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家庭用品の衛生指導に関する情報

最終更新日 2023年10月3日

家庭用品の衛生について

ここは横浜市保健所健康安全部生活衛生課のサイトです。家庭用品の衛生に関する情報を提供しています。

保健所健康安全部生活衛生課では、ベビー服・下着等の衣料品、住居用の洗剤、エアゾール製品などの家庭用品を原因とする健康被害を防止するため、市内の販売店から家庭用品を試買し、検査を行っています。また、検査の結果、基準に違反している製品については販売中止等の指導を行っています。

目次

家庭用品とは

家庭用品とは、衣料品や洗浄剤など私たちが毎日使っている生活用品のことです。ただし、食品・おもちゃ・医薬品・医薬部外品・化粧品を除きます。
具体的には、次のようなものが挙げられます。

衣類
おしめ、おしめカバー、よだれかけ、下着、パジャマ、帽子、ブラウス、ワイシャツ、くつしたなど

家庭用繊維製品
床敷物、カーテン、布団、毛布、シーツ、まくら、タオル、クッションなど

家庭用化学製品
トイレの洗浄剤、スプレー製品、くつ墨、ワックス、接着剤、塗料、ガラスクリーナー、金属のさび落とし剤など

この中から、厚生労働大臣が特定の家庭用品を指定し、その家庭用品に含まれていると身体に被害を及ぼすおそれのある化学物質等について、必要な基準を定めています。

現在規制されている家庭用品

現在規制されている有害物質及び対象となる家庭用品は次のとおりです。
なお、住宅用の洗浄剤及び家庭用の洗浄剤については、容器の耐久性等に関する基準もあります。

現在規制されている有害物質及び対象となる家庭用品
有害物質 対象家庭用品 基準
塩化水素 住宅用の洗浄剤で液体状のもの
(塩化水素又は硫酸を含有する製剤たる劇物を除く)
酸の量として10%以下であること及び所定の容器強度を有すること
硫酸 住宅用の洗浄剤で液体状のもの
(塩化水素又は硫酸を含有する製剤たる劇物を除く)
酸の量として10%以下であること及び所定の容器強度を有すること
塩化ビニル 家庭用エアゾール製品 検出されないこと
4,6-ジクロル-7-(2,4,5-トリクロルフェノキシ)-2-トリフルオルメチルベンズイミダゾール
(略称:DTTB)
繊維製品のうち、おしめカバー、下着、寝衣、手袋、くつした、中衣、外衣、帽子、寝具及び床敷物
家庭用毛糸
試料1gあたり30μg以下であること
水酸化ナトリウム 家庭用の洗浄剤で液体状のもの
(水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムを含有する製剤たる劇物を除く)
アルカリの量として5%以下であること及び所定の容器強度を有すること
水酸化カリウム 家庭用の洗浄剤で液体状のもの
(水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムを含有する製剤たる劇物を除く)
アルカリの量として5%以下であること及び所定の容器強度を有すること
テトラクロロエチレン 家庭用エアゾール製品
家庭用の洗浄剤
0.1W/W%以下であること
トリクロロエチレン 家庭用エアゾール製品
家庭用の洗浄剤
0.1W/W%以下であること
トリス(1-アジリジニル)ホスフィンオキシド
(略称:APO)
繊維製品のうち、寝衣、寝具、カーテン及び床敷物 検出されないこと
トリス(2,3-ジブロムプロピル)ホスフェイト
(略称:TDBPP)
繊維製品のうち、寝衣、寝具、カーテン及び床敷物 検出されないこと
トリフェニル錫化合物 繊維製品のうち、おしめ、おしめカバー、よだれ掛け、下着、衛生バンド、衛生パンツ、手袋及びくつした
家庭用接着剤
家庭用塗料
家庭用ワックス
くつ墨及びくつクリーム
試料1gあたり錫として1.0µg以下であること
トリブチル錫化合物 繊維製品のうち、おしめ、おしめカバー、よだれ掛け、下着、衛生バンド、衛生パンツ、手袋及びくつした
家庭用接着剤
家庭用塗料
家庭用ワックス
くつ墨及びくつクリーム
試料1gあたり錫として1.0µg以下であること
ビス(2,3-ジブロムプロピル)ホスフェイト化合物 繊維製品のうち、寝衣、寝具、カーテン及び床敷物 検出されないこと
ヘキサクロルエポキシオクタヒドロエンドエキソジメタノナフタリン
(別名:デイルドリン)
繊維製品のうち、おしめカバー、下着、寝衣、手袋、くつした、中衣、外衣、帽子、寝具及び床敷物
家庭用毛糸
試料1gあたり30µg以下であること
ホルムアルデヒド (1)繊維製品のうち、おしめ、おしめカバー、よだれ掛け、下着、寝衣、手袋、くつした、中衣、外衣、帽子、寝具であって生後24か月以下の乳幼児用のもの (1)別に試験法で定める吸光度差が0.05以下又は試料1gあたり16µg以下であること
(2)繊維製品のうち、下着、寝衣、手袋及びくつした(出生後24月以内の乳幼児用のものを除く。)、たび並びにかつら、つけまつげ、つけひげ又はくつしたどめに使用される接着剤 (2)試料1gあたり75µg以下であること
メタノール
(別名:メチルアルコール)
家庭用エアゾール製品 5w/w%以下であること
有機水銀化合物 繊維製品のうち、おしめ、おしめカバー、よだれ掛け、下着、衛生バンド、衛生パンツ、手袋及びくつした
家庭用接着剤
家庭用塗料
家庭用ワックス
くつ墨及びくつクリーム
試料1gあたり水銀として1µg以下であること
ジベンゾ[a,h]アントラセン (1)クレオソート油を含有する家庭用の木材防腐剤及び木材防虫剤 (1)試料1gあたり10µg以下であること
(2)クレオソート油及びその混合物で処理された家庭用の防腐木材及び防虫木材 (2)試料1gあたり3μg以下であること
ベンゾ[a]アントラセン (1)クレオソート油を含有する家庭用の木材防腐剤及び木材防虫剤 (1)試料1gあたり10μg以下であること
(2)クレオソート油及びその混合物で処理された家庭用の防腐木材及び防虫木材 (2)試料1gあたり3μg以下であること
ベンゾ[a]ピレン (1)クレオソート油を含有する家庭用の木材防腐剤及び木材防虫剤 (1)試料1gあたり10μg以下であること
(2)クレオソート油及びその混合物で処理された家庭用の防腐木材及び防虫木材 (2)試料1gあたり3μg以下であること
特定芳香族アミン(24物質)を生成するアゾ化合物※ (1)アゾ化合物を含有する染料が使用されている繊維製品のうち、おしめ、おしめカバー、下着、寝衣、手袋、くつした、中衣、外衣、帽子、寝具、床敷物、テーブル掛け、えり飾り、ハンカチーフ並びにタオル、バスマット及び関連製品 試料1gあたり30μg以下であること
(2)アゾ化合物を含有する染料が使用されている革製品(毛皮製品を含む)のうち、下着、手袋、中衣、外衣、帽子及び床敷物

※アゾ化合物(化学変化により容易に次に掲げる物質に生成するものに限る)
四―アミノジフェニル、オルト―アニシジン、オルト―トルイジン、四―クロロ―二―メチルアニリン、
二・四―ジアミノアニソール、四・四’―ジアミノジフェニルエーテル、四・四’―ジアミノジフェニルスルフィド、
四・四’―ジアミノ―三・三’―ジメチルジフエニルメタン、二・四―ジアミノトルエン、
三・三’―ジクロロ―四・四’―ジアミノジフェニルメタン、三・三’―ジクロロベンジジン、
二・四―ジメチルアニリン、二・六―ジメチルアニリン、三・三’―ジメチルベンジジン(別名オルト―トリジン)、
三・三’―ジメトキシベンジジン、二・四・五―トリメチルアニリン、二―ナフチルアミン(別名ベータ―ナフチルアミン)、
パラ―クロロアニリン、パラ―フェニルアゾアニリン、ベンジジン、二―メチル―四―(二―トリルアゾ)アニリン、
二―メチル―五―ニトロアニリン、四・四’―メチレンジアニリン、二―メトキシ―五―メチルアニリン

製造者・輸入業者の方が行う安全対策と責務

製造者・輸入業者の方が行う安全対策と責務

製造・輸入業者の方は、製品の安全確保に最善の注意を払わなければなりません。例えば、製品の検査は自社の検査部門や各種検査機関等を利用し、積極的に行う必要があります。
また、出荷先・製品の種類・個数等を記載した出荷伝票等は、整理して保管しましょう。

製品を製造・輸入する際の事前チェック

製品を製造・輸入するときに規制対象の有無を確認します。

【原材料・輸入品のチェック】

規制対象品の場合には、原材料または輸入品に有害物質が含まれていないか、また、どの程度含まれているかを検査します。洗浄剤についてはその容器の強度を試験します。
※検査成績書の保管

【製造工程のチェック】

品質管理を充実させ、製造過程において有害物質が混入しないようにします。

【完成品のチェック】

製品が完成したら、有害物質の含有量検査を行います。
※検査成績書の保管

【荷造り・保管のチェック】

製品を整理整頓された適切な状態で保管し、未規制品や有害物質発生源からの汚染を防止するほか、荷札付け、荷造り、輸送などの際に有害物質が混入しないよう注意します。

【長期保管品のチェック】

特に長期保管品の出荷前に、再度品質を確認します。

卸業者の方が行う安全対策と責務

卸業者の方が行う安全対策と責務

販売業者の方は、安全な商品を仕入れることや適切な保管管理、さらには消費者への販売方法に十分な注意を払わなければなりません。また、商品の種類・個数等を記載した仕入れ・販売伝票等は整理し保管しましょう。

【仕入れの際のチェック】

商品の仕入れの際には、有害物質が含まれていないことを検査証明書で確認します。検査証明書の確認のときは、そのコピーや記録を取り、保存します。
※検査成績書の確認と記録

【荷造り・保管のチェック】

商品を整理整頓された適切な状態で保管し、未規制品や有害物質発生源からの汚染を防止するほか、荷札付け、荷造り、輸送などの際に有害物質が混入しないよう注意します。

【再販売品のチェック】

市場に出た商品を効率的な販売促進等の目的で回収し、再び販売する場合は、輸送時や小売店での販売時に有害物質の汚染を受けていないか確認するなど、基準に適合していることを確認します。

販売業者の方が行う安全対策と責務

販売業者の方が行う安全対策と責務

販売業者の方は、安全な商品を仕入れることや適切な保管管理、さらには消費者への販売方法に十分な注意を払わなければなりません。また、商品の種類・個数等を記載した仕入れ・販売伝票等は整理し保管しましょう。

【仕入れの際のチェック】

商品の仕入れの際には、有害物質が含まれていないことを検査証明書で確認します。検査証明書の確認のときは、そのコピーや記録を取り、保存します。
※検査成績書の確認と記録

【保管・販売方法のチェック】

整理整頓された適切な商品の保管、店頭での販売方法に注意し、未規制品や有害物質発生源からの汚染を防止します。
洗浄剤については、保管や陳列の方法によって容器が劣化するので、取り扱いに注意します。また災害等を考慮して、低いところに陳列しましょう。

ホルムアルデヒドの移染について

ホルムアルデヒドの移染について

ホルムアルデヒドは、水に溶けやすいため、空気中の湿気を介して繊維に吸着されやすい性質を持っています。このため、ホルムアルデヒドの発生源が近くにあると、衣類に移ってしまうことがあります。
この現象をホルムアルデヒドの移染といいます。

ホルムアルデヒドの発生源

ホルムアルデヒドの発生源には次のようなものがあります。

建材
ベニヤ板、構造用合板、合成樹脂板、断熱材、接着剤など

繊維
規制対象外の繊維製品(ワイシャツ、ブラウスなど)

その他
家具、たばこの煙、ダンボール、ワックス、排気ガスなど

特に、ホルムアルデヒドが使用されていない乳幼児の衣類などは、これらの発生源から遠ざける必要があります。また、ベニヤ板等を使った陳列台に商品を直に置くと、ホルムアルデヒドが移染してしまうことがあります。

移染を受けやすいのは

移染を受けやすい繊維は、
ウール・絹>綿>レーヨン・ナイロン>ポリエステル・アクリル
の順です。

店舗内のホルムアルデヒドの空気中濃度

ホルムアルデヒドは、気温が高いほど発生源から空気中に放散されやすくなるため、店舗でも、夏季の空調停止時間帯等、店舗内の気温が高くなる時期には、室内空気中の濃度が高くなる可能性があります。
移染を防ぐために、商品はできるだけ包装しましょう。

このページへのお問合せ

医療局健康安全部生活衛生課

電話:045-671-2456

電話:045-671-2456

ファクス:045-641-6074

メールアドレス:ir-seikatsueisei@city.yokohama.jp

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