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第2回「市長と語ろう!」

最終更新日 2024年7月11日

開催概要

≪テーマ≫子育て(親子の居場所~インクルーシブな環境づくり~)

対話団体の皆様と市長との集合写真。

≪日時≫

令和6年6月4日(火曜日)  14:00~

≪会場≫

都筑区子育て支援センターPopola コミュニティルーム(都筑区)

≪対話団体≫

NPO法人Sharing Caring Culture、NPO法人こども応援ネットワーク

≪団体概要≫

【NPO法人Sharing Caring Culture(略称:SCC)】
言葉や文化の壁を感じている外国人親子の居場所づくりのため、外国人向けの地域子育て情報誌の発行や、多文化親子交流会の実施などを通して、地域の人や情報とつながるコミュニティ支援を行っている。

【NPO法人こども応援ネットワーク】
「障がいのあるなしにかかわらず、地域で、生まれたときから共に生き共に育ち、誰もが自分らしく生きること」を理念に、都筑区子育て支援センター「Popola」やアートフォーラムあざみ野の「子どもの部屋」、親と子のつどいの広場「縁ハウス」の運営に携わり、多胎・障害・外国人など様々な視点に立って子育て支援策を展開している。

対話概要

※ 文意を損なわない範囲で、重複部分や言い回しなどを整理しています。

市長挨拶

市長

市長に就任してから3年近く経ちますが、「子育てしたいまち 次世代を共に育むまち ヨコハマ」ということで、子育て政策に取り組んできました。ただ、「子ども」と言っても、様々なお子さんがいらっしゃいます。最近では「インクルーシブ」と一言で言っても、その中には様々な配慮が必要なお子さんたちもいます。特に横浜では、外国人あるいは外国にルーツのあるお子さんも多いという事実もあります。横浜市としておよそ370万人いる人口の中で約11万人の外国人の方がいらっしゃり、その方々にどのようにして横浜で安心して生活をしていただくかということも重要な課題です。私自身、アメリカで働いていた時に、特に最初のころは分からないことだらけでした。30歳の時に渡米したのですが、大人になってから行ってもやはり困りごとは多くありました。ましてや、お子さんもいて、親御さんも不慣れな環境に置かれているのであれば、さぞかし大変だろうと思います。加えて日本の場合、文化の違いはさることながら、言語の壁もあると思っています。ただ、文化や言葉を変えるわけにはいかない中において、日本という素晴らしい国、横浜という素晴らしいまちで、どのようにして外国の方々に安心して生活を送っていただくかということを本市としても考えなければいけないと思っています。
皆様は「多様性」を活動のベースとされていると伺っています。その「多様性」の中には、生まれた国やルーツの違いということも当然含まれると思います。本日は、外国人の方々への子育て支援を連携しながら行われている皆様の、当事者目線でのきめ細かな支援についてお話を伺えればと思います。よろしくお願いします。

言葉の壁を超える文化的な活動を通して外国人主婦の社会参加を促す

参加者の写真。

参加者

NPO法人Sharing Caring Cultureは、2014年から横浜市北部地域に住む日本語が苦手で子育て中の外国人家族のコミュニティ支援をしています。私は幼少期をアメリカで過ごしたのですが、英語ができない母が異国の地で育児に苦労していたのを見ていました。
また、前職で小学校の教員をしていた時に、外国人児童の親御さんが孤立した育児に陥りやすい実態を目の当たりにしたということも活動の原点にあります。出産を機に教職を離れてからは、言葉の壁を超える文化的な活動を通して外国人主婦の社会参加を促すことを目的に、外国人の知人と共に任意団体を立ち上げました。2019年にNPOとして組織化し、外国出身者が主体的に活動できるプラットフォームとして外国人と共に運営しながら主に2つの事業を行っています。
1つ目は、外国人の子育て支援事業です。現在は月に4~5回程度、多文化・多言語の親子が集う場をつくるほか、外国人家族向けに横浜北部地域の子育て情報を英語とやさしい日本語で編集し、子育て情報冊子「OYACO」を出版しました。編集長を含め、外国人9名が編集に関わりました。
2つ目は、図書館での多言語お話会など外国出身者を講師とした子ども多文化交流事業を行っています。今年度は都筑図書館のほかに港北図書館、神奈川図書館と共催で外国語のお話会を実施いたします。タイ、インド、インドネシア、マレーシア、ナイジェリア、ラトビア、ブラジル、ネパール、フィリピン、コスタリカ、スリランカと11か国のメンバーが読み手を務める予定です。
小さなNPOではありますが、SCCを通じて地域で活動する機会ができて嬉しいという外国人メンバーの言葉から、外国人の活躍の場をつくるNPOとしての意義を感じています。

100人の専門家を増やすことよりも、100人の理解ある地域の人を増やしたい

参加者

NPO法人こども応援ネットワークの設立は1997年、27年前に障害のある子どもを育てて実感した様々な経験を通じて、社会にこんなサービスがあったらいいのではないかということで、有限会社として設立をしました。その後2001年にNPO法人格をとり、2005年にアートフォーラムあざみ野の「子どもの部屋」運営開始、翌年から、都筑区子育て支援センター「Popola」の運営の受託をしています。昨年末には、親と子のつどいの広場「縁ハウス」も開所しました。
「障がいのあるなしや国籍、性別にとらわれることなく、子どもたちが“自分らしく”生きること」を理念として、100人の専門家を増やすことよりも、100人の理解ある地域の人を増やしたい。そこに重きを置いて活動しています。
「子どもの部屋」では父親の育児参加を促すような活動や、親が子どもを預けてリフレッシュできるような企画をしています。親と子のつどいのひろば「縁ハウス」では、地域ぐるみで子どもを育てることをコンセプトに、近隣の大学からも協力を得ています。
そして、この会場になっている「Popola」は、サテライトもこちらと同様に商業施設の中にあり、横浜市内では例を見ないこの特徴を生かしながら、取組をさせていただいております。都筑区も広く、北部エリアと南部エリアでは生活圏が異なりますので、それぞれの生活圏の中に1つずつあるというイメージになります。
2023年度のサテライトの利用者は約35,000人、こちらが約25,000人なので、併せて6万人となっています。利用者は地域ごとにすみ分けされており、それぞれの拠点に来所されている状況です。そして、サテライトの方は大きい商業施設に入っていますので、他区在住の方の利用が多かったり、父親の利用が多かったりすることなどから市内で一番利用者が多い拠点になっています。
私たちが子育て支援で大切にしていることは、「子育てに対する理解」と、それから「多様性がある環境をつくること」です。どうしても、自分たちだけでできることには限りがあるので他の団体や、活動の場がある商業施設の管理会社といった企業との連携などもしながら、子育て支援を進めています。

コロナ禍で外国人家族が母国に帰れず、日本での子育て支援がより一層必要に

参加者

協働で事業をすることになったきっかけは、コロナ禍で外国人家族が母国に帰れず、日本での子育て支援がより一層必要になったことが挙げられます。SCCでは、地域ケアプラザや地区センター等で外国人子育て支援事業を行っていたのですが、コロナ禍で集まることが難しくなってしまいました。そこで、Popolaに相談したところ子育ての多文化共生に取り組みたいということで、年間6回、Popolaで外国人の方向けのワークショップを共催することになり、それ以来、連携をしています。
防災・小児救急など緊急性の高い情報のほか、未就学児を育てている親が知っておくべき子育ての必須情報をテーマに、SCCの外国人スタッフと日本人スタッフがファシリテーションを務め、英語とやさしい日本語でワークショップを開催いたしました。こういった活動によって、当事者がどんな困りごとを抱えているのかを把握することができ、子育て情報冊子「OYACO」に掲載する情報を検討する機会にもなりました。
チルコロカルチャーという「多文化子育ておしゃべり会」では、子育て情報の一方的なインプットではなく、気軽に参加者が質問しあえるような場を設けています。横浜市北部地域療育センターのソーシャルワーカーによるおしゃべりの回では、発達に不安を抱える外国人の親御さんから発達障害に関する情報を多言語で得にくいため、療育センターなどの専門機関へのかかり方が分からないといった相談もありました。また、「救急箱に何を入れる?」の回では、日本人と外国人親子がペアになり薬局へ行き、発熱時や風邪をひいたときのために家庭で常備している市販薬を教えたり、外国人のお母さんが欲しいと思っているサプリメントを店頭で探したりして最後にはLINEのアカウントを交換している姿も見られました。このように同じ地域で子育てをする日本人と外国人がおしゃべり会をきっかけに接点を持つことで、子育て情報が届きにくい外国人が日本人のママ友を見つけることができ、お互いに支え合う関係性づくりにつながっています。
おしゃべり会のほかに、外国出身者がPopolaへ行きやすくなるよう、心理的な障壁を壊すように、多文化が共生する拠点の環境づくりとして、SCCの外国出身スタッフが自国の文化に関連した写真や品物を展示するチルコロギャラリーを開催しています。これまでにマレーシア、タイ、インド、コスタリカ、インドネシア、パキスタン、エクアドルの文化展示を行いました。今年度はラトビアとナイジェリアの文化を紹介することを企画しています。子どもたちも参加しながら親子で多様な文化に触れる機会をつくっています。
その他にも様々なワークショップなども実施しています。

対話会の様子。

「都筑に来て良かった」「ここで暮らして良かった」と思っていただけるように

参加者

こども応援ネットワークでは「ダイバーシティイベント」といって、ハンディキャップのある子どもとその家族のためのスポーツフェスティバルを、大学生などを多く巻き込みながら、市内のスポーツ関連施設などの協力を得て開催しており、これまで、スタッフ、関係者あわせて延べ約5,000人の方々にご参加していただいています。近年では、障害のあるお子さんのみならず、外国籍の方にもご案内できるようになって、いろんな方々が共に時間を過ごして触れ合うことができるプログラムを考え、開催するようになっています。
また、ドイツの大企業の拠点がセンター北でいよいよ稼働しましたので、約2,000人の社員の方がいらっしゃるということで、都筑区内にも様々な国の方々の転入が見込まれます。これを契機にまた新たなコミュニティができるということでSCC、PopolaそれからつづきMYプラザ(都筑多文化・青少年交流プラザ)の3団体で、妊娠期~青少年期に至るまでの支援のための連携をすることにしました。とにかく「都筑に来て良かった」「ここで暮らして良かった」と思っていただけるように文化的な交流に取り組んでいます。
皮切りとして、「DE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)フェスティバル」という「多様性」、「公平性」、「包括性」をテーマに都筑区と区内商業施設にも共催いただいて、イベントを開催しています。来場者約1,800名ということで、学校や企業にもご協力をいただきながら、外国の方々のマルシェであるとか、地元高校生のダンスや吹奏楽、文化交流ということで華道とけん玉、忍者が来たりするなど、交流を図りました。
このイベントの規模を拡大して今年も10月に開催を予定しています。ただそこでイベントをするだけではなく、「やさしい日本語」をテーマに、共生社会の実現を目指していきたいと思っています。

市長

目的は子どもたちに多様性を学ばせるというものですか。

参加者

子どもだけでなく大人も皆さんこのまちで暮らすので、「都筑が暮らしやすいまちになる」ということで、外国籍の方も障害がある方も含め、区民みんなが触れ合う機会、関わりを持ってお話をしたりする機会を創出したいと思っています。
7月には第2期横浜市子ども・子育て支援事業計画策定の際に行われたパブリックコメントで寄せられた子育てに対する意見やコメントが書かれている「葉っぱの形のカード」に記載して紹介するワークショップを行います。昨年も次期計画策定に向けて、三坂さんが共同代表の「横浜での子育てワイワイ会議」が横浜市と協力して18区でワークショップを行いました。このカードを子育て当事者の声を聴くツールとして使っています。これを活用して日本で子育てをしている外国籍の方々の声を聴くことができないかということで、このカードに書かれた意見を英語に訳して、お見せすることで、外国籍の方々の当事者の声を聴きだそうという試みをスタートさせていきたいと思っています。
多様な方々が暮らしている横浜において、しっかり当事者の声を横浜市に届けていきたいと思っていますので、是非その声を生かしていただきたいと思っています。

タッグを組むことによって、解消できた壁もあった

市長

二つの団体が連携するに当たっては、すぐに話がまとまったという感じですか。

参加者

Popolaに足を運んでくれる方はいいのですが、Popolaに足を運べない方がいらっしゃいます。こういった連携が進むことで、足を運ぶきっかけになる、もしくは足を運ばなくても抱えている課題を私たちが汲み取れるような取組にしたいと思っていました。とにかくいろんな人たちにPopolaと関わりを持ってもらいたいということで、外国 籍の方々への取組をSCCとタッグを組むことによって、外国 籍の方が子育てで困っていることを私たちに教えてもらうことができました。そして、やっぱり言語の壁があるので細かいことを聞かれても私たちでは答えられないのではないかというような心配もありましたが、タッグを組むことによって、私たちが理解するべきところもわかり、先ほど説明した取組などを通して解消できた壁もあったと思います。

市長

多様性と一言で言っても、いろいろありますけど、「外国」という多様性を支援しなければいけないという思いは、外国人の子どもが多い地域である都筑という土地柄もあって持たれていたのですか。

参加者

そうですね。ただ自分たちだけではなかなか支援に積極的に手を出せずにいました。


言葉の壁・文化の壁だけでなく制度の壁もあって、孤立している中での育児

市長

ご自身の体験があって、外国人のお子さんや親御さんのご支援をされたいというふうに思われたのですか。

参加者

そうですね。横浜市の場合、この北部地域、特に都筑区などは転出入が多いという地域性であり、日本人でもなかなかコミュニティが醸成しにくいような地域性があります。外国人も、多様な国の方々がいらっしゃるというところも、特徴の一つかなと思っています。外国人は育児中に孤立しやすいといったところがあります。そのため、多様な国の方々が我々と住んでいくためには、コミュニティのつなぎ役が必要というふうには感じています。親子の居場所づくりに取り組む中で、母国では仕事をされていたようなお母さんが、日本にパートナーの仕事の関係で帯同して来日するため、ビザの関係で就労ができない、もしくは就労に制限があり、言葉の壁・文化の壁だけでなく制度の壁もあって、孤立している中での育児をし、専業主婦にならざるを得ないという方を見てきました。これまでは自信をもって自身のキャリアを積んできたのにもかかわらず、日本に来てから育児しかできない環境におかれ、半ば鬱気味になったというようなお母さんにも出会ったりしました。そこで、そういったお母さんたちが地域とつながる、地域参画する機会を得て自信を取り戻す、そういうきっかけがあるといいなと思い、こういった活動をしております。

頑張りすぎている親子が多い

市長

インクルーシブな環境づくりに向けて、どういったことをこの子育て支援拠点で心掛けられていますか。それは外国人だけではなく、障害なども入ると思うのですが。

参加者

私の息子に障害があり、自分の子育て経験から、様々な子どもの育ちであるとか、家族がそれぞれ大切にしていることが違う中で、頑張りすぎている親子が多いと感じています。人との違いをまず認め、相手を認め、そして自分を認めて「自分らしくしていいんだ」となるためにはやっぱり多様な人たちの存在がいて、その中で誰一人取りこぼすことなく共生する社会という環境をつくることがすごく大切だと思っています。多様性や福祉というのは、教科書で学ぶことが大切なのではなく、そこに人の温かさがあって、表情一つ一つにも温度があるということがすごく大切だと思っています。学校に上がる年齢になると、どうしてもそれぞれが必要な教育を受けるために分かれていくことになるので、妊娠期から就学までのお子さんたちが集まるこの場において、当たり前のようにいろいろな方たちと触れ合ったり、接する機会を持つということはこれから大人になるために物凄く大事なことだと思っています。

市長

そうですね。一人ひとりが違うことは良いことだという感覚は、すごく育てたいと思っているのですが、そのように思えるには、いろいろな人と触れ合わないといけないと思います。触れ合うことによって、経験することによって「違って当然なんだ」と思えるようになる。多様性というのは、そういった環境があって、生まれるものだと思っています。「多様性」と一言でいうのは簡単だけど、経験をしないと理解することが難しいですよね。私は横浜が様々な多様性が受け入れられる都市、尊重される都市にしたいなと思っています。

一人じゃないと分かったことは非常に大きな出来事でした

市長

来日された時にはもうお子さんはいらっしゃったのですか。

参加者

いえ、留学生として来日して、その後日本企業に就職して、長い間違う都市に住んだ後、横浜に引っ越してから出産をしました。

市長

日本で子育てをスタートするときに一番の困難は何でしたか。

参加者

「孤独」、「寂しさ」、「物事が分からない」、「疲れ」、「自己実現ができないこと」ですね。私も夫も外国人なので、横浜には家族もいないし、友達もいない、誰も知らない、何も知らない状況でした。夫はずっと働いていて、子育ては一人でしないといけないという中で、どうやって生活しようかといろいろ情報を探しました。それが苦労したことですね。いろいろなイベントに行ったり、情報を探したりする中でSCCを見つけて、かなり助かりました。そして、SCCの活動に参加することにしました。

市長

SCCはどうやって知ったのですか。

参加者

SNSの広告で見つけました。イベントがSNSでも広告で出されていて、イベントの案内で「おっ!外国人向けのものもあるんだ」、「ここ行こう」みたいな感じで全部見ました。そういったきっかけでSCCのイベントにも出るようになりました。その後は友達も見つけて、一人じゃないと分かったことは非常に大きな出来事でした。

市長

お子さんがいたからより積極的につながりを持ちたかったということですか。

参加者

それだけではなくて、子どもにもつながりを持って欲しいという思いがありました。子どもには、外国ではありますが、親の国のコミュニティの中でも育って欲しいと思っていました。あとは、子どもだけではなく、自分の力を生かして自分の経験とか自分の国を紹介して、自分なりの価値観を感じながら、自己実現をすることで生きがいを感じるようになり、このことはとても大事なことと感じています。

制度を知らないということもある

市長

このSCCの活動とか、あるいは拠点に来ていろいろ触れ合う機会があるということをどうやってもっと知ってもらえればいいですかね。
ドイツ企業もあると伺って思ったのですが、ドイツ関係のお子さんや保護者の方が増えますよね。

参加者

ドイツ企業に関しましては担当部署の方が、こういった地域の子育て支援団体を社内で共有してくださったりして、最近はそこから参加されるご家族もいらっしゃいます。

市長

会社という窓口を通してですか。それはとても良いですね。区役所としてももうちょっとできることがあるのかなと思います。

参加者

広報に関しては、「やさしい日本語」でも難しいという方もいます。とくに来日したばかりの方にとっては、英語情報が欲しいということがあります。子育て情報冊子が英語と「やさしい日本語」両方の言語で作成した一番の動機というのがそこです。例えば、幼稚園の入園が日本だと前年度の秋に募集があるのですが、それを外国から来た方は知らないので、4月になったから入園できると思いきや、「もうすでに募集は終わっています」ということで1年待つということもあります。制度を知らないということもあるので、情報は英語でも発信する必要があるのではないかと思っています。

市長

様々な制度がありますが、ご経験から何かありますか。

参加者

教育や医療のことが分からないことがあるということがありますが、いろんな方がサポートしてくださっています。

毎日がいきいきと輝くようになりました

市長

どのようにしてSCCを知ったのですか。

参加者

きっかけはPopolaで毎月行われている外国人のための相談を担当する外国人スタッフとの出会いでした。子育て以外に何かできることはないかとスタッフに相談したところ、そのスタッフがメンバーとして活動しているSCCを教えてもらい、自分もやってみようと思いました。SCCでは子ども向けの多文化交流を企画し、インドの文化を子どもに体験してもらったり、外国人家族をサポートするための子育て情報冊子「OYACO」を発行したりしました。活動を通じて次はどんなことをしようかと考えながらテーマや素材を集めるのが楽しいです。そういった機会に恵まれて毎日がいきいきと輝くようになりました。

市長

Popolaはどのように知ったのですか。

参加者

都筑区役所で日本語の案内を見て知りました。

参加者

外国の方が都筑区に転入された際に、ウェルカムキットというものを都筑区役所が窓口で渡しているので、それにPopolaと区で作った子育て情報冊子などが入っています。

市長

書類だけだと読んでいただければいいですけれど、行政としても考えていかなければいけないですね。こちらは伝えてはいるのだけれど、伝わっているかどうかというのは相手もいることですからね。「伝えている」と「伝わっているかどうか」はまた別の問題ですよね。

参加者

多言語情報はいろんなところで出てはいるのですが、必要としている人に届いているか、どこでそれがもらえるのかなどは私たちも聞かれることがあります。一番近い距離にいる私たちとしても「こういう情報ありますよ」ということはイベントなどの機会でお伝えはしております。

市長

例えば、外国人向けのイベントとか、多くの人が来られるでしょうから、そこでいろいろお知らせするのも良いのでしょうね。まあ、今度はそういったイベントをどうやって周知するかというような問題が出てくるのでしょうが。

話すことのできる知人ができると、自分自身、前向きになって生きがいができました

市長

SCCの活動を通して、日本での生活はどのように変わりましたか。自分自身がどう変わったかというのもあると思いますし、他の外国人の方の生活を支援できているのかともあると思います。自分の生活と他の人の生活がどのように変わっていったか、教えてください。

参加者

まずは知り合いができました。最初はこのまちのことも、このまちの人達のことも何も知りませんでしたが、話すことのできる知人ができると、自分自身、前向きになって生きがいができました。今では、知り合った外国人はみんなSCCに紹介しています。

参加者

この活動を始めるまでは、言葉の壁のせいでこんなに孤独を感じるのかと思いました。SCCに参加した時は友達がいなかったのですが、活動に参加すると同じような悩みを抱えている友達がたくさんできました。

市長

文化はそれぞれ違うと思うのですが、英語で話せる環境があるとまた大分違うのですかね。

参加者

英語を話さない外国の方もいます。中国の方は漢字があることで情報がある程度入ってくるということもあります。全てひらがなにしてしまうと、それはまた読みにくい、分かりにくいということも聞きます。
ただ私たちの活動は、「地域の外国人の活躍」をプラットフォームとしているところもあり、どのようにして外国人の方々が主体的に活動できるかといったところでは、コミュニケーションを英語でもできるというところを基本にしています。英語で活動に参加できることから、今では外国人のメンバーが60人の中で20人となっています。

市長

外国人の方々でママ友の輪が広がっていくのか、それとも日本人の方々もママ友の輪に加わることはあるのでしょうか。

参加者

海外で自分も同じ経験をしたような方々が多く、「同じような思いをしたからこそ自分も支援したい」、「海外で自分もサポートしてもらったからこそ恩返しをしたい」という日本人の方々がサポーターになり、一緒に活動してくれています。

どのようにして必要な情報を、必要にしている方たちにお届けすることができるか

参加者の写真。

市長

Popolaの活動を今SCCと連携して精力的に進められていらっしゃいますが、この活動を更に推進していくためにはどういった課題がありますか。

参加者

先ほどからお話の中でいろいろ出ていましたが、いかにして必要な情報をお届けするかという点が非常に重要になると思っています。
市の方でも「横浜市子育て応援サイト・アプリ」がこれからリリースされると伺っています。様々な国の方がいらっしゃる中で、情報を英語にすれば全てが解決するかというと、そうではないと思っています。必要な情報をどのようにして、必要としている方たちにお届けすることができるかということについて、解決するための1つのツールとしてアプリが立ち上がればいいと期待をしています。私たちPopolaのような子育て支援の現場では、当事者の方たちの生の声が聞こえてきますので、その声を聞きながら、サイトやアプリの使い勝手なども含め、どうすれば必要な情報を届けていくことができるかというようなところも考えていけたら良いなと思っています。

市長

必要な情報が届けられているようで、なかなか届けられていない状況もあると思っています。だから、今回の「横浜市子育て応援サイト・アプリ」のリリースが、強力な多様性・包摂性、インクルーシブな社会に向けた確かな切り札にすることができればいいなと思っています。必要な情報を届けるという点において、我々としても、まだまだ全てを届けられる仕組みがあるわけではないので、是非皆さんのご意見をいただきながら、より良いものにしていきながら、インクルーシブな社会をつくっていきたいと思います。是非、現場から見た良い点、悪い点、お褒めの言葉から、厳しいご意見までいろいろいただければと思います。

参加者

ありがとうございます。

共通の目標である「子育てしたいまち」の実現に取り組んでいけるといいな

市長

「子育てしたいまち」の実現に向けて市役所と市民の皆様、あるいは市民団体の皆様と、より連携を深めていく上での課題や必要なことは、どういったことがあるかお聞かせください。

参加者

中期計画の基本戦略にも「子育てしたいまち 次世代を共に育むまち ヨコハマ」とあるように、本当に子ども・子育ての分野についてしっかり応援してくださっているということを実感しています。
市内にはSCCのように素晴らしい活動を行っている団体がある中で、「子ども・子育て」といっても切り口が様々あると思っています。外国人もそうですし、障害もそう、ひとり親、貧困、ジェンダー、不登校、青年期、ヤングケアラーなど多くの課題がある中で、横浜市の方でもサービスが徐々に整えられているのを実感しています。ただ、一つ一つのサービスの間にはどうしても隙間の存在があるとも思っています。そこで横浜市として、サービスの太い縦軸をつくっていただき、そこに横串をさしていくのが私たち市民団体、そして市民力だと思っています。
横浜は市民力が高いまちであることは実感していますし、NPOも多種多様で、魅力的な方がとっても多いです。なので、太い縦のサービスに対して、太い棒ではなくて針の穴を通す細い糸のような支援をすることで、しっかりとしながらも、しなやかでいて、そして緩やかにつないでいく、そんな役割を私たちは担いたいと考えています。そして、こういった対話の場を通して政策に繋いでいくという、そんなプロセスができたらいいのではないでしょうか。行政と市民そして民間団体が協働して取り組むことの重要性を理解し、お互いの長所を生かし短所を補いながら、共通の目標である「子育てしたいまち」の実現に取り組んでいけるといいなと思っています。

市長コメント

市長

市長の写真。

現場にいらっしゃる皆さんから、今日は外国人という切り口でしたけれど、様々な多様性のインクルージョンの活動を行っていただいていることを教えていただきました。
市長になってから約3年近く経ちますが、先ほども仰っていただいたとおり、横浜市では市民力との連携が重要であると思います。我々行政としては幹になるような方針をつくり、局と区が連携しながら、区役所に主体的に活動してもらうことが重要だと思っています。ただ、現場には市民の皆様がいらっしゃいますので、その市民の皆様と行政の連携が必要であるといつも思っています。だからこそ、こういった対話の機会をいただいて、いろいろな意見を伺うことがすごく重要であると思います。
本日はありがとうございました。今後も厳しい言葉からお褒めの言葉までいただければと思います。よろしくお願いします。

このページへのお問合せ

市民局総務部広聴相談課

電話:045-671-2335

電話:045-671-2335

ファクス:045-212-0911

メールアドレス:sh-shukai@city.yokohama.jp

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