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お酒との付き合い方 ~純アルコール量について~

よこはま企業健康マガジン第94号(令和4年11月2日配信)より抜粋

最終更新日 2023年8月18日

はじめに

皆さんはお酒を購入する時にアルコールがどれぐらい入っているかチェックしていますか?昨年3月、第2期アルコール健康障害推進基本計画が策定されました。これにより、アルコール○%といった度数表示に加え、純アルコール量○gという重量表示する取組が始まっています。この取組では、摂取するアルコールの量をより具体的に明記することで、多量飲酒への注意喚起、予防を目的としています。そもそも適度な飲酒とはどのぐらいのアルコール量かご存知ですか?今回は、お酒との安全な付き合い方について、ご紹介いたします。

適度な飲酒の量とは

適度な飲酒の目安となるアルコール量は、1日あたり20g程度と言われており、女性や高齢者、少量の飲酒で顔面が赤くなる方、動悸、頭痛が起こる方は、これよりもさらに控えた量が良いとされています。

主なお酒の種類では「ビール中ビン1本(500ml)」「日本酒1合(180ml)」「ウィスキーダブル1杯(60ml)」に相当します。

最近では、アルコール濃度が7~9%のいわゆるストロング系の缶チューハイが人気ですが、アルコール濃度9%の場合、350ml缶で約25.2g、500ml缶で約36gと非常に多くのアルコールが含まれています。ジュースのような甘味や香料が添加されたストロング系の場合、ビール等が苦手な人にとっても飲みやすく、少量でもひどく酔ってしまったり、日頃、飲酒をする人であっても、ビールと同じ感覚で短時間にかなりの量を飲んでしまうこともあり危険です。お酒はストレス緩和や他者との交流を盛り上げるものとして、ポジティブな影響をもたらす一方で、身体だけでなく、生活にもマイナスな影響を与えるリスクが常にあります。是非、普段どれくらいアルコールを摂取しているか確認してみてください。

純アルコール量の計算方法は、「量(mL)×アルコール濃度(%/100)×0.8=純アルコール重量」です。

例えば、350mlのアルコール濃度9%の場合は、350(ml)×9(%)÷100×0.8=25.2gとなります。ちなみに、アルコール濃度の単位として「度」と「%」がありますが、どちらも同じです。日本酒の場合は「度」と書かれているものが多いですが、「%」に置き換えて計算してください。

健康を守るための12の飲酒ルール

厚生労働省では、健康を守るための12の飲酒ルールを提案しています。今回はその中からいくつかご紹介します。

○たまに飲んでも大酒しない
たとえ飲む回数が少なくとも飲み会などのイベントで一時に大量に飲むと、身体を傷めたり、事故の危険が増したり、依存を進行させたりします。

○食事と一緒にゆっくりと
空腹時に飲んだり、一気に飲んだりすると、アルコールの血中濃度が急速に上がり、悪酔いしたり、場合によっては急性アルコール中毒を引き起こします。また、あなたの身体を守るためにも濃い酒は薄めて飲むようにして、身体を守りましょう。

○寝酒は極力控えよう
寝酒(眠りを助けるための飲酒)は、睡眠を浅くします。健康な深い睡眠を得るためには、アルコールの力を借りないほうがよいでしょう。

○週に2日は休肝日
週に2日は肝臓をアルコールから開放してあげましょう。そうすることでアルコール依存症も予防できます。

○定期的に検診を
年に1回職場の健康診断などを利用し、定期的に肝機能検査などを受けて、飲み過ぎていないかチェックしましょう。また、飲酒は食道がん、大腸がんなどいくつかのがんにかかるリスクを上昇させることがわかっています。がん検診も定期的に受けましょう。

おわりに

適度な飲酒の量は、ご理解いただけましたでしょうか。かつては、「少量の飲酒は体に良い」と言われた時期がありましたが、現在は、アルコール量が増えるほど体に及ぶ害が大きいという事実がわかっています。飲まないに越したことはないです。仮に、飲むのであれば、できるだけ少ない量に留めてください。飲酒のコントロールをしたくてもできない場合は、早めに専門医療機関への相談、受診をしてください。

■あなたのアルコールとの付き合い方は適切ですか?以下の依存症のセルフチェックを利用し、ご自身の状態を確認しましょう。

横浜市 依存症セルフチェックhttps://cgi.city.yokohama.lg.jp/kenkou/izoncheck/(外部サイト)

監修

こころの健康相談センター 精神科医師

このページへのお問合せ

健康福祉局障害福祉保健部こころの健康相談センター  ※相談窓口は【こころの健康に関するご相談】(内部リンク)へ。

電話:045-671-4455(代表)※この番号は相談専用ではありません。

電話:045-671-4455(代表)※この番号は相談専用ではありません。

ファクス:045-662-3525

メールアドレス:kf-kokoro@city.yokohama.jp

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