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倒れている人をみたら
最終更新日 2020年8月11日
感染防止による留意点
今般の新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、多くの市民の方が不安を抱えながら生活されていることと思います。
偶然、応急手当が必要な場面に居合わせた場合、感染を防止するため、次の点に留意してください。
なお、現在実施されている救命講習では、この内容を踏まえた指導方法となっております。
●意識や呼吸の確認をする際に、倒れている人の顔と応急手当を行う人の顔があまり近づきすぎないようにしてください。
●胸骨圧迫をする前に、倒れている人の口と鼻にハンカチやタオル、マスクなどがあれば被せてください。
●倒れている人が成人の場合は、人工呼吸を行わずに胸骨圧迫とAEDによる電気ショックを実施してください。
●倒れている人が子どもの場合は、人工呼吸の講習を受けていて、それを行う意思がある場合には、胸骨圧迫とAEDによる電気ショックと併せて、人工呼吸も実施してください。
●救急隊に引継いだあとは、速やかに石けんと流水で手と顔を十分に洗い、倒れている人に被せたハンカチ等がある場合には触れないようにして救急隊に廃棄を依頼してください。
倒れている人をみたら(心肺蘇生の手順、AEDの使い方)
救命処置の流れの動画
企画制作:株式会社野毛印刷
監修:横浜市消防局
救命処置の流れ
1.安全の確認
誰かが突然たおれるところを目撃したり、倒れているところを発見した場合には、近寄る前に周囲の安全を確認します。
反応の確認
2.反応の確認
「大丈夫ですか」「もしもし」と声をかけながら、肩を軽くたたきます。交通事故の場合は、体をゆすったり、首を大きく動かさないようにします。
助けを呼ぶ
3.大声で叫び応援を呼ぶ(119番通報とAEDの手配)
「誰か来てください!人が倒れています!」などと、大声で叫んで人を呼びます。
4.119番通報をしてAEDの手配をする
協力者がいれば、119番通報とAEDの手配をします。協力者がいない場合は、まず自分で119番通報を行います。小児、乳児の場合も同じです。
呼吸をみる
5.呼吸をみる
普段通りの呼吸があるかどうかを観察します。胸と腹部が動いていなければ呼吸が止まっていると判断します。
参考:死戦期呼吸
突然の心停止直後には死戦期呼吸と呼ばれるしゃくりあげるような途切れ途切れの呼吸がみられることがあります。胸と腹部の動きが普段どおりでない場合は、心停止と判断し、ただちに、胸骨圧迫を行います。
胸骨圧迫の位置
6.胸骨圧迫(心臓マッサージ)を行う。
- 平らなかたい場所に仰向けに寝かせ、その横に膝立ちになります。
- 胸の真ん中(左右の真ん中、かつ、上下の真ん中)に両手の付け根を重ねます。
- 肘を伸ばし、手の付け根に体重をかけ、傷病者の胸が約5cm沈むように圧迫します。
胸骨圧迫の姿勢
胸骨圧迫のポイント
- 強く(成人は約5cm、小児は胸の厚さの約1/3)
- 速く(1分間に100回から120回)
- 絶え間なく(中断を最小にする)
人工呼吸ができる場合は30:2で胸骨圧迫に人工呼吸を加える。人工呼吸ができないか、ためらわれる場合は胸骨圧迫のみを行う。
参考:傷病者がこどもの場合
- 小児の場合は、両手でも片手でもかまいません。
- 乳児(1歳未満)の場合は、胸の真ん中を、2本指(中指と薬指)で押します。
- 圧迫の強さは、胸の厚さの約3分の1です。
片手で行う胸骨圧迫
2本指で行う胸骨圧迫
7.人工呼吸を行う(省略可能)
胸骨圧迫を30回続けたら、気道確保をして、人工呼吸を2回行います。
気道確保
(1)気道確保
片手で傷病者の額を抑えながら、もう一方の手の指先を傷病者のあごの先端、骨のあるかたい部分にあてて持ち上げます。このような動作によって傷病者ののどの奥を広げ空気の通り道を確保する方法を「頭部後屈あご先拳上法」と呼びます。
人工呼吸
(2)人工呼吸
気道確保したまま、額にあてた手の親指を人差し指で傷病者の鼻をつまみます。傷病者の口を自分の口で覆い、1秒かけて吹き込み、胸が軽く膨らむのを確認します。これを2回行います。(成功失敗にかかわらず2回)終わったらすぐに、胸骨圧迫に移ります。
胸骨圧迫と人工呼吸の繰り返し
8.胸骨圧迫と人工呼吸の繰り返し(心肺蘇生法)
- 30回の胸骨圧迫が終わったら、人工呼吸を2回行います。
- 胸骨圧迫30回と人工呼吸2回の組み合わせを救急隊やAEDが到着するまで繰り返します。
参考:ほかに手伝ってくれる人がいる場合
疲れてくると気づかないうちに圧迫が弱くなったり、テンポが遅くなったりするので、1~2分を目安に役割を交代します。
9.AEDが到着したら電源を入れ、電極パッドを装着する
心肺蘇生を行っている途中で、AEDが届いたら、すぐにAEDの準備を始めます。AEDは電源をいれると音声メッセージとランプで、
実施すべきことを指示してくれますので、落ち着いて操作しましょう。
AEDの例
(1)電源を入れる
AEDのふたをあけて、電源ボタンを押します。(ふたを開けると自動的に電源が入る機種もあります。)
パッドを張り付ける位置
(2)電極パッドを貼る
パッドを袋から取り出し、傷病者の胸部に電極パッドを貼ります。
(3)心電図の解析
パッドを貼ると、自動的に心電図の解析が始まります。
ショックボタンを押す
(4)電気ショックと心肺蘇生の再開
- 「電気ショックが必要です」とメッセージが流れたら、誰も傷病者に触れていないことを確認してショックボタンを押します。
- 「ショックは不要です」とメッセージが流れたら、ただちに胸骨圧迫から心肺蘇生を再開します。
注意事項
- AEDには、成人用と小児用の2種類のパッドが入っている場合があります。小学生以上の傷病者には、成人用の電極パッドを使用し、小児用は使用しないでください。小学校に入るまでの小児(未就学児)には、小児用の電極パッドが入っていればこちらを使用します。
- 傷病者の胸が濡れている場合は、タオル等で拭き取ってからパッドを貼ります。
- 心臓ペースメーカーや除細動器が植込まれている場合、胸に出っ張りがある場合は、ペースメーカーを避けて、電極パッドを貼りつけてください。
このページへのお問合せ
消防局救急部救急指導課
電話:045-334-6797
電話:045-334-6797
ファクス:045-334-6710
ページID:157-243-285