葛野小学校屋内運動場

外観東面

外観北面

体育室

舞台

体育室入口

　築44年の小学校屋内運動場の鉄骨、RC部分だけを残し、他の仕上げを全て撤去して一新するスケルトンリフォーム改修です。
　設計にあたっては、次の5つの視点からなる提案を基に計画をしました。
1. バリアーフリーとするために設けるスロープを、玄関ポーチを兼ねた大きな屋根架構で覆い、施設正面の設えを一新する。
2. 地域住民の利用、非常時の利用を想定し、既存トイレ配置を見直して多目的トイレを含めたトイレを機能的に配置する。
3. 劣化したRC脱落部分を金属板で修復した金属葺きの外壁、耐風圧性能を高めた金属屋根葺きなど、金属素材を生かして耐候性を高める。
4. 大空間となるアリーナは積極的に木質化を計る一方、外観は建物を包む外皮として、自然に対峙することなく周辺環境に溶け込む落ち着いた佇まいとする。
5. 外壁に既存の屋内運動場にあった色彩を部分的に採用し、記憶の継承をはかる。
　そして、屋内運動場のアリーナ空間、ポーチ軒下中間領域、外部空間で繰り広げられる様々な学校活動が、日常的にこの施設を豊かに彩り、地域に親しまれる建築であり続けることを意図して設計にのぞみました。