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食品の管理は大丈夫ですか?(その1 ノシメマダラメイガ)
最終更新日 2023年4月1日
ノシメマダラメイガの幼虫
- 食品を保管した容器の中やその周辺、棚などで乳白色のイモムシ状の虫を目にしたことがありませんか?
- 台所、居間でひらひらと飛びまわる小さな蛾を見かけたことはありませんか?
幼虫は、小さいものでは体長が約2~3mmで、淡いピンクもしくはオレンジ色をしています。少し大きくなると色も白く、大きさは約13mmほどになります。成虫は、約13mmほどで、羽を屋根型にたたんで静止します。静止したとき羽の前半部は灰褐色、後半部は赤褐色と2色に分かれます。
ノシメマダラメイガの成虫
一番に疑われるのが、ノシメマダラメイガです。この虫は代表的な食品害虫です。
- 保存中の小麦粉、ホットケーキの素、粉末スープは大丈夫ですか?
- 食べかけて、しまってあるチョコレート、豆菓子は?
ノシメマダラメイガが食品を加害するのは、幼虫の時期だけです。成虫は何もしません。しかし、食品のある場所を見つけることは得意で、食べ物を入れてある缶、ビンの回りに白い小さな卵をいくつも産み付けます。卵からかえった幼虫はわずかな隙間を見つけ容器内に入り込み、食品にたどり着きます。しっかりした包装と安心していても、小さな幼虫は強いあごで包装用紙を食い破り侵入します。一度侵入されると、その食品は幼虫たちの餌となり、食品としての価値は無くなります。
ノシメマダラメイガに食害された食品には特徴的なあとが残ります。一度、注意して食品、保存容器を調べてください。
- 食品や保存容器の内側にオレンジがかった小さな顆粒がたくさんついていませんか?
- 食品や保存容器の内側、フタ部分にくもの巣のような白い糸がみられませんか?
糞
幼虫と吐糸
以上の特徴が見つかれば、まずノシメマダラメイガを疑って間違いはありません。
この虫は実に多くの乾燥・加工食品を加害します。
例えば、穀類(米、麦など)、粉類(小麦粉、ホットケーキの素等)、乾燥果実、菓子類(豆菓子、チョコレート、クッキーなど)、木の実類等です。
[保管はパッキン付きの容器で!!]
未開封の食品でも包装だけでは不充分です。食い破られることがあります。しっかり密閉できる容器に入れて保管してください。
このノシメマダラメイガの他にも、食品を加害する昆虫、ダニはたくさんいます。
食品の保存・保管にはくれぐれも注意しましょう。
[疑わしいと思ったら]
虫の同定は非常に困難です。疑わしい時は、近くの福祉保健センターに虫を持って行き、相談してください。
(本文中のノシメマダラメイガの説明)
ノシメマダラメイガ Plodia interpunctella
成虫の体長は13~16mm。前翅の基部近くの半分は灰色~灰白色、その外側半分は赤褐色。静止したとき、上から見ると、前額部が円錐状に突出して見えるのが特徴。成虫の寿命は約1週間。
幼虫は、ずんぐりした円筒形で、成熟した幼虫は体長約10mm。体色は淡い乳白色。日本の自然条件下では冬期を除いて生育が可能である。
穀類、穀粉、乾燥果実、菓子類を加害する。日本に広く分布する。
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