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側弯・脊柱変形外来のご案内

横浜市立脳卒中・神経脊椎センターでは脊柱側弯症や脊柱変形の診療を行っています。

最終更新日 2024年3月29日

側弯症術前のレントゲン画像

脊柱側弯症とは、画像のように正面から見た時に側方に曲がり(側弯)、さらに椎体のねじれ(回旋)が伴う状態です。
側弯症になると、片側の肋骨がコブ状になったり、左右の肩や肩甲骨の高さの違いが目立ったり、ウエストラインが非対称になったりします。

特発性側弯症

側弯症術後のレントゲン画像

脊柱側弯症の原因にも様々なものがありますが、その中で一番頻度の高いものは特発性側弯症です。特発性とは原因が分からないという意味です。発症する時期は、乳児期(3歳未満)、幼児期(3歳~10歳)、思春期(10歳以降)に分類され、大部分は幼児期の後半から思春期に発生します。変形の多くは、停滞することなく進行し、重症化すると外見的な問題や腰・背部痛や呼吸器・循環器障害を起こしていきます。
早期に判明した場合や、進行のゆるやかな場合は、装具による進行を予防します。弯曲の程度や、脊柱の捻れが大きい場合には手術による矯正の適応となります。なぜならば、弯曲の大きい側弯は成長終了後も毎年僅かずつ進行し、将来的に高度の変性側弯症になってしまうからです。
側弯症は専門医師による早期診断と早期治療介入が大切です。体操・カイロプラクティック・民間療法ではよくならないことが、すでに様々な研究で判明しています。気になる方は是非、当院の側弯・脊柱変形外来をお気軽に受診してください。

特発性側弯症の手術例

特発性側弯症の全脊椎レントゲンで背骨が大きくSの字に曲がっています。
後方からの脊柱側弯矯正術で真っ直ぐになっています。

側弯症の診断

他の脊椎脊髄疾患と比較して、脊柱側弯症に対する診断および治療には専門的な知識や技術、経験が必要となります。
診断については全脊椎レントゲン写真が必須ですが、放射線被ばくによる健康被害が重大な関心事となっている昨今、特に小児は成人より放射線感受性が高いため側弯検診でもレントゲン撮像を減らすことが重要です。
当院では、脊椎、腰、股関節の形体・配列の評価を行うことができるX線撮影装置「sterEOS(イオス)イメージングシステム」を県内で初めて(国内で3機目)導入しており、この装置では放射線量を従来のX線撮影の1/10以下、CT撮影の1/20~1/170にまで低下させて全脊柱を撮影することができます。

このEOSの画像検査により、低被爆で弯曲のタイプ・進行具合を確実に診断出来るので、治療方針の決定に大いに役立ちます。

成人脊柱変形

変性側弯症・変性後側弯症・脊柱後弯症・腰曲がりのことで、成人期・お年寄りの方の脊柱変形の総称です。特発性側弯症の遺残変形や骨粗鬆性椎体骨折に伴う側弯・後弯変形も含みます。
高齢化社会に伴い近年増加傾向の疾患で、脊柱変形が進行して難治性腰痛や体幹バランス悪化による歩行障害を呈します。高齢期の進行した脊柱変形は、現状では手術治療以外に有効な根本的治療法がありません。症状が軽かったり日常生活で特に困らなければ、運動療法と経過観察で十分です。
しかし、腰曲がりに伴う腰痛で①台所の仕事も常に肘をどこかに着いていないとだめ②歩くとすぐに休んでしまう③支えがないと歩けないなど、お困りの方は年のせいだと諦めないで手術治療により改善の余地があることを知っておいてください。
以前の成人脊柱変形に対する手術は大変侵襲が大きく、また合併症が頻発しました。しかし、近年は画期的な手術方法により飛躍的に安全性・正確性・矯正率が向上しました。

成人脊柱変形の手術例

術前は頭の位置が側方に編位し、腰曲がりを伴って体幹バランスが破綻していました。
手術により良好な脊柱が形成され、体幹バランス不良による歩行障害が改善しました。

腰椎術後の椎体骨折で高度の腰曲がりを呈しています。
手術により良好な脊柱バランスが獲得されて、歩くことができるようになりました。

側弯・脊柱変形外来では、脊柱側弯症だけでなく、骨粗鬆症による椎体骨折や脊椎が歪む脊柱変形の全般、変性疾患についても診察を行います。
患者さん主体の診療をモットーに、予防・保存療法・手術などを用いて、患者さんの生活の質向上に努めていきます。ぜひお気軽に当院の側弯・脊柱変形外来にご相談ください。

外来実施日

毎週火曜日・木曜日
※外来の受診については外来のご案内をご覧ください。

スタッフの紹介

山田勝崇医師

整形外科部長

出身大学・卒業年など

横浜市立大学(平成12年)
医学博士(横浜市立大学・平成26年)

専門分野

脊椎脊髄外科

専門資格

日本整形外科学会専門医
日本整形外科学会脊椎脊髄病認定医
日本脊椎脊髄病学会指導医

所属学会

日本整形外科学会
日本脊椎脊髄病学会
日本側彎症学会
日本腰痛学会(評議員、学会誌査読委員)
日本インストゥルメンテーション学会
日本成人脊柱変形学会
最小侵襲治療学会(MIST学会評議員)

自立支援医療(育成医療)のご案内

18歳未満の児童で、脊柱側弯症の治療を受ける方(手術や補装具を装着する方)は医療費の一部助成を受けられる場合があります。
詳細はお住まいの市区町村にお問合せください。

このページへのお問合せ

脳卒中・神経脊椎センター医事課

電話:045-753-2500(代表)

電話:045-753-2500(代表)

ファクス:045-753-2904(直通)

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ページID:605-698-142

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