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横浜市駐車場整備基本計画

最終更新日 2019年3月11日

第1章 見直しの背景

1 高齢化の進展

横浜市の人口の高齢者比率(65歳以上人口比率)は、平成17年の数値では、16.8パーセントであるが、平成37年には26.0パーセントとなり、約10ポイントも増加し、四人に一人の割合になると予測されています。高齢者の自動車免許保有率は、高齢化の進行に伴い増加し、高齢者の自動車利用が多くなっています。これまでは、高齢者の交通手段は徒歩やバスなどの利用が中心となっていましたが、今後は交通手段として自動車の利用が増加し、行動範囲の拡大も予想されます。

2 環境対策の必要性

地球温暖化など地球規模での環境問題が深刻化しています。横浜市では、「横浜市地球温暖化対策地域推進計画」を平成13年12月に策定し、平成22年度における一人当たり温室効果ガス排出量を平成2年度比で6パーセント以上削減することを目指しています。しかし、横浜市の二酸化炭素排出量に占める運輸部門の比率は22.5パーセント(平成15年度実績値)であり、平成2年度比で13パーセント増となっています。このため、その対策が急務となっています。二酸化炭素削減のための対策としては、公共交通の利用を推進し自動車交通を軽減することだけでなく、壁面や屋上の緑化も取り入れた、駐車場の整備が求められています。

3 情報通信技術の進展

駐車場情報は、インターネット環境の普及に伴うパソコンや携帯電話、VICS(P14「用語の解説及び注記」※1参照)対応カーナビゲーションなどの情報通信技術の発達によって、交通に関するリアルタイムな情報が入手可能となり、交通行動の選択に活用されるようになってきています。駐車場施策においても情報通信技術の効果的な活用が求められています。

4 附置義務駐車施設の弊害

横浜市は現在、「横浜市駐車場条例」(昭和38年10月制定 平成7年3月改正)により、駐車需要を発生させる建築物に対し敷地内に駐車施設を設置することを義務付けています。(以下「附置義務制度」という。)この制度は個別建築物に対する附置義務であるため、駐車場及びその出入口が、まちづくりや道路交通と無関係につくられ、景観や交通の円滑化に悪影響を与えている場合があります。また、都心部などの敷地が狭く容積率が高い土地でも一律に駐車場の附置義務を定めていることから、必要な台数分の駐車場整備ができないために建替えを見送るケースもあり、まちの更新や土地の高度利用を妨げている場合もあります。今後は、都心部の活性化や景観形成など、まちづくりとの連携の観点から制度の見直しが求められています。

5 観光政策との連携

「横浜市観光交流推進計画」(平成16年6月 横浜市)では、駐車場マップや駐車場案内システムの活用等による駐車場の利便性の向上や山下町・中華街周辺地区における観光バス等の駐車場対策の推進が課題となっています。また、都心部の交通サービスは、都心部の機能集積や集客力を支える基盤であり、観光施策の一側面として重要な役割を担っています。このため、観光客に対する満足度を高め、観光客をより増やしていく交通施策が求められています。また、都心ターミナル駅である横浜駅周辺においては、地方観光などへ向かう観光バスの発着が多く見受けられます。これらの観光バスは、路上で乗降させるものや路上駐車をするものが多く、交通安全上の問題と乗降客の滞留が歩行者の通行を妨害するという問題があります。

6 荷さばき車問題

路上駐車調査(横浜市中央地区駐車場整備地区見直し検討調査 平成14年3月)によると、路上駐車の多くが、荷さばきのための駐車で占められていることが判明しています。道路交通の円滑化のためには、荷さばき駐車場の設置が求められています。

7 自動二輪車問題

横浜駅などの主要駅周辺を中心に自動二輪車が路上や公開空地に放置され、歩行者の通行の妨げになっているだけでなく、都市のイメージや景観の低下なども引き起こし社会問題となっています。駐車場法改正(平成18年5月)や駐車監視員制度導入(同年6月)など、自動二輪車に係る動向を踏まえて、早急な対応を図っていく必要があります。

8 量から質・地域ごとの課題

駐車場の整備量については、地区別の駐車場整備計画に基づき、整備が進んでいる地区もある一方で、整備が進んでいない地区もあり、今後は、地域別の需給バランス等の現状にも配慮した整備が求められています。また、交通事情や地域の特性などにより駐車需要の違いも生じており、地域ごとの課題や多様なニーズに対応していくことも求められています。

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このページへのお問合せ

都市整備局 都市交通課 ※ 駐車料金等の運営に関わるお問合せは、各事業者に直接ご連絡ください。

電話:045-671-3853

電話:045-671-3853

ファクス:045-663-3415

メールアドレス:tb-parking@city.yokohama.jp

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