部が全体を押える仕組みになっていると思う。職員の人数が多いか少ないかは、彼らをどのように配置していくのかという組織体制のありかたの問題である。法人化した大学では、本部直轄で業務を束ねていくところが多いのではないか。

【法人】話が戻ってしまうが、学位審査の話題を受けて、2ページ(1)イの3番目の表現について、「学位の質の保証に深く留意した上で」という文言を入れさせていただいた方が良いのではないかと思う。今のままだと、「修士号・博士号を全員が取得できるように」と読んでしまう方がいる可能性がある。「指導を十分にしてもらいたい」と言っていることが分かるような文言として、「学位の質の保証」を入れてもらいたい。修正案としては、前半部分の「~指導をかかげているが」まではこのままでいいと思うが、「学位の質の保証に深く留意した上で、教育の質の維持、向上させるべきとの社会的要請を十分踏まえつつ修了認定を厳格化し、教育指導に慎重に取り組むこと」という形にならないだろうか。
【川村委員長】確かに趣旨はそのとおりだと思うし、誤解があってしまってはいけない。ストレートな表現にしたいということならば、修正案に盛り込む方向で検討したい。

【川村委員長】さきほど付属病院ところではISOの取得について触れないということだったが、法人の経営目標の中期目標にISOの取得が盛り込まれており、修正されていないので、評価委員会としてはここで軌道修正しておかないといけないのではないかと思う。

(6) その他

特に意見なし

<報告書(案)3.市民から真に信頼される大学を目指して>
(大項目3)
【岸委員】「様々な取組を積極的に進めていることは評価するが」という表現について、取組を進めることは当たり前であり、積極的に進めるということを「評価する」というのはどうか。「大学の直面している問題に~」の部分が重要であり、むしろスピードが遅かったということが問題なのではないか。そうするとこの文章は評価することではないのではないかと思う。
【川村委員長】確かにこの部分で評価するという表現は適切ではない。
【事務局】20年度においては非常に積極的に取り組んでいるのではないかと思う。まだ全てについて再発防止策等が完備されたわけではないが、4月以降に精力的な取組があったので、このように書かせていただければと思う。確かに当たり前のことではあるが、当委員会で岸委員より、スピード感がなかったのではないかという発言があり、その19年度に比べて20年度は、という思いで書かせていただいた。事務局としては、教員組織の意識に訴えるものにするために、評価を入れた方が分かりやすいのではないかと思い、書かせていただいた。
【川村委員長】20年度に進めてられていることはよくわかるが、20年度の取組でなく19年度の取組の評価である。やはりご指摘のとおり、先生方の意識の問題だと思う。教員と事務局がきちんと話ができないということも含めて、そういう体質を改め、これからは対等な立場でやっていけるようにしないといけないと思う。
【桐野委員】学位審査の謝礼授受の問題は、明治時代にドイツの制度を取り入れる際、医学部の教授の地位を家元にしてしまったという、日本の講座制度から来ており、受け取っていた方は当たり前だと思ってしまったのではないか。大学というのは学校であり、学位を審査し認定するのは、非常に厳格にやらなくてはならないことであり、学位審査に謝礼をもらうのは入学試験でお金をもらうのと同じである。なぜこんなに遅れていたのか不思議でならない。

【法人】6ページの中期計画に関わる指標について見直すと書いていただいたが、具体的に私どもとしてはどう受け止めればいいのか、教えてもらいたい。
【川村委員長】次の第2期の計画にかかわることであり、今から議論していかなければならないのだが、意見はあるだろうか。
【岸委員】次期にどのような指標を定め、どのような目標を立てるかということを市と法人で考えていただきたいということだと思う。
【川村委員長】法人を民間企業とまったく同じにようにとらえるのはいかがなものかとかねてからと思っている。大学という公共性を持った組織の運営に公がどれほど関与するのか、すべきなのかということである。私学は自主独立採算でやっているという意見もあるが、私学でも国費が10数パーセント、国立大学でも国費の占める割合は今は50パーセント程度あり、運営交付金がゼロというのは大学としてほとんどありえないと思う。大学自身の努力をベースとしつつも基本的には公的な支援があって初めて市民のための大学になるのではないかと思う。単純に計算上、交付金なしでやりなさいということではないということを理解してほしい。「真に」という表現が誤解を招くなら、修正したほうがいいと私は思う。

【桐野委員】データ集56ページ46番の人件費比率について、「附属病院は19年度から医学部教員人件費を負担」とあるが、医学部において純粋に教育に携わる教員の人件費については、横浜市が学費と運営交付金でこれを充当しなければおかし

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