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特発性側弯症について

最終更新日 2026年4月1日

特発性側弯症とは

特発性側弯症は、明らかな原因が特定できない側弯症で、脊柱側弯症の中で最も多いタイプです。
特に思春期(10~15歳頃)に発見されることが多く、成長期の管理が重要になります。

お子さま・保護者の方へ

特徴

  • 痛みなどの自覚症状が少ない
  • 学校健診で指摘されることが多い
  • 成長に伴い進行する可能性がある

小児期の治療目標

  • 側弯の進行を防ぐ
  • 将来の生活に支障を残さない

側弯の角度と成長の程度を確認しながら、経過観察や装具療法を行います。

症例紹介

思春期特発性側弯症の全脊椎レントゲンで背骨が大きくSの字に曲がっています。最も曲がっている箇所は80°で、高度側弯に分類されます。後方からの脊柱側弯矯正術で真っ直ぐになっています。
また、側弯の患者さんは一般的にフラットバックと言って背骨の生理的後弯(背中の丸み)が失われています。この症例も胸椎後弯角は5°で典型的なフラットバックを呈しています(正常は20°~30°程度です)。この影響は頸椎の形態にも影響を及ぼし、この症例も頸椎が既に後弯(正常は前弯)しています。(黄色矢印)
ストレートネックという頸椎の前弯が消失して頸部の愁訴が出現する病態は広く知られていますが、更に変形が進行した頸椎と考えて下さい。
以前はこのフラットバック(生理的胸椎後弯の消失)を治すことは困難でしたが、当院では手術方法の様々な工夫により生理的胸椎後弯の復元を行っております。この症例は術後に胸椎後弯角が26°と改善しており、生理的な胸椎後弯が形成されています。
さらに頸椎後弯にも良い影響を及ぼし、術後は頸椎前弯化が得られつつあるのが分かります。(黄色矢印)
他、側弯変形は必ず大なり小なりの回旋変形を伴います。脊柱の回旋変形は胸郭(肋骨)の回旋につながり、これにより側弯の患者さんは背中の片方が出っ張っています。(多くは右)
リブハンプと言いますが、脊柱変形矯正によりこの回旋変形も改善します。
この症例も術前に肋骨がかなり隆起していますが、術後にこの隆起がかなり減じているのが分かります。(赤色矢印)

思春期特発性側弯症の全脊椎レントゲンで背骨がSの字に曲がっています。最も曲がっている箇所は52°で、成長終了後も高率にカーブが進行し続けます。50°前後の側弯であれば手術により80%以上まっすぐにすることができます。通常は70%程度の矯正率で良いとされていますが、本来出来るだけまっすぐする手術であり、バランスが損なわれるようなことがなければ我々は矯正率80%を目指しています。
この症例は術後の側弯角は8°で、矯正率は85%でした。また肩バランスも水平で保たれています。また注目すべきは腰の曲がりです。術前のレントゲンをみると腰にも側弯があるのが分かります。(黄色矢印)
腰椎の可動性を残すために、胸椎の側弯に絞って矯正固定を行い腰椎の側弯が引っ張られて改善することを期待しました。術後のレントゲンをみると金属が埋め込まれていない腰椎の側弯が大きく改善しているのが分かります。(黄色矢印)
この症例についても、横から見ると術前に右の背中が肋骨隆起(リブハンプ)により出っ張っています。(赤色矢印)
手術により側弯だけでなく回旋矯正、生理的胸椎後弯形成が成され、術後は右の背中の出っ張りがなくなり生理的な背中全体の丸みが復元されているのが分かります。(赤色矢印)
このように我々は側弯だけでなく、本来の生理的なshapeを取り戻すことを目標に治療を行っています。

思春期特発性側弯症が高度に進行した症例です。最大側弯角度は113°であり、100°を超える側弯の手術は一般的に神経合併症が危惧されます。神経合併症を極力防ぐため、また侵襲を低減する目的で、同じ入院期間に2回に分けて段階的に矯正手術を行いました。1回目に最も側弯の強い箇所に対して側方から椎体間解離を行い、2回目に後方から全体のバランスが良くなるように慎重に矯正固定術を施行しています。
神経合併症はなく、術後の最大側弯角度は15°に改善(矯正率:87%)、背中の大きなコブも無くなっているのが分かります。(赤色矢印)
神経合併症が発生しないように慎重に手術を行うのは当然ですが、側弯を治すだけでなく横から見た姿勢を治すことにも留意しています。

腰椎が曲がっているタイプの特発性側弯症です。
前方からの脊柱側弯矯正固定術で真っ直ぐになっています。比較的短い範囲の矯正固定術で可動椎間を多く残せることがメリットです。

成人の方へ

成長期に発症した特発性側弯症は、成人後も背骨の形として残ることがあります。

成人期にみられる症状

  • 腰痛や背部痛
  • 姿勢の変化
  • 他の加齢変化と合わさった症状

成人では、症状に応じた治療と生活の質の維持が重要です。

外来のご案内

このページへのお問合せ

脳卒中・神経脊椎センター地域連携総合相談室

電話:045-753-2500

電話:045-753-2500

ファクス:045-753-2894

メールアドレス:by-no-chiiki@city.yokohama.lg.jp

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