麻しん・風しんについて

麻しんとは、麻しんウイルスによって起こる感染症です。感染力がとても強く、免疫を持っていない人が感染すると、ほぼ１００％発症します。重い合併症を発症して、命に関わることもあります。
日本では麻しんが排除されていても、海外から麻しんウイルスが持ち込まれる可能性もあります。
麻しんは過去の病気ではありません！麻しんを予防するために、予防接種を受けましょう！

1. 38℃以上の発熱
2. 咳、鼻汁、結膜の充血
3. 全身の赤い発しん（ブツブツ）

※　１～３すべて出現すれば、麻しんが疑われます。　
※　特に海外への渡航歴がある方は、注意が必要です。

麻しんは、飛沫感染、空気感染、接触感染により感染します。

• せきやくしゃみなど、麻しんウイルスを含んだ空気を吸い込むことで感染（飛沫感染や空気感染）します。接触感染もあります。
• 周りの人に免疫が無い場合は、１人の患者から１２～１４人（インフルエンザでは１～２人）が感染するといわれる、とても感染力の強い病気です。免疫力のない人が感染すると、ほぼ１００％発症します。
• 熱やせきなどの症状が出る１日前（発しん出現の３～５日前）から発しん出現後４～５日（または解熱後３日）くらいまで、周りの人に感染させる力があります。

合併症を併発すると、命に関わることもあります。合併症は、全体の約３０パーセントに併発するといわれています。このうち、肺炎と脳炎が麻しんによる死亡の大きな原因となっています。
合併症には、肺炎、脳炎、亜急性硬化性全脳炎（SSPR)、中耳炎、クループ症候群（咽頭炎・咽喉頭気管⽀炎）、心筋炎などがあります。

麻しん患者と最後に接触のあった日から２週間（最大３週間）は毎日体温を測り、健康観察をしましょう。万が一、麻しんのような症状が現れた場合は、事前に医療機関に連絡し、医療機関の指示に従って受診しましょう。

• 大学進学の際や海外へ旅行する場合などに、予防接種を受けているか、麻しんの抗体（抵抗力）が十分にあることを証明する必要が多くなっています。特に、海外の学校に進学する場合などは、予防接種を２回接種していることを求められます。
• 麻しんの抗体があるかどうか調べる血液検査（抗体価検査）は自費で医療機関で受けることができます。
• 医療や福祉、教育、保育関係など、免疫の弱い方や子どもなどに接することが多い仕事に就く方は、自らが感染源となって麻しんを広げないよう、予防接種をすることが必要です。一部の企業では、就職の際に予防接種歴を確認するところもあります。

発熱、発疹、リンパ節腫脹を特徴とする風しんウイルスによる感染症です。約１４～２１日（平均１６～１８日）の潜伏期ののち、症状が出てきます。基本的には、予後良好な疾患ですが、関節痛・関節炎、血小板減少性紫斑病や急性脳炎などの合併症により、入院が必要になることもあります。

妊婦が妊娠前半期に風しんウイルスに感染すると、胎児も感染し、そのことにより出⽣児に起きる障がいを先天性風しん症候群
（congenital rubella syndrome︓CRS）といいます。⽩内障、⼼疾患、難聴（3主症状）などが⾒られます。

予防接種を受けることで、麻しん・風しんへの免疫をつけることが可能です。次に該当する方は、定期予防接種として無料で接種を受けることができます。年齢や接種期間を確認し、接種を受けましょう。

• （第１期）１歳になったらすぐに麻しん・風しん混合（MR）ワクチンの接種を受けてください。
• （第２期）小学校入学前の１年間のうちに、２回目の麻しん・風しん混合（MR）ワクチンの接種を受けてください。

中学１年生以上の横浜市民で、下記の対象の方は、風しんの予防接種や抗体検査の対象となることがあります。
詳しくは各区役所等にお問合せください。
１　妊娠を希望している女性（妊娠中は接種できません）
２　妊娠を希望している女性のパートナー及び同居家族（婚姻関係は問いません）
３　妊婦のパートナー及び同居家族（婚姻関係は問いません）