ここから本文です。

検体検査

最終更新日 2024年2月21日

血液・尿検査

概要

患者さんが受診した時、担当の医師は3つの医学的情報を元にその患者さんの診断を行い、診療をしていきます。
第1は、問診によって患者さんの環境情報、訴え、現病歴などが聴取され、得られる情報。
第2は診察を通して身体的所見から得られる情報。
第3に臨床検査により得られる検査成績情報からどの系統の病気か、どのような病態が起こりつつあるかを判断します。
この第3の臨床検査の中で、血液や尿、その他の体液、それに組織などから患者さんの体の状態を知るために検査をする分野を「検体検査」と言います。
検体検査は、病態と病名の診断が確定した後においても治療の経過観察、治癒の程度、予後などを判断する情報を得る手段として実施されます。

検査室の様子

紹介

生化学分野では、健康及び疾病時の動態を化学的に分析検査を行っています。免疫血清部門では、体に病原体が存在しているか免疫学的方法にて検査しています。血液部門では、患者さんから採血された血液より、その中に含まれている細胞を調べる検査です。一般検査では、尿及び体液の状態を化学的及び形態学的な方法で検査を行っています。
検体検査の医療における役割は、患者さんの病態に対し、いかに精密かつ正確、そして敏速に検査成績情報を報告できるかにあると考えます。今日の医療技術はめまぐるしく進歩しています。その中での私たちの役割は、常に向上心を持ち、常に新しい情報を吸収することが、検体検査に従事するものとしての義務と考えています。
これからも医療の一端を担う部門として、患者さんの気持ちを理解し「検体は命のメッセージ」を常に念頭に病態の検査成績情報の向上に努めてまいります。

注意

採血・採尿に関しては、特別な指示がある場合があります(空腹時採取、服薬後採取、非服薬時採取など)。
診察の際に、医師または看護師から指示された条件で、採血・採尿に臨んでください。

輸血検査

紹介

患者さんに輸血が必要になったときに適合した安全な血液製剤を供給するための検査です。当院では血液型、不規則抗体スクリーニング、交差適合試験を実施しています。
交差適合試験(クロスマッチ)はもっとも重篤な輸血副作用である免疫性の溶血性副作用を防止することが目的であり、輸血用血液製剤の使用にあたり、最終検査として実施されます。この検査によって患者さんと供血者の間でABO式血液型適合性と不規則抗体による不適合がないかの確認になります。

貯血式自己血輸血について

当院では日本赤十字社より供給される血液製剤(赤血球製剤・血小板製剤・凍結血漿)を基本的に使用しますが、手術まで時間があり、出血が予想される手術を受けられる患者さんで諸条件が適合した患者さんの血液をあらかじめ貯血して、必要時に輸血する貯血式自己血輸血も行っています。

インフォームドコンセント(説明と同意)について

輸血を行う場合に患者さん及びご家族の方に医師が十分な説明を行い、同意を得たうえで同意書を作成し、1部を患者さんにお渡しし、1部を診療録に保存いたします。納得がいくまで担当の医師にご質問ください。

より安全な輸血療法のために

当院では血液製剤の管理、輸血検査記録の作成・保存、輸血血液製剤の使用記録の作成・保存(20年間)と輸血前患者血液の保管(2年間)を検査室で一元管理し、問題発生時には迅速に対応できるように努めています。また、院内に「輸血療法委員会」を設置し、医師4名を含む10名の委員で輸血療法に関しての諸事について随時委員会を開催し、より安全な輸血療法を目指しております。

病理検査

<組織診>
身体の病変部もしくはその一部を採取し、良性・悪性の判定や組織型の診断を行います。
当院では市内でも数少ない神経変性疾患の鑑別に有用な神経病理標本作成も行っています。

<細胞診>
喀痰・尿などに含まれる細胞形態を観察し、悪性細胞の有無等を判定します。

細菌・遺伝子検査

細菌検査室では、細菌による感染症の起炎菌を検出するために、患者さんの尿・喀痰などの材料から染色・培養・同定・生化学的検査等の方法を用いて起炎菌の検出・決定に努めております。またその起炎菌にはどのような薬剤(抗生剤)が有効であるかについても調べております。
20世紀前半までは病原性の強い細菌による感染症が主でありましたが、現在では医療技術の進歩並びに人口構成の高齢化等により易感染者が増加し病原性の弱いまたはほとんどないと考えられていた細菌による感染症(日和見感染症)が増加してまいりました。
COVID-19関連では、PCR検査・抗原検査を実施しています。

チーム医療への参画

当検査室ではチーム医療として感染制御チーム(ICT)および栄養サポートチーム(NST)に参画しています。
ICTでは微生物検査結果をもとに集計した各種分離菌、耐性菌検出状況・薬剤感受性成績等の資料作成および院内への情報発信を行い、院内感染防止の為活動を行っております。
NSTではNST介入患者全員の栄養評価に必要な検査データ等の情報提供を行い、検査の立場から助言を行っております。

このページへのお問合せ

横浜市立脳卒中・神経脊椎センター

電話:045-753-2500(代表)

電話:045-753-2500(代表)

ファクス:045-753-2894

前のページに戻る

ページID:631-323-988

  • LINE
  • Twitter
  • Facebook
  • Instagram
  • YouTube
  • SmartNews