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その他の理化学検査
最終更新日 2024年4月2日
動物用医薬品検査
食品衛生検査所では、厚生労働省が通知した畜水産物の残留有害物質モニタリング検査に基づき養殖魚介類、鶏卵などに対して検査を行っています。
抗菌剤(抗生物質・合成抗菌剤)
抗生物質は微生物によって生産され、他の微生物の発育を抑制する抗菌性物質です。一般的に限定された種類の菌に作用しますが、最近は抗生物質の効かない耐性菌が発生してしまうことから、その使用方法が問題となっています。それに対し合成抗菌剤は化学的に合成された抗菌性物質です。
抗生物質・合成抗菌剤は疾病の治療、予防および発育促進の目的で畜産物、水産物等に医薬品として、また飼料添加物として使用されます。これらを使用した畜水産物を食べることによって私達の健康に悪い影響がでることを防ぐため、食品衛生法により、食品の分類ごとに抗生物質・合成抗菌剤の残留基準値が決められています。
食品衛生検査所では以下の表にある項目等を検査しています。
分類 | 個別名の例 |
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テトラサイクリン系 |
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マクロライド系 |
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リンコマイシン系 |
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分類 | 個別名の例 |
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サルファ剤系 |
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キノロン系 |
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ベンズイミダゾール系 |
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葉酸代謝拮抗剤系 |
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その他の動物用医薬品
抗菌剤以外にも畜産物、水産物等に医薬品として使用される薬剤があります。
食品衛生検査所では以下の表にある項目等を検査しています。
分類 | 個別名の例 |
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ホルモン剤 |
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寄生虫駆除剤 |
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抗原虫剤 |
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殺虫剤 |
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鎮静剤 |
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微量汚染物質
近年、化学及び工業技術の発展により多種多様の化学物質が生産され、使用されています。これらにより私たちは快適な生活環境を実現することが可能となりました。その反面、それらの化学物質が河川や海に流出することでそこに住む魚介類が汚染されたり、食品の製造工程に使用した薬品が食品に混入してしまったりなどして、消費者の口に入ってしまう問題が起きてきました。
また、過去に生産・使用されていた化学物質が自然界で分解されず、環境中に残ることで魚介類の臓器や組織に蓄積され、それを食べることで人間の健康に影響を与える心配もあります。
食品衛生検査所では、次の項目について検査を実施しています。
水銀検査
水銀は化学工場等で触媒として利用されたり、血圧計や体温計などに使われます。
過去に発生した水俣病と阿賀野川水銀中毒事件は、いずれも化学工場の廃水に含まれていた無機水銀が川や海に流れ込み、水中や水底の泥にいるバクテリアなどの働きで有機水銀(メチル水銀)に変わった上で魚類に蓄積、濃縮し、それを人が食べることにより中毒を起こしたものです。
中毒症状としては、四肢の麻痺、言語障害、視力の衰えなどの中枢神経障害等が報告されています。
PCB検査
昭和47年に製造が中止されましたが、それまではトランス・コンデンサー、感圧紙、塗料、潤滑油などに使用され、総計で約57,000トンが製造されたといわれています。
カネミ油症事件におけるPCBの中毒症状としては、視力の低下、ニキビ様皮疹、肝腫大、中性脂肪の増加などが報告されています。
食品衛生検査所で集められた検体は横浜市衛生研究所に送られ、検査を受けています。
食中毒原因物質
ヒスタミン検査
ヒスタミンが高濃度に含まれた食品を食べることで、じんましんやかゆみといったアレルギーのような反応を示す食中毒を発症します。
ヒスタミンは、必須アミノ酸のひとつであるヒスチジンから細菌の酵素の働きによって作られます。
そのため、ヒスチジンを多く含む青魚(サバ、サンマ、イワシ、アジなど)や赤身魚(マグロ、カジキ、カツオなど)と、これらの加工品が食中毒の原因として多く報告されています。
ヒスタミンは加熱調理では分解しないため、煮たり焼いたりしてもなくなることはありません。よって、ヒスタミンによる食中毒を防ぐには、ヒスタミンが作られないようにする必要があります。つまり、細菌が増える前に十分に加熱することや、細菌が増殖しないような温度で保管することが重要です。
現在では魚は獲られてすぐに冷蔵・冷凍保管されることが多いので、食べる前に加熱しない刺身などの場合では、購入時の持ち運びの際や、購入後に食卓の上に放置する等して常温に長時間置くことが食中毒の原因となるおそれがあります。
加熱する食品でも、加熱前に切り身にしたり、調味液に漬けたりといった加工の前後で常温に放置しないなどの温度管理が重要となります。
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電話:045-441-1153
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