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ストーブ火災
~キーワードは就寝中の電気ストーブ~
最終更新日 2023年2月2日
ストーブを原因とする火災は12月から3月にかけて増加する傾向にあります。
過去10年間のストーブ火災の件数や事例をもとに、そこに潜む危険を探っていきましょう。
ストーブ火災の月別件数(2013年~2022年)
※令和4年の数値にあっては、速報値となるため変更する可能性があります。
ストーブ火災の死者発生率
ストーブには、石油ストーブ、電気ストーブ、ガスストーブ、石油ファンヒーターなど、様々な種類のものがありますが、どの種類のものでも一度出火すると被害が大きくなりやすいのがストーブ火災の怖さです。
横浜市内では、過去10年間(2013年~2022年)で249件のストーブ火災が発生し、30名の尊い命が奪われています。
これは他の火災原因による死者発生率と比べて、非常に高い割合となっています。
主な出火原因別の火災件数と死者発生率
就寝中にもストーブ火災
ストーブ火災の発生した件数を時間別に見ていくと、ストーブ火災249件(うち1件は出火時間不明)のうち75件は、多くの方々が就寝していると思われる時間帯(22時~5時台)に発生しており、ストーブ火災で死者が発生した27件(※1件で複数の死者が発生した火災もあります。)のうち11件はこの時間帯に発生しています。
寝る前に必ずストーブのスイッチは切るようにしましょう。
ストーブ火災の発生時間帯(2013年~2022年)
電気ストーブの危険性
ストーブ火災全体の特徴として、電気ストーブに可燃物が接触して出火している例が多いことがあげられます。
電気ストーブは、灯油等の燃料がいらず、換気の手間もかからないことから、手軽で安全だと思われがちですが、適切に使わなければ火災の原因となります。
電気ストーブとその他のストーブの火災発生割合
どんなものに火がついてる?
洗濯物
ストーブの近くに干してあった洗濯物がストーブ上に落下、一定時間が経過後、出火
ストーブと着火物が接触していなくても、ストーブからの熱が原因で火災になることもあります。
火災を防ぐポイント
ストーブの上方や近くに洗濯物を干すことは危険です。絶対にやめましょう。
ストーブの周りは常に整理整頓しておきましょう。
ふとん
ストーブをつけたまま寝てしまい、寝返りを打った際に掛けぶとんがストーブに触れ出火
ふとんがストーブに接触した火災は57件発生しており、ほぼ全てが電気ストーブから発生しています。(57件中56件)
また57件のうち28件は22時台~5時台の主に就寝中とみられる時間帯に発生しています。
ご自身がかけているふとんが燃えることもあり、死傷者が発生する確率も非常に高くなっています。
火災を防ぐポイント
寝る時やその場を離れる時は、必ず電気ストーブやファンヒーターなどのスイッチを切り、プラグをコンセントから抜く習慣をつけましょう。
その他
灯油などの石油類
ストーブをつけたまま、カートリッジタンクに給油し、タンク室に入れる際、蓋の閉まりが不完全だったため、蓋がはずれ、灯油が燃焼筒にかかり、出火
石油ファンヒーターのカートリッジタンクに、誤ってガソリンを給油した。点火後、ガソリンが混入したカートリッジタンクの内圧が上がり、ガソリンがあふれ出て石油ファンヒーター本体の炎に引火し、出火
火災を防ぐ方法
給油時は必ずストーブを消火し、給油後は蓋がしっかり閉まっていることを確認しましょう。
給油の際は、取扱説明書等に記載のある燃料の種類を確認しましょう。
スプレー缶などの可燃性ガス
ストーブの近くにいたゴキブリに殺虫剤(スプレー缶)を噴射したため、放射されたガスが石油ストーブの火に引火して燃え上がり、周囲にあった物に着火
石油ファンヒーターの前に置かれたヘアスプレーが、温風により熱せられ破裂。その際、破裂したヘアスプレーのガスがファンヒーターの炎に引火
火災を防ぐポイント
ストーブの近くに、スプレー缶を置くことは絶対にやめましょう。
スプレー缶などを使用する際は、ストーブから十分離れ、十分な換気をしましょう。
最後に
これまで見てきたとおり、ストーブ火災はそのほとんどが使用者の注意不足が原因であり、危険性を理解して正しい使い方をすれば防ぐことができます。
安全な取扱い方法をしっかり身につけて、寒い冬を安全で快適に過ごしましょう。
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